そろそろ原作の話をいれたいなぁと思っています。頑張ります。
テムジンを簪さんに思う存分見せてあげていたら、もう日が暮れていた。まさかそんなに気に入ってくれるとは思わなかった。
更識姉妹とはそこで別れて、クラリッサと学生寮の自室まで行くと何やら箱を持った織斑先生が僕たちの部屋をノックしようとしているところだった。
「織斑先生」
「将冴にクラリッサ。どこかに行っていたのか」
「はい、更識姉妹と整備室に。将冴のISが見たいと言われたので」
「そうか。っと、将冴。お前に荷物が届いているぞ」
「僕にですか?」
織斑先生は持っていた箱をこちらに見せてくれる。そこにはMARZの文字があった。ということは……
「
「ああ。将冴が修理に出していた義肢だろう」
やっと義肢が帰ってきた!これでトイレやシャワーて色々とすり減らさなくて済む。
「用件はそれだけだ」
「ありがとうございます、織斑先生」
「礼は
織斑先生はクラリッサに箱を渡して自室に戻っていく。
確かに、束さんとしばらく話してないな。クロエさんが義肢を持って行くとき置き手紙してくれたけど、僕から何か話したってことはなかったし、夕食前に電話しておこう。
それに、もう一つ電話したいところもあるしね。
「将冴、何か考え事か?」
「少しね。さ、部屋に入って義肢の調子を確かめないと」
「ああ。……もう少し今のままでも……」
「何か言った?」
「いや、なんでもない」
なんでもないならいいけど……。とりあえず、今は義肢だ。
部屋に入り箱を開けてみると、腕と足が入っている。これだけ見るとびっくりするな……。
「なんか、犯罪を犯した気分になるな」
「バラバラ殺人?怖いね、それ。とりあえず、腕からつけようかな。クラリッサ、お願いできる?」
「ああ。まず上着を脱がさなきゃ行けないな」
クラリッサが僕の上着を脱がせ裸にし、右腕の接続部に義手をつける。
ガチャンという音がして、腕が接続された。
「どうだ、動くか?」
指先を動かしたり、腕を回したりしてみる。なんの違和感もない。さすが束さん、完璧だ。
「うん、大丈夫みたい」
「それじゃ、左腕も行くぞ」
右腕と同じように左腕もつける。こちらも問題ないね。
「腕は大丈夫みたいだね」
「よかった。では、足も確認しよう。ズボンを脱がすぞ」
「え!?いや、もう自分でできるからいいよ!」
「遠慮するな。もう全部見ているんだ、恥ずかしがることもないだろう」
「それでも恥ずかしいものは恥ずかしいんだよ!?」
クラリッサが僕のベルトを外し、ズボンを脱がそうとする。なんとか脱がされないようにするけど、今にも脱がされてしまいそうだ。ていうか、パンツも一緒に下ろすつもり!?
「クラリッサ、本当に自分でやるから!
「全部私がやってやる。ほら、手を離して私に全て……」
バンッ
「将冴!ちょっと相談があ……る……」
一夏が突然部屋に入ってきた。
僕は上半身裸でクラリッサにズボンを脱がされかけているこの状況。
誰がどう見ても、そういうことだと思ってしまうだろう。
「えっと……お邪魔しました……」
「一夏誤解だから!」
とりあえず一夏を呼び止め、今の状況を説明する。
「……なんだ、びっくりしたぜ」
「まぁ、しょうがないよ……でも、ちゃんとノックしない一夏も悪いんだよ?」
「それは悪かった」
「それで、織斑。何か相談があるんじゃないのか?」
「あ、そうなんですけど……将冴と2人でというか、俺の部屋に来て欲しいんだけど……」
僕だけ?男同士じゃないとダメな話なのかな?
「僕は別にいいけど……」
「私も構わない。義肢もあることだし、あまり私がべったり付いていても仕方がない」
「ありがとう、クラリッサ」
「すいません、ハルフォーフ先生。将冴、お借りします」
一夏に車椅子を押され、一夏の部屋に向かう。
確か、一夏は今シャルルと一緒の部屋なんだっけ?
「将冴。その、部屋に入っても驚かないでくれよ……」
「え?わ、わかった」
なんか不穏な雰囲気なんだけど、何が……
扉を開けて、部屋に入るとベッドに腰掛けたジャージ姿のシャルルが……なんか違和感があるぞ?
「こ、こんばんは、将冴……」
「こんばんは、シャルル……さん?」
違和感の正体は、シャルルの胸のあたりだった。
男とは思えないほどに発達しているその胸は……明らかに女性のものだった。
しかし、なんとなく僕の中では納得してしまった。
「将冴。実はシャルルは女だったんだ」
「ああ、まぁ、なんとなく納得できたよ。初めて会った時、なんか線が細いし声も高いから変だなぁとは思ってたし。女だって確証はなかったけど」
「将冴には、バレかけてたんだね……」
そう言って苦笑いするシャルル。
なるほど、一夏が僕だけを連れてきたのはそういうことか……。
「ここに僕が呼ばれたのは、シャルルが女だということを僕に伝えると同時に、シャルルが女であることを隠すための仲間を確保しておこうっていう感じ?」
「何も言ってないけど、大体そんな感じだ……」
「一夏に聞いたとおり、変に鋭いね将冴……」
「それで、どうして女であることを隠したいの?」
「それはね……」
シャルルの話を纏めると……
デュノア社はISシェア三位の大手だけど第三世代の機体を作っていないため、イグニッションプランに参加できず国からの援助を切られそう。そこで妾の子であり代表候補生でもあるシャルルを、IS学園に転入させて第三世代機の情報を集めさせようと思い立つ。どうせなら男として転入させて、世界に2人しかいない男性操縦者のデータも集めてやろう。
……という魂胆だったらしい。
これは、フランス政府も絡んでると見て間違いなさそうだなぁ。
「なるほどね……それで、そのあとはどうするの?」
「IS学園の特記事項でこの学園にいる3年間は大丈夫だと思ったんだ。だから、この3年でどうにかできる案を考えようと……」
「まぁ、それもいいと思うけど、早期解決するようにはしないの?」
「出来るならしたいさ。でも、俺たちにはそんな力はまだないし……」
何も詳しく考えていないのか……。
「とりあえず、僕たち三人がここで話し合っていても、何も意味はないね」
「どういうことだ?」
「一夏が自分で言ってたじゃないか。僕たちには早期解決する力はない。それじゃあどうするか……力のある人に頼ればいいんだよ」
「でも、それだとシャルルが女だって他の人にバラしちゃうじゃねぇか!」
「そうだね」
でも、このIS学園には僕よりもすごい人がいるじゃないか。世界最強が……。
「ねぇ、一夏、シャルル。この件、僕に一任してくれないかな?」
「え?」
「そんな、将冴に全て任せるなんてできないよ!」
「じゃあ、一夏たちはどうにかできる方法を思いついたの?」
二人は押し黙る。解決案を持っている僕が動いた方が動きやすいし、近道だと思う。
「任せてくれるかな?」
「……わかった」
「……」
シャルルは黙ったままか……。これだけは聞いておかないといけないかな。
「ねぇ、シャルル。シャルルは大人達にいいように使われていたい?」
「え?」
「大人達に使われて、自分の自由もなく過ごしていたい?」
「僕は……」
「シャルルは男のまま、この学園で過ごしたい?」
「……やだ……」
シャルルは目に涙を溜めて、小さく呟いた。
「嫌だよ……僕は……私は女の子なんだ。女の子として、みんなと一緒にいたいよ……」
「わかった。友達にここまで言われたら、やるしかないね。一夏、シャルルのことフォローしてあげてね」
「ああ、わかってる」
さてと……僕も行動しなきゃな……。
とりあえず、一番強い人を味方につけなきゃ、この問題は解決できない。
僕は寮監室に向かって、車椅子を動かした。
シャルルの問題が一番面倒くさいんだぜ!
因みに見切り発車。どうするか詳しく決めてない。多分大丈夫。
スランプから脱出した作者に死角はない!……多分!
さて、今回一つ連絡というか、やってくれたら作者が嬉しいなぁということを。
2話ほど前に紹介しましたスピンオフについてです。
この「偽りの腕を抱くもの」のスピンオフは、自由にしてくださって構いません。してくださったら作者は踊り狂います。作者である私、sha-yuにご一報いただければ全然構いません。
必ず一言、私に伝えてください。
軽いノリで構いません。
「書いてやる」「感謝しろ」「ひれ伏せ」
という感じでも構いません。必ず一言ください。
ちゃんと全て巡回させていただきます。許可をいただければ本編でもご紹介させていただきます。
書いていただけると、作者は本当に喜びます。
長々とあとがき失礼しました。
次回から、将冴君が最強の人を味方に付け世界に喧嘩を売ります(大嘘