IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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この先の展開どうしようかなぁと悩んでいる作者です。いつも行き当たりばったりなので、展開浮かんでいないときは差し障りのない話を書いたりします。

とりあえず、今はシャルルの処遇について決めあぐねています。このままだと一夏ハーレムに入りそうにない……


67話

 

簪さんの部屋のテレビの前で、箒とクラリッサがゲームキュー◯のコントローラーを手に白熱した争いを繰り広げていた。

 

 

「あ、篠ノ之!今攻撃されると私のワゴンが!?」

 

「私はロケットの練習をしているだけです!目の前に現れるハルフォーフ先生が悪いんです!」

 

 

はは、案の定友情破壊してるよ。

 

僕と簪は離れたところでお茶を飲みながらその様子を見ていた。僕と簪さんが参戦すると、初心者の箒とクラリッサをいじめてしまうため、高みの見物という感じだ。

 

 

「でも、将冴君。どうしていきなりゲームを……」

 

「箒が瞬時加速のイメージがしやすいかなぁと思ってね。クラリッサは物珍しさで楽しんでるだけだよ」

 

「ああ……」

 

 

なんとなく納得したような顔をする簪さん。何か通じるものがあったのかな。

 

 

「そういえば、打鉄弐式の方はどう?」

 

「もう少しで完成。姉さんも手伝ってくれたから、学年別トーナメントには間に合いそう」

 

「それは良かった。それじゃあ、トーナメントでは試合できるかもしれないんだね」

 

「うん。バーチャロンと試合できるのは、私も嬉しい」

 

 

簪さんは日本の代表候補生。技術もかなりのものだと聞いた。今から手合わせが楽しみだ。

 

 

「な、なんだこのデデデとか言う奴は!?将冴の愛機であるルインズが一撃で!?」

 

「ああ!私のロケットが!?」

 

 

お、早速大王様から洗礼をもらったみたいだね。そろそろ頃合いかな。

 

 

「どう、箒?なんとなく感じは掴めた?」

 

「あ、ああ。イメージは掴めた」

 

「それは良かった。それじゃあ今日の特訓はおしまい。いつまでもお邪魔するわけにはいかないからね」

 

「そうだな」

 

「簪さん、お邪魔してごめんね。今度改めてお礼させて」

 

「気にしないで。トーナメント、楽しみにしてる」

 

「うん。こちらこそ」

 

 

簪さんの部屋を出て、自室へ向かう。箒も同じ方向だから途中まで一緒だ。

 

 

ドドドド

 

 

ん?前の方からなにやらたくさんの足音が聞こえてくる。

5人……いや10人以上?

 

その足音はこちらに近づいてきて、その姿をあらわした。

 

 

『将冴君!』

 

「うえぇ!?」

 

「な、なんだ!?」

 

「暴徒か!?」

 

 

どうやら全員一年生。IS学園なので当然のごとく全員女子だ。

 

 

『私とペアになってください!』

 

「……えっと……どういうこと?」

 

「これ見て」

 

 

女子のうちの一人が、一枚のプリントを渡してくる。

そこには、学年別トーナメントをタッグトーナメントに変更する旨が書かれていた。

 

 

「あぁ〜、なるほど……」

 

「将冴君、ぜひ私とパートナーに!」

「いや、私と!」

「ここはお姉ちゃんと一緒に組もう?ね?」

「私が責任を持って腐らせてあげるから!」

 

 

毎度のごとく変なのが混ざってるけど、ガンスルーしておこう。しかし、タッグトーナメントか……一夏はシャルルと組むだろうし、セシリアさん、鈴は自分の友達と組むはず。そうなるとラウラと組むこともできるけど、ラウラとはトーナメントで戦うことを約束してしまったから……よし。

 

 

「ごめん、僕は箒と組む事にするよ」

 

「わ、私か!?」

 

「うん、今まで特訓してきたから、箒の実力はわかってるしね。箒がよければだけど」

 

「私は構わないぞ!将冴がいれば百人力だ」

 

「そういうわけだから、皆ごめんね」

 

 

そう言うと、僕とペアを組みたがっていた女子生徒たちは「しょうがないか」「男性陣は全滅だ」「お姉ちゃんとは認めてくれないんだね……」「ノンケだって構わないのに……」と口々につぶやきながら去っていった。最後の2つはなんなんだろう、本当に……。

 

 

「しかし、すごい剣幕だったな。いくつも戦場を体験してきたが、あんな修羅場は初めて見たぞ」

 

「はは……この世で一番恐ろしいのは女性っていうことかな……」

 

「将冴、本当に私で良かったのか?他の専用機持ちと組むことも……」

 

「それもいいとは思うけど、一緒に特訓してきたんだ。どうせなら、近くで成長を見たいからね」

 

「そうか……ありがとう、将冴」

 

 

礼を言われるようなことはしていないさ。さて、そうなると……

 

 

「明日からはハードメニューかな。まずは瞬時加速を明日でマスターしよう」

 

「き、急すぎやしないか!?」

 

「将冴……黒いぞ……」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

翌日、職員室前でクラリッサと別れ教室に行くと一夏とシャルルが2人で話していた。トーナメントのことかな。

 

 

「おはよう、二人とも」

 

「おう、おはよう」

 

「おはよう、将冴」

 

「タッグトーナメントのことでも話してたの?」

 

「ああ、俺はシャルルと組むことにしたよ。例の件もあるしな。事情知ってる俺か将冴が組んだ方いいだろ?」

 

 

ちゃんとわかっているようだった。色恋沙汰以外ならこんな風に気を配れるのになぁ……。

 

 

「将冴はもうペア決めたの?」

 

「うん、箒とね」

 

「そういや最近2人で特訓してるみたいだもんな。タッグトーナメント、負けないからな」

 

「まずはサシの勝負に勝ってから言ってね。僕も箒も、全力で勝ちに行くから」

 

 

一夏と拳をぶつけ合う。

箒は近接戦闘に関しては一夏と並ぶだけの力を持ってる。あとはテクニックの方を伸ばせば……

 

 

「勝負を楽しむのはいいけど、僕達は優勝しないと面倒なことになるからね……」

 

「どういうこと?」

 

「あれ、将冴は知らなかった?なんか、今回のトーナメントで優勝した人は景品として僕、一夏、将冴と付き合えるって噂が流れてるんだよね」

 

「……へ?」

 

 

どうしてそうなった……いや、意味がわからないぞ?

 

 

「でも、付き合えるって買い物とかに俺らが付き合わされるだけだろ?それのどこが景品なんだ?」

 

「「はぁ……」」

 

 

僕とシャルルが同時にため息をつく。全くこの鈍感王子は……。

 

 

「シャルルさん、聞きました?今の」

 

「聞いた聞いた。とても年頃の男子のセリフとは思えないね」

 

「「はぁ……」」

 

「なんだよ二人とも!何かあるなら直接言えよ!」

 

「なんでもないよ、一夏」

 

「そうそう、なんでもない」

 

 

ため息が止まらないや……。

 

 

「そういえば、将冴……あの件は……」

 

 

シャルルが小声で聞いてくる。

 

 

「大丈夫、シャルルは何も気にせずにトーナメントに集中して。トーナメントが終わる頃に、全部終わるから」

 

「う、うん……」

 

 

と、その時。教室の扉がバンッと乱暴に開かれた。そこには箒が息を切らして立っていた。

 

 

「箒、どうした?なんか息切れてるけど……」

 

「箒?」

 

「将冴、少しいいか」

 

「え、あ、うん」

 

 

呼ばれたので箒についていく。本当に何が……。

 

連れてこられたのは人気のない廊下の隅。箒は真剣な表情をこちらに向けている。

 

 

「将冴、タッグトーナメントの優勝景品の話、聞いたか?」

 

「一夏とか僕とかシャルルと付き合えるってやつ?」

 

「ああ、そうだ。それなんだが……」

 

 

なにやらバツの悪そうな顔をする箒。

もしかして……。

 

 

「多分、噂の発端は私だ」

 

「それはどういう意味?」

 

「実はな、2日ほど前に一夏にこう言ったんだ。『学年別トーナメントで優勝したら付き合ってもらう』と……」

 

「ああ〜……」

 

 

その現場を誰かに見られて、その人が話を広めたらこうなってしまったと……完全に僕とシャルルはとばっちりだね。

 

しかし、これで箒がトーナメントまでに強くなると言っていた理由がわかった。

 

そして、箒には気の毒だけど……

 

 

「一夏はなんて答えていた?」

 

「わかったと言っていたが……」

 

「多分買い物に付き合ってくれとか、そういうことと勘違いしてる」

 

 

箒の顔が絶望と悲しみを含んだ顔になる。

なんというか……御愁傷様。

 

 

「一夏、ちゃんと伝えても伝わらないっていうドが付くほどの鈍感だから……それで何人の女の子が泣いたことか……」

 

「そ、そんな……」

 

 

そんな泣きそうな顔しないで……。

 

 

「こうなったら、何としても優勝して一夏にわからせないとね」

 

「将冴?」

 

「箒、特訓の成果を一夏に思い知らせよう。全力をもってね……」

 

 

一夏、女の子の気持ちがわからない君にはお仕置きが必要だね……。

 

 

「将冴、なんか怖いぞ……」




次回から学年別トーナメント。原作とはかなりの変わると思います。

はぁ……戦闘シーンかけるかなぁ……
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