ちょっとプロローグ長くなりそうですが、お付き合いいただけたらと思います。
ここのシリアス抜けたら、少し楽しい感じになると思います。
クラリッサ中尉から聞いた病院に向かうと、手術室の前でISスーツのまま項垂れているクラリッサ中尉を見つけた。
「中尉」
「ラウラか……」
中尉は随分やつれている。作戦で疲れているのだろうか……。
その時……
パチン
手術室のランプが消えた。
扉が開き、手術を担当したと思われる医者が出てきた。
クラリッサ中尉が立ち上がる。
「先生、容体は……」
「あなたは……保護者の方ですか?」
「いえ……」
保護者……おそらく、私が看取ったあの二人が少年の……。なんと言えばいいのか、私にはわからない。
「保護者の方は……」
「もう、亡くなっています」
答えあぐねているクラリッサ中尉の代わりに、私がそう答える。医者が目を見開き、すぐに俯いた。
「私が……私が代わりに聞きます」
クラリッサ中尉の言葉は、予想外だった。
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「私が……私が代わりに聞きます」
何故こう言ったか、私にはわからなかった。だけど、聞かなきゃいけない気がした。償い、というわけでもない。ただ、守れなかった自分が許せなかったんだと思う。
「……わかりました。ではこちらへ」
「はい。ラウラ、すまないがここで待っていてくれ」
そう言って通されたのは診察室。
医者と対面して座らされる。
「今から見せる写真は、かなりショックを受けると思います。写真がなくても説明はできますが、どうしますか?」
「見ます……見せてください」
医者はわかりましたと言い、レントゲン写真を取り出した。
全身を写したその写真を見て、半分は予想が当たった。しかし、もう半分は完全に予想外だった。
少年の小さな身体にはあるべきものがなかった。両足がなくなっていたのは、私も見た。しかし……
「両腕まで……そんな……」
肩から先も、無くなっているのだ。
私が助けた時にはあったものが……。
「両腕の損傷が酷く、細胞が壊死していました。切り取るしか方法がありませんでした」
その言葉は、ショックでしかなかった。
胸を重機で殴られたような気分だった。
「なんとか一命は取り留めました。まだ油断は出来ませんが、容体は安定してます。今後の治療なのですが……」
医者の話が頭に入ってこない……目の前で身体を失い、両親まで失ってしまった少年。
今までこんなことはなかった。経験したことなかった。20歳にもなって、その重さを受け止められない。
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クラリッサ中尉を待っていると、手術室から担架に乗せられた少年が出てきた。しかし、すぐに集中治療室に運び込まれた。少し見ただけだったが、違和感を感じた。あるべき場所あるものがないような。チラッと見ただけだから、よくはわからないが。
私は、あの女性から受け取ったペンダントを眺める。
どうやらロケットのようになっているようだ。中には少年と殺された両親が写っていた。
「親か……」
私は親などはいない。人工的に作られた人造人間だ。親のいる者の気持ちはわからない。
あの少年にこのことを伝えたら、ショックを受けるのだろうか。
ロケットの蓋の裏に、なにかが彫られている。
柳川玲二
柳川有香
柳川将冴
日本語で書いてあって読めない。一応勉強はしているが、漢字というものは訳がわからない。
それからしばらくすると、クラリッサ中尉が戻ってきた。
「中尉。お話はもうよろしいのでしょうか?」
「ああ……すまないが、ラウラ。私は先に帰る……お前の帰還許可も降りているから、帰りたいときに帰れ」
クラリッサ中尉はそのまま行ってしまった。
いったい何が……
主人公の名前出てきましたね。
出番はほとんどないけど。
原作と色々違ってる箇所が多いとは思いますが、ご理解いただけたらと思います。
クラリッサさんは悩みますね。
今までこんなことがなかった分の反動が大きようです。
次回も、クラリッサにたくさん悩んでいただきましょう。
次回更新予定は金曜日になるとおもいます