破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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第二十七話 どんどん出てこい働くモルガー 後編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さらに見てください、閣下。この後部ユニットは容易に切り離しが可能です。現場に合わせてクレーン車、貨物車、兵員輸送車と、まるでパズルのように役割を変えられる。……これが百機もあれば、貴国の停滞している復興スケジュールは、劇的に加速することでしょう」

 

 

 俺が転送した追加の換装バリエーション図――そこにはクレーンを展開したモルガの勇姿が映っている――を見て、将軍の喉が微かに鳴った。

 

 

「……素晴らしい。多機能性については理解しました。では、セイラン副総裁。単刀直入に伺いたい。この『モルガ』一機あたりの調達コストは、一体どれほどになるのですかな?」

 

 

 将軍の問いは切実だった。性能が良くても、今のユーラシアに高価なモビルスーツを何百機も買い揃える財政的な余裕はない。

 

 

 彼は、おそらく最新鋭の作業用MSと同等か、それ以上の「新技術料」を吹っ掛けられるのを覚悟している目だったが……俺は指を一本立て、さらりと答えた。

 

 

「そうですね。諸々の輸送費を除いた純粋な機体価格だけで言えば……現在、貴国に提供している『リビルド』の約半分、といったところでしょうか」

 

 

 

「……何だと?」

 

 

 

 

 将軍の声が裏返る。彼は絶句し、通信画面の向こうで固まっている。

 

 

 

 無理もない。最新技術を投入した新型MAが、型落ちのMSを改造したリビルド機より安いなんて、常識ではあり得ない話だからだ。

 

 

 

 

 

 

「……セイラン殿。冗談を仰っているのではないな? なぜ、それほどの安価でこれだけのスペックを実現できるのです?何か致命的な欠陥があるのか、それとも……」

 

 

 

「いえ、閣下。至って健全なコストダウンの結果ですよ。たとえば、アストレイをベースにしたリビルドの全長が約17.5mとするのならモルガは約12m程度。お陰で重量や制作工程も減って値段もお安くできましたが……まだそれだけではなく色々と、ね」

 

 

 

 俺は困惑する彼を安心させるように、図面上の各パーツをクローズアップする。致命的な欠陥……失礼とも思わないし、そりゃ詐欺か欠陥品だと思われるよな。俺だってここまで安くなるとは思わなかったんだから。

 

 

 当初はリビルド、いやアストレイと同程度のサイズを目指したんだが。ハインライン曰く「そこまで巨大化させる必要はないでしょう」と指摘されちまった。

 

 

 

・『クレーンユニットを尾角に装備』

・『後部に大型コンテナを内部収納する』

・『速度は大型トラックを上回る程度』

・『将来的な軍民問わない輸送車運用を目指すべく内部の振動を抑える事』

・『できる限り安価に、出来る限り大量運用する事を前提とする』

 

 

 この五つを目標として設計がスタートした結果、モルガは予定以上に小型化に成功したんだ。問題点はコンテナを専用のモノに切り替える必要がある部分に加えて、これが売れなきゃモルゲンレーテは大赤字で俺の首とラメント議長の首が物理的に飛びかねない事くらいだ。

 

 

 そういう意味ではプラントと繋がりのあるハインラインの存在はありがたかった。性格に難はあるが技術者としての実績のあるハインラインが直接ラメント議長に掛け合い。そのメリットを示してくれたんだ。

 

 

 それはもう早口で色々問い詰めたらしく、ラメント議長は後日やや疲れた顔をしていたので、安眠枕を送った所、よく眠れたと感謝されたが……話がごく普通に通じる上に、素直に感謝の言葉を述べられるだけで感動するのは色々と終わってるだろ俺の環境と思わなくもない。もういっそ、後十年くらいラメント議長のままにならねぇかな……。

 

 

 それはさておき、オーブの単独開発ではなくプラントとの共同開発という形で、彼らの工廠の使用や技術者達の派遣に漕ぎつけ、短期間で低コストで量産出来るようになったのだが。その辺りのプレゼンも改めて行わないとな。

 

 

 

 

 

 

 

「まず、人型をやめたことで、モビルスーツにおいて最もコストが掛かる『高度なバランス制御用アビオニクス』が不要になりましたね。二本足で立ち、複雑な地形を歩行するための姿勢制御OS……あれはまさに贅沢の極みですよ。地を這うモルガには、そんな繊細な神経系は必要ありません」

 

 

 実の所MSの値段を跳ね上げてるのはその辺りのOSやパーツの様な精密な内部パーツのせいだ。そりゃ二足歩行の巨大な人型機体を直立どころか戦闘させるんだから、必然的に求められるモノも多くなる。今は慣れてしまったがお台場ユニコーンを一度でも見たことある奴は、アレが動き回るヤバさが理解できるはずだ。

 

 

 

 

 俺はさらに、芋虫の体を構成する節々の図面を強調する。

 

 

 

「次に、徹底したパーツの共有化です。この胴体部分は、前後でほぼ同一のユニットを連結しているに過ぎません。四肢という個別の複雑なパーツを作る必要がなく、同じ規格の節を量産し、繋げるだけで完成する。製造ラインの簡略化は、工場の稼働効率を劇的に跳ね上げますからね。一気に調達できるカラクリですよ」

 

 

 

「……つまり、個別の『手足』ではなく、共通の『節』を量産しているということか」

 

 

 

「その通りです。さらに言えば、駆動系もシンプルでMSの様な複雑な関節は必要ありませんからね。地を這うための堅牢なパワーシリンダーと、側面の車輪。これらは既存の重機や戦車の技術を転用できましたし、現存の技術を流用して余計なブラックボックスが少ないからこそ、整備性も高く、維持費も抑えられるという訳ですね」

 

 

 とはいえ、この辺りの技術の特許はプラントと折半して既に会得済みだ。大西洋連邦辺りは勝手にパクりかねないが……ユーラシアと東アジアには最優先で一気に売りさばきつつ、現在連中が全世界から非難轟々な情勢を利用して、データと販売経路の構築に急ぐ訳だ。

 

 

 

 ちなみにエリカさん達が「安く作れるからこそ、浮いた予算で装甲や収納スペースを二倍にできるわ!」と、別の方向に暴走していたのは内緒だ。その気になれば内部にコンテナを丸ごと収納できるというのがどれ程までに凄いのかが理解した時は俺も驚愕したんだが…。

 

 

 いやすげぇよモルガは……前世のゾイドの世界でも、モルガはその圧倒的な生産性と耐久性で、兵士たちから絶大な信頼を勝ち取っており、試験段階とはいえこの世界でも見事に再現されている。

 

 

 

「それに閣下、この価格を実現できたのにはもう一つ大きな理由があります。……この『モルガ』は、プラントとの共同開発であり、あちらの工廠もフル稼働させて生産する体制を整えているのですよ」

 

 

 

 俺が付け加えると、将軍の表情にまた別の驚きが混じった。

 

 

 オーブは確かに技術力のある小国だが、全世界を相手に立ち回るには限界がある。だが、そこにコーディネイターたちの住処……あの「砂時計」の生産ラインが加わるとなれば話は別だ。

 

 

「プラントの優れた科学力、そして彼らの持つ大規模なオートメーション・ラインを共有しているからこそ、このコストパフォーマンスが可能になりました。あちらもロゴス崩壊の余波による経済的ダメージは、地球の国々に比べれば軽微とはいえ、度重なる大戦で疲弊し、人材も資材もすり減らしていますからね。今、彼らが最も欲しているのは、明日を生きるための安定した外貨……平たく言えば『おちんぎん』なんですよ」

 

 

 そう。プラントのラメント議長はこの提携を二つ返事で喜んでくれたんだ。ザフトは強大な軍事力を持ちながらも、中身はボロボロだ。

 

 

 度重なる戦闘で優秀な兵士や技術者を失い、国内の立て直しには莫大な資金が必要になっている。軍部のジャガンナートあたりは「この利益で更なる軍備増強を!」などと鼻息を荒くしていたようだが、そんなもんは知らん。まずは国民に飯を食わせ、工場のラインを回すのが先決だろう。

 

 

 モルガが売れれば売れるほど、プラントとオーブの懐は潤い、その金がさらなる復興支援に回る。まさにWIN-WINのサイクルだ。

 

 

(……前世の記憶にあるゾイドとしてのモルガは、コアを持つ『機械生命体』だった。だが、この世界に産み落とされたモルガは、当然ながら一から十までネジとボルトで組み上げられた『純機械』だ)

 

 

 

 それでも、エリカさんやハインラインといった変態……もとい、天才たちの手によって、その理念と魂は完璧に再現されている。

 

 

 

 

 

 

 オーブも国を挙げて軍備の再編や復興支援を行っているため、大量生産に関するノウハウは少しずつ、だが着実に蓄積されている。とはいえ、俺がこの機体に託した本当の狙いは、単なる「安価なMA」ではない。

 

 

「閣下、このモルガは確かに武装を施せば戦闘にも使えます。ですが、我々が真に望んでいるのは、これが『人々を救うための存在』として世界に普及することなのです。荒れ果てた大地を、人々の生活を支えるための動脈として這い回る姿こそが、この機体の本領ですから」

 

 

 俺は画面越しの将軍に、あえて政治家らしい「理想」を語ってみせた。さぞ相手からすると胡散臭く見えるだろう。気分は悪徳販売員だな、モルガの性能はともかくとして。

 

 

「なんなら、将来的な構想も既にあるのですよ。この多節構造をダウンサイジングし、小型のモルガを大量に作ればどうなるか。……転倒せず、悪路に強く、かつ強固な装甲に守られた、安心安全で絶対に事故らない新たな自家用車や物流トラックの雛形にさえなれる。モビリティの概念そのものを変える可能性を、こいつは秘めているんです」

 

 

 想像するとその…少し気持ち悪いかもしれないが、実際値段も含めてモルガがここまでの耐久性と低コストを実現してるのならと民製品への流用についての議論も勿論進んでいる。

 

 将軍は、俺が語る「芋虫型社会」のビジョンに呆気に取られたようだったが、俺はそこで一気に畳み掛けた。

 

 

 

「そこで閣下。まずはこのモルガ、試験導入として1ダースを貴国へ無料で進呈いたします」

 

 

 

「な……無料で、か?」

 

 

 

「ええ。その代わり、と言っては何ですが。もし貴国で余剰となっている建築資材や、特定のレアメタルなどの資源を優先的に回していただけるというのであれば……今後、正式にご発注いただく際のお値段を、さらに二割ほどお安くする準備もありますよ」

 

 

 将軍の目が、驚きで見開かれた。ただでさえ安価なリビルドの半分程度の価格から、さらに二割引き。安い。余りにも安すぎる。

 

 

 これはもはや「破格」を通り越して「奉仕」に近い。だが、こちらとしてもユーラシアの資源ルートを独占的に確保できれば、プラントとの共同生産ラインをさらに強固に、かつ安定して回すことができる。大西洋連邦にパクられる前に安定した販売ルートを用意する必要もあるからな。

 

 

 

 

 

 ……まあ、実際は一度このモルガの便利さを現場に叩き込んでしまえば、もうMSベースの不便な作業機には戻れなくなるはずだ。災害発生時の初動や山間部はともかく、継続的な復興では芋虫タイプのモルガの方が色々と最適化されている。

 

 

 

 そうなれば、各国は俺達の売る『芋虫』なしでは立ち行かなくなるだろう。ユーラシアや東アジアは格安の機体。プラントは間接的に理事国から外貨とデータを獲得でき、オーブ側は資源も手に入り、安全保障上の安寧と信頼を得られる。悪くない取引だろ?

 

 

 

 

 さらに、ユーラシア側にはまだ伏せているが、このモルガには更なる拡張案がある。同じく前世のゾイドシリーズに登場する獣脚類型ゾイド、バーサークフューラーが備えていた「バスタークロー」の概念を、作業用アームとしてモルガに転用する計画だ。

 

 

 背部に装備された二基のアームユニット……本来は凶悪なドリルであり、巨大なクローでもあるそれを、精密な瓦礫撤去用のマルチアームとして再設計する。これが実現すれば、この芋虫は地面を這うだけでなく、行く手を阻む巨大な障害物を引き裂き、払い除けて進むことが可能になり、より多目的かつ包括的に。更にモルガの活躍は広がるはずだ。

 

 

 この「作業用バスタークロー」に関しては、シンのガイアティターンズが装備している高周波ブレード『チドリ』の技術を応用し、すでに極秘の稼働テストも行われている。シンにバレたらどんな事を言われるのやら。

 

 

 

(プラント側とは、いずれバクゥの後継機にこのクローを積むなんて話も出てるしな。そのうち、本当に鉄竜騎兵団がこの世界に産声を上げる日が来るかもしれないな)

 

 

 今後はどうしようか?牽引力に特化したダンゴムシ型ゾイドのグスタフを再現するのも悪くない。

 

 

 ナノマシンによる液体金属の技術が蓄積すればバイオゾイドの様な強固な装甲をもつ、陸戦特化の局地防衛用機体を作る事だって可能だろう。

 

 

 なんなら大型防衛用MAとしてサソリ型ゾイドのデススティンガーを作るのも悪くない。とはいえ地上戦闘における、空中から放たれるドッズライフルの対策はまだ進んでない以上、机上の空論とならざる得ないのが現状ではあるけどな。

 

 

 

 そんなロマンと実利を追い求めた技術的な野望を胸に隠しつつ、俺は柔和な笑みを浮かべたままだ。対する将軍は、目の前に並べられた破格の条件と、モルガという機体の持つあまりに巨大な可能性を前に、慎重に言葉を選んでいた。

 

 

「……セイラン殿。あまりにも話が大きすぎて、私一人の独断で全てを決めるわけにはいきませんな。持ち帰って、即座に本国の議会へ諮らせてもらう」

 

 

「ええ、もちろん。もちろんですよ、閣下」

 

 

 俺は深く頷き、少しだけ悪戯っぽく肩をすくめて見せた。これで将軍は親オーブとして働いてくれるだろう。

 

 内心笑いが止まらない。実の所プラントや東アジアと比べるとユーラシアは比較的好意的とはいえ、コネらしいコネは全てミヤビ頼りだ。ここで貧乏クジを引かされたとはいえ、相応の地位である彼とのパイプを固められればメリットは大きい。

 

 

 

「閣下、失礼ながら……今回、貴殿はとんだ貧乏くじを引かされたとお思いでしょう? でしたら、いっそ逆転の発想でアピールしてください。『あの、汚ねぇドラえもんと名高いユウナ・セイランから、これほどの譲歩と支援を引き出してみせたぞ』とね。それは貴殿の、そして貴国の輝かしい政治的勝利に繋がるでしょう。その時には自分に面倒な事を押し付けた連中に中指でも立ててざまぁみやがれと、とね」

 

 

 

 

 俺の言葉に、将軍は一瞬呆気にとられたあと、こらえきれずに低く笑った。よかった、この人は比較的話が通じる方だと最初の段階で確信できて。

 

 

 それこそ、あのジェラード・ガルシアみたいな野心や保身の塊が通信相手じゃモルガについては伏せる予定でマイナーチェンジのリビルドでお茶を濁すつもりだったりする。まぁそれでも、ガルシアなら正直まだマシなレベルなのがねぇ……。

 

 

 なんせブルーコスモス程ではないがナチュラルの中には戦争によってコーディネイターへの憎悪を抱えてるものも少なくはなく、本音を言えばプラントとの共同開発の段階で「遺伝子を弄った化け物の機体なんて!」と言われる事すら覚悟していたんだ。本当にC.E.は地獄だよ。全く。

 

 

 故にプラントとの共同開発機であっても実入りがあるのならと話を聞いてくれるという事実がどれだけありがたいか。プラントとユーラシアの関係は正直ギスギスしてる方ではあるが、砂時計の事は一旦忘れて『オーブの』商品だと理屈をつけ、モルガを配備して貰えそうだ。

商品だと理屈をつけ、モルガを配備して貰えそうだ。

 

 

 

「……ふっ、くくく。違いない。貴殿を相手にこれだけの条件を飲ませたとなれば、本国の連中も黙らざるを得ないだろう。実に食えない男だ、貴殿は」

 

 

「光栄です、閣下。……ああ、それと最後にもう一点。近々、平和監視機構として改めてユーラシア側にお願いする事もあるかもしれませんが、その際もぜひ、よしなに」

 

 

 俺がさらりと、だが明確な「布石」を投げ込むと、将軍は「やはりそれがあったか」と言わんばかりの苦笑いを浮かべ、通信終了のボタンに手をかけた。

 

 

 

「……善処しよう。ありがとうセイラン副総裁……貴殿とオーブの行いを私は決して忘れない。老骨ながら、その献身に報いる様努力しましょう」

 

 

 

 

「ありがとうございます、閣下。共に新しい世界を創っていきましょう。」

 

 

 

 

 プツリ、と通信が切れる。暗転したモニターに映る俺自身の顔はどこか楽しげで、今後生まれるであろう芋虫達の活躍に胸が高鳴るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 未来の話をしよう。

 

 

 後にユーラシアの極寒、泥濘地帯へ投入された『モルガ』は、その圧倒的な走破性と安全性、そして何より値段の安さと整備のしやすさなどを含めた無類の信頼性によって、現地の作業員や避難民から熱狂的な支持を受けることとなる。

 

 

 その評判は瞬く間に全世界へと波及した。かつては人型こそが万能とされた時代において、地を這う異形の鋼鉄は「真の復興の象徴」として語り継がれるようになったのだ。

 

 

 遠い未来において、小型化され大量生産され、最適化されたモルガ達は、もはや特別な重機ではなく、人々の生活に溶け込んだインフラとして世界中の地を這い回っていたのだ。

 

 

 もちろんアニメ放送もされている。「働くモルガー」だの『モルガー戦隊』だのサブカル面にも影響を与え、多くの子供達はモルガ達の活躍に心を躍らせる事になるのだ。

 

 

 余談だが、初代『働くモルガー』の主題歌を歌ったのはミーアであり、後にピンク色のモルガ達が彼女のパフォーマンスと共にクネクネしているライブはチケットの争奪戦が起こる程の大人気となったらしい。

 

 

 ユーラシア連邦では初期ロットである無料提供された一二機のモルガの多くは今も現存しており、オーブとユーラシアを繋ぐ絆の象徴として今もなお記念館や博物館でその姿を拝見することが可能だ。

 

 

 

 かつて戦火に焼かれた大地を癒やし、再び道を作ったのは、気高く美しい騎士ではなく、泥にまみれて進み続けたこの「芋虫」達であり、そして、この歴史的快挙を成し遂げた立役者として、ユウナ・ロマ・セイランの名は全世界の歴史に深く、あまりにも深く刻まれることになった。

 

 

 

 

 ――燦然と輝く、『芋虫の貴公子』という二つ名と共に。

 

 

 

 

 

「ふざけんじゃねぇよ!!?なんだよ『芋虫の貴公子』って! せめて『紫輝の担い手』とか『重機の獅子』とか、もっとこう、シュッとした格好いい二つ名を用意しろや! 『汚ねぇドラえもん』の次は『芋虫』かよ! 俺のブランディングはどうなってんだ!?」

 

 

 

 オーブの執務室には、今日も今日とて、絶賛と困惑の狭間で喚き散らす副総裁の叫び声が虚しく響き渡るのだった。

 

 





・ゾイドについて
 基本的に色々とユウナは考えてはいますが本編にはモルガ以外は出ない予定。将来的にはオーブ仕様の防衛用MAデススティンガーやモルガの護衛用MSバイオラプター。ザフト側もバーサクフューラーやレッドホーン。そして両陣営でグスタフなども開発されそうですが、そこまでいってしまうと完全にジャンルがゾイドになってしまいますから。

 とはいえ基本的にドッズライフル+空戦用MSがメジャーとなる今後の時代に於いては彼らが主役なることは難しいでしょうし、一番活躍するのは間違いなくモルガでしょう。あくまでユウナの二つ名はうまい具合に情勢を乗り越えた場合であって果たして将来的に芋虫だのドラえもんだの言われるかどうかは本編次第です。

・ユーラシア連邦からみた他国
 今のところオーブとの関係は史実以上にすこぶる良いとはいえ、プラントの事は全く微塵も信用していません。小説版においてはコンパスはプラントの尖兵であり、彼らはユーラシアを今も虎視眈々と狙ってるのでは?とコンパスの承認国とならずに最後まで警戒していましたが。

 本作では少なからずオーブとの関係が改善されつつあり、ユウナとしてもファウンデーション王国への対策の為に間接的に両国の関係を少しでもマシにしようとする意図があって、共同開発であるモルガを優先して供給したという事情もあり。ユーラシアとしても、モルガはオーブ製のものだとプラントの事をひとまず建前として無視しつつ受け取ってくれるでしょう。なお彼の国が一番嫌いな国は大西洋連邦。史実より大西洋連邦への悪感情が高まっているのとオーブとの関係の良さの要因かもしれません。

ユウナのアコード対策について。果たしてユウナはアコードの無力化の為になりふり構わない外道な手段(ユウナ視点)を取るべきか?

  • 原作通り。
  • 平和の為に覚悟を決める。
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