IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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最近更新が不定期に……申し訳ありません。

今回から学園に入学。

原作を持っていないので、原作キャラの口調やセリフが曖昧です。大目に見てやってください。


34話

体育館でISを動かしてから、どれくらい経っただろう。僕は今、政府の車に乗っている。

 

あの後すぐに政府の人が来て、保護された。まぁ、重要人保護プログラムも適用されてたから、当たり前の話だと思う。

 

で、政府の監視下で軽い軟禁状態だったわけで……。今日、ようやく外に出れた。IS学園の制服を着て。

 

そう、僕は藍越学園の推薦を白紙にされ、IS学園へ入学することになった。すぐに千冬さんから連絡が来たよ。

 

 

『こっちで準備は済ませておく。心配するな。一夏もいる』

 

 

と、お世話にならないようにしていたのに、また千冬さんのお世話になってしまうという……。なんとも悲しい現実。

 

まぁ、確かに男一人という事態にはならなかったけど……。

 

車が止まり、外側から扉が開けられた。スーツにサングラスをかけた政府の人が、無言で僕を抱えた車椅子に乗せてくれた。

 

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「……」

 

 

返事なし。怖いな……。

 

改めて、周りを見ると大きくて新しい建物。ここがIS学園……。女の人しかいない、女子校同然の学校か……。

 

と、学園の方から見覚えのある誰かが歩いてくる。

スーツを着こなし、カツカツと歩いてくるその人は、何度もお世話になっている千冬さんだ。

 

 

「待っていたぞ、将冴。よく来た」

 

「また、お世話になります」

 

 

千冬さんは微笑み、政府の人に一言二言言葉を交わして、僕の車椅子を押してくれる。

 

 

「将冴、個別で話がある。入学式の方には出なくていいから、少し時間をくれ」

 

「はい、わかりました」

 

 

特殊なケースだし、仕方ないよね……。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

連れて来てもらったのは、生徒指導室。

扉を開けると、そこには緑のボブカットにメガネをかけた女の人がいた。

 

 

「紹介しよう。山田真耶先生だ。お前が入ることになる一年一組の副担任になる」

 

「は、はじめまして!」

 

 

緊張してるのかな?声が強張ってる。

 

 

「はじめまして。柳川将冴です。よろしくお願いします」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 

「ちなみに、担任は私だ。何かあれば、私か山田先生に伝えろ」

 

「はい、わかりました」

 

 

義肢があるとはいえ、本体は手足がない言わば身体障害者なんだ。ここに呼ばれたのも、そういう類の話だろう。

 

 

「それで、ここにお前を連れてきたのは今後の学生生活についての相談だ」

 

「やっぱりそういうことでしたか。まぁ、しょうがないですね」

 

「すまないな。この学園は障害者のための設備が整っていないからな。車椅子用のエレベーターなんかも設置していない」

 

「階段の件なら大丈夫です。短時間なら義肢をつけれますから」

 

「そうしてもらえると助かる。あとは……」

 

 

そのあと、トイレや食堂での話をした。女性しかいないため、職員用のトイレを使ってもらうことや、車椅子用の食事スペースを用意するといったことだ。

 

 

「最後に、寮のことだ。この学園は全寮制になっている」

 

「政府監視中にパンフで読みました。でも、当然……」

 

「ああ、男子寮があるわけじゃない。それに、世間的にはお前は障害者。それなりの対応が必要だ。お前も、介助が必要な時もあるだろう」

 

 

四肢を使えるのは、せいぜい50分程度。どうしても、両手か両足どちらかしか使えないことの方が多い。僕が車椅子を使っているのは、腕を使えたほうが便利だからだ。

 

 

「そこで、お前には山田先生と教員寮で相部屋してもらう」

 

「……へ?」

 

「学生寮を使うとなると生徒と相部屋になる。生徒に介助を頼むのは負担が多すぎる。だから、山田先生に頼んで相部屋になってもらった」

 

「ちょ、千冬さ「ここでは織斑先生だ」……織斑先生!生徒と教師が相部屋って問題が……それに、生徒と相部屋が無理なら一人部屋でも……」

 

「空き部屋が無くてな」

 

「山田先生とじゃなくても、ドイツみたいに織斑先生とでも……」

 

「私は寮監でな。生徒と住むのは示しがつかないし、部屋も1人用のでな。スペースがないんだ」

 

「うっ……」

 

 

まさか、初対面の女の人と住むことになるとは……。

 

 

「や、柳川君、私と相部屋はそんなに嫌ですか……?」

 

 

な、涙目でこっちを見ないでください……本当にこの人僕より年上なんですか!?

 

 

「い、嫌とかそういうわけじゃ……」

 

「言いたいこともわかるが、決定事項だ。それに、山田先生の好意を無為にするな」

 

「……わかりました。山田先生」

 

「ひゃい!?」

 

「これからお世話になります」

 

「は、はい!任せてください!なんでも頼ってくださいね!」

 

 

胸を張る山田先生。

その時、すごい何かが揺れた。何かって……胸が……。

 

 

「どうした、将冴。顔が赤いぞ」

 

「いえ、なんでも……」

 

「?そうか……っと、山田先生。そろそろ教室に行ってくれ」

 

「あ、もうそんな時間ですか。では、先に行っていますね」

 

 

山田先生が生徒指導室を出て行き、部屋には僕と織斑先生の2人だけになった。

 

 

「さて、将冴。束とは連絡を取ったか?」

 

 

まるでこの時を待っていたかのように、織斑先生が聞いてくる。

 

ドイツにいた時、織斑先生やクラリッサ、ラウラには普通のISは使えないことを伝えておいた。僕がここに入ることになったのは普通のISを動かしてしまったから。そのことで束さんと連絡を取ったのかを聞いているんだろう。

 

 

「はい。束さんは詳しくはわからないと言っていました。考えられる可能性は、ISのコアネットワークを通じて僕がISに乗れる人物だと共有したか、僕自身がISを持つことで体質が変わったかということ……らしいです」

 

「そうか……」

 

「ミクロ単位で解剖すれば何かわかるかも、とは言われました」

 

「断ったか?」

 

「当たり前です」

 

 

はぁ、と織斑先生がため息を吐く。束さんの親友だからこそ、いろいろと心配なんだ。

 

 

「まぁ、動かしてしまったものはしょうがない。今は、ここの生活に慣れることを優先しろ」

 

「わかりました」

 

「よし、それじゃ教室に行こう。少し遅くなったが、今は自己紹介中だろう」

 

「はは……自己紹介か……」

 

 

少しトラウマがあるんだよな……箒さんにはずっとからかわれたっけ。

 

 

「そうだ、忘れるところだった」

 

 

織斑先生が小さな紙を渡してくれる。紙には番号が書いてある。

 

 

「織斑先生。これは?」

 

「夜にでもかけてみろ。私からの入学祝いだ」

 

 

はて?




山田先生がわからねぇ!?
書けねぇぞ!?どういうことだ!

ふぅ、入学編。まだ続きます。
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