IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

239 / 280
あと2ヶ月ほどでこの小説も連載1年が経ちます。
まさかこんな長い間連載するとは……。

しかし、まぁ……毎日更新を謳うなら365話とかになるんでしょうが、残り2ヶ月びっちり書いても足りませんね。
それだけ休んだということですね……反省……。


前回の終盤。ヒカルノさんの話は前々から考えていたネタです。これはまぁ、後々語ることになります。

それでは本編。将冴奪還戦です。


205話

 

学園から将冴のいるポイントに向けて飛行すること30分。空には障害となるものがなく、私たちはエネルギー配分を考えながら高速でポイントに近づいていた。あと10分ほどで到達するか……そろそろダイモンが妨害を開始してもおかしくない。周りに目を光らせなければ。

 

 

「クラリッサ、敵影はあるか?」

 

 

私をポイントまで運んでくれているオータムが問いかけてくる。目視でもレーダーでも、まだ反応はない。

 

油断するわけではないが、まだ大丈夫だろう。

 

 

「その気配はない。だが、いつ現れるかわからないから用心はしておいてくれ」

 

「言われなくても」

 

 

オータムは短く返す。かなりの速度で飛行しているが、彼女は慣れているようで、一定の速度を維持している。スコール、マドカも同様だ。3人の速度は乱れず、常に一定。束さんの元で働いていただけはあるということか。

 

スコールの後ろにはセシリア、シャルロット、ラウラ隊長が、マドカの後ろには一夏、箒、鈴がそれぞれ続いており、スコールとマドカが風除けとなっているため、難なくついてこれているようだ。

 

おそらく、この速度は彼女たちの本気ではないだろう。合わせてくれている。やはり、この3人は普通ではない……。

 

と、その時、レーダーが反応を見せた。

 

 

「っ!前方1キロに敵影7つ!IS反応……乗っ取られた機体たちだ!」

 

「早速お出ましってことか。クラリッサ、私たちは突っ切るぞ」

 

「……ああ、わかっている」

 

 

もとよりそのつもりだった。ここに誰かを残して行かなければならない。心苦しいが、それが束さんからのオーダーだ。

 

 

『ISが相手なら……ここは俺がやる。みんなは先に行ってくれ!』

 

 

いの一番に名乗りを上げたのは一夏だった。確かに、一夏の零落白夜なら、ISを簡単に戦闘不能にできるだろう。

 

いつも猪突猛進であった一夏も、考えたようだ。

 

 

『一夏1人で7体ものISを相手にするのは骨が折れるだろう。私も行く』

 

『あれくらいなら1人で大丈夫だ、箒。この先何があるかわからないんだから、戦力は温存しておいたほうが……』

 

『ダメだ。一夏がなんと言おうと、一緒に行く。これは我儘なんかではない。将冴なら、きっとそう指示すると思ったからだ』

 

『箒……』

 

 

箒のISは、一夏の白式にエネルギーを供給できる。この2人が組むのは妥当といえよう。技能も申し分ないくらいまで高まっている。これも将冴の影響だな……。

 

 

『あんたら2人だけじゃ心配ね。仕方ないから、私も行ってやるわよ。マドカ、あんたも来なさい』

 

『言われなくても』

 

 

鈴、そしてマドカも同行するか……束さんは、乗っ取られたISの増援が来る可能性を示唆していた。これだけ戦力を割いてもいいかもしれない。福音の時のように攻撃性を増しているなら尚更だ。

 

 

『そういうわけで、私たちがあのISを相手するわ。他のみんなは、先に行って』

 

「わかった。くれぐれも無茶はするなよ」

 

「……行くぞ、しっかり捕まれ」

 

 

オータムが速度を上げて、そのまま敵ISに突っ込んでいく。このまま衝突すれば、敵はひとたまりもないだろう。それをわかってか、ISたちは私たちを避けていった。

 

 

「クラリッサ、ポイントまですぐだ。準備しておけ」

 

「ああ、わかっている」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「無茶するな、ね……誰に言ってるのかしらね」

 

「将冴がいつも無茶をするから、クラリッサ先生も口癖になっているんだろう」

 

「無理無茶は将冴の専売特許だからな」

 

「お前も人のことは言えないだろう。織斑一夏」

 

「ぐっ……千冬姉と同じ顔のマドカに言われると結構傷つくな……」

 

「ほらほら、無駄話はそこまでよ。さっさと片付けて、クラリッサ先生の仕事奪うわよ」

 

「それいいな。よし、いっちょ派手にやるか!」

 

「あまり突っ込みすぎるなよ一夏!」

 

「将冴の……お腹。奪われるわけにはいかない」




俺のことは構わず先に行け展開って燃えますよね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。