新作の原作は……この作品が終わったら正式に発表しましょうかね。まぁ、私のツイッターをフォローしている方は、わかると思いますが……。
あれですよ、あれ。流行に乗る形で←
……もう一つやりたいのもあるんですがね……そっちは……色々と面倒なものが……。
今回、シュバルツェア・ツヴァイクの武装やらなんやらが出てきますが、完全オリジナルです。
翌日。束さんに呼ばれ、地下施設に足を運んでいた。おそらくシュバルツェア・ツヴァイクの調整……もとい、魔改造が終わったのだろうか。
シュバルツェア・ツヴァイクは束さんが魔改造すると言ったきり、私の手元に戻っていない。昨日の夜は色々と騒いでいたのに、束さんはしっかりと作っていたのか……。
「失礼します。束さん、ISの調整が終わったのですか?」
「やぁやぁ、くらちゃん。しっかり仕上げたよ!ほら、こっちこっち」
束さんが私の手を取り、ぐいぐいと引っ張る。以前よりも親しみやすくなったな。まぁ、状況が状況なだけに素直に喜べないが……。
連れて行かれた先には、ラウラ隊長のシュバルツェア・レーゲンによく似た機体……シュバルツェア・ツヴァイクが鎮座していた。
シュバルツェア・ツヴァイクは、サポート機という名目が強く、両肩にレールカノン、8つのワイヤーブレードとAICを搭載していた。近接装備は少なかったが、一応高熱ナイフも持っていたのだが……。
……ふむ、どんな魔改造をされたかと思ったが、特に変わったところは見当たらないな。ただ一つ、スラスターが二機追加されているのが気になるが……。
「あまり、大きなところは変わっていないようですね……」
「そこまで改造する時間もなかったからねぇ。くらちゃん用に調整しなきゃいけないし。まぁ、それでも起動性とかAICの性能とかエネルギー効率とかいじり回したんだけどねぇ」
「それは……私でも扱いきれるのですか?」
「だからこれから調整するんでしょ?ま、多少の無理はしてもらうけどね。それくらいしないと、スペシネフと渡り合うなんて無理な話だし」
束さんの言う通りか……。自己保身に回っている場合ではない。やれる以上のことをしなければ、将冴を助けるなんて無理だ。
「束さん、調整をお願いします」
「あいあい!それじゃあ、このISスーツに着替えてきてね。こっちもちょっとだけ準備しなきゃいけないから」
「わかりました」
ISスーツか……袖を通すのは久しぶりだな。
こっちに来てからほとんどISに乗ることもなかったからな。
将冴を守ると言いながら、ISを持たないなんて……危機意識のなさか……。
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アリーナでは一夏と箒、セシリア、鈴が模擬戦を行っていた。一夏対他の3人という、一夏が圧倒的不利な状況だった。
一夏の実力が上がってきたとはいえ、実力者であるセシリアと鈴、そして将冴に直接指導を受けた箒が相手では部が悪過ぎた。
「ハァ、ハァ……もう一回頼む!」
「一夏、さすがにこれ以上は明日に響くぞ!」
「そうですわ!ここで無理をして、肝心の本番で力を発揮できなければ、本末転倒ですわ!」
「だけど……何もしないでいるなんて……」
歯がゆい気持ちが、一夏を焦らせていた。
昨日、束に言われたこともまた、その焦りを助長させていたのだ。
自分がダイモンの足止めだけということが、納得がいかなかったのだ。
「俺だって、将冴と戦える……クラリッサ先生だけでなんて、絶対にダメだ……」
「一夏……あんたがそう思うのはもっともよ。でも、今回は篠ノ之博士の言う通りにしたほうがいいと思う」
「どうして……みんなはどうして納得できるんだよ!将冴は俺たちの仲間だろ……だったら俺たちが……」
「だからあんたは鈍感って言われるのよ」
「今は関係ないだろ!」
「あるわよバカ!クラリッサ先生は、将冴の恋人なのよ。暴走状態の将冴を正気に戻すのは、クラリッサ先生が適任なのは明らかじゃない」
鈴の言葉に、一夏は黙りこくってしまう。
一夏自身、気づいていないわけじゃなかった。ただ、それでも将冴に助けてもらったことは何度もある。だから今度こそは……そう強く思っていたから、譲りたくなかった。
「一夏……確かに、私達でも将冴を助けられる可能性は少なからずあるとは思う。でも、私もここはクラリッサ先生に任せるべきだと思う」
「私もです。それに、一夏さんは私達にどうして納得できるのだと言いましたが……無理やり納得させているだけですわ」
「助けたい気持ちは、あんたと一緒よ。だから一夏、今は……」
「……ああ、わかった。みんな、我儘に付き合ってもらって、悪かった」
一夏もまた、箒達と同じように無理やりに納得させるしかなかった。だがそれでも、幾分かは気分が軽くなった気がしていた。
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「ねぇ、ラウラー」
「ん……」
「いつまで僕に抱きついているの?」
シャルロットとラウラは自分たちの部屋にいた。
ラウラは不機嫌そうな顔でシャルロットに抱きついていた。昨日の夜からずっと。
「……明日の作戦開始まで」
「いや、それはちょっとやめて欲しいかな……」
ラウラがシャルロットにこんなにも甘えてくる……とは少し違うが、密着してくることは殆ど無かった。将冴にすら、ここまでのスキンシップは行っていなかった。
では、ラウラがこうなっているのはどうしてか。答えは一夏と同じような理由だった。
「兄さんを助けるのは、クラリッサ……それは十分理解している。納得もしている。だが……やはり……」
「どう言えばいいかわからないけど、なんだかモヤモヤする。そんな感じ?」
「……ああ」
「僕も同じだよ。昨日の話は納得している。それが最善の策なんだって。でもやっぱり、自分たちの手で助けたいよね」
「一夏達も、同じような感じだったみたいだ。だから、私はあの場では表に出さないようにした。でも……今はいいよな」
「……うん、いいよ。でも、一回離れてくれると嬉しいかな。トイレ行きたいから……」
「……私は気にしないぞ」
「僕が気にするの!!」
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「……決行は明日だ。束からのオーダー、よろしく頼む」
『わかってるわ。こっちも本気で行かなきゃいけないしね。やっと、ダイモンにひと泡吹かせることができるんだから』
「そうか……なぁ、スコール」
『どうしたの?』
「……人は、簡単に納得できないときはどうすればいい?」
『急に難しい話を振ってくるわね……納得できないときか……。無理やり抑え込む、納得できないもの全部をぶちまける、何かを殴って発散する……色々あるけど、これは自分で見つけた方がいいんじゃないかしら?』
「自分で……」
『ええ、あなたは考えられる。自分のやるべきことを自分で。だから、自分でそれを見つけてみて。それで、見つけたら私に教えて。オータムと一緒に、あなたの見つけたものを』
「……わかった」
『それじゃ、明日はよろしくね。必ず、将冴君を助けて、ダイモンの計画を壊してやりましょ』
「ああ」
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明日……明日か……
あいつが暴走したときは、何もできなかった。まぁ、今回もあいつに直接何かできるわけじゃねぇが……任せるしかねぇよな。クラリッサに。
はぁ……全部クラリッサに持ってかれちまうな。
私も、メンドクセェ奴に惚れたもんだ。
でもまぁ、これでよかったんだろうけどな。
「絶対に……あいつを取り返す」
たとえ、それが、あいつを直接助け出す役割じゃないとしても。
みんなが決意を固める。
みんなが心を一つにする。
それは奇跡を起こせるのか。