※欲望を吐露しましたが、作者は正常です。
クラリッサに強く止められ、しょうがなくISには乗らず生徒会だけ参加するということで妥協した。クラリッサは放課後別の用があり付き添えず、「せめて私のいる日にやってくれ」と言われてしまったしね。
生徒会室に行くと、楯無さんと虚さんが既に書類整理を始めていた。
「こんにちは」
「あら、将冴君。お疲れ様」
「お疲れ様です」
僕用に用意してくれた机まで行くと、机の上に生徒会企画と書かれた書類が置いてあった。
「楯無さん、これは?」
「学園祭で生徒会がやる企画よ。将冴君も、目を通してくれるかしら?」
「生徒会企画……」
……どことなく嫌な予感がしないでもないんだけど、とりあえず読んでみようかな。
「……演劇、ですか?」
「ええ。でも、ただの演劇じゃないわよ?」
「みたい……ですね……」
演目はシンデレラ……担ってるけど、概要を見たら酷いものだ。舞踏会が武闘会になってるし、王子の王冠を巡って姫様が戦うとか……なんて血の気の多い……。隅に備考で、王冠最初に取った姫様は王子と同室になる許可を得るって書いてあるし……。
まぁ、なんというか、一夏ご愁傷様……。
僕はあまり関与しないよ。
「これ、一夏には話したんですか?」
「いえ、まだよ?他の出演者には話したけどね」
事後承諾させるつもりかな。まぁ、僕は別に構わないんだけど。
んー、しかし何か物足りないというか……。
「楯無さん、これだけじゃインパクトに欠けると思うので、出演者に武装させてはどうでしょう?」
「もちろん、やるからには全力よ!」
やるなら全力。一夏が慌てふためく姿は見ていて愉快だからねぇ、はっはっは。
「あまりやりすぎてはいけませんよ?」
「分かってるわよ、虚ちゃん。当日は襲撃があるかもしれないものね」
「……やっぱり楯無さん達も、襲撃の件は聞いていたんですね」
「ええ。生徒会も、何かしら対策しないといけないのよ。今のところは、学園周辺の監視を強化するしかないわね。本当に襲撃が来るかもわからないし」
「専用機組がいつでも出撃できるようにしたほうがいいです。敵がどの規模で来るかわかりませんから……」
「そうね。それは織斑先生も伝えると思うわ。あとは学園側から何か要請があれば答えていく形にしましょう」
「はい、わかりました」
学園祭の話はこれで終わり、あとは学園祭に関する書類を楯無さんが簪さんのところへ行こうとするのを止めながら片付け時間が過ぎていった。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
部屋に戻ると、コアネットワークを通じて通信が届いた。相手は……ジェニー?
「もしもし、ジェニー?」
『あ、ショウ?学園祭のことなんだけど……』
「やっぱりその連絡だったんだ。どうだった?」
『それが……』
『ショウゴォー!なんで私を誘ってくれなかったの!?』
キィンと耳につんざくような声が……この声はナターシャさんか?ていうか、あっち今夜中じゃ……そしてなぜジェニーと一緒に……。
「ナターシャさん、久しぶりです」
『私、その日は何が何でもお休み取ったのにぃ〜!』
「どうしてナターシャさんがジェニーと?」
『私もいるよ〜!』
と、ステフの声も聞こえてくる。3人一緒って……何してるんだろう。
『なんか、訓練終わったあとにナターシャ少尉に誘われてね。今、少尉の家でご飯してんだけど、ショウから学園祭に誘われた話したら……』
『私も行きたいぃ!』
『っていう具合で……』
「ああ……」
ナターシャさんの気持ちを知っているから、そうなるのはわかっていたけど……まさかこれほどとは……。
『どうして私を誘ってくれなかったの……?』
「えっと……」
さて、なんて答えたものか……
「僕と同年代のジェニーとステフに、IS学園を見せてあげたかったから……かな?」
『うぅ……そう言われると何も返せないぃ……』
予想外に早く引き下がったよ。ナターシャさん……。
『ステフ!お酒よ!お酒持ってきて!』
『了解です、少尉!』
『ああ!もう、少尉!明日休みだからって飲み過ぎです!』
「はは、ジェニー大変そうだね……」
『ステフが悪乗りするから余計にね……。あんたも忙しい時に連絡してごめんね』
「僕は大丈夫。ちょうど用事終わったところだから」
『そう。なら良かった。ああ、そうだ。学園祭、行けると思うわ。チーフが特別訓練だ、行って来いって』
「本当?良かった。当日、楽しみにしてるよ。招待券、送っておくからね」
『うん、ありがとう』
『ジェニー!あなたも飲むわよ!』
『私はまだ飲めません!って、そんなフラフラなままナイフ持たないでください!ごめんショウ、切るわね!』
「うん、気をつけてね……」
ジェニーが二人のお世話で倒れないか心配だな……。
夜遅くなのにご苦労様。日本に来たら、楽しんでもらえるようにするよ。
もう少しで学園祭に入るかなぁ……頑張ろう。