IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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フェイ大人気。

フェイフェイだよー←


69話

 

箒とピットに戻ると、手のひらで鼻を押さえ、指の間からドボドボと血を流しているクラリッサが待っていた。

 

 

「さすがはわたしの将冴。GJ」

 

「ハルフォーフ先生!?何があったんですか!?」

 

「気にするな篠ノ之」

 

 

箒にそう言いながら鼻にティッシュを詰めるクラリッサ。

僕はISを待機状態にし、義肢を全てつける。

 

 

「クラリッサ」

 

「将冴、よかったな。作戦は大成功……」

 

「覚悟はできてるね?」

 

「……へ?」

 

 

クラリッサの首根っこを掴み物陰まで引きずる。

 

 

「し、将冴!?これは一体どういうことだ!」

 

「いらない指示を出す悪い子にはお仕置きが必要だからね」

 

「今までにないくらい黒いぞ将冴!じ、慈悲を」

 

「そんなものはありません」

 

「篠ノ之ぉ〜!助けてくれ!?」

 

「ハルフォーフ先生、申し訳ないのですが、それはできません……」

 

「そんなぁ!?」

 

 

さぁ、楽しい楽しいお仕置きの時間だ。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「あ……ああ……」

 

 

放心状態でピクピクしながら床に突っ伏するクラリッサ。全く、自業自得だ。

 

僕は手をパンパンと埃を払うように叩く。

 

 

「将冴……ハルフォーフ先生に何を……」

 

「知りたい?」

 

「いや、やめておく」

 

 

真っ青な顔で拒否する箒。

まぁ、クラリッサのことを擽り続けただけなんだけど。

僕の隠し技だ。今まで使ったのは一夏と鈴くらいだったかな。

 

さて、そろそろピットから出ないと……

 

 

バンッ!

 

「将冴!さっきのやつどういうことよ!?」

 

 

鈴が乱暴に扉を開けて入ってくる。その後ろにはセシリアさんもいる。

 

 

「あんなものがあるなんて、私聞いてませんわ!」

 

「どういうことか説明しなさい……って、なんでハルフォーフ先生倒れてんの?」

 

「ああ、ちょっとお仕置きをね」

 

「あんた、まさか……」

 

「久々にしてあげようか?鈴」

 

「え、遠慮するわ……」

 

 

っと、話が逸れた。フェイ・イェンのことだっけ?

あんまり触れてほしくないんだけど……。

 

 

「将冴さん、なんでそんな悲しみをたたえた目をしているんですの……?」

 

「ああ……気にしないで。フェイ・イェンのことだっけ?あれはバーチャロンの5つあるうちのフォームの一つだよ。コンセプトは速度……終わり」

 

「それだけ!?」

 

「もっと他にいうことはありませんの!?」

 

「他って……完全に束さんの趣味としか……」

 

 

話しているうちにテンション下がってきた……なんかどうでもよくなってきた……。

 

 

「5つあるうちってことは……」

 

「いつも使っているテムジン、クラス対抗戦で球体を倒したライデン、練習で何度か使っていたアファームド、そしてフェイ・イェン。あと一つあるということだな」

 

「将冴さん。あと一つ、ここで見せていただけます?」

 

 

あと一つか……まぁ見せてもいいんだけど、あのフォームはなぁ……。

 

 

「別にいいけど、僕もよくわからないフォームだから、説明はできないよ?」

 

 

バーチャロンを展開し、最後のフォームを呼び出す。

 

 

「フォームチェンジ『スペシネフ』」

 

 

展開されたのは、大きな翼。鋭い爪。銃と鎌が一緒になったビームサイズ。そして、骸骨のような頭部だった。

 

 

「これが、最後のフォーム?」

 

「やけに禍々しいですわね……」

 

「見ているだけで、胸が締め付けられるような感じがする」

 

 

このスペシネフはとにかく禍々しい雰囲気を漂わせる機体だ。束さん曰く、僕の両親はこれをデータの隅に追いやっていたという。危険だから、そういう措置を取ったんだろうけど、この機体……

 

 

『システムエラー、システムエラー。待機モードに移行します』

 

 

スペシネフは粒子化し、待機状態のピアスに戻る。

僕は義足をつけて、地面に着地した。

 

 

「システムエラーって、どういうこと?」

 

「スペシネフは何回出しても今みたいにシステムエラーを起こして待機状態に戻っちゃうんだ。動かすことができず、性能を確かめることができない。だから、普段は全く使わないんだ」

 

「しかし、そんな不完全なものを姉さんが作るだろうか……」

 

「束さんが言うには、スペシネフはこれで完成しているんだ。数字の上での性能は、他のフォームをはるかに凌ぐらしい。たしか、他のフォームとはインターフェースが違うとかなんとか……」

 

「ふぅん……なんか、面倒な機体ね」

 

「まぁね。さ、早くここを出よう。次の試合の選手が来ちゃうから」

 

 

車椅子を呼び出して座り、義足を粒子化しながら三人に退室するように促す。

今日はあともう一試合あったはず……フェイ・イェンは使わないからね。

あ、一夏とシャルルの試合を見とかないと。シャルルの戦い方を研究だ。

 

 

「将冴、ハルフォーフ先生はあのままでいいのか?」

 

「そのうち気がつくからいいでしょ。お仕置きだし」

 

「ハルフォーフ先生、どうなさったのでしょう……」

 

「セシリア、そこには触れないほうが身のためよ」




ちょいと短いですが、こんな感じで。

将冴の超絶テク(擽り)で悶えて涙目になるクラリッサ可愛い。
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