IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

242 / 280
なんとか宣言通り11月には終わらせられそうです。

ラストまでの構想もできている……と、思います。
細かい部分は、執筆しながらになります。

最後は……やっぱりアレを出したいですね。


208話

 

「があぁぁぁ!!」

 

 

将冴は大きくビームサイズを振りかぶり、私に向かって切りつけてくる。速い……機体と、将冴の戦闘技術の高さがこれだけでよくわかる。

 

シュバルツェア・ツヴァイクは近接戦に向いていない……単純に近接武器を積んでいないからだ。積んでいるのは高熱ナイフだけ……まぁ、ないよりマシという程度だな。

 

 

「出すだけ出して……ん、なんだ?」

 

 

拡張領域に収納してあったはずの高熱ナイフがなくなっている?代わりに入っていたのは……

 

 

「『MPBL-スライプナー』……テムジンの武器がなぜ……」

 

 

束さんか。積み込んだなら積み込んだと一言言ってくれればよかったのに……。

 

と、その時通信が入る。発信元はIS学園?

 

 

『くらちゃん、しょーくんと会えたかな?』

 

「今まさに戦闘中ですっ!」

 

 

こっちが通信中でも御構い無しに、将冴はビームサイズを振るってくる。束さんもこんな時に通信しなくてもっ!

 

 

『言い忘れていたんだけど、なんかあまり意味のない武器が積んであったから代わりにしょーくんのスライプナー積んでおいたよ。その方が、しょーくんの意識戻せるかもしれないし』

 

「束さんから連絡が来る直前に気づきました。そういうことは前もって言ってください!」

 

『あー、ごめんごめん。でもちゃんと伝えたからいいでしょ?』

 

 

この非常時に、なんて悠長なことを……。まぁ、こっちとしては好都合なのだが。

 

 

『それで、しょーくんの様子はどう?』

 

「どうもこうもっ!いくら呼びかけても、意識が戻ってくる気配がありません!」

 

『できるだけ早くしてね。侵食率がどんどん上がってる。特にいっくんたちのISが強く侵食されてる。時間をかけ過ぎたら、他のみんなが動けなくなっちゃう』

 

「そうは、言われても……」

 

 

将冴の意識を戻す取っ掛かりすらつかめない。スペシネフの支配が強すぎるのか?

 

 

『悩んでる暇はないよ。やれることをやっていけば、後はしょーくんが自力で戻ってきてくれる』

 

「束さん……」

 

『しょーくんの強さも信じて』

 

 

将冴の強さ……。

 

ああ、そうだ。それは私が一番よく知っているではないか。

 

 

「こい、スライプナー」

 

 

左手にズシリと重みのある銃が一体となった大剣が握られる。将冴が戦ってきた、強さの重み。

 

それと同時に、私は左目の眼帯に手をかけた。

 

 

「ここから第2ラウンドだ。私も、もう出し惜しみはしない」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「零落、白夜!!」

 

 

一夏が侵食されたISを、白式の零落白夜で切り裂く。

敵ISのシールドエネルギーが尽き、そのまま海へと落ちていく。

 

マドカが落ちていくISに瞬時加速で近づき、装甲を右手で貫くとISの中からキューブのようなものを引き抜いた。

 

 

「ISコア回収。全7個……とりあえず、今いた敵は無力化した」

 

「案外あっけなかったわね。私たちが強すぎるのかしら」

 

「慢心するな。……ところで、マドカ。全部のISコアを回収していたが、それは姉さんに頼まれたのか?」

 

「頼まれたわけではないが、後々困ると思ってやっただけだ。ダイモンに回収されても、面倒ごとにしかならないからな」

 

「マドカは、結構気が回るんだな。それで戦闘も将冴と渡り合えるんだからな。やっぱりすげぇよ」

 

「大それたことはやっていない。それに、お前にもそれだけの実力が……全員戦闘準備。織斑一夏、篠ノ之箒から補給を受けろ。追加の敵だ」

 

「追加……侵食されたISか?」

 

「ああ。レーダーにあるのはISの反応だ。数は5」

 

「5体なら余裕ね。さっさと片付け……っ!」

 

「どうした、鈴?」

 

「今、なんか……甲龍が……ううん、なんでもない。さっさと片付けましょ」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「倒しても倒してもキリがないね……」

 

「倒したそばから敵が追加されていく……ダイモンの兵力は無尽蔵なのか?」

 

「何体こよう同じことですわ。ただ倒すだけ」

 

「イギリスのお嬢ちゃんはわかってるみたいじゃない。オータム、この子うちに誘いましょうよ」

 

「ガキはマドカだけで十分だっつの。おら、眼帯娘。後ろつかれてんぞ」

 

「言われなくても!」

 

「クラリッサ先生、大丈夫かな?」

 

「信じるしかありません。信じて、私たちが戦わなければいけませんわ」

 

「そうだな。私の優秀な部下だ。必ず、やってくれ……っ」

 

「ラウラ?どうかした?」

 

「……なんでもない。やるぞ、シャルロット!」




全てがうまく運ぶとは限らない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。