なかなかに用事が立て込んでしまいました。
しかし、今月中に完結させます。ざっと考えて、あと10話ほどでしょうか。最後までお付き合いいただけたらと思います。
「う、ん……痛っ」
目が覚めたら、全身酷い痛みだった。ここは……学園の医務室か。
IS学園きてからこういうことばっかりだな……。えっと、何があったんだっけ……今まではなんとなくは覚えていたんだけど、今回は本当に何があったか……。
最後に覚えてるのは……
「あ……そっか、スペシネフが……クラリッサ、クラリッサは!」
ベッドから起き上がろうとするが、義手も義足も付いていなかった。拡張領域から呼び出そうとするけど、義肢は一向に出てこない。
「なんでっ……くっ!」
「あら、起きたの?」
カーテンが開き、そこから滝沢先生が入ってきた。
滝沢先生は僕がいつも使っている車椅子と義手を持っていた。
「滝沢先生……」
「身体動かしちゃダメよ。骨とかは折れていないけど、痛くなっちゃうから」
「あの、クラリッサは無事なんですか!?僕は……」
「それを話す前に、まずは義手をつけちゃいましょう。義足の方はまだ整備が終わってないから」
滝沢先生が僕に義手をつけてくれる。早くクラリッサがどうなったか知りたいのにっ……。
「はい、終わり。ちゃんと動く?」
「問題ありません。それでクラリッサは……」
「そう焦らないの。ちょっと色々と診るから、じっとしていてね」
滝沢先生は体や心音など一通り確認していく。
僕自身は、少し体痛むくらいだから大丈夫なのに……。
「……うん、大丈夫ね。それじゃ、車椅子乗りましょうか。クラリッサ先生のところまで連れて行ってあげる」
「はい。お願いします」
クラリッサ……。
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クラリッサがいるという会議室に向かう途中、僕は滝沢先生からこれまであったことを軽く教えてもらった。
滝沢先生も詳しくは知らないらしく、本当に軽くだ。スペシネフが起動して暴走した、それだけを教えてもらった。
すでに学園祭から一週間近く経っていることにも驚いた。そんなに僕は意識を……。
「詳しいことは織斑先生とか篠ノ之博士に聞くといいわ。さ、会議室についたわよ」
会議室の前で止まると、滝沢先生は車椅子を止めて扉を開けた。開かれた扉から会議室の中を見ると、そこには……
「クラリッサ……」
いつものスーツに眼帯姿で、右頬に絆創膏を貼ったクラリッサがいた。無事だった……よかった、本当に……。義足がないのが恨めしい。今すぐにでもクラリッサの元に駆けつけたい。
「あ……将冴……将冴!」
クラリッサは僕を見るなり駆け寄って、そしてそのまま抱きついてきた。うん、ちゃんといる。ここにいるよ、クラリッサ……!
「よかった……目を覚ましてくれた……本当に良かった!」
「クラリッサ……」
「お願いだ、もう少し……もう少しこのまま」
それから数分間、クラリッサは僕に抱きついて泣いていた。ぼくもまた、同じように……
「んんっ!クラリッサ、もういいか?」
そういったのは、会議室にいた織斑先生だ。それ以外にも一夏、箒、セシリア、鈴、簪、楯無さんがこちらを見て安心したような表情を浮かべていた。
ラウラとシャルロットは、今にも泣きそうな顔をしている。心配かけちゃったかな……。
「ぐすっ……はい、織斑先生」
涙声になりながらも、クラリッサは僕から離れる。
「嬉しいのはわかるが、2人の時間はこのあと自室で取れ。将冴」
「は、はい!」
「今回の事件のことを話す。会議室に入れ」
「わかりました」
「織斑先生、私は医務室に戻りますね」
「はい、ありがとうございました。滝沢先生」
滝沢先生が医務室に戻り、クラリッサが僕の車椅子を押して会議室に入れてくれた。
……気を引き締めろ。スペシネフでどんなことをしたのか、全部を受け止めなければならない……。
短いですが、今回はこの辺で。