IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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苦痛のバレンタイン乗り越え帰ってきたぞぉ!

今回からフランスとドイツの転入生編。
ここら辺から、色々と原作と変わってくるかもしれない。


51話

クラス対抗戦から数日が経った。

なんだかよくわからないけど、織斑先生から療養しろと命令がくだってしまい、この数日は医務室のベッドの上から動けなかった。

 

というのも、壊れてしまった義手をクロエさんがその日の夜、僕が寝ている間にに持って行かれてしまったからだ。なぜか義足まで。おかげで僕は一人で何もできない。

 

クロエさんが残してくれた置き手紙には、修理は数週間かかるとのことで、しばらくは不便な生活になりそうだ。一緒の部屋の山田先生に迷惑をかけてしまうなぁ……。

 

まぁ、そんなこんなで、今日ようやく医務室での療養を終えて授業に出ることができる……はずなんだけど……

 

 

「来ない……」

 

 

昨日、織斑先生が色々と連絡事項を伝えてくれたのだけれど、今日授業が始まる前に山田先生が迎えに来てくれる手筈になっているはずなんだけど、その山田先生が一向に来ない。朝に養護教諭の先生が着替えだけさせてもらったけど、迎えである山田先生が来なければ教室にいけない。

 

先生方の会議が長引いているのかな……。

 

と、そんなことを考えているとガラッと医務室の扉が開いた音がした。カーテンが閉まっているから音しか聞こえないけど……足音が一つじゃない?

 

シャっとカーテンが開かれ、最初に目に飛び込んできたのは綺麗な金髪と銀髪だった。ん?銀髪?

 

 

「おお、将冴。ここにいたのか。山田先生から迎えに行くように頼まれてきたぞ」

 

「え、ラウラ!?」

 

 

ドイツ軍シュバルツェ・ハーゼ隊隊長、眼帯がトレードマークのラウラ・ボーデヴィッヒだった。

 

ドイツにいたころの見慣れたドイツ軍服ではなく、動きやすいようにズボンタイプのIS学園の制服を着ている。

 

 

「なんでここにいるの!?」

 

「クラリッサから聞いてないのか?私もこの学園に来ることになってな。昨日日本に来て、今日から登校という事だ」

 

「詳しい日時までは聞いてなかったよ……」

 

「む、そうか。そういえばしばらく話せていないとクラリッサが言っていたな」

 

 

忙しいって言ってたからね、僕も怪我してたし。

 

 

「まぁ、すぐに……おっと、これはまだ言ってはいけないな……」

 

「ん?ラウラ、どうかした?」

 

「いや、なんでもない」

 

 

そう言ってはぐらかすけど、なんか気になるなぁ。気になるといえば……

 

 

「そちらの方は?」

 

 

ラウラと一緒に入ってきた金髪の人物を見る。

整った顔をしていて、とても肌が白い。そして、制服が僕や一夏と同じ男性用な気が……

 

 

「あ、お話終わったかな?初めまして。僕はシャルル・デュノアです。フランスの代表候補生で、君と同じ男性IS操縦者です。よろしくね、柳川君」

 

「よろしく……って、男性IS操縦者!?」

 

 

ど、どうなっているんだ?改めてシャルルさんを見てみる。男性……というには少し線が細い気がするし、顔も女性的だ。声も高いし……本当に男?

 

いや、入学した時点で調べられてるだろうし、代表候補生と言っているから、フランスの政府公認ということ……。考えすぎだろうか?

 

 

「そ、そんなにまじまじと見ないでくれるかな」

 

「あ、ごめんなさい!ちょっとびっくりして……」

 

「まぁ、しょうがないよね。公にはしていないし」

 

「知っているようだけど、改めて。柳川将冴です。好きに呼んで、シャルルさん」

 

「じゃあ、将冴って呼ばせてもらうね。僕のこともさん付けしなくていいよ」

 

「うん」

 

 

本当は握手する場面なんだけど、あいにく義手は修理中だ。

 

 

「挨拶が済んだなら教室に行こう。もう少しで始業の時間だ。将冴、車椅子を出せ。乗せてやる」

 

「あ、うん。ごめんね、ラウラ」

 

「謝るな、当然のことをするだけだ」

 

「僕も手伝うよ。ラウラ一人じゃ大変だろうし」

 

「助かる」

 

 

拡張領域から車椅子を出す。シャルルが僕の体を起こし、ラウラが僕を米俵を抱えるようにして肩に担いだ。

 

 

「む、また筋肉がついたな。逞しくなったではないか」

 

「あはは……まぁ、少しずつね」

 

 

ゆっくりと僕を車椅子に乗せてくれる。ラウラがこうして介助してくれるのは初めてかな。

 

 

「ありがとう、ラウラ、シャルル」

 

「構わん、いい筋肉を触らせてもらったしな」

 

 

筋肉フェチ?そういうわけではないと信じたいけど……。

 

 

「そんなにすごいの?」

 

「シャルルも触ってみるといい、見事なものだぞ」

 

「じゃあ、ちょっと失礼して……」

 

 

ペタペタとシャルルが僕のお腹を触ってくる。くすぐったい。

 

 

「わ、すごい、これ……本当に……」

 

 

シャルルの目がうっとりしている気のせいかな。

ずっと触ってるけど……

 

 

「この腹筋に勝てるものはドイツ軍にもいなかった。軍人は無駄にゴツいだけだ。将冴のは触っただけでその素晴らしさがわかる」

 

「服の上からでもしなやかさというか、無駄な肉がないというか、これが細マッチョってやつ?」

 

「ねぇ、そろそろ教室行かない?




なんで腹筋の話になったんだろう。

まぁいいか。

次回、満を持して彼女が……
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