後日談なども考えているので、まだまだお楽しみいただけたらと思います。
新作……も一応考えています。ISでも、別作品でも。多分、新作の主人公はまただるま……
「はぁ……」
すーちゃんに撤退の指示を出した私は、どかっとラボの椅子に寄りかかった。
そして、そのまま頭につけてるうさ耳を引っつかみ、強引に投げ捨てた。
ガシャンという音とともに、いつもつけていたその耳はバラバラになった。
「ダイモンっ!許さない……許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!」
ガリガリと頭を掻き毟り、コンピューターのキーボードをバシバシと力任せに叩いた。
やってくれた。アイツ、しょーくんとくらちゃんを傷つけただけでなく、スペシネフを利用してこんなことを!
「絶対に、絶対にただじゃ済まさない!1ミクロンだってお前の存在を残してたまるか!お前が鼻高々に笑っていられるのも今のうちだ!潰してやる!潰してやる!!」
ひとしきり怒りキーボードにぶつけたところで、ようやく落ち着く。ちゃんとキーボード直さないと……でもその前に……。
「行こうか、IS学園」
この危機を伝えなきゃ……このままじゃ、ISが世界を壊してしまう。
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「ジッとしろって……うわぁ!?」
羽交い締めにしていた将冴が、無理やり私を振り払った。くそっ、機体の性能差か……まともに打ち合っても、スペシネフには勝てねぇ……どうすりゃいいってんだ。
「オータム!」
グッドタイミング、スコールのお出ましだ。2人ならなんとか抑えられる。
「来たか。それじゃ、2人で将冴を……」
「いえ、撤退するわ」
「……は?なにいってんだ、んなこと!」
「篠ノ之博士からの命令よ!黙って従って」
なんなんだよ……あいつ何考えてやがるんだ!今の状態の将冴を放置していいはずがねぇ!ここで正気に戻さねぇと……。
「あいつは……クラリッサはどうした!あいつなら将冴を止められるんだろ!」
「そのクラリッサが、ダイモンの攻撃に巻き込まれて安否不明なのよ!」
私につかみかかるような勢いスコールが迫ってくる。
おい待てよ……クラリッサが安否不明って……。
「……どうすんだよ……今の将冴を止められんのあいつだけなんだろ?」
「だから撤退するの。篠ノ之博士だって、何か考えがあってのことだと思う……お願いだから、黙って従って……」
「……クソッタレが!」
全部が裏目にでる……スコールの監視も、束のやつが考えた対策も、全部が……。
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目を覚ますと、そこはいつも過ごしている寮の部屋ではなかった。ここは……学園の医務室?
私は何を……。
「目が覚めたのね、クラリッサ先生」
突然声をかけられ、そちらを向くと、滝沢が座っていた。
やはりここは医務室だったか……だが、なぜ医務室に……
「滝沢先生……なぜ私はここに……」
「覚えてない?あなた、敵の攻撃に巻き込まれたのよ」
攻撃……そうだ、思い出した。校舎で迷子を探していたら、突然光が……。あれに巻き込まれたのか……だが、それなら……
「なぜ私は生きているんだって顔をしてるわね。答えは単純よ。あなたは助けられたの」
「助けられた……それは誰に……」
「それは、織斑先生が教えてくれるわ。すぐに会議室に行きなさい。打撲以外に目立った怪我はないから、すぐ動けるはずよ」
「は、はい」
すぐにベッドから立つ。確かに、体の節々がズキズキと痛む……。
仕切りとして使われているカーテンを開けると、外はもう日が落ち始め、暗くなりつつあった。かなりの時間、気を失っていたようだ……。
将冴……大丈夫だったのだろうか?おそらく、会議室にいるのだろう。報告などもあるからな。
……早く会議室に行かねば。
少し早足で向かうと、会議室から明かりが漏れていた。私はコンコンとノックをしてから扉を開けた。
「失礼しま「クラリッサ!!」
全部言い終わる前に、言葉を遮ってラウラ隊長が私に抱きついてきた。突然のことに驚きながら会議室内を見渡すと、織斑先生と1年の専用機持ち、生徒会長の更識楯無、それとアメリカの代表候補性であるジェニファーとステファニーがいた。
……将冴の姿が見えない。どこにいるんだ……。
「クラリッサ、無事でよかった……」
「隊長、私は大丈夫ですので……」
「お前まで居なくなったらと思うと……私は……」
私まで?どういうことだ。ラウラ隊長は何を……。
「クラリッサ、まずは無事でなによりだ。ラウラ、クラリッサを離してやれ」
「……はい」
ラウラ隊長がゆっくりと私から離れる。
しかし、この面子は……
「あの、織斑先生。これは……」
「ああ、ジェニファーとステファニーは特別に入室を許可した。お前を助けたのは、この2人だぞ」
織斑先生がそう言うと、ジェニファーとステファニーは軽く会釈をした。何やら緊張した面持ちだが……初代ブリュンヒルデが目の前にいては緊張もするか。
「そうだったのですが。ジェニファー、ステファニー。助けてくれてありがとう」
「いえ、私たちは……」
「この2人、私がオーブの話をしているのを聞いてアリーナを飛び出したそうだ。そして、校舎にいるお前に攻撃が迫ってるのを見て、咄嗟にISを起動して助けたんだそうだ。さすがに攻撃の規模が大きかったから、しばらく瓦礫に埋まっていたようだが」
2人がいなければ本当に危ないところだったのか。感謝しても仕切れないな。
「私たちのことより!」
「そうです、ショウのことを話さないと……」
「将冴……将冴に何かあったんですか!織斑先生!」
「……クラリッサ、これはお前にとってはかなりショックが大きい話になる。覚悟はしてくれ」
なんだ……将冴に何があったんだ……織斑先生がこんな……。
「柳川将冴は……ダイモンと交戦し、スペシネフを発動。そのまま暴走状態になり、行方を眩ませた」
「そん……な……」
その言葉は、重く、重く、私にのしかかった。
束さんが荒れ、クラリッサには非情な現実がのしかかる。