IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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北海道で雨が降るとは……今年は暖冬だったか。

きっと将冴とクラリッサが熱い夜をすごしt(ry


45話

 

「義足あったのかよ……」

 

 

アリーナ内にいては次に使う人達の邪魔になってしまうので、ピットに移動した僕ら。そこで一夏、箒さん、セシリアさんに囲まれた。

 

 

「別にわざわざ見せる物でもないかなぁと」

 

「いや、それは見せろよ!」

 

「本当ですわ!」

 

「でも、義足があるなら何故車椅子を使っているんだ?車椅子の方が不便ではないか」

 

「便利なものは、メリットもあればデメリットもあるんだよ。義肢を今みたいに4つつけてると、神経への負担が大きくてね。長時間つけてると神経ズタズタになるんだ。まぁ、一度もそうなったことないけど、つけてたら頭痛が起きた事あるけど」

 

 

束さんが作ったものだから高性能ではあるけど、神経の負担に関してはどうにもならない。無理矢理繋げているようなものだから。

 

 

「だから普段は車椅子を使って……って、みんなどうしたの?」

 

 

何故かにじり寄ってくる3人。

すると、一夏と箒さんが僕の脇を抱え持ち上げ、セシリアさんが僕の義足に手をかけた。

 

 

「ちょ!?何してるの!?」

 

「セシリア!早く義足を外すんだ!」

 

「私と一夏が抑えている間に!」

 

「承知しましたわ!」

 

 

セシリアさんが接合部をペタペタと触り始める。ちょっ、変に触らないで!?

 

 

「あ、そこは……あぅっ」

 

「将冴、変な声出すなよ……」

 

「そんなこと言われても……そこを触られると……うぁ」

 

「なんでしょう……私、いけないことをしている気分になってきましたわ……」

 

「そう思うならやめてよ!自分で外せるし!なんで無理矢理外そうとしてるのさ!」

 

「いや、やらねばならない気がして……」

 

 

そこでようやく手を離してくれた。一夏たちに外されなくても、すぐに外して車椅子に座るつもりだったよ。

 

すぐに車椅子を拡張領域から展開し、義足を粒子化する。僕だって頭痛くなるの嫌だし。

 

 

「ふぅ……なんか色々と疲れたよ」

 

「今日はこれくらいにするか。もうアリーナ交代の時間だし」

 

「そうですわね。私たちは外で待っていますわ」

 

「2人は早く着替えてこい」

 

 

2人はISに乗るわけじゃなかったから、制服のままだもんね。

 

 

「待たせるのも悪いし、さっさと着替えようか」

 

「ああ」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

更衣室に入ると、そこには鈴がいた。

手にはタオルとスポーツドリンクが2つ握られている。

 

 

「二人ともお疲れ。はいこれ」

 

 

そのタオルとスポーツドリンクを手渡してくれる。これはありがたい。さっき嫌な汗かいたから……。

 

 

「おう、サンキューな。鈴」

 

「ありがとう」

 

「なんか、3人でこうして話すのも久しぶりね」

 

 

3人だけ話すのは2年ぶりかな。まさか、僕があんな事になるとは思わなかったけど。

 

 

「将冴がいなくなった後は、俺も鈴もしばらく立ち直れなかったからな」

 

「話聞いたら千冬さんと一緒に過ごしていたなんて……千冬さんも教えてくれればいいのに」

 

「千冬さんも色々あったんだよ。僕もだけど」

 

 

重要人保護プログラムだったり、束さんからISもらったり……まぁ色々。

 

こうして他愛もない話をしていると、本当に懐かしい。

 

 

「あ、一夏早く着替えないと」

 

「そうだった。箒とセシリア待たせてたんだったな」

 

「なら、私は外にいるわね」

 

 

鈴はすぐに更衣室から出て行く。まぁ、男の着替えなんて見たくないよね。

 

さて、ISスーツは着るのも脱ぐのも大変な代物だ。鈴と話していたせいというわけではないけど、箒さんとセシリアさんを待たせるのは申し訳ない。というわけで、僕はISスーツの上から制服を着ることにする。

 

一夏はISスーツを脱いでから制服を着るようだ。因みに、僕と一夏のISスーツは同じような形をしていると。お腹が丸出しの状態と言えばいいだろうか。ただ、僕のISスーツは袖がないけど。

 

 

「あれ、将冴もう着替えたのか!?」

 

 

一夏が上のスーツを脱いだところで、僕は制服を着終わる。

 

 

「ISスーツの上から来ただけだからね。じゃあ、先に行ってるよ」

 

「少しくらい待ってくれよ……」

 

「箒さんたちを待たせるのは申し訳ないからね。先に行ってなだめておくよ」

 

 

一夏に手を振り、更衣室を出る。更衣室の前には鈴が壁に寄りかかって待っていた。

 

 

「あれ、一夏は?」

 

「着替えに苦戦してる」

 

「ああ。ISスーツは着るのも脱ぐのも大変だからね」

 

「そういうこと」

 

 

そこでお互いに会話が止まる。鈴は何やらそわそわしている気がするし……ああ、そういうことか。

 

 

「こっちに来て、一夏と二人で話した?」

 

「ううん、将冴と話してたから、まだ……ね」

 

「なら、すぐに出てくると思うから一夏と話したら?」

 

「え、でも、この後待ち合わせしてるんじゃ……」

 

「僕が話しておくよ。じゃあ、頑張ってねー」

 

「あ、ちょっと!」

 

 

そう言って、アリーナの外に向かう。鈴の気持ちが一夏に……伝わるわけないか。鈍感だもの、一夏。

 

アリーナの外に出ると、箒さんとセシリアさんが待っていた。結構、仲良いのかな?二人

 

 

「お待たせ、二人とも」

 

「遅かったな」

 

「何かありましたの?」

 

「まぁ、色々とね。それより、夕食食べに行こう。お腹すいたし」

 

 

二人の答えを聞く前に、車椅子を動かす。無理にでも連れて行かないと面倒だと思うし。

 

 

「将冴。一夏を待たなくていいのか?」

 

「そうですわ!せっかくなのですから、四人で……」

 

「一夏は急用ができたから先に行ってくれって。この三人だけでご飯食べるのは初めてだね」

 

「ちょっ、待ってくれ将冴!一人では危険だ!」

 

「そうですわ、段差が大変ですわよ!」

 

 

クラリッサ、同級生が過保護です。




どんどんクラスのみんなが将冴を異様に心配するようになると思われます。

「同級生だけど将冴君は弟!」
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