IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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ラウラはヒロインではなく義妹ポジという感想が多かったです。

多分そうなります。そうなるように構想してみます。

あと、薔薇の三姉妹とかハッター軍曹を出す算段をしています。いつ出すか、というか本当に出せるかわからないですが、なんとかします。


57話

放課後、僕はぐったりとしていた。

 

二人の転入生、クラリッサとの再開、超弩級爆撃(口内)etc……

 

クラスメイトの人達も、僕とクラリッサの関係を知りたいからと詰め掛けてきたし……あぁ、疲れた。

 

 

「将冴」

 

 

ぐったり項垂れているところに、クラリッサが話しかけてくる。そうだ、クラリッサに部屋まで送ってもらわないといけないんだった。

 

 

「やぁ、クラリッサ。1日目はどうだった?」

 

「特に問題はなかったぞ。それに、私よりも将冴のほうが心配だ。やけに疲れているが、大丈夫か?」

 

「うん。病み上がりで少し疲れただけだよ」

 

「そうか……何かあったらいつでも言うんだぞ」

 

 

クラリッサがヘルパーになってくれたのは助かる。僕が束さんと面識があるのは伝えてあるし、ある意味事情を一番知っている。

 

 

「とりあえず、今日は部屋に戻ろうかな。明日引っ越しなら荷物まとめないと」

 

「ああ、それなんだが、私はこれからやらなきゃいけない仕事があるんだ。やらなきゃいけない手続きが残っていてな」

 

「そっか……クラリッサも軍属だったね。いろいろと面倒みたいだね」

 

「ああ。それで放課後は将冴の介助ができないんだ」

 

「仕方ないよ、お仕事だし。僕のことは僕でするから大丈夫だよ」

 

「すまない……ラウラ隊長や織斑達に手伝いは頼んでおいた。夕食までには終わると思うから、一緒に食べよう」

 

「うん、楽しみにしてる」

 

 

クラリッサは嬉しそうに笑みを浮かべて教室を出て行った。

 

さて、僕は部屋に戻ろう。少し休みたいし。

えっと、一夏は……教室の前の方で専用機組に囲まれてるね。なぜか鈴もいるけど……

 

 

「将冴、大丈夫か?」

 

「おわっ!?」

 

 

突然、目の前にラウラの顔が現れた。

気配を感じなかったからびっくりしたよ……。

 

 

「何を驚いている?」

 

「いきなり目の前に現れたら驚くよ、普通」

 

「む、そういうものか」

 

「そういうもの」

 

 

どうもラウラの今後が心配になる。本当に大丈夫だろうか……。

 

 

「それよりも、やけに疲れた顔をしているが大丈夫か?」

 

「うん、大丈夫。病み上がりだから、今日はもう部屋に戻ろうと思ってたんだけどね」

 

「そうか。もしよかったら試合でもと思ったが無理させてはいけないな。部屋まで送ろう」

 

 

ラウラが僕の後ろに回り、車椅子を押してくれる。

ドイツにいた頃はこういう事はあまりなかったしなぁ。ラウラは千冬さんにべったりだったし。

 

と、一夏達が僕とラウラの方に気がついたようだ。

 

 

「あれ?将冴、今日は訓練していかないのか?」

 

「うん、病み上がりだからね。ちょっと疲れちゃって」

 

「今日の実習も見学だったが、大丈夫か?」

 

「あまり無理してはいけませんわよ?」

 

 

箒さん、セシリアさんも心配そうに聞いてくる。

どうもこの2人は僕を必要以上に心配してくる気がする。

 

 

「うん、大丈夫だよ。一応鍛えてるしね」

 

「そういえば将冴のISスーツ姿、改めて見たけど、あんたの腹筋すごいわよね」

 

「ええ、無駄な筋肉がなく、しなやかで滑らかで……まさに芸術と言っていいほどの腹筋でしたわ」

 

「僕も朝に触らせてもらったけど、本当にすごいよね」

 

 

あれ、いつの間にか僕の腹筋の話になってる。

病室で療養してた分落ちてると思うなぁ……また鍛えないと。

 

 

「お前たち、腹筋の話はいいが、そろそろ将冴を休ませてやろう。病み上がりなんだろう?」

 

「っと、そうだったな。悪いな将冴」

 

「ううん。訓練はまた今度付き合うから」

 

「将冴を送ったら、私も訓練に参加していいか?」

 

「ああ、構わないよ。待ってるぜ、ラウラ」

 

 

あ、箒さんとセシリアさんと鈴が怖い顔をしてる。まぁ、ラウラなら問題ないと思うけどね。シャルルもいるし。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

ラウラに教員寮の入り口まで送ってもらう。

朝よりも担ぐのが上手くなっていた。上達早いなぁ。

 

 

「ありがとう、ラウラ。ここまでで大丈夫だよ。ラウラは一夏達のところに行ってあげて」

 

「ああ、そうする。今日は試合できなかったが、今度は試合してもらうからな」

 

「うん、負けないから」

 

「次は勝つからな」

 

 

そう言って、ラウラはアリーナの方へ走っていった。これをきっかけに一夏達と仲良くしてくれれば、心配なさそうだな。

 

そんなことを考えながら、自分の部屋に向かう。その途中で、僕は決定的なミスを犯していた事に気がついた。

 

 

「鍵も扉も開けれない……」

 

 

ついいつもの癖で来てしまったけど、鍵も扉も開けれなければ部屋に入れない。失敗したなぁ……。

 

 

「んー、どうしようかな……あれ?」

 

 

考えながら部屋の前まで移動すると、扉に山田シャワー中と書かれた札がかけてある。

 

あれは、僕と山田先生が一緒に生活するにあたって、問題があってはいけないからと作った札……。もう山田先生が帰ってるのかな?

 

などと考えていると、ガチャリと扉が開く。

部屋の中から、まだ乾かしていない湿ったままの髪の山田先生が出てきた。服は、いつも来ているような服だ。

 

 

「あれ?将冴君、戻ってたんですね」

 

「はい、少し疲れちゃって。引越しみたいですし、荷物もまとめないと」

 

「そうでしたか。あ、部屋に入りますよね。どうぞ」

 

 

山田先生が扉を開けたままにしてくれる。僕は思考制御で車椅子を動かし、部屋に入る。山田先生の近くを通った時、いい匂いがした……。

 

部屋に入ると、僕の荷物がすでにダンボールにまとめられていた。これは、山田先生がやってくれたのかな?

 

 

「山田先生、これは……」

 

「すいません。勝手にやってしまうのもどうかと思っていたのですが、将冴君は今義肢がありませんし、失礼を承知で荷物をまとめさせていただきました」

 

「いえ、すごく助かりました。僕自身、どうやって荷物をまとめようか悩んでいたので。ありがとうございます」

 

「どういたしまして。あ、そうだ」

 

 

山田先生が何か閃いたような顔をして、僕と目線を合わせる。一瞬、胸の方に目が行ったのは内緒。

 

 

「将冴君、退院おめでとうございます。今日、まだ伝えていなかったので」

 

「ありがとうございます。色々と心配をかけてしまって」

 

 

退院と言っていいのかどうかわからないけど。

 

 

「本当です。心配したんですから。これからは無茶をしちゃダメですよ?」

 

「はい、善処します……」

 

 

頬を膨らませて、怒ってます、と言った表情の山田先生。言ってはなんだけど、あんまり怖くないし、怒ってるようにも見えない。

 

 

「よろしい」

 

 

今度は胸を張る山田先生。大きな双丘が揺れる……。

 

思春期の僕には、目に毒です……。

 

 

「将冴君、どうしましたか?」

 

「いえ……なんでも」




山田先生が可愛いんじゃぁ〜。

クラリッサはもっと可愛いけどね!

タッグトーナメントの相方誰にしようかなぁ……。
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