すごい嬉しかったです。
やっぱり、クラリッサの嫁宣言は破壊力がすごいですね。
23話
「はぁ……」
クラリッサさんに初めてを奪われ、嫁宣言されてから一夜明けました。
僕は義手だけをつけて、千冬さんの作ったベーコンエッグを食べている。
あ、千冬さんには長時間両手足に義肢をつける事は出来ないと説明してある。
それにしても……
「はぁ……」
「将冴、さっきからため息ばっかりだぞ?」
「すいません……」
「昨日のことか?」
ドキッとする。
突然の口づけ。嫁宣言。僕には処理しきれない。
クラリッサさんは正気に戻ったのか、あの後すぐに走り去って行ってしまった。夕食にも姿を見せなかったし……。
「あれが本気なのか僕にはわかりません……それに第一!」
これが一番の悩み。
「僕まだ中学生なんですよ……」
「ああ……クラリッサは20歳だったな」
「世間からしたら、これ犯罪ですよ……7歳差ですよ……」
僕からしたらクラリッサさんはお姉さん。大人の女性なんだ。僕みたいな子供よりも……。
「まぁ、難しく考えるな。それに、前に言っただろう。重要人保護プログラムが適用されれば、お前は無国籍。結婚に関する法律は適用されないだろう。お前がその気なら、別に問題ではない」
「そうかもしれないですけど……クラリッサさんには、もっといい人がいると思います。僕みたいに体が不自由な人よりも……」
「あまり自分を落とすな。クラリッサだって、お前のことが迷惑だと思っていたら、あんなことは言わない」
千冬さんはそう言ってくれる。
言ってくれるけど……。
「お前はクラリッサをどう思ってるんだ?」
「どう思って……」
僕はクラリッサを……。
「とりあえず……」
「とりあえず?」
「『俺の嫁』の正しい使い方を教えます」
「あぁ……」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
千冬さんを見送り、朝の挨拶をする。
今は義手をつけて、車椅子に乗っている。
昨日の夕食で帰ってきたことはみんな知っている。
お、あれはラウラさん。
「おはよう、ラウラさん」
「おお、将冴か。おはよう」
突然、ラウラさん腕をポンポン叩いてくる。
「おお、本当に腕があるな」
「あはは、機械の腕だけどね。足もあるけど、同時に使うと神経に負担がかかっちゃって」
「だから車椅子なのか。……ふむ、見た所少し筋肉質になった気がするな。鍛えたか?」
リョーボさんと同じことを……。
あれかな、軍に毒されてるのかな?
「少しね。手足は義肢だから鍛える必要ないけど、胴体の方は筋肉落ちてたから」
「何かスポーツでもやっていたのか?」
「剣道やってたんだ。そこそこ強かったんだよ」
「ほう、一度手合わせしてみたいものだな」
「少しだけならいいよ。僕も、久しぶりに剣道したかったから」
全く竹刀に触ってなかったからなぁ……まだ竹刀触れるかな?
あ、剣道で思い出したけど、全国大会すっぽかした……。箒さんの剣道見るの楽しみにしてたんだけどなぁ……。
「将冴?どうした?」
「いや、なんでもないよ」
「そうか。じゃあ、私はもう行く。今度時間を作るから手合わせしてくれ」
「うん、今日も頑張ってね」
ラウラさんは寮を出る。
手合わせか……ドイツに竹刀とか木刀売ってるのかな?
リョーボさんに聞いたらわかるかな……?
「将冴」
「ん?」
後ろから声をかけられる。
振り向くと、何やらもじもじしてるクラリッサさんが……。
うわっ、なんか顔合わせるの恥ずかしい……
「お、おはよう……」
「おはようございます、クラリッサさん」
「…………」
「…………」
沈黙が辛い。でも、昨日の件が頭から離れなくてまともに話せない気がする。
「その将冴……」
「は、はい!?」
クラリッサさんから沈黙を破ってきた。
「昨日の事なんだが……」
「な、なんでしょう……」
「私は……本気だから……」
いつもみたいに、凛々しい感じじゃない。
まるで十代前半の、恥ずかしさを隠しきれない女子のような……。
「お前は私の嫁だ、という言葉は気に入ったものに対して言うのだろう?えっと……私は気に入ったと言いたかったのではなく……そのぉ……」
次の言葉がなかなか出てこないみたい……。
「わ、私はお前が!」
「クラリッサ遅れるわよ」
「うぇ!?」
突如現れたルカさんに、クラリッサさんは首根っこ掴まれた。
「ちょ、待てルカ!私は大事な話が!」
「はいはい、それは帰ってからできるでしょ?遅れたらラウラ隊長に怒られるわよ〜」
「待て!話がぁ〜……」
問答無用で連れて行かれてしまった。
クラリッサさんは、何を話したかったのだろう?
昨日のことに関係が……。
あ、『俺の嫁』の使い方……自分でわかってたな……。
前回更新で力を出し切ったようです。絶賛スランプ。
文字数が少ないですが、ご容赦ください……。