IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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連続更新じゃい!今日中に終わらせるんじゃい!

サボった分の巻き返しです。これからは頻繁に更新していくので、気づいたら読んでね!←

......三日坊主にならないように気を付けます。


クリスマスパーティ

12月24日。とうとう迎えたクリスマスイブ。イベント当日だ。

 

会場となっている食堂には生徒、教職員が揃っている。かなりの人数がいて、企画したものとしては嬉しい限りだ。

 

と、楯無さんが食堂に作られたステージに立ち、マイクを手にした。

 

 

「今日はお集まりいただきありがとうございます」

 

 

今回のイベントの司会は楯無さんにお願いしている。こういうのは楯無さんが適任だ。

 

 

「長々と挨拶しても仕方ないので、手短に済ませますね。今日は無礼講です。生徒、教職員関係なくケーキを貪っていただければと思います」

 

 

貪ってって......クスクスと笑いが起きてるし。

 

 

「そして、今回のイベントは一年生の柳川将冴君が企画してくれたものです。皆さん、将冴君に盛大な拍手をお願い致します」

 

 

その言葉で、会場か拍手が沸き起こる。うぅ、これかなり恥ずかしい。クラリッサはなんか嬉しそうにしてるし。

 

 

「ここで皆さんに報告があります。将冴君が企画したということで気づいたかたもいらっしゃると思いますが、このイベントを最後に私と会計の虚ちゃんは生徒会を退任します」

 

 

やはりというか、その言葉で会場がどよめく。

突然の報告だからなぁ。

 

 

「年が明けたら、そこにいる将冴君が新しい生徒会長です。彼なら、今後の生徒会を多いに盛り上げてくれるでしょう。皆さんも、これからの生徒会に期待していてください」

 

 

しれっとハードルあげてきましたね......。

 

 

「ちょっと長くなってしまいましたね。それでは皆さん、グラスを持ってください」

 

 

参加者がそれぞれグラスを手にする。僕も準備し、そばに付き添ってくれているクラリッサに目配せする。

クラリッサも僕と同じことを考えているようで、僕を見た。

 

 

「それでは、生徒会主催クリスマスケーキパーティを開催します!メリークリスマース!」

 

『メリークリスマース!』

 

 

僕とクラリッサは、静かにグラスをぶつけた。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「それでは、生徒会長になる柳川くん!意気込みをどうぞ!」

 

「薫子先輩、お仕事早いですね......」

 

 

開始早々、僕のところに走ってきた新聞部の薫子先輩が早速取材を開始していた。

 

 

「だって、この学園始まって初の男の生徒会長だもの!取材しないわけがないでしょう!」

 

「黛、後日ではダメなのか?」

 

「クラリッサ先生、こういう情報は暖かいうちに記事にしないとダメなんです!あ、恋人が生徒会長になった感想いただけます?」

 

「お前は......」

 

 

クラリッサにも飛び火してる。記者としては正しいのかもしれないけど......。

 

とりあえず、僕も挨拶に回りたいし、ここはご遠慮願おう。

 

 

「薫子先輩、後日正式に取材は受けるので、ここは引いてくれませんか?」

 

「むぅ、仕方ない。じゃあ、退任したお二人に話を聞いてくるわ!」

 

 

そして光の早さで楯無さん達のもとへ向かった薫子さんだった。

いやはや、嵐のような人だな......。

 

 

「忙しいやつだな」

 

「そこが薫子先輩のいいところなのかもしれないけどね」

 

 

さて、僕も色々と見て回らないと......。

 

 

「将冴」

 

「あ、一夏。みんなも」

 

 

移動しようとしたとき、一夏とそのハーレム、妹二人が僕のもとに現れた。皆、手にケーキを盛った皿を持っている。それなりに楽しんでくれてるかな?

 

 

「改めて、生徒会長就任おめでとう、兄さん」

 

「まだ正式になった訳じゃないけどね」

 

「だが、名誉あることだと思うぞ。何かあれば言ってくれ、私たちも手伝う」

 

「ありがとう、箒」

 

 

正式な就任は来年から。それまでに引き継ぎなんかを終わらせないとね。

 

 

「しかし、これだけの催し、準備は大変だったでしょう?」

 

「楯無さん達に手伝ってもらわなかったら危うかったね......」

 

「それでも、しっかりやれてるじゃない。ほんと、何でもそつなくこなすわよね。同い年なのか怪しくなるわ」

 

「本当にね。お兄ちゃんがいたらどうにかなっちゃうって気分になるよ」

 

「そんなことないよ、ダイモンのときは迷惑かけちゃったし」

 

「でも結局自分で解決しに行っただろ。やっぱり将冴はすげえよ」

 

 

一夏にまで言われると気恥ずかしくなるな......やめやめ、この話は。これ以上は僕が持たない。

 

 

「はは......ところで、一夏とハーレム三人はこのあとどうするの?」

 

「そのまとめ方やめなさいよ......」

 

「パーティが終わったら、俺の家で過ごすんだってさ。四人だけでパーティするんだとさ」

 

 

ああ~、一夏がとうとう大人の階段上るわけだ。ハーレム三人はちょっと顔赤くしてるし。

まぁ、避妊はしっかりしとけとだけ後で三人にメール打っておこう。暴走したらなにするかわかんないし。

 

 

「そっか。まぁ、このパーティも最後まで楽しんでいって。もうすぐプレゼント交換もあるから」

 

「おう。将冴も、あまり無理するなよ」

 

 

何故か心配されながら、一夏+ハーレムは離れていった。なんの無理だというのか。

 

 

「兄さん。プレゼント交換まで一緒にいてもいいか?」

 

「うんいいよ」

 

 

どうやら、僕が挨拶回りにいかなくても来てくれるようだし。

ラウラは僕の膝に座ると、美味しそうにケーキを頬張り始めた。もう定位置だね、そこ。

 

シャルは、何やらクラリッサと話している。あ、黒い顔してるから録でもないこと話してるな......クラリッサは興味津々に聞いてるし。このあと色々ありそうだ......。

 

と、また僕の方へ向かってくる人が。あれは織斑先生と山田先生。

 

 

「将冴、生徒会長就任おめでとう」

 

「おめでとうございます」

 

「ありがとうございます」

 

 

そういいながらグラスぶつける。僕の膝に座っていたラウラは慌てて降りて姿勢をただしていた。

お二人の飲み物、なんか僕が用意したものじゃないワインのようなものになっている気が......。

 

 

「これから忙しくなるだろうが、将冴なら大丈夫だろう。しっかり頼むぞ」

 

「はい。精一杯務めさせていただきます」

 

「何かあれば、手伝いますからね」

 

 

先生方から支援をいただければ、生徒会もうまく回っていくだろう。うまくパイプを作らないと。

 

 

「ところで、新しい役員はどうするつもりなんだ?一夏達に頼むのか?」

 

「いえ、それは追い追い考えていく予定です。とりあえず、一人には声をかけたんですが......」

 

 

そういえば、マドカの姿が見えないな。今日は来てないのかな......。

 

 

「皆さん、ステージにお集まりください。これよりプレゼント交換会を行います」

 

 

と、虚さんのアナウンスが流れた。もうそんな時間だったか。

 

 

「始まるようですね。織斑先生。私たちもいきましょう」

 

「ああ。将冴、今日は楽しませてもらう」

 

 

二人はステージの方に向かっていった。

さて、僕も準備しないと。

 

 

「三人とも、僕は準備があるから行ってくるね」

 

「ああ、何かあったら呼んでくれ」

 

「うん、ありがとうクラリッサ」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「さぁ、本日のメインイベント!大プレゼント交換会を始めるわよ!」

 

 

一斉に会場から声援が飛ぶ。なにか間違っているような......。

 

 

「これからここにあるくじを引いて、書いてある番号の人にプレゼントを配っていくわ!完全にランダムだから、自分のものが当たるかもしれないけど我慢してね!それじゃ、早速引いていくわよ!」

 

 

楯無さんは本当に盛り上げ上手だな。僕も見習った方がいいのだろうか......と、最初のくじが引かれた。

 

 

「39番!さぁ、39番の人は誰だ!」

 

「私だ」

 

 

そういって手をあげたのは、なんと織斑先生だった。なんという引きをしているんだ楯無さん......。

 

 

「ここで織斑先生とは、幸先いいですねぇ!将冴君、プレゼントを」

 

「はい」

 

 

最初のプレゼントは......

 

 

「織斑先生、どうぞ」

 

「ありがとう」

 

 

織斑先生がプレゼントを受け取った瞬間、「げっ」という聞きなれた幼馴染みの声が聞こえた。これ一夏のだったか......。

 

先生が早速中身を確認すると、中から出てきたのはとても可愛らしいネックレス。一夏にしてはなかなか洒落たものを......。

 

 

「私には似合わなそうだが、ありがたくいただくとしよう。愚弟が選んだものだしな」

 

「ここで弟である一夏君のプレゼントを引き当てるとは!これは弟は誰にも渡さないということなのか!」

 

 

楯無さんが煽る煽る......。ハーレム三人がぐぬぬって顔してる。

 

 

「さぁ、どんどんいくわよ!次!」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

プレゼント交換も終盤に近づき、あちこちでいろんな声が飛んでいた。

 

 

「おい鈴!なんでプレゼントが中華鍋なんだ!」

 

「箒こそ、竹刀って何よ、竹刀って!」

 

「私のプレゼント、自分のところに戻ってきてしまいましたわ......」

 

「僕とラウラで交換になっちゃったね。でもラウラ、コンバットナイフって......」

 

「シャルロット、うさみみパーカーもどうかと思うぞ......」

 

「おい、女物の下着とかどうすればいいんだよ!」

 

『それ没収!』

 

 

はは、なかなかにカオスになってるなぁ......てか、楯無さんのそのしてやったり顔。あなたですか下着仕込んだの。

 

 

「さぁ、もうプレゼントもあと二つ!最後は二枚引きしていくわよ!」

 

 

箱から二枚のくじを取り出すと、それを読み上げる。

当たっていないのは僕ともう一人なんだけど......

 

 

「124番と125番!連番ねぇ。誰かなぁ?」

 

 

手をあげたのは僕と......。

 

 

「わ、私だ......」

 

 

なんとクラリッサだった。なにこのできすぎ感。

あ、また楯無さんがしてやったり顔を......己、図ったな......。

 

 

「おおっと、ここで禁断の愛に身を焦がす二人が登場だ!」

 

『きゃあああああ!』

 

 

会場のボルテージはマックスに。て言うか、残ったプレゼントって......。

 

 

「さぁさぁ、ステージに上がって......おやおや?これはお互いに用意したプレゼントではないですかなぁ?」

 

 

いけしゃあしゃあと......。

 

クラリッサも気づいたようで、楯無さんを睨んでいた。

 

 

「これは、お互いの手で交換してもらうしかありませんねぇ。もちろんなにかパフォーマンスがあるのよね?」

 

「楯無、後で覚えておけよ......」

 

 

ステージに上がった僕とクラリッサは、お互いに自分のプレゼントを手に向かい合った。

アイコンタクトで、さっさと済ませようと伝えるとクラリッサも頷く。

 

ささっと交換を行いステージから降りようとすると、会場から謎のコールが飛んできた。

 

 

『キース!キース!』

 

 

己、この学校は本当に......て言うか、楯無さんがいつの間に用意したのかフリップにキスコールと書かれたものを会場に見せていた。

もうやだこの人。

 

 

「えっと、どうしよっか」

 

「このまま会場から逃げ出したいのだが......」

 

「あとが怖いね、それ......仕方ない」

 

 

僕は義足をつけて立ち上がり、クラリッサの肩を掴んだ。

 

 

『おお!?』

 

 

訓練されすぎでしょ、会場の人たち......。

 

 

「しょ、将冴!?ここでそれは」

 

「やるしかなさそうだから......」

 

「う、うぅ......」

 

 

恥ずかしそうな顔をするクラリッサ。僕だって恥ずかしいんだからね!

あと、その顔は反則だよ......。

 

 

「いくよ」

 

「......ああ」

 

 

ぎゅっと目を瞑ったクラリッサに顔を近づけ、僕は......クラリッサの頬にキスをした。

 

 

『おぉーーーーーーーー!!』

 

 

すぐに離れると、僕とクラリッサは逃げるようにステージから降りた。

 

 

「いいですねぇ、見せつけてくれますねぇ!唇同士じゃなかったのは残念ですが......とりあえず、これにてプレゼント交換会は終了です!」

 

 

盛大な拍手が起こり、僕とクラリッサを標的にしたプレゼント大会は終了した。

 

 

「クラリッサ、大丈夫?」

 

「二人きりの時ならまだしも......こんなところで......あとで織斑先生に何て言われるか......」

 

「はは......僕もいじられるんだろうな......。と、クラリッサ。僕これからやることあるから、ステージにいくね。もしあれだったら部屋で......」

 

「いや、最後までいる」

 

「わかった。じゃあ、行ってくるね」

 

 

赤い顔のままのクラリッサを残し、僕は楯無さんが降りたばかりのステージに上がった。

 

その瞬間、ヒューヒューという声が起こるが、僕は無視して進める。

 

 

「ここで、もう一つ催しを行いたいと思います」

 

 

ここからは、僕と一部の人しか知らないサプライズの始まりだ。

当然、なにも聞いていない楯無さんと虚さんは驚いた顔をしている。

 

 

「今回のイベントで退任される楯無さんと虚さん。ステージに上がってください」

 

 

二人は困惑した表情のまま、ステージに上がった。

 

 

「えっと、将冴君。こんなの、なにも聞いてないんだけど......」

 

「何をするおつもりなんですか?」

 

「ちょっとしたサプライズです。それでは、今まで生徒会として活動してくださったお二人に、花束と感謝の言葉を送ります。お願いします」

 

 

僕がそう言うと同時に、花束を持った簪さんと本音さんがステージに上がる。事前に二人に頼んでいたのは、このサプライズのことだった。

まず本音さんが、虚さんのもとへ。

 

 

「お姉ちゃん、私のせいで仕事を増やしちゃってごめんね。今まで本当にお疲れさま。お姉ちゃんはもう少しで卒業しちゃうけど、私ちゃんとやるからね!」

 

「本音......」

 

 

本音さんが花束を渡すと、虚さんは少し涙目になりながら笑みを浮かべる。

続けて、簪さんが楯無さんのもとへ。

 

 

「今まで生徒会長、お疲れさまでした。ロシア代表や更織の仕事もしながらで、大変だったと思います。それでも、合間を見つけて、私の専用器の組み立てを手伝ってくれて、本当にありがとう。最高のお姉ちゃんです」

 

「簪ちゃぁん」

 

 

楯無さんはボロボロと泣きながら花束を受け取った。とりあえず、楯無さんに一矢報いることはできたかな?

 

 

「楯無さん、虚さん。なにか一言お願いできますか?」

 

「将冴君卑怯よぉ......こんなの、嬉しいに決まってるじゃない」

 

「まさか、将冴さんがここまでできる方とは......これで、安心して生徒会を任せられそうです。本音、簪さん、ありがとうございます」

 

「うえぇん!簪ちゃん大好きぃ!」

 

「ちょ、お姉ちゃん!?」

 

 

感動のあまり簪さんに抱きついた楯無さん。喜んでもらえたようでよかった。

 

 

「これで今回のイベントの催しは終わりです。残り時間、パーティを楽しんでください」

 

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

パーティが終了し、片付けも終わって、会場を改めて見渡すとなんだかさっきまで騒いでいたのが嘘のようだ。

 

 

「とりあえず、成功ってことでいいのかな?」

 

 

皆楽しんでいたようだし、僕も楽しかった。また来年もやりたいな。

 

 

「将冴君」

 

 

後ろから僕を呼ぶ声。そこには楯無さんと虚さんが、目を赤く腫らして立っていた。

 

 

「今日はありがとうね。あんなサプライズを開いてくれて」

 

「ありがとうございます、将冴さん」

 

「いえ、大したことはしてませんよ。お二人に感謝の気持ちを送りたかっただけです」

 

「フフ、私を泣かすなんて、それだけで大したことよ」

 

 

楯無さんはいつもよりちょっと元気なさげに言った。

 

 

「さて、ここまで片付けを将冴君に任せちゃったし、あとは私たちでやるわ」

 

「まだ生徒会ですからね。後輩にばかり任せては、気持ちよくやめることはできません」

 

「そんな、これくらいは僕一人で......」

 

「いいの!それに、今日はクリスマスイブよ。クラリッサ先生と一緒に過ごしてあげて。プレゼント交換会で色々やっちゃったし、生徒会長としての最後の命令よ」

 

「楯無さん......」

 

「早く行ってあげてください」

 

 

全く、この二人には最後まで気を使わせてばっかりだ。

 

 

「わかりました。あとは、ごみを捨てるだけですので」

 

「ええ」

 

「お疲れさまです」

 

 

何回目になるかわからないが、僕はあとを二人に任せて、自室に戻った。

 

 

 

 

 

「将冴君、私以上に腹黒よね」

 

「そうですね。本当に」

 

「あ~あ、クラリッサ先生がいなかったら本気で狙いに行ったのに」

 

「そうですね。本当、後輩にしておくには惜しいくらい、素敵な方です」

 

「え、虚ちゃん?」

 

「......失言でした」

 

「もう聞いちゃったもんね!あの虚ちゃんがねぇ~」

 

「か、からかわないでください!」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

部屋に戻ると、クラリッサは寝巻き姿でコーヒーを淹れていた。どうやら立ち直っていたようだ。

 

 

「お帰り、将冴。片付けはもういいのか?」

 

「ただいま。楯無さん達に任せてきちゃった」

 

「そうか。コーヒー飲むか?」

 

「うん」

 

 

いつものように、僕たちはベッドに腰掛けながらコーヒーを飲んだ。

 

そうだ。

 

 

「さっきのプレゼント、開けてもいい?」

 

「ああ。大したものではないが......。私も開けていいか?」

 

「うん、じゃあ、同時に開けようか」

 

 

お互いのプレゼント手にし、同時に開けた。僕の方に入っていたのは......。

 

 

「アニメのBDBOX?」

 

「その、万人受けするものがわからなくてな......欲しいものを」

 

「そっか。今度一緒に見ようね」

 

「ああ。将冴のは......コーヒーメーカーか?」

 

「うん。僕もなにいれたらいいかわからなくて、自分の欲しいものいれちゃった」

 

「結果的に、欲しいものが手に入ったな。これからはこれでコーヒーを淹れよう」

 

 

ちょっとだけ、楯無さんに感謝だね。

 

あと......

 

 

「クラリッサ、実はもう一つプレゼント用意してて......」

 

「将冴も、だったか......」

 

「考えることは一緒だったみたいだね。じゃあ、今度は二人だけのプレゼント交換」

 

 

僕は前もって買っておいたクラリッサのためのプレゼントを取り出す。クラリッサも同じく。

 

 

「すごい小さいんだけどね。喜んでくれるといいんだけど」

 

「私も小さなものだが......」

 

 

お互いに小さな箱を手にしていた。被っちゃったかな......。

 

 

「じゃあ、開けようか」

 

「うん......」

 

 

また同時に箱を開く。

中には、緑色の石があしらわれたピアスがあった。

この石、前に僕がクラリッサにあげたネックレスと同じやつだ。

あの時のお返し、かな?

 

一方、僕のプレゼントを開けたクラリッサは少し驚いた顔をしていた。

 

 

「将冴......これ......」

 

「少し先走りすぎたかもしれないけど、これからも一緒にっていう意味も込めてね」

 

 

僕が送ったのは、指輪だった。内側に「Dear Clarissa」と彫刻してある。

 

 

「いいのか......これをもらって......」

 

「クラリッサにしかあげれないよ。僕は、ずっとクラリッサと一緒にいたいと思っているんだから。指輪、貸して?」

 

 

僕はその指輪を、クラリッサの左の薬指にはめた。

 

 

「ずっと一緒にいてね。クラリッサ」

 

「ぅん......うん!」

 

 

クラリッサは涙を流しながら、何度も頷いた。

 




めっちゃ長くなった......三話分書いたんじゃないか、これ。

もう一話は、また今日中にあげます。

楯無と虚の将冴に関する話は、この小説の初期に年上全員落とすと口走っていたときの名残と言いますか......しょーくんはいい男!←

そして、クラリッサに指輪を送るしょーくん。もう早く結婚したえ。

次回で生徒会の話は最後。そのあとは新学期から、またしょーくんに事件が舞い込むかも?といった内容になります。楽しみにしていただければ幸いです。
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