タグを増やしました。散々言われ続けてきたのにタグについてなかったので、作品読む人がわかりやすいように。
では、本編どぞー。
パーティから数日が経ち、IS学園での生活にも慣れてきた。授業やISの実習も今の所順調。一夏はそうじゃないみたいだけど。箒さんやセシリアさんに勉強やらISの操縦を教わっている。僕はいつも見てるだけ。だってみんな僕に練習させてくれないんだもの。自分が障害者なのはわかってるけど、僕だって練習したい。不公平だ。
愚痴っても仕方ない。
そうそう、山田先生との共同生活もようやく落ち着いた。最初の頃は山田先生が遺憾無くドジっ子発揮して困らされたものだ……多分、僕との共同生活ということで、緊張していたんだろう。
そんなことを考えながら僕は制服を着る。今更だけど、僕は下に普通のズボンを履いている。足を出しても不思議じゃないように。まぁ、IS学園では一度もみんなの前で義足を出してないんだけど。義足のことを知ってるのは織斑先生と山田先生くらいじゃないかな?
なんだかんだで一夏や箒さんの前で歩いたことないし。部屋ではシャワーを浴びる時とかは義足つけるけど。
「柳川君、準備できましたか?」
「はい。大丈夫です」
山田先生と一緒に部屋を出る。最近、一緒に出るようにしている。二人で決めたわけではなく、成り行きで。山田先生は部屋の鍵を閉めて、車椅子を押してくれる。
「そういえば、今日2組に転入生が来るそうですよ?」
「転入生?」
この時期に転入生とは、また珍しいタイミングで。
「本当は柳川君達と一緒に入学式に出る予定だったんですが、手続きにトラブルがあって、今日までかかってしまったみたいですね」
「手続きにトラブル……それはまた災難でしたね」
「本当ですね。なんでも中国の代表候補生みたいですよ?」
中国の代表候補生か。
そういえば鈴はどうしてるかな?2年前から会ってないし、一夏も1年前から会ってないって言ってたな。中国に帰ってしまったとか言ってたけど。
と、山田先生が職員室前で車椅子を止めた。
「ここまでで大丈夫ですか?」
「教室までというのは大変ですし、義足もあるので問題ありません。毎朝、ここまで押してもらってすいません」
「いいんですよ、もっと頼ってください。一緒に暮らしているんです。助け合い、ですよ?」
「はい。ありがとうございます」
職員室前で別れ、僕は自分の教室に向かう。途中の階段は義足をつけて登る。別に狙っているわけではないんだけど、階段を昇り降りしている所を誰にも見られていない。運がいいのか、なんというか。隠してるつもりはないんだけど。
階段を登り切り、また車椅子に座る。
1組の方へ車椅子を動かす。1組の教室では、一夏と箒さん、セシリアさんが何やら話している。
「おはよう、三人とも」
「将冴、おはよ……」
「「将冴(さん)!」」
ずいっと、すごい剣幕で一夏の言葉を遮り僕に詰め寄る。
「ふ、二人ともどうしたの?」
「将冴答えてくれ。今日の一夏の特訓は剣道がいいだろう?」
「いいえ!一夏さんには射撃の訓練を受けてもらうべきですわ!」
「一夏のISには射撃兵装はないではないか!そんなものは不要だ!」
「射撃の訓練をすることで、その特性を理解し対応できるようにするためですわ!箒さんこそ、剣道ばかりでは脳みそが筋肉になってしまいますわ!」
「なにを!?」
「なんですの!?」
「ああ〜二人とも落ち着いて……」
「「落ち着いている(いますわ)!」」
どこが……はぁ、相手にするのは疲れそうだ。
「じゃあ、間をとって僕が一夏と模擬戦をするね」
「「……え?」」
「いいよね一夏」
「おう、将冴と試合なんてしたことないからな。一回戦ってみたかったんだ」
「「そんな……」」
「決まりだね。僕も日頃の鬱憤を晴らせそうだ……」
誰にも聞こえないように小さく呟く。僕だけ見学させられていたから、鬱憤たまりまくってるよ。まったく。ていうか、箒さんもセシリアさんも落ち込みすぎでしょ。
「あ、織斑君に将冴君だ。おはよう」
「おりむー、やなしー、おっはよー」
「谷本さんと布仏さん、おはよう」
教室に入ってきた2人が話しかけてくる。
んー、一夏は苗字で、僕は名前呼びか……なんだろう、この差は。布仏さんはあだ名だけど。
「二人とも知ってるー?今日2組に転入生来るんだよー」
間延びしたような声で布仏さんが教えてくれる。今朝山田先生に聞いたな。
「みたいだね。中国の代表候補生らしいけど」
「そうなのか。クラス対抗戦で当たったら大変だな……」
「もうクラス代表は決まってるでしょ?交代するのが有りなら、その代表候補生が出てくるだろうけど」
「不安だなぁ……」
「おりむーには頑張ってもらわないと」
「うん、学食のスイーツフリーパスのためにもね!」
ああ、クラス対抗戦で優勝したらスイーツフリーパスがもらえるんだっけ?女子は何としても手に入れたいだろうからね。甘いものには目がないっていうし。
「クラス代表だからな。やれるだけやってみるさ」
「うん、そのためにも訓練しなきゃね。今日の模擬戦は手加減しないから」
「少しくらい慈悲をくれても……」
「一夏のためにも、本気でやらせてもらう……」
ガラッバン!
「よ……?」
1組の教室の扉が乱暴に開け放たれた。
そこにいたのは、小柄で左右に結ばれた長い髪の女子……こちらをじっと見てる。とても見覚えのあるその人は……
「鈴?」
紛れもなく、かつてのクラスメイト。凰鈴音だった。
「鈴、鈴じゃないか!久しぶりだな!」
「……ぅ……」
鈴の目が突然潤む。
「鈴……?」
「お前、泣いて……」
「うあぁぁぁ!将冴がいる!ちゃんといるよぉ〜!」
その場でうずくまり、鈴は大声で泣き始めた。
鈴ちゃん可愛い。
でも同年代なんだよなぁ……(ーー;)
まぁ、最初から攻略対象にするつもりはなかったんですがね。君には一夏がいるよ。
一夏ハーレムは崩すつもりありません。そっちはそっちで頑張ってくれ。こっちはこっちで頑張るよ。ハーレムの数的には将冴の方が多いから大変なんだ。