IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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とうとう60話。
以前投稿していたGEを番外編含めて抜いてしまいましたね。

びっくりなのが、UAが10倍近く違くて、お気に入り数がGE2桁なのに対してIS4桁なんですよね。
もうね、作者が一番びっくりしてます。

これからも楽しんでいただけたらと思います。


60話

 

放課後。

 

今日は体調もいいし、みんなとISの練習ができそうだ。昨日はとてもそんな事できそうになかったし、織斑先生も許してくれるだろう。

 

 

「将冴、放課後はどうするんだ?」

 

 

ヘルパーであるクラリッサが車椅子に手をかけながら聞いてくる。

 

 

「一夏たちと訓練かな。もう怪我は治ってるし、乗らないと鈍っちゃうから。それにもうすぐ学年別トーナメントあるからね」

 

 

学年別トーナメント。所謂、個人トーナメント戦だ。3日間かけて、各学年毎に行う。いろんな国の偉い人とかも観に来るらしい。スカウトとかもされるって、聞いた気がする。

 

 

「わかった。ではアリーナだな」

 

「うん、みんなと一緒にね」

 

 

ちょうど、一夏達も僕を誘うところだったようで、こっちに向かってきていた。

 

 

「将冴、今日は大丈夫か?」

 

「うん。問題ないよ」

 

「ではアリーナまで行きましょう。時間は限られていますわ」

 

「将冴の操縦か……楽しみだね」

 

「生半可な気持ちで戦うと、シャルルも足元掬われるぞ?」

 

 

一夏、セシリアさん、シャルル、ラウラが話している中、箒さんは何やら浮かない顔をしている。

 

 

「箒さん、どうかしたの?」

 

「え、いや……なんでもないぞ。さ、アリーナに行こうではないか」

 

「うん……」

 

 

何だろう……気になる。

 

 

「篠ノ之の様子、少しおかしかったな」

 

「クラリッサもそう思う?」

 

「ああ。何か悩みでもあるのではないか?」

 

 

悩み、か。思い当たるとすれば……一夏の事、束さんの事。

 

んー、もしかしたら

 

 

「少し、箒さんとお話ししなきゃいけないかも。あと、束さんとも……」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

アリーナに到着し、みんながISを纏う。クラリッサは観客席でアリーナの様子を見るようだ。

 

一夏、箒さん、セシリアさん、途中で合流した鈴は一夏を特訓するみたいだ。

 

 

「へぇ、改めて見ると、ロボットアニメとかに出てきそうなISだね」

 

 

シャルルがテムジンをまじまじと見ながら呟く。

僕の第一印象と少し似てる。

 

 

「シャルルのはラファール・リヴァイヴだね。確かデュノア社製の……ああ、シャルルはそこの会社の……」

 

「まぁ、そうだね。僕のお父さんの会社だよ」

 

「そっか。所々、普通のラファールと違うからカスタム機かな。是非とも手合わせ願いたいね」

 

「こちらこそ、篠ノ之博士の作ったISと手合わせなんて光栄だよ」

 

 

ラファール・リヴァイヴは第二世代の機体だ。それでも代表候補生になったシャルルの実力を見てみたい。

 

 

「待て、まずは私と試合をしてくれ。一年も待ち望んでいたんだ」

 

 

ラウラが待ったをかける。

ラウラと試合……一年でどうなったかも確認したいところだけど、どうしようかな……。

 

あ、そういえば。

 

 

「ラウラ、僕たちの勝負はこんな練習の合間にやるような小さいものだったかな?」

 

「なに?」

 

「どうせなら、もっと観客のいる場所で勝負したくない?」

 

「どういうことだ」

 

「もうすぐ学年別トーナメントっていうのがあってね。そこなら、大勢の観客の前で戦える。日本での最初の一戦、盛大にやろうよ」

 

 

ラウラは考え込むように腕を組む。

結構いい案だと思うのだけど……。

 

 

「わかった、いいだろう。それまでは、私と将冴の手合わせは禁止だな?」

 

「そういうこと」

 

 

僕もラウラとの勝負は楽しみにしていた。どうせなら大会でやったほうが楽しそうだ。

 

 

「じゃあ、僕と手合わせしてくれるのかな?」

 

「いや、シャルルともトーナメントで戦いたいな。それまでのお楽しみってことで」

 

「わかった、いいよ」

 

「それじゃ、今日は一夏をしばき倒そうか。ふふ、楽しみだなぁ……」

 

 

その瞬間、ラウラとシャルルがぶるっと身震いした。

 

 

「どうしたの?二人とも」

 

「いや、なんでもないよ将冴」

 

「ああ、なんでもないぞ。私はシャルルと少し練習していくから、先に行ってくれ」

 

「そう?じゃあ、お先に」

 

 

様子がおかしかったけど、まぁ気にすることでもないかな。

 

 

 

「ラウラ、さっきの将冴怖かったんだけど……」

 

「クラリッサから聞いたことがある……将冴は織斑きょうか……織斑先生に説教できる人物だと……」

 

「え、将冴が、あの織斑先生を……?」

 

「もしかしたら、奴がこの学園で一番強いのかもしれない……」

 

「ま、まさか……」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

一夏の特訓に僕も参加することにしたと伝えると、一夏が安心したような顔を浮かべた。

 

 

「将冴、助かったぜ」

 

「助かったって……そんなひどい事されたの?」

 

「いや、そういうわけじゃないんだけど……」

 

 

一夏がチラリと女性3人の方に目を向けると、何やら言い争いをしている。

 

 

「だから、ここはバーンっとやって、次にがぁーっと」

 

「いいえ、そこは右に40度の角度に回避行動を」

 

「あんなのね、感覚でどうにかなるのよ!感じたままに動けばいいの!」

 

 

ああ……これは酷い……。

 

 

「将冴、頼むから将冴がレクチャーを……」

 

「いや、ここはセシリアさんと鈴に任せるよ。僕は箒さんに用事があるから」

 

「マジかよ……」

 

 

落胆する一夏の背中をポンポンと叩き、僕は言い争ってる3人のところに向かう。

 

 

「3人とも、ちょっといいかな?」

 

「なんだ!」

「なんですの!」

「なによ!」

 

 

いや、僕にあたらないで欲しいんだけど。

 

 

「えっと、セシリアさんと鈴で一夏に特訓して欲しいんだよね。で、箒さんはちょっとお話があるんだけどいいかな?」

 

「私か?」

 

「うん。どうせだから、ISの練習しながら。ね?」

 

「……わかった」

 

「ありがとう。じゃあ、二人とも頼むね」

 

 

さて、箒さんのお悩みが僕の予想通りだといいんだけど。




ガチスランプがプチスランプになった感じ。

まだまだ本調子ではありませんが、お付き合いください。
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