生徒会のごたごた最後になります。
ああ、早く新学期編書きたいなぁ。
新学期編では、あの子やあの子、あの子なんかも登場する予定です。
12月25日。目が覚めると、可愛い寝顔のクラリッサが最初に目に映った。ああ何て幸せなんだ。昨日はあのまま気分も盛り上がってしまって夜更かしして若干眠いけど。前まで目が覚めたら、お互い裸の状況でパニックになってなぁ。まぁ、すぐに思い出して、違う意味でパニックになるんだけど。
さて、今日は一日クラリッサと過ごすつもりではあるんだけど......。
「すう......すう......」
もう少しこの寝顔を眺めていよう。最近、本当にクラリッサが可愛すぎて、僕はもうヤバイんじゃないんだろうか。バカップルって言われてそう。
でも仕方ないじゃないか。可愛いんだもの。見てよこの長い睫毛。めっちゃ可愛いよ。肌だってすべすべしてて可愛いし、髪もサラサラで可愛いし、もう全部可愛いから。
そんなことを考えながらクラリッサの頬を撫でていると、僕の機械の手がなぜか気になった。
束さんが作ったトンデモ義肢だから、触った感触はあるけど、所詮は偽りの感触。本当の腕だったら、もっと違う感触だったんだろうか......腕だけでも残っていたら......
「将冴」
いつのまにか起きていたクラリッサが、僕の手を掴んでヴォーダンオージェの影響で片方色が薄くなってしまった目でこちら見つめていた。
「クラリッサ、おはよう」
「ああ......将冴、なにか考え事をしていたようだが、何かあったか?」
「うん......すこしブルーになっちゃって。もし本当の腕なら、クラリッサに触れる感触が違ったのかなって。今僕が手で感じてる感触は、偽りのものだから」
「......」
クラリッサは突然、僕の頬に自分の頬を擦り会わせてきた。
「え、わっ、クラリッサ」
「この感触も偽りか?」
「あっ......」
「手は確かに偽りかもしれない。でも、感じる方法は他にあるだろう?」
クラリッサには、敵わないな。なんだか、最近クラリッサに助けてもらうことが多いや。
「うん、ありがとうクラリッサ。ねぇ、もっと感じさせてくれる?」
「う......昨日も散々裸で触れあったではないか」
ああ、今そういうこと言っちゃう?思い出しちゃうよ?昨日の事。
男は獣なんだよ?
「しょ、将冴......その、当たっているが......するか?」
「申し訳ないけど......いいかな?」
初めて朝にしました。
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結局、ベッドから出たのはお昼頃だった。
いやぁ、朝でもあそこまでハッスルするとは......。
「将冴、これからどうする?どこかに出掛けるか?」
「そうだね。どこも混んでそうだけど、部屋に籠るよりはクリスマスらしいかな」
「わかった。じゃあ、外に出る準備を......」
そのとき、クラリッサの声を遮るようにノックする音が響いた。
はて、来客の予定なんてあっただろうか......あ、もしかして......。
「誰だろうか?」
クラリッサが、扉まで向かい鍵を開けると、入ってきたのは僕の予想通りだった。
「突然すまない。将冴に話がある」
いつもの無表情ではなく、少し沈んだような顔をしたマドカだった。
「ここに来たってことは、決心ついたのかな?」
「わからない。だが......」
「とりあえず中に入ったら?クラリッサ、コーヒーお願いできる?」
「ああ。早速昨日のコーヒーメーカで淹れてみようか」
「......すまない」
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少し時間が経ち、僕とマドカの間には沈黙が流れていた。クラリッサは新しいコーヒーメーカーに苦戦しているようだ。
クラリッサ、早くコーヒーを......
「すまない、遅くなった」
コーヒーを三つ持ってきたクラリッサは、それぞれ手渡してくれる。マドカのコーヒーの好みは同じことは伝えている。
「ありがとう」
コーヒーに口をつけながら、マドカの方を見る。
「......」
コーヒーを飲まずにじっと眺めている。こんなマドカ初めてだ。
「将冴、マドカの様子おかしくないか?」
「う、うん......」
これはこっちから話を振らないといけないのかな......。
よし......。
「マドカ。まだ決心はついてないのかな?」
「......考えていた。私は、お前達にとってどんな存在なのか」
「......うん」
「私は、織斑千冬のクローンで、束の手駒で......それ以外の何者でもないつもりだった。でも、将冴が言った事が、胸に引っ掛かって......私はお前達のなかでどういう存在なのか......」
自分の存在がわからないか......追い詰めすぎたかな。
そうだな......。
「仲間って言っても実感ないよね」
「仲間......」
「これは、僕だけだと思うけど、マドカは今僕の従姉妹ってことになってるよね?」
「ああ......」
「だから、僕の家族。ラウラやシャルみたいな、僕の家族」
この学園に来て、家族が増えていくな......。まぁ、嬉しいことなんだけど。
「家族、か......」
マドカは、ラウラと少しにている。出生の事とかが。
ラウラとは、性格が真逆だけどね。
「どうかな?そう考えたら、少しはマドカの考え事のヒントにはならないかな?」
「......よくわからない。家族っていうのもピンと来ていない部分もある」
家族っていうのも難しいかったかな。
んん、どうしようかな......。
「でも......」
マドカは、いつもの無表情の顔で、僕の方を向いた。
「将冴と離れたら、後悔することに、今気づいた」
「というと?」
「お腹、触れなくなる」
その言葉に、僕とクラリッサは椅子から崩れ落ちそうになった。
なんてすっとんきょうな理由で......。
「うん、なぜ忘れていたんだ。ここからいなくなったら、将冴のお腹に触れなくなる。それは困る。うん、出ていくのはやめだ」
「そ、そう......」
「なんというか、もうどうにでもなれ......」
「色々振り回してすまないな。将冴、生徒会の件。前向きに考えておく」
「あ、うん......有り難う......」
「では、今日は失礼する」
マドカはスタスタと扉の方へ向かっていく。
ああ、もう、束さんになんて報告すれば......。
「ああ、そうだ二人とも」
マドカが扉を開きながら、僕たちに向かっていい放った。
「換気、しておいた方がいいぞ」
僕とクラリッサが外出できたのは、それから一時間後の事だった。
マドカをオチに使う日が来るなんて......。
とりあえず、これで生徒会編は終わりです。
次回から新学期......の前に閑話を少しだけ書きます。
まぁ、生徒会編の後日談と、新学期編の前日談というか......まぁ繋ぎです。お楽しみに。