破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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第七十五話 たった一人の最終決戦

 

 

 

 

 

「キラ・ヤマト!そこを退け!私はあの男を……あの男だけは、この手で八つ裂きにせねば収まらんのだッ!!」

 

 

 

 世界の命運を懸けた、だが実際には極めて個人的かつ一方的な憎悪に満ちた死闘が繰り広げられていた。

 

 

 オルフェの咆哮が通信圏を震わせる。彼が操るカルラの殺気は、もはや目の前のマイティーストライクフリーダムではなく、遥か後方に鎮座する黄金の巨躯――オウガへと一直線に向いていた。

 

 

 自らの愛も、プライドも、未来も。その全てを、あの『オウガ』に座すユウナという「イレギュラー」に踏みにじられた。

 

 

 イングリットもアウラも捕虜となり、もはやファウンデーションの再興など夢物語だと理解しながらも、オルフェの妄執は止まらない。自分一人が生き残ればいくらでも巻き返せる――その狂信的な自己肯定とユウナへの殺意が、一人で操るはずのカルラに、史実における二人乗り時と遜色ない、鬼神の如き機動を与えていた。

 

 

 

「ユウナさんの所には、行かせない!」

 

 

 

 キラの叫びと共に、マイティーストライクフリーダムがその進路を遮る。ドッズライフルが閃光を放ち、カルラの四肢を無力化せんと正確な射撃を繰り出すが、オルフェはそれを最小限の機動で、あざ笑うかのように回避してみせた。

 

 

 

「その程度か! 所詮は失敗作……ラクスを惑わせた不届き者が、これ以上私の邪魔をするなぁッ!」

 

 

 

 本来の歴史ならば、この戦場はマイティーストライクフリーダムという圧倒的な力を持つ、機械仕掛けの神によって支配されているはずだった。だが、現実には両機は火花を散らし、互角。いや。オルフェが優位な戦いを繰り広げている。

 

 

 

 

 その理由は、ラクスがアコードとして「覚醒」に至っていないことにあった。

 

 

 

 史実、すなわちあるべきはずだった運命において、ラクスはオルフェとの度重なる接触と、彼から執拗に送り込まれ続けた同調の念波によって、アコードとしての潜在能力を強制的に拡張・開花させていた。

 

 

 それゆえに千里眼のごとく戦場に潜む敵機を完璧に把握し、キラと精神を同調させることで、あの「傲慢サンダー」と称されるプラウドディフェンダーの雷撃を、敵機のみならず敵の砲撃、攻撃を悉く無力化する神の裁きへと昇華させていたのだ。

 

 

 しかし、この世界は違う。ユウナという盾が彼女を徹底的に守り抜き、オルフェの精神的侵食を遮断し続けた。結果として彼女は、アコードとしての素質はあっても「覚醒」という代償を支払う機会を失っていた。

 

 

 

 ゆえに、プラウドディフェンダーから放たれる雷撃も、現在の彼女には制御しきれない。史実における化け物じみた精密さは見る影もなく、精々がハイマットフルバースト程度の、ただ広範囲を焼くだけの粗い雷撃放射に留まっている。ラクスのアシストが劇的に弱体化している事実は、そのまま機体性能の絶対的な優位を消失させていたのだ。

 

 

 

「キラ、ごめんなさい……! 捉えきれません、これでは収束が……っ!」

 

 

 ラクスの悲痛な叫びがコックピットに響く。キラは歯を食いしばり、史実とは違い不完全な翼を駆ってカルラの猛攻を凌ぐが、ラクスのナビゲートを欠いた状態では、アコードの直感を超える決定打を繰り出せない。

 

 

 一方でオルフェは、火器管制を担うイングリットという半身を欠きながらも、ユウナへの殺意によって操縦技能を異常なまでに活性化させていた。火事場の馬鹿力とも言うべきだろうか?皮肉にも年上としてラクスのメンタルを守り抜いたユウナの献身が、この絶望的な泥沼の互角状態を作り出していたのだ。

 

 

 

「なぜだ……! あなたは私と共に、この愚かな世界を統べるために生まれたはずだ! ラクス! なのに、どうして私を受け入れない。私の愛を、私たちの運命を拒むというのかッ!?」

 

 

 

 通信回線を震わせるオルフェの絶叫は、愛の告白というよりは、断末魔に近かった。

 

 

 

 それもそうだろう。オルフェはラクスのツガイとなるべく生み出され、役目を果たす為に今まで生きてきたのだ。余談ではあるオルフェ役の声優である下野鉱氏は、はっきりと「間男はどちらかと言えばキラ」だと断言しており、福田監督もまたそれを肯定している。

 

 

 

 だが、対峙するマイティーストライクフリーダムのコックピットで、ラクスはその支離滅裂な叫びを聞き、困惑を通り越して、底冷えするような嫌悪感を抱いていた。

 

 

 

「……知りませんが?」

 

 

 

 

 冷淡と言ってもいいほどの、素っ気ない拒絶。史実と違い、彼女にはファウンデーション王国を訪れた記憶も、捕虜となった屈辱も、オルフェと視線を交わした過去すらも存在しない。彼女にとって、オルフェ・ラム・タオという男は、今日この戦場で初めて出遭った得体の知れない自称新人類に過ぎなかったのだ。

 

 

 

 ラクスはかつてユウナから、自分の母がコロニー・メンデルで自分をコーディネイトした事実は聞かされていた。だが、それ以上の情報は皆無だ。これまでのユウナの挑発や敵の言動を繋ぎ合わせても、自身が『アコード』なる存在であるという結論に結びつくはずもなかった。

 

 

 

 ラクスからすれば、この男は歌姫として、プラントへの象徴として影響力を持つ自分を略奪し、凌辱することで、自らの正当性を誇示しようとしている卑劣な野心家にしか見えないのだから。

 

 

 

「不愉快です。あなたの仰ることは、あまりに独りよがりで、醜悪すぎます」

 

 

 

 ラクスは不快感を隠そうともしなかった。オルフェは必死に彼女との同調を試みようと精神波を送り込むが、それは見えない壁に弾かれる。 

 

 

 

 キラたちですら知る由もないが、乗機だけでは無く後方で鎮座する『オウガ』の三『体』分のBデバイスが撒き散らす不快な脳波ノイズが、アコード特有の共鳴を精神的に徹底して妨害していたのだ。ここでもユウナはオルフェの妨害を知らず知らずの内に行っていたのである。

 

 

 繋がりを求めるほどに、オルフェの精神は空回りし、その狂態だけが強調されていく。愛を語りながら暴力で引き裂こうとするその姿に、キラとラクスの瞳からは同情の欠片すら消え失せ、ただ害悪を排除しようとする冷徹な光が宿っていく。

 

 

「ラクスは、僕の婚約者だ!仮に貴方が、運命だなんだと称して本当にラクスを想っていたというのなら、なぜ今日まで何のアプローチもなかったんですか? なぜ、手紙の一つも遣わさなかった?当時の彼女はアスランの婚約者だった。だけど……あのアスランでも!あの!アスランでさえ!不器用なりに、最低限の婚約者としての役目は果たそうとしていたのに!アスランでさえも!!」

 

 

 知らぬ内に流れ弾を山ほど喰らうアスラン。だが、キラの言葉に、ラクスも深く頷き、追撃するように口を開く。

 

 

「ええ……。正直に申し上げれば、当時のアスランには思う所もありましたし、不満だって幾らでもありました。この方と将来やっていけるのかしらと、不安で少し泣きそうに……いえ、数回泣いた夜もありましたわ。……けれど、少なくとも、アスランは義務的であっても私を気遣ってくれました。毎年のようにハロを送り続けるなどどうか?と思う事もありましたが、不器用ながらも優しくしようと、努力はしてくれました。貴方のように、いきなり現れて所有物のように扱うような無礼はしませんでしたわ。アスランでさえも。」

 

 

 

 暗に「アスラン以下」という烙印を押されたオルフェの顔が、怒辱で真っ赤に染まる。

 

 

 

 オルフェはアスランの性格については最低限の知識でしかなく、ある意味ではファンボーイのシュラ以下の情報すらなく。自分よりも劣っている、あの醜悪なパトリック・ザラの息子未満と称された事に怒り心頭だ。

 

 

 一方、オウガのモニター越しにその通信を傍受していたユウナは、頬をひきつらせていたという。

 

 

 

(……まぁ、アスランだしな。キラにまでそこまで強調されるのは、アイツの以前の行いのせいだろうけど……)

 

 

 

 戦場に響き渡るアスランへの凄まじい低評価に、ユウナはカガリも大変だなと同情を禁じ得なかった。しかし同時に、その「アスラン以下」とまで言われたオルフェの無様さには、失笑を禁じ得ない。

 

 とはいえ、あくまで二人が語るアスラン像は過去のものであり。今のアスランはカガリとの関わりやシンを筆頭とした部下達への関係も良好なモノへと変質している。

 

 ある意味ではキラやシンよりも報連相を学んだ事で成長した男として認められているのだ。こうしてアスランをネタにできるのもそれを理解しているからであり、仮に今のアスランをオルフェ達が否定すれば二人は激怒するだろうが。

 

 

(ま、仮にオルフェが手紙を送ったところで、あのシーゲル・クラインが娘に渡すはずもない。即座に破いて焼却炉送りにしただろうけどな……)

 

 

 デュランダルの言を借りれば、アウラたちは当時、ファウンデーションにて再興の下準備を進める傍ら、プラントへ出向いては自慢のアコードの子供たちを見せびらかすことも少なくなかったという。事実その時の写真をユウナは本人から見せつけられていた。

 

 

 もし、アウラが手間を惜しまず、幼いオルフェをラクスに引き合わせていれば、あるいは違う未来があったのかもしれない。だが、かつての同志の夫であったシーゲル・クラインに対し、アウラが接触を図った形跡はない。

 

 

 シーゲルが彼女の異常性を察知して門前払いしたのか、あるいはアウラ自身が「ラクスは魂のつがいとしてコーディネイトしたのだから、後でどうにでもなる」と高を括り、その完成された「設計図」の強度を過信していたのか。

 

 

 いずれにせよ、その油断と傲慢が、今この瞬間、オルフェを「アスラン以下」という絶望的な奈落へと突き落としていた。仮にミーアであればユウナをアスラン以下と罵倒する言葉を聞いた瞬間迷い無く「それはない」と断言した上で銃を向けていただろう。今はそうでもないが当時のアスランの行動の自業自得である。

 

 

 

「ふざけるなぁぁッ!! 汚らわしい! 貴様のようなゴミがラクスの名を口にするなど、百万回殺してもその罪は消えぬッ!」

 

 

 

 カルラの挙動が、オルフェの激情に呼応して限界を超えた加速を見せる。イングリット不在による火器管制の乱れを、剥き出しの殺意が補完していた。

 

 

 

「貴様は生まれてくるべきではなかったのだ! 失敗作の欠陥品! なのに、なぜだ! なぜのうのうと生き残り、そうして愛されている!? そんな資格もないくせに! 価値もないくせにッ!!」

 

 

 持たざる者が、持てる者を呪う。運命に選ばれたはずの自分が、運命を否定した者に負けているという事実が、オルフェの精神を内側から焼き裂いていた。

 

 

 だが、その呪詛を、キラはマイティーストライクフリーダムの剣を振るい、正面から撥ね退ける。

 

 

「愛されることに、資格なんて必要ない!」

 

 

 その言葉は、運命という名の「資格」に縋り付いてきたオルフェにとって、最も受け入れがたい否定だった。

 

 

 存在意義を否定され、自分の人生を否定され、全てを否定された上で道化として笑われる屈辱。オルフェ自身は確かにアコードらしくコーディネイター至上主義者であり、そのコーディネイターすら見下す傲慢な男であるが。

 

 

 ある意味では誰よりも真摯に、他のアコード以上に母から与えられた役目を忠実に守ろうとしていたというのに。その結果がこれである。

 

 

「ならばその愛をよこせ! 彼女は、ラクスは私のものになるはずだったのだ! 私が愛され、私が彼女の隣に立つはずだった! それを、貴様が……ッ!!」

 

 

 

 絶叫と共に、カルラの背後から攻撃用無人端末『サハスラブジャ』が放たれ、無数の誘導兵器が流星のような軌跡を描き、マイティーストライクフリーダムを包囲する。

 

 

 だが、キラは冷静だった。プラウドディフェンダーの翼から、目も眩むような黄金のナノ粒子が戦域全体へと散布される。展開された電磁波の檻は、襲い来るビームのエネルギーを強制的に吸収・無力化し、カルラの攻撃を無価値な鉄屑へと変えていく。

 

 

 その合間にも、後方からはオウガによる無慈悲な援護射撃――いや、蹂躙が続いていた。がむしゃらに連射されるビームの奔流。カルラを援護せんとしたジグラートや無人ジンは、オルフェに近づくことすら許されず、次々と爆炎の中に消えていく。

 

 

 

 届かない。何一つ、届かない。

 

 

 

 ラクスへの歪んだ想いも、母から授かった崇高な役目も、オルフェが積み上げてきた全ての価値が、霧散していく。

 

 

 

「人の愚かさ故に我らは生まれた。平和だ、平等だと口にしながら他者に変わることを要求し、決して自ら変わろうとしない!」

 

 

 

 オルフェは、もはや壊れた機械のように言葉を吐き出した。それは彼が真摯に守り続けてきた、アコードとしての「正義」だった。

 

 

 

「だからいつの時代も争いは絶えない。怨みを忘れず、破滅に瀕しているというのに目先の損得や思い込みに取りつかれ、足を引っ張りあう! みんな愚か者だ! 導く者が必要なのだ! この分断と流血の歴史を終わらせる。それが我らの生まれた意味だ!!」

 

 

 

 戦火の中で紡がれる新人類として生み出されたものの理想。だが、キラとラクスの瞳に宿るのは、共感ではなく深い沈黙だった。今の二人にとって、それは自らの過ちを正当化するために並べ立てられた、哀れな妄言にしか聞こえない。

 

 

 オルフェにとっては、それが唯一の正義であり、選べる唯一の道だった。それ以外の選択肢を知ることも、ましてや別の生き方を想像することさえも、彼の世界には許されていなかった。

 

 

 すべては女王アウラによる歪んだ教育がもたらした弊害だ。彼は私利私欲のために剣を振るったのではない。人類を救うという、彼に与えられた「正当な使命」として、当たり前のように虐殺という行為にすら手を染めてきたに過ぎない。それが間違いであると指摘してくれる者はなく、踏み止まらせる手を取る者もいない。

 

 

 

 今のオルフェには、理解者など一人もいなかった。本来なら火器管制を担い、彼を支えるはずだったイングリットが座る複座のコックピットは、寒々しいほどに空っぽのままだ。それでも、彼はたった一人で「役割」を果たそうと、無価値になった使命に縋って足掻き続けている。

 

 

 

 その悲鳴にも似た妄言のすべてを、オウガのモニター越しに聞き届けたユウナは、静かに通信回線を開いた。

 

 

 

 挑発する為に「ギャハハ」と下卑た笑い声をあげることも、相手を絶望させるための悪意に満ちた嫌がらせ――例えば、この通信をデュランダルに繋いで、通信越しから父親代わりと信じている男からの否定を聞かせるという、悪趣味な考えさえも、今のユウナの胸からは霧散していた。

 

 

 

「……お前、可哀想だな」

 

 

 

 

 ユウナの口から漏れたのは、乾いた同情だ。役割という名の鉄鎖に縛られ、それを否定する思考回路さえ奪われたデスティニープランの被害者。親であるアウラの期待に応えることだけを生きる糧にしてきた、努力の末路。

 

 

 ユウナ自身、ユウナ・ロマ・セイランという器に憑依して以来、一族を放逐し、親を逮捕し、血脈の呪縛を力ずくで引きちぎって自らの生存圏を確保している男だ。そんなユウナにとって、消えない親の妄執に縛られ、支配され続けているオルフェの姿は、あまりにも救いがなく、何処までも滑稽な「犠牲者」に映っていたのだ。

 

 

 

「可哀想……だと? 私が!?貴様のような品性下劣で下品な男に憐れまれるというのかッ!!」

 

 

 

 通信越しに響くオルフェの怒声は、もはや理性を失った獣の咆哮だった。宿敵であるユウナ・ロマ・セイランから投げかけられた「可哀想」という言葉は、いかなる罵倒よりも深く、彼の存在そのものを抉り、辱めるものだった。

 

 

 激昂するオルフェに対し、ユウナはそれ以上、言葉を継ぐことができなかった。

 

 

 

(……ああ、そうだよ。本当にクソだな、この世界は)

 

 

 

 ユウナは内心で毒づく。コズミック・イラという歴代ガンダムシリーズの中でも屈指の民度の低さを誇る、救いようのないクソ世界。

 

 

 ナチュラルだコーディネイターだと互いに蔑み合い、顔を合わせれば殺し合い、気に入らなければ大量殺戮兵器を平然と叩き込み合う。そんな憎悪の煮凝りのような場所だとユウナは知っており。『ユウナ』に憑依してからはそれ以上に酷いモノだと確信していた。

 

 

 

 前世の自分がもし「この世界を導け」などと神様に言われたら、全力で土下座してでも泣きながら拒否しただろうと。

 

 

 

 だが、そんなクソみたいな世界であっても、人々は少しずつ、血を流しながらも変わろうとしている事実をユウナは知っていたのだ。

 

 

 

 かつてのブルーコスモスの様な、憎悪を煽ることで政治や軍事を牛耳る歪んだ団体は排除されつつある。各国の首脳は穏健派に代わり、今回のような不測の事態が起きれば、真っ先にトップ同士が「話し合い」を持てる基盤が出来上がりつつあったのだ。

 

 

 

 この多国籍連合の結成こそが、不格好ながらも芽吹き始めた「平和」への歩みの証明だった。

 

 

 

 それなのに。だと言うのに。

 

 

 

(ようやく花が咲きかけていたっていうのに……お前達はそれを、親から与えられた自分の『役割』とやらを果たすためだけに踏みにじったんだな)

 

 

 

 ファウンデーション王国とザフト反乱軍はただの「火種」だ。自分の都合で、自分の存在証明のために、再び世界に憎しみと殺し合いを再燃させたに過ぎない。

 

 

 その本質は、世界を滅ぼそうとしたパトリック・ザラ、ラウ・ル・クルーゼ、ムルタ・アズラエルにロード・ジブリール。そして、かつてのギルバート・デュランダルといった手合いと何ら変わりない「同じ穴の狢」だと言う事を彼は知らない。知るはずもなく、気づくはずもない。

 

 

 

 オルフェにはそれでも、守りたい世界がなかったのだ。

 

 

 

 

「お前はもう独りだ。その空っぽでひとりぼっちのコックピットがお前の人生のすべてだよ。オルフェ宰相」

 

 

 

 オルフェの断末魔をかき消すように戦闘は激しさを増していく。背負わされた使命という名の呪縛に押し潰されながら、オルフェは自分が壊そうとした世界の「美しさ」にすら気づけぬまま、終わりゆく運命へと加速していくのであった。

 

 







・アグネス
 ちなみに前回発狂ムーブを行なって一部の方々に心配されているアグネスですが、恐らく戦後は割と落ち着いて。レオナードのお墓に定期的に墓参りしつつ、新たな恋を見つける為、普通にお仕事としてテロリストを狩りつつ、新たな恋を(今の所候補はハイネかアスラン、多少はユウナにも粉かけるかも?)などにアプローチを掛けるでしょう。アグネスは色々な意味で強い子ですから。


・オルフェ
基本的にオルフェは守りたい世界がなかった、悪い部分だけを見続けて全てに失望していたアナザーキラだと思います。今回の彼の台詞は概ね劇場版と同じなのですが、史実と違いラクス関連で失敗を続けた結果。イングリットもいないコックピットでたった一人の最終決戦を挑む羽目になったオルフェ。最早彼は執念だけでキラとラクス、そしてユウナを仕留める事だけが目的となっており、最早原作以上の修羅となって立ちはだかるのでした。誰が悪いって?全部従う以外の選択肢を与えられないような育て方をしているアウラのせいです。


・キラとラクス
 原作と違いアコードとしてラクスが全く覚醒していないが為に映画のような圧倒的な力を見せる事もなく、やや苦戦しつつもナノバリアによって攻撃は防いでいる状況。この辺りはユウナが彼女をアコードだとデュランダルから教えられた上で、言葉を選んで真実を伝えた結果によるバタフライエフェクトが理由。Bデバイスなどの恩恵がありつつも、ラクスが未覚醒になるのはアスランの破廉恥攻撃がなくなるのと同じ、デメリットに繋がりました。

 ナノ粒子バリアはドッズ兵器に関して流動的な水のような素質があると解釈されており、数少ないドッズ兵器を無料化できる装備に。とはいえ、値段もクソ高い上に扱いにくいのでこちらも主流になる事はなく、結局回避特化+クソ燃費やロッドやリーマーで防ぐ以外の選択肢はないでしょう。

・小ネタ
 毎回マイティーストライクフリーダムと打ってるせいで目が滑らないのか心配。そのうちマイフリに固定するかも。そして、本編は後4話程で終わる予定。それまでお付き合いしていただけると幸いです。

ユウナのアコード対策について。果たしてユウナはアコードの無力化の為になりふり構わない外道な手段(ユウナ視点)を取るべきか?

  • 原作通り。
  • 平和の為に覚悟を決める。
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