IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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ナンバリングが180……あと20で200……。

来るとこまできたなぁ……


180話

 

とうとうこの日が来た。おそらく一番大変であろう学園行事、学園祭当日だ。

 

いやぁ、大変だった。クラスの出し物に、生徒会、ISの特別カリキュラムに学園祭警備のための訓練……正直、体がボロボロな気がしてならないけど、今日が過ぎれば休める。休めるんだ……。

 

さて、もうすぐで一般来場者を入場させるのだけれど、外で出店を出している部活動組はギラギラと闘志剥き出しだ。なぜかというと、今回の学園祭前に生徒会から通知があった。

 

 

『総合評価一位をとった部には、織斑一夏を入部させる』

 

 

この通知で運動部のみならず、文化系の部活も燃えた。虚さん曰く、過去最高の熱気だという。

 

因みに、このことは一夏に了承を得ていないが、織斑先生からOKはもらったので問題ない……ということになっている。

 

 

「はてさて、どうなることやら……」

 

「将冴、もうすぐで客が来る。準備したほうが良いのではないのか?」

 

 

窓から外の様子を見ていると、クラリッサが声をかけてくる。ここ最近お互い忙しくてあまり一緒にいれてなかったな……終わったらとりあえずクラリッサとゆっくり過ごそう。

 

 

「うん、わかってるよ。クラリッサも構内の巡回あるんだよね?」

 

「ああ、だからあまり一緒にいられないが、休憩時間になったらここに戻る」

 

「その時は、一緒に学園祭回ろうね。僕も午後から生徒会と警備があるからあまりゆっくりはできないけど……」

 

「少しでも構わない。一緒にいられるならな」

 

 

クラリッサがいなかったら、絶対今日までこれなかった……本当にクラリッサには感謝だ。

 

 

『これより、IS学園学園祭を開始します!』

 

 

構内放送が流れ、一般来場者が学園に雪崩れ込んだ。

さて、頑張るとしますか!

 

 

「クラリッサ、今日は頑張ろうね」

 

「ああ、将冴もな」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

学園祭が始まって10分。1年1組のメイド・執事喫茶は満席となっていた。これはすごい……。

 

うちのクラスの目玉ということになっている、僕と一夏の姿を見ようと押しかけたのだ。それだけで集客できるのもどうかと思うが……。

 

 

「おかえりなさいませ、お嬢様」

 

 

僕は全力の笑顔とともに新しく来たお客さんをテーブルに案内する。因みに、僕は車椅子で接客している。なんでも、車椅子執事とか新しいし、僕の顔なら保護欲をそそられるから集客できる……とのこと。

 

正直全く嬉しくないんだけど。

 

 

「こちらのメニューからご注文ください」

 

「ねぇ、このスペシャルセットって何?」

 

「スペシャルセットは、ケーキとドリンク、それとあちらに用意してある撮影会場で好きなメイド、執事とお写真を撮ることができるサービスがセットとなっています」

 

「それじゃそれで」

 

「あ、私も!」

 

「かしこまりました。後ほど、撮影スタッフが参りますので、その時にご希望のメイド、執事をご指名ください」

 

 

このスペシャルセット、すでに何回も注文されてる。指名されるのはだいたい僕と一夏だ。他だと、専用機組がよく指名されるけど……っと、さっさと注文伝えなきゃ。

 

 

「8番、スペシャルセットお願いします」

 

「はぁい。将冴君がうまく回してくれるからこっちも助かるわぁ」

 

「いえ、僕は何も……」

 

 

ただ接客しているだけだ……あそこのテーブル、もう食べ終わってる。僕は近くを通りかかったセシリアを呼び止めた。

 

 

「セシリア、あそこのテーブルの空いたお皿片付けてきて」

 

「わかりましたわ」

 

 

あとは、あそこのお客さんがそろそろお会計だと思うから、すぐに片付けて次のお客さん入れれるようにして、スペシャルセット用のケーキが足りなくなる可能性もあるから代案考えておかないと。

 

こんな状況で襲撃来たら対処できなさそうだよ……あ、新しいお客さんが来た。

 

 

「おかえりなさいませ、お嬢さ……あ!」

 

「Hello、ショウ!久しぶり!」

 

「へぇ、その格好似合ってるわね」

 

「ジェニーにステフ!来てくれたんだ」

 

 

僕がアメリカから呼んだ二人が早速来てくれたみたいだ。

 

 

「誘われたんだから、ここに一番に来なきゃって思ってね」

 

「すごい人気だね。一番乗りできると思ってたんだけど」

 

「男性操縦者が物珍しいだけだよ。立ち話も他のお客さんの迷惑になっちゃうからテーブルに案内するね」

 

 

2人を空いてる席に案内し、メニューを渡した。

すると、先程のやり取りを見ていたのか一夏が近づいてきた。

 

 

「将冴、何かあったか?」

 

「ううん、大丈夫だよ。あ、紹介するよ。この2人が、アメリカの代表候補生のジェニファーとステファニー。早速来てくれたんだ」

 

 

僕が2人を紹介すると、ジェニとステフは一夏に軽く会釈した。

 

 

「ああ、前に言ってた2人だな。知ってるかもしれないけど、俺は織斑一夏だ。よろしくな」

 

「よろしくねー、イチカ君!」

 

「よろしく」

 

 

明るく答えるステフとは対照的に、素っ気なく答えるジェニー。まぁ、僕の時よりはまだマシか……。

 

 

「一夏!調理をてつだってくれ!」

 

 

調理の方で箒が一夏を呼んでる。手が足りないのかな。

 

 

「おう、今行く!それじゃ、お嬢様方。ごゆっくり」

 

 

一夏はそう言って調理を手伝いに行った。まぁ、忙しいからね。仕方ないね。

 

 

「もう少しゆっくり紹介できたらよかったんだけど……」

 

「忙しそうだから仕方ないわよ。それより、注文いいかしら。執事さん?」

 

「はい、承ります」

 

 

スペシャルセットが2つ追加されたのは言われるまでもなく、ご指名は僕だった。




学園祭の中だけで10話くらい使ってしまいそう……
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