IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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どうも、毎日更新中の作者です。

ISと関係ないですが、GE2RBの体験版が配信されました。いやぁ、楽しいですね。
ゲームにかまけすぎないように気をつけます。


43話

泣き出してしまった鈴の頭を撫で、落ち着くのを待った。

1組の生徒が来ると邪魔になってしまうので、一夏の席に座らせている。

 

クラスの皆、察してくれたのか遠巻きにこちらを見ている。鈴の周りにいるのは僕と一夏、箒さん、セシリアさんだ。

 

 

「うっ……ひっく……」

 

「鈴、落ち着いた?」

 

「うん……」

 

 

目を真っ赤にしているけど、落ち着いたみたい。2年ぶりか……何も言わずに、だったからね。心配させちゃったね。

 

 

「本当にびっくりしたんだからね。一夏がISを動かしたってニュースで見た後、将冴まで動かしたって……。本当に2年間心配したんだから!」

 

「ごめんね。いろいろと事情が重なって、連絡も取れなくて……」

 

「ちゃんと説明してよ。ドイツで何があったのか」

 

「うん。でも、もうすぐでホームルーム始まるし……お昼休みでいいかな?昼食食べながらでも」

 

「今じゃダメなの?少しくらい……」

 

 

いやぁ、そういうわけにもいかないんだよね。

なんてったって……

 

 

「このクラスの担任、織斑先生だよ」

 

「あ……」

 

 

鈴の顔から血の気が引く。こういう決まりごとには厳しいからね。織斑先生。

 

 

「早く自分のクラス戻ったほうがいいよ?」

 

「そうするわ……昼休み迎えに来るから!待ってなさいよ!」

 

「うん、待ってるね」

 

 

そう言って走り去っていく鈴。朝から慌ただしかった。でも、鈴と久しぶりに会えて嬉しいかな。

 

などと考えていると、鈴が走って戻ってきた。

 

 

「あんたなんで車椅子なの!?」

 

「それ聞くためにもどってきたの?」

 

「教室出たら無性に気になったのよ!」

 

「気になるのはいいんだけど……」

 

 

僕は鈴の後ろに指を指す。

 

 

「後ろ」

 

「へ?」

 

 

そこには出席簿を構えた織斑先生がオーラ全開で立っていた。

 

 

「……慈悲は」

 

「ない」

 

 

スッパーン!!

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

「ああ、まだジンジンする……将冴、来たわよ」

 

 

お昼休みになって、鈴が織斑先生に叩かれた頭を未だにさすりながら1組の教室に入ってきた。

 

僕は叩かれたことないからわからないけど、そんなに痛いの?

 

 

「お疲れ様。じゃあ、学食行こうか」

 

「うん。車椅子押すわね」

 

「ありがとう」

 

 

鈴が車椅子を押してくれる。なんか手馴れてるような……気のせいかな。

 

 

「一夏とかは?」

 

「箒さんとセシリアさんに連行された」

 

「ああ、あのポニーテールと金髪?」

 

「そうそう。箒さんはファースト幼馴染らしいよ。一夏曰く」

 

「そんな話前に聞いたわね……」

 

「ライバル多いね。鈴」

 

「な!?ライバルって何よ!?」

 

 

ああ、気付かれてないと思ってたのかな?知ってるよ、鈴も一夏にぞっこんだってこと。鈴ってわかりやすいし。

 

まぁ、あまり突っ込むと鈴がテンパっちゃうから、これ以上は何も言わないけど。

 

っと、階段まで来てしまった。

 

 

「あ、階段か……エレベーターとかないものね。どうやって降りればいいかな……」

 

「大丈夫だよ。少し離れてくれる?」

 

「え……?」

 

 

鈴はよくわかってない様子だけど、言われた通りに離れてくれる。

 

離れたのを確認してから義足をつけて車椅子を拡張領域にしまう。

 

 

「さ、行こうか。……鈴?」

 

 

何やらキョトンとした顔の鈴。

なんだろ?

 

 

「何よそれ!?」

 

「あぁ……うん、それも食堂で説明するよ」

 

 

鈴が初めてかもなぁ。僕が義足つけてるところを見る生徒。

 

とりあえず、階段下りようか。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

食堂でお互い食事を取りに行き、いつもの車椅子専用の席に座る。僕は焼き魚定食。鈴はラーメンだ。

 

 

「で、話してもらえる?」

 

「うん、モンドグロッソの時の話からでいいかな……」

 

 

この学園に来てから2回目の説明。

改めて話すと、結構素っ頓狂な話だなぁ……。

 

 

「そうなんだ……」

 

 

話し終えると、鈴が食事の手を止めた。早く食べないと、ラーメン伸びるよ?

 

 

「大変だったんだ……」

 

「織斑先生や、ドイツ軍の人たちがいたから、そんなに辛くは感じなかったけどね」

 

「……何かあったら、私に言ってよね。手伝うから」

 

「うん。その時は頼むよ、代表候補生さん」

 

 

そう言って食事を再開する。

んー、なんかお互いに黙ってしまったな。何か聞くことないかな……そうだ。

 

 

「それにしても、鈴が代表候補生なんて。想像つかないね」

 

「あんた、失礼じゃない?こっちは1年間頑張って上り詰めたってのに」

 

「そうだね……でも、1年間で代表候補生になるなんて本当にすごいね。僕にはできなさそうだ」

 

「そんなこと言って、あんた企業所属なんでしょ?それだって異例よ。IS動かして、まだそんなに経ってないでしょ?」

 

「両親の知り合いの企業だから。融通が利いただけだよ」

 

 

嘘はいってない。多分……。

二年前から動かしてたなんて言えないしね。

その辺、本当に面倒だなぁ……。

 

 

「ふぅん……なんか隠してる気がするけど、深くは聞かないでおくわ。あんたも聞かれたくないんでしょ?」

 

「そうしてくれると助かるかな」

 

「OK、じゃあこの話はこれで終わり。さ、早く食べよう?午後の授業遅れるわよ。それとも、介助してほしい?」

 

「遠慮するよ」

 

 

焼き魚の身をほぐしながら、そう答えた。




今回短いですがご了承ください。

結構難産でした。駄文で申し訳ないです。

次回から原作一巻の後半になるのかな?原作がどうなっていたか覚えてないので、あやふやです。
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