IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

270 / 280
小説強化週間。
しばらくは毎日更新したいなぁ......

生徒会の話が思ったより長引きそうなので早めに終わらせたい。


尽きない考え事

放課後、僕は楯無さんたち二人が関わる最後のイベントの草稿を二人に見せていた。

企画としては、クリスマスケーキパーティといったところだ。全校生徒参加可能で、条件として一人ひとつプレゼントを用意すること。イベントの最後にプレゼント交換を行う予定だ。このプレゼント交換は完全にランダムになるので自分が持ってきたものがそのまま当たる可能性もある。自分の欲しいものを用意するか、無難なものを用意するかはその人の裁量次第。

 

 

「うん、いいんじゃない?最後のプレゼント交換はなかなか面白そうだし」

 

「教職員の方も参加可能にしても良さそうですね」

 

 

草稿に目を通した二人から色々と意見をもらえるのは実にありがたい。

 

 

「これで問題がなければ、今日中に告知のポスターなんかを作成して張り出したいと思っています。あまり時間もないですし」

 

「私は構わないわ。虚ちゃんは?」

 

「私も異論ありません。このように進めましょう」

 

「ありがとうございます」

 

 

さて、お許しもいただいたことだし、ポスターの作成とケーキの発注、後は草稿に書かなかったアレの準備とあの二人に依頼を......。

 

 

「将冴君、ポスターの作成とケーキの発注は私と虚ちゃんでやるから、今日はもうあがっていいわよ」

 

「え?どうしてそんな......」

 

「色々と考え事があるんでしょ?織斑先生から、聞いたわよ。授業中も上の空だって。生徒会長を任せるなんて突然言っちゃった訳だし、今後のためにも将冴君にはしっかり考えてもらいたいの。それに、このままだと将冴君一人で全部やっちゃいそうだったし、少しは仕事させてもらわないとね?」

 

 

うう、今日の出来事が色々と尾を引いてる......。

そんなに僕は一人で抱え込むように見えているのだろうか......。

 

 

「昨日今日のことでしたから、将冴さんも整理する時間が必要でしょう。ここは私たちに任せてください。会長がいつも出してくる滅茶苦茶な企画ではありませんから、これくらいならすぐに済みます」

 

「虚ちゃん酷い!?」

 

「しかし......」

 

「気にしないの。私たちがやりたくてやるんだから。だから、今日はこのまま自室に戻って色々と考えを纏めてきて」

 

 

こういわれてしまうと、そうせざるを得ないか。

正直、ありがたい話ではあるし。

 

 

「......わかりました。申し訳ないですが、今日は失礼しますね」

 

「よしよし。明日からはしっかり働いてもらうからそのつもりでね!」

 

「はい!」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

さて、突然舞い降りたなにも予定のない時間。とりあえず部屋には戻ってきたけど、どうしようか。

クラリッサは仕事があるから戻るのは遅くなるといっていたし......そうだ、マドカのこと束さんに連絡しないといけないんだった。

 

携帯を取りだし、束さんの番号を呼び出すとワンコール鳴り終わる前に繋がった。

 

 

『やぁしょーくん!しばらく連絡なくて束さん寂しくてウサギみたいにポックリ逝っちゃうところだったよ!』

 

「お変わり無さそう何よりです、束さん」

 

『しょーくん最近束さんの扱いが雑じゃない?』

 

 

まともに取り合っていると疲れますし......。

 

 

『それで?なにか用事かな?テムジンの整備とか?』

 

「いえ、マドカについて聞きたいことがあって」

 

『まーちゃんの?』

 

「はい。束さんは、マドカの今後をどう考えているのかと思いまして」

 

 

ダイモンの驚異のない今、マドカを学園に置く必要はない。

もし、束さんがマドカをラボに戻し自分の仕事を手伝わせるつもりなら......

 

 

『まーちゃんの今後か。その辺は、まーちゃんに任せるつもりだよ。すーちゃんとおーちゃんもね』

 

「え?」

 

『ダイモンの時は手駒が欲しくて三人に来てもらっていたけど、今はその必要もないからね。束さんのところに残るなら今後も面倒見るつもりだし、一人で何かしたいなら自由にしてあげるし』

 

「そうだったんですか」

 

 

昔の束さんからは想像もつかない言葉だな......。

でも、安心した。

 

 

『まーちゃんのことだから、すぐに学園から出ていくみたいなこと言ったんでしょ?』

 

「全くもってその通りで......」

 

『束さんとしては、そのまま学園に残って欲しいかな。出生の件もそうだけど、まーちゃんはもっと普通の生活を送ってもらいたいし』

 

「束さん......」

 

『その辺は、しょーくんが何とかしてくれると思っているから心配してないけどね!だから、しょーくん。まーちゃんをよろしくね』

 

 

束さん、本当に変わったな。ここまで言われたらやらないわけにはいかない。

 

 

「はい、任されました」

 

『うんうん、さすがはしょーくんだね!束さんも安心だよ!』

 

「あまり期待されても困りますがね......」

 

『大丈夫、れーくんとゆーちゃんの子供だもん。いい報告待ってるね!』

 

「了解です」

 

 

その後、テムジンのこと等を話して通話を切った。

 

ふぅ、束さんに頼まれちゃったからなぁ。どうにかマドカに残ってもらえるように......。

 

 

「そうだ」

 

 

ちょうどいい問題を僕はもう一つ抱えていたではないか。

 

あとはマドカ次第か。

 

 

「よし、明日から頑張ろう!」

 

 

とりあえずの整理はつき、僕はベッドに横になった。

 

 

「......あ、そうだ」

 

 

クリスマスプレゼント、考えておかないと。

 

クラリッサの分もね。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「クラリッサ、クリスマスはどうするんだ?」

 

 

大量の書類と格闘していると、織斑先生が私に訪ねてくる。

 

 

「と、いいますと?」

 

「将冴と過ごすのは聞くまでもないが、なにかプレゼント等は用意したのか?」

 

「それは......」

 

 

実を言うと、なにも用意していなかった。まず、クリスマスに関しては将冴と予定の確認をしていなかったし、プレゼントを用意するにも、将冴はどんなものがほしいかがわからない。

私がいうのもアレだが、将冴は明確にこれが欲しいと口にしたことがないのだ。物欲が少ないというかなんというか......。

 

 

「はぁ......そんなことでは、将冴が他の女に奪われるのも時間の問題だな」

 

「なっ!?」

 

「前にも言っただろう。将冴を狙っているやつは多い。私も隙があればかっさらうつもりだぞ」

 

「お、おおお織斑先生!?」

 

「そうですよクラリッサ先生。私だって、隙あらばですっ!」

 

「山田先生まで何を!?」

 

 

第一、職員室で何を口走っているんですか!?

 

 

「あとは束、オータム、ナターシャ・ファイルスか。クリスマスは戦争だな」

 

 

ぐむぅ、将冴は悉く年上ばっかり......。

 

 

「しっかり考えておけ。そうでなくても、この学園の数少ない男なのだからな」

 

「は、はい......」

 

 

ここで奪われてたまるものか......。




束がすごいホワイト。これは一体......。

この話もあと3~4話くらいですかね。

生徒会の話が終わったら新学期まで飛ぶ予定です。閑話を挟むかもしれませんが、とりあえず告知まで。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。