IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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今回は将冴以外の視点でお送りします、

カケルカナァ……


189話

 

学園内は少々慌ただしくなっていた。

 

 

「これから、アリーナでイベントを行います。お客様、生徒全員参加ですので、出店している生徒一旦店をたたみ、アリーナへ向かってください」

 

 

表向きは企画参加の案内だが、本当は避難誘導だ。

 

学園が襲撃されているため、生徒や一般人をアリーナに避難させなければならない。だが、パニックを起こさないために、襲撃があることは伝えていない。このことを知っているのは教師と生徒会、専用機持ちだけだ。

 

私……クラリッサをはじめ、楯無や一夏も誘導を行っている。学内に残っている専用機持ちは、このあとアリーナで行われるイベントで、外の状況を知らせないようにする。

 

これに関しては楯無に任せるしかない。私は私の仕事をするだけだ。将冴のことが心配だが……大丈夫、隊長も一緒なんだ。

 

 

「先生、全員アリーナに入りました」

 

 

誘導を終えた一夏、箒、セシリア、鈴が私の元に集まってくる。おそらく、すぐにでも将冴たちの所に行きたいのだろう。だが、この4人にはまだやることがある。

 

 

「わかった。観客のことは私に任せろ。お前たちは楯無のところに行くんだ」

 

「将冴たちは大丈夫なんですか?」

 

「ここにいるより、私たちも出た方が……」

 

「お前達に心配されるほど、将冴は弱くない。今は、観客達をたのしませることだけを考えろ」

 

「わかり……ましたわ」

 

「行くわよ、観客を待たせたら不審がられるから」

 

 

4人は楯無の元へ走っていく。

さて、私はアリーナから出てきた客の対応だな。襲撃のことを知られてはいけない。今パニックが起これば、ダイモンに付け入る隙を与えてしまう。それだけは避けなければ……。

 

 

「あの、すみません」

 

 

私に話しかけてきた女性は、少し焦っている様子だった。

 

 

「何かありましたか?」

 

「実は子供とはぐれてしまって……もしかしたら、校舎の方にいるかもしれないので、探しに行ってもいいでしょうか?」

 

 

校舎……まだ校舎の方なら大丈夫だとは思うが、念には念を入れて。

 

 

「校舎の方は私が探しましょう。あなたはアリーナをお願いします。他の職員にも伝えておきますので」

 

「わ、わかりました。ありがとうございます」

 

 

女性をアリーナへ戻し、私はすぐに織斑先生に電話をかけた。

 

 

『どうした』

 

「子供とはぐれてしまったという連絡を受けたので、校舎の方に向かいます。申し訳ありませんが、アリーナ内での捜索をお願いできますか?」

 

『わかった。見つけ次第連絡しろ。まだ学園から離れた場所で交戦しているようだが、油断はするな』

 

「はい、わかりました」

 

 

早く行かなければ……。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

兄さんに支持された場所に着くと、兄さんの言う通り巨大なISがそこにいた。赤紫の、このIS……兄さんのバーチャロンに似ている?

 

 

「あ、君たち確か一年の」

 

 

すでに敵ISと交戦していた上級生の……確かフォルテ・サファイアと言ったか。

 

 

「援軍だ。状況はどうなっている?」

 

「それが……さっきまで学園に向かっていたんスけど、将冴君から連絡が来たらあそこで止まって……」

 

「止まった?」

 

 

一緒にここに来ていたマドカが怪訝そうな顔で呟くと、すぐに来た道を戻ろうとし始めた。

 

 

「待て!どこへ行くんだ!」

 

「将冴が危ない」

 

「それはどういう……」

 

「二人とも、危ないッス!」

 

 

フォルテ・サファイアの声に、反射的に私とマドカは回避行動をとる。その瞬間、私たちがいたところに大出力のビームが横切った。

 

 

「これは……」

 

「チッ、そういうことか」

 

 

ビームが放たれた方を見れば、そこにはこちらに太い腕を向けている巨大ISが。

 

 

「なんで突然動き出したッスか!?」

 

「足止めだ」

 

「足止め?」

 

「やはり、将冴一人にするべきじゃなかった。さっさとあいつを倒すぞ」

 

「おい、マドカ!どういうことか説明しろ!」

 

「将冴は今ダイモンといる」

 

「な、それは本当か!?」

 

「喋ってる暇はない、さっさとあいつを倒す」

 

「お、おい!待て!」

 

 

1人で突っ込んで……先に兄さんに連絡だろう!




戦闘が苦手とはいえ、少し先延ばしし過ぎですね……。

ええ、本当に申し訳なく……
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