「あれ、こんなの読んだっけ?」
この作品でした。
ランキング一桁なんて恐れ多いと思いつつ、嬉しかったです。読んでくださった方々のおかげです。これからもよろしくお願いします。
将冴が他の階を制圧する様子は、3階と同じなのでキングクリムゾン。戦闘よりもイチャイチャを書きたいのです。
なんとか制圧し終えた僕は、スコールさんの言う通りISをつけたまま外へ出た。
外には警官と一般人がごった返していた。
そりゃ問題にもなるか……。
とりあえず、人気のない場所まで高速で飛んで行こう。壁を突き破って出てきたから、目立ってるだろうし迅速に。
あ、近くに森がある。あそこなら大丈夫そうだ。
速度を少し落とし、森の中に入る。幸いにも、着地できるくらいのスペースがあるから、そこにゆっくりとおりて、ISを待機状態にする。すぐに義肢をつけて、地面に降り立った。
「ふぅ……なんとかばれなかったかな……っ」
ぶるっと、体震えた。今更になって怖くなったんだ。
もし人質が撃たれたら。うまく制圧できなかったら。
その事が頭をよぎる。
「参ったな……ちょっと、立っていられそうにないや……車椅子は……」
拡張領域から車椅子を展開しようとするが、拡張領域に入っていない。そうだ、スコールさんに引きずられたから現場に置きっぱなしに……。
耐え切れず、そのまま地面に腰を下ろした。
「良かった……守れて……」
「将冴……」
後ろから声がした。
朝も聞いた声。この場では、聞きたくなかった声……。
「クラリッサさん……なんで……ここに……」
ISスーツ姿のクラリッサさんが、そこにいた。
「将冴!」
抱きついてくるクラリッサさん。
なんだか……すごく安心する。
「無事で……無事でよかった。心配したんだ!本当に……また守れなかったらって……私……」
そう言って嗚咽を漏らすクラリッサさん。僕はどうすればいいかわからなかった。
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少し経って、ようやく泣き止んだクラリッサさん。
ここで僕も冷静になってきた。一番に思いついたのが、やばいだった。
「クラリッサさん、どうしてここに?」
「ショッピングセンターから飛び出した所属不明のISを追跡していた。いや、もう所属不明ではないか……」
うっ……やっぱり……
「将冴、なんでISなんて持っているんだ。なんで男の将冴が乗れるんだ」
「やっぱり、僕が乗ってるのわかっちゃいましたよね……」
「ISの中から出てくるお前を見たら、一発でわかるだろう。さ、説明してくれ」
さて……どこから説明しようか……。
結局、義肢の提供が束さんで、ISも束さんが作ってくれたことを全て話した。
「まさか将冴が篠ノ之束と面識があったなんて思わなかったぞ……」
「知ってるのは千冬さんだけだと思います」
「篠ノ之束が作ったISなら……男が乗れても不思議ではないな」
束さんの名前を出すだけで、なんとなく納得してしまう。束さんは違う意味でもすごいな……!
「とにかく無事でよかった。本当に……」
「あの、ISのことなんですけど……できれば内緒にしてください。束さんが作ったISを、持ってるなんて知れたらどうなるかわかりません。ましてやそれが男なんて事が広まったら……」
僕はIS委員会やら政府に追われる身になってしまう。お父さんとお母さんが作ったISを、取り上げられてしまうかもしれない。
それだけは……
ポンポンと、頭を撫でられた。
「分かっている。任せてくれ」
「クラリッサさん……」
「長居してしまったな。そろそろ帰ろう。隊長にも連絡を入れないと……」
クラリッサさんはISを通して、通信を繋げた。
っつ……ちょっと頭痛が……義足だけでも外しておこう。
そんなに長い時間つけてないんだけど……疲れてるのかな。
「待たせたな……って、どうしたんだ!頭が痛むのか!?」
頭を押さえていたからか、クラリッサさんに心配をかけてしまった。
「大丈夫、義肢をつけてて少し頭痛がするだけだから……それより、連絡は取れました?」
「ああ、怪我をした人は誰もいなかったようだ。テロリストの何人かは撃たれた形跡があったが……武器は見つからなかったそうだ」
スコールさん達か……無事かな……。
何か組織的な感じがしたし、大丈夫なんだろうけど……。
なにが目的だったんだろう。スコールさん達……
「将冴、持ち上げるぞ」
「え?わっわ!?」
突然抱き上げられた。
クラリッサさんは今ISスーツ姿……布面積が少なく、肌にぴっちりと張り付いたような服だ。
恥ずかしくないわけがない……。
「どうした?将冴?」
「いや……その……」
「ん?まぁいい、行くぞ」
クラリッサさんはISを展開し、ショッピングセンターの方へ飛んだ。
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色々と処理を終えて、帰ってきたのは夕方だった。
帰りは千冬さんに、車椅子を押されて帰ってきた。車椅子はラウラさんが回収していてくれた。あ、クラリッサさんとラウラさんは書類とかを書かなきゃいけないとかで、まだ軍にいる。
スコールさん達はいなかった。ラウラさんに聞いても、そんな人はいなかったと言ってた。
本当に、何者だったんだ。あの人たちは……。
「将冴、ISを使ったのか?」
千冬さんに尋ねられる。
軍にいるなら、そりゃ謎のISについても知ってるよね……。
「うん……そうしなきゃ、いけないと思ったから。ごめんなさい、勝手に……」
「いや、責めるつもりはない。やむを得ない事情だっただろう。クラリッサからも聞いた。客や店員を守ったのだろう?よくやったじゃないか」
「……はい」
今回は守れた……けど、いつでも守れるわけじゃない。
お父さんとお母さんのことを思い出す。
力があっても、守れないことはあるんだ。
「……将冴」
「はい、なんですか?」
「私がいずれ日本に帰ることは前に話しただろう?」
千冬さんがドイツ軍の教官をする期間は一年間。それが過ぎたら、千冬さんは日本へ帰ってしまう。
「それでな、日本に帰ったらIS学園の教師にならないかと誘われているんだ」
「IS学園……」
「ああ。私は受けようと思っている。それでなんだが……」
千冬さんが言いずらそうにしているの。
なんだろう?
「日本に帰ったら、すぐにIS学園に入るつもりはないか?」
「え?でも……」
IS学園は高等学校という扱い。でも、僕は中学二年……いや、日本に帰る頃には中学三年。
「政府には話を通しておく。将冴さえよければ……」
「……」
僕がIS使えるから、千冬さんは色々考えてくれたんだろう。
IS学園は色々特別な学校だと聞いた。そこならISのことを隠して生活する必要はない……けど、すぐには決められない。
「すいません、千冬さん。少し考えさせてください」
「……そうか。まだ時間はある。ゆっくり考えろ。つまらない話を聞かせてしまってすまないな。今日は外で夕食にしよう。なにが食べたい?」
「僕はなんでも大丈夫です」
「遠慮するな、言ってみろ」
「えっと……」
身の振り方を考えなきゃいけない。
いつまでも、千冬さんのお世話になっていてはいけない。
一人で決めなければ……
とりあえず、ちょっと一区切り。あ、章は変えません。
次回の更新はアンケート終了後を予定しています。少し更新が止まりますが、ご了承ください。
アンケートは1月20日の午後8時までとさせていただきます。是非、ご参加ください。