IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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しばらくお休みして申し訳ありません。

なかなかに用事が立て込んでしまいました。
しかし、今月中に完結させます。ざっと考えて、あと10話ほどでしょうか。最後までお付き合いいただけたらと思います。


213話

 

「う、ん……痛っ」

 

 

目が覚めたら、全身酷い痛みだった。ここは……学園の医務室か。

 

IS学園きてからこういうことばっかりだな……。えっと、何があったんだっけ……今まではなんとなくは覚えていたんだけど、今回は本当に何があったか……。

 

最後に覚えてるのは……

 

 

「あ……そっか、スペシネフが……クラリッサ、クラリッサは!」

 

 

ベッドから起き上がろうとするが、義手も義足も付いていなかった。拡張領域から呼び出そうとするけど、義肢は一向に出てこない。

 

 

「なんでっ……くっ!」

 

「あら、起きたの?」

 

 

カーテンが開き、そこから滝沢先生が入ってきた。

滝沢先生は僕がいつも使っている車椅子と義手を持っていた。

 

 

「滝沢先生……」

 

「身体動かしちゃダメよ。骨とかは折れていないけど、痛くなっちゃうから」

 

「あの、クラリッサは無事なんですか!?僕は……」

 

「それを話す前に、まずは義手をつけちゃいましょう。義足の方はまだ整備が終わってないから」

 

 

滝沢先生が僕に義手をつけてくれる。早くクラリッサがどうなったか知りたいのにっ……。

 

 

「はい、終わり。ちゃんと動く?」

 

「問題ありません。それでクラリッサは……」

 

「そう焦らないの。ちょっと色々と診るから、じっとしていてね」

 

 

滝沢先生は体や心音など一通り確認していく。

僕自身は、少し体痛むくらいだから大丈夫なのに……。

 

 

「……うん、大丈夫ね。それじゃ、車椅子乗りましょうか。クラリッサ先生のところまで連れて行ってあげる」

 

「はい。お願いします」

 

 

クラリッサ……。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

クラリッサがいるという会議室に向かう途中、僕は滝沢先生からこれまであったことを軽く教えてもらった。

 

滝沢先生も詳しくは知らないらしく、本当に軽くだ。スペシネフが起動して暴走した、それだけを教えてもらった。

 

すでに学園祭から一週間近く経っていることにも驚いた。そんなに僕は意識を……。

 

 

「詳しいことは織斑先生とか篠ノ之博士に聞くといいわ。さ、会議室についたわよ」

 

 

会議室の前で止まると、滝沢先生は車椅子を止めて扉を開けた。開かれた扉から会議室の中を見ると、そこには……

 

 

「クラリッサ……」

 

 

いつものスーツに眼帯姿で、右頬に絆創膏を貼ったクラリッサがいた。無事だった……よかった、本当に……。義足がないのが恨めしい。今すぐにでもクラリッサの元に駆けつけたい。

 

 

「あ……将冴……将冴!」

 

 

クラリッサは僕を見るなり駆け寄って、そしてそのまま抱きついてきた。うん、ちゃんといる。ここにいるよ、クラリッサ……!

 

 

「よかった……目を覚ましてくれた……本当に良かった!」

 

「クラリッサ……」

 

「お願いだ、もう少し……もう少しこのまま」

 

 

 

それから数分間、クラリッサは僕に抱きついて泣いていた。ぼくもまた、同じように……

 

 

「んんっ!クラリッサ、もういいか?」

 

 

そういったのは、会議室にいた織斑先生だ。それ以外にも一夏、箒、セシリア、鈴、簪、楯無さんがこちらを見て安心したような表情を浮かべていた。

 

ラウラとシャルロットは、今にも泣きそうな顔をしている。心配かけちゃったかな……。

 

 

「ぐすっ……はい、織斑先生」

 

 

涙声になりながらも、クラリッサは僕から離れる。

 

 

「嬉しいのはわかるが、2人の時間はこのあと自室で取れ。将冴」

 

「は、はい!」

 

「今回の事件のことを話す。会議室に入れ」

 

「わかりました」

 

「織斑先生、私は医務室に戻りますね」

 

「はい、ありがとうございました。滝沢先生」

 

 

滝沢先生が医務室に戻り、クラリッサが僕の車椅子を押して会議室に入れてくれた。

 

……気を引き締めろ。スペシネフでどんなことをしたのか、全部を受け止めなければならない……。




短いですが、今回はこの辺で。
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