破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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 こんな話需要あるのかな?と思いつつ初投稿です。

 またミスレイ様よりファンアートとしてハイネ専用イモータルジャスティスガンプラを作っていただきました!!ミスレイ様はニコニコ動画においてもガンプラ制作などで精力的に活動しているお方であり、5月29日辺りに一連のガンプラ制作を動画になさってくださるそうですので是非!ミスレイ様本当にありがとうございます!


【挿絵表示】


https://x.com/misrai013/status/2056332045622882522

https://sp.nicovideo.jp/user/120400790/video?sortKey=registeredAt&sortOrder=desc




EX2 とある新婚夫婦の一年後

 

 

 

 

「そういや俺、恋人らしい事何もしてねぇな……」

 

 

 

 静まり返った深夜の寝室で、ユウナは天井を見つめながらぽつりと呟く。すぐ隣からは、すやすやと心地よさそうな寝息が聞こえてきており、シーツの隙間から覗く柔らかな肌、そして当たり前のように互いに衣服を身につけていない空間が広がっている。

 

 

 つまり、つい少し前まで互い若い情動の赴くままに激しくハッスルしていたわけだが、流石に体力を使い果たしたのか、愛しい妻であるミーアはすっかり熟睡していた。

 

 

 

 この過酷な世界に憑依転生し、紆余曲折を経て最愛の女性となった彼女とこうして結ばれている。客観的に見ればこれ以上ない果報者のはずなのだが、ユウナはふと我に返り、彼女と過ごしてきたこれまでの日々を振り返ってみては思わず深い溜息を漏らした。

 

 

 

「……俺、ヤってばっかじゃん」

 

 

 

 

 そう、思い返せば思い返すほど、そんな身も蓋もない結論にしかならなかった。二人が本格的に婚約へと至ったのは、あのアコードとの決戦を翌日に控えた数日前のことだ。涙ながらにミーアに告白され、その健気さと熱量に突き動かされるまま、大人の肉体関係を結んだのだ。

 

 

 

 大本営発表ではない。まさかコンパス副総裁が押し倒されて逆レされた挙句、乳に溺れているだなんて事実はない。無いったらないのだ。

 

 

 

 

 

 戦いが終わった後に正式に世間へ婚約を発表し、今ではこうして同棲している。戸籍上は夫婦となってすでに一年が経つというのに、記憶の引き出しをどれだけひっくり返しても、いわゆる「甘酸っぱい恋人らしい思い出」がまるで思い浮かばない。

 

 

 

 お洒落なデートスポットに出かけたり、手を繋いで街を歩いたりといった普通のステップを綺麗さっぱり消し飛ばして、会えば毎回ベッドの上で貪り合うように愛を確かめ合ってばかりなのだ。

 

 

 

 だが、それも仕方のないことではあった。何より、今の二人には圧倒的に時間が足りていなかった。

 

 

 

 ユウナはコンパスの副総裁という立場上、ファウンデーションとの戦いが終わった後もその膨大な事後処理に追われ続けていた。ファウンデーションという国家組織が崩壊した余波で、世界各地では未だに過激派のテロリストや残党軍が小規模な蜂起を繰り返している。

 

 

 

 なおブルーコスモスは今も沸いており、本人曰くゴキブリよりしぶといと漏らしているが、アドゥカーフ社へのレクイエムや自作自演の核攻撃を起こしたコーディネイターであるオルフェ達の行動によって脅威論が少なからず出てしまうのは当然の事だろう。

 

 

 その討伐の為に自身が赴く事や、政治的思惑が絡み合う外交交渉のために四方に奔走する日々。オーブの本邸に帰れること自体が稀で、月のほとんどをミレニアムや異国のホテルで過ごすような生活を送っていた。

 

 

 

 そしてそれは、隣で眠るミーアにとっても同じだった。

 

 

 

 彼女は今、ラクスの影武者ではなく、一人の独立した歌手「ミーア・キャンベル」として本格的な再デビューを果たし、新たな道を歩み始めていた。ユーラシアや東アジアで大好評を博しているモルガの宣伝タイアップ曲を担当したことも手伝って、彼女の知名度と人気は今や爆発的なものとなっている。

 

 

 

 勿論「ユウナを籠絡した売女」、「デュランダルとユウナの○○○を咥えたもの」などの誹謗中傷も少なくはないが、彼女はラクスの影武者に選ばれるほどの逸材。その才能はデュランダルも認めたもので、それ以上のファンを獲得する事に成功したのだ。

 

 

 

 だが、その人気と比例するように彼女のスケジュールも分刻みの過密なものとなり、ライブやレコーディングのために世界中を飛び回るようになっていた。ラクスが育児休暇となり表舞台には滅多に出なくなったのもその理由の一つかもしれない。

 

 

 

 互いに世界を股にかける超多忙の身。だからこそ、たまの休日に奇跡的に予定が合ってオーブの家で顔を合わせられると、抑えていた寂しさの反動で理性が綺麗に消し飛んでしまう。どちらからともなく抱き合い、玄関からベッドへ直行して朝まで愛し合いましたとさ――だなどと、そんな繰り返しばかりになっていのだ。

 

 

 

 決して、二人の仲が冷え切っているわけではない。すれ違っているだとか、些細なことですれ違いの喧嘩をしているだなんてことは一度もなかった。互いに現在の特殊な立場を重々理解しているし、納得した上での、お互いを尊重し合う生活であることは間違いなかった。

 

 

 しかし、恋人という甘酸っぱいモラトリアム期間を完全にすっ飛ばして電撃的に夫婦となった上に、あまりの多忙さゆえに顔を合わせれば即座にセックスばかりというこの日常は、客観的に見ればやはりどこか不健全であると自覚せざるを得なかった。

 

 

 

 もちろん、毎回の熱烈な営みそのものに不満などあるはずもない。むしろ男冥利に尽きる最高の時間だ。だが、こればかりは理屈ではなく男の甲斐性としての難しい話であり、何よりユウナは、自分という人間に恋愛的なセンスが微塵も存在しないという残酷な事実を痛いほど自覚していた。

 

 

 

 彼には少なからず、前世において数々のラブコメ作品を楽しんでいたというオタクとしての記憶がある。しかし、画面の向こうの主人公たちを眺めてニヤニヤしていたからといって、現実の恋愛が上手くなるはずなど万に一つもないのだ。

 

 

 

 観賞用としてのラブコメと、当事者として実践する恋愛は完全に別物。むしろ、最近は自分の繰り出すアプローチや思考のすべてが一般常識から致命的にズレているのではないかと、自身のセンスの無さに真剣に頭を悩ませることも少なくはなかったのだ。

 

 

 

「なんでダメなんだよ防弾ベビーカー……。きっとシンもキラも、泣いて喜んだはずなのにさぁ……」

 

 

 暗闇の中で、ユウナは誰に届くともない愚痴を小さく零した。彼としては、ふざけていたわけでも、嫌がらせをしようとしたわけでも決してない。それどころか、純粋すぎるほどの善意と配慮の塊のつもりだったのだ。

 

 

 

 コンパスの頼れる前衛であり、今や一児のパパとして奮闘しているシンの愛娘のトワちゃん。そして、ラクスとキラとの愛の結晶。そんな大切な子供たちの命を不測の事態から守るためにと、私費を投じて最高級の超高額防弾ベビーカーを購入しようとしただけなのだ。

 

 

 

 それなのに、その計画を事前に察知したカガリからは「ユウナ、それだけは絶対にやめろ」「相手の迷惑を考えろ!」と、見たこともないようなガチトーンで全力で否定され、強制却下されてしまった。

 

 

 

 ミーアに関しては見た事もない様な目で「はっ…?」と困惑された挙句、ダメです!私が選びますから!とプレゼントする権利を奪われてしまい、未だにユウナはその理由が分からず、内心で首を傾げ続けている。

 

 

 

 そもそも、この世界に憑依転生して以来、ユウナの根底には常に「死」に対する過剰なまでの恐怖が存在していた。

 

 

 

 原作におけるユウナ・ロマ・セイランの最期――逃げ惑う中でグフの巨体に踏み潰され、肉塊と化す凄惨なビジョン。あの絶望感が魂に刻まれているからこそ、彼はいつ自分が暗殺されるか、テロに巻き込まれるかというパラノイア(被害妄想)に常に苛まれていたのだ。

 

 

 

 だからこそ、彼が選択するあらゆるプレゼントや配慮は、基本として「安全第一」「生存確率の向上」を最優先したものになってしまう。今の彼は某フルーツ味のカロリーメイトが大好き軍曹を笑えないだろう。

 

 

 

(このコズミック・イラで、いつテロリストが対人地雷やグレネードを投げ込んでくるか分からないだろ!? 耐地雷構造の装甲ベビーカーの何が不満なんだよ……!)

 

 

 本気でそう思ってしまうあたりが、彼の歪みきった感性の弊害なのだらう。だが、冷静に一般常識というフィルターを通して見れば、ヘタをすると一台で数百万円を軽く超える、軍用装甲車並みのゴツい防弾ベビーカーを贈られて、一体どこの世界の親が素直に喜ぶというのだろうか。

 

 

 

 公園デビューした瞬間に周囲のママ友から通報されかねない不審物の極みである。カガリたちが必死になって止めたのも、至極当然の反応でしかなかった。否定してくれたカガリやドン引きしたミーアに泣いて感謝しろよテメェ。

 

 

 

 暗闇のベッドの中で、ユウナは深く、深く思い悩んだ。周囲の必死の説明によって、彼はもはや自分自身の骨身に染みついてしまった「プレゼントセンスの壊滅的な無さ」を、辛うじてではあるが認識せざるを得なくなった。

 

 

 そして、その残酷な事実に気づいてしまった結果――別の恐ろしい現実に直面し、ユウナはガシガシと自分の頭を抱え込むことになった。

 

 

 

(待てよ……。俺ってさぁシンの娘やキラの子供にあれこれ贈ろうと画策してた癖に……嫁であるミーアに対して、今までろくに普通のプレゼントを贈った記憶がねぇぞ……!?)

 

 

 

 毎回、会えば互いに理性を無くしてベッドへ直行。事後には「いつもありがとう」だの「愛してるよ」と言葉を交わし、夕飯をできる限り一緒に食べる。それだけで満足していた。いや、ミーアもそれで幸せそうにしてくれてはいた。

 

 

 だが、女性が喜ぶような指輪やネックレス、可愛い服や、あるいはロマンチックな花束といった代物を、恋人らしいステップを踏んでプレゼントしたことが、この一年の間にただの一度でもあっただろうか。

 

 

 思い返せば思い返すほど、自分の男としての、そして夫としての「甲斐性の無さ」と「ロマンスの欠如」が浮き彫りになっていく。

 

 

 ハッスルした後の気怠い疲労感など一瞬で吹き飛び、ユウナは自分のあまりの不甲斐なさに、深夜の寝室で一人、静かに悶絶し始めるのだった。

 

 

 

 

 なお、ユウナはベッドの上でこれほどまでにのたうち回り、己の至らなさを猛省して悶絶しているわけだが、実際のところ、当のミーアはそんな彼の心配を余所に、現在の結婚生活にこの上なく満足していたそうな。

 

 

 

 というか、むしろ今のユウナが下手に気合を入れて、宝石の様な高価すぎるプレゼントをドヤ顔で差し出したりしていれば、彼女は嬉しがるどころか「え、えっと……ありがとう?」と困り顔になっていた可能性すら高かったのだ。

 

 

 それもそのはず、ミーア・キャンベルという少女は、もともとプラントの極々一般的なコーディネイターの家庭で育った、ごく普通の感性を持つお嬢さんである。デュランダルに見出されて一時的に華やかな舞台のトップに立たされ、今や一人の歌姫として独立したとはいえ、彼女の根底にある金銭感覚やセンスはどこまでも庶民的なままだった。

 

 

 その証拠に、二人が暮らすオーブの自宅を見渡してみれば、家具や小物の大半は高級ブランド品などではなく、市井の大衆向けのショップでミーアが変装してお忍びで購入してきた、リーズナブルで使い勝手の良いものばかりだ。

 

 

 私服にしても同様で、有名デザイナーの一点物より、量販店で見つけてきた動きやすくて可愛い既製品を好んで着ている。

 

 

 現在、夫婦揃って稼ぎ出している給料の総額が、国家予算の端数を動かせるレベルで桁違いに良いことは二人とも十分に自覚していた。それでもミーアは、スーパーの特売チラシや大衆店のアウトレットセールを見つけると、今でも一人の女の子として「わあ、これすっごく安いですねユウナさん!!」と目を輝かせて大喜びするような、愛らしい気質の持ち主なのだ。

 

 

 

 

 ただし――そんな彼女が唯一、湯水のようにお金をかける例外があった。それが日々の「食事」である。

 

 

 

 これは見栄を張りたいわけでも贅沢をしたいわけでもなく、偏に「ユウナの安全のため」であった。グフに踏み潰される死の未来を恐れ、暗殺や毒殺の可能性に怯えて時折パラノイアを発症していた最愛の旦那。そんな彼が少しでも安心して美味しくご飯を食べられるようにと、ミーアは産地や仕入れルートがこれ以上なく明確で、検査が徹底された最高品質の安全な高級食材だけを厳選して仕入れているのだ。

 

 

 

 それ以外の部分ではどこまでも倹約家な彼女が、夫の命と健康を守るためだけに高級ブランド肉や契約農家の安心安全な無農薬野菜をバカスカ買い込んでキッチンに立つ姿は、まさに献身的な妻そのものだった。

 

 

 

 そんな健気な彼女からしてみれば、記念日ごとに毎回使い道に困るような高価な宝石やドレスをドサッと贈られることなど、大して重要なことではなかったのだ。

 

 

 それよりも、コンパスの副総裁として世界の命運を左右するような激務に追われ、分刻みのスケジュールで動いているはずの旦那が、どれほど離れていても欠かさず自分と会うための時間を死に物狂いで作ってくれること。

 

 

 

 そして、たとえ血生臭い戦地の前線や、キツネとタヌキが化かし合うドロドロの外交交渉の最中であっても、ほんの一瞬の隙を突いては「今日もミーアの歌を聴いて頑張ってるからな」「ちゃんとメシは食べたか? 無理しちゃ駄目だぞ」と、マメに励ましのメールを送り続けてくれること。

 

 

 ミーアにとっては、ユウナが自分を片時も忘れずに想い、注ぎ続けてくれるその真っ直ぐな愛情の証明こそが、世界中のどんなダイヤの指輪よりも価値のある、何よりの贅沢で極上のプレゼントであったのだ。

 

 

 

「ユウナさんは私にすごく気を遣ってくれているし、私ももっとお嫁さんらしく頑張らないと……!」

 

 

 

 年下の妻であるミーアは、彼と同じく分刻みの過密スケジュールの合間を縫って、実は陰で健気な努力を重ねていた。ユウナの胃袋を掴み、なおかつ安全な食卓を守るための料理レパートリーの開拓はもちろん、彼のオーダーメイドスーツのボタンが万が一取れた時にすぐ直せるよう、裁縫の基本まで学び始めていたのだ。

 

 

 どこまでもポジティブに、愛する旦那のために自分を磨こうとする、絵に描いたような最高の出来たお嫁さんであった。

 

 

 

 それなのに、この汚ねぇ芋虫野郎は、そんな妻の純真で健気な内面を1ミリも理解することなく、隣で勝手に「ロマンスが足りねぇ……」「ヤってばっかで嫌われてないか……」と頭を抱えて自虐的に悩み続けているのだから世話はない。バカである。本当にバカである。

 

 

 彼は前世において、ガンダム00から「他者と分かり合うための対話の精神」や、その重要性を嫌というほど学んだはずだった。だが、だからと言って「アニメで学んだ対話の精神」を現実の、しかも自身の恋愛生活に活かせるかどうかは完全に話が別であった。

 

 

 

 結局、一晩中ベッドの中でぐるぐると不毛な思考を走らせ、悩み抜いた末、ユウナの貧困な恋愛脳が出した結論は、驚くほどストレートで、同時に極めて不器用なものである。シンやキラに相談するという選択肢もあったが、今のユウナにとってはその時間すら惜しかったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝。カーテンの隙間から柔らかな朝陽が差し込み、目を覚ましたミーアが「ん……ユウナさん、おはようございます……」と愛らしく微笑みながら胸元に抱きついてきた瞬間、ユウナは意を決して、少し強張った声で切り出した。

 

 

 

「……なぁ、ミーア。ちょっと真面目な話があるんだけどさ」

 

 

 

「えっ……? な、何ですか、改まって。もしかしてまたテロリストの襲撃予告とか……!?」

 

 

 

「違う違う、そうじゃないんだ。我が家の防衛網は悪くはないんだから安心しろ」

 

 

 

 ミーアの細い肩を優しく抱き寄せ、ユウナは少し照れ臭そうに、しかし真剣な目で彼女を見つめる。

 

 

 

 なお彼が住むキャンベル邸は旧セイラン家ではなく新たに建築した最新住宅であるが、各種防犯設備や警備スタッフだけではなく、地下に専用の脱出用モノレールや警備スタッフ専用のM1アストレイまで配備、搭載している過剰なまでの防衛設備の数々が揃っている。

 

 

 それでもなお「悪くはない」と抜かしているあたり、ユウナの過剰なまでのパラノイアはまだ完治していないと言えるのだろう。ただしそのセキュリティの多くはキオウやアスハだけでは無く、なんとサハクまで口出しし、提供したもの数々であって、ミナに至っては貴重なソキウスを一人派遣しようかと本気で検討したほどではある。

 

 

 

 

「その……さ。俺たち、結婚してもう一年になるだろ? なのに、俺がコンパスの仕事で飛び回ってばかりのせいで、まともにデートにも連れて行ってやれてないし、女の子が喜ぶような指輪やドレスのプレゼントもろくに贈ってない。会えば毎回……その、ベッドの中でハッスルしてばかりだしさ。お前、今の俺との生活に、何か不満とか、もっと普通の恋人らしいことがしたいとか、物足りないって思ってたりしないか?」

 

 

 

 

 彼の出した結論は直接彼女に聞く事であった。センスのないプレゼントを渡して失望されることへの恐怖や、報連相の化身と化したアスランがかつて「サプライズが許されるのは誕生日とクリスマスくらいだ」と口にしていた事を思い出したのである。

 

 

 情けない。などと思いつつ、彼はミーアに直接。彼女がいま何が不満であるのか?と聞く事が一番だと理解したのだ。彼はすでにプライドはドブに捨てている。しかし、わざわざ妻にそんな事を聞くあたり一晩中悩みに悩んだ上での結論だ。

 

 

 

 不器用ながらも、必死に「対話」を試みる旦那の言葉。それを聞いたミーアは、一瞬だけきょとんとした表情でパチパチと瞬きする。

 

 

 

 だが、目の前の最愛の人が、自分のために一晩中そんな可愛らしい悩みを抱えていたのだと察した瞬間、彼女の顔に言葉では言い表せないほどの喜びが広がった。

 

 

 

 

 ミーアは嬉しそうに、そして誇らしげに、ユウナの胸にポンと軽くおでこをぶつけると、そのままぎゅーっと力を込めて抱きついた。そして、胸いっぱいの本音を語り始める。

 

 

「不満なんて、あるわけないじゃないですか! 確かに普通のデートはなかなか出来ないし、寂しいなって思う時もあります。でもね、ユウナさんがどんなに忙しくても、私のために死に物狂いで時間を作って帰ってきてくれるの、ちゃんと分かってます。貴方が戦地から毎日欠かさず『ご飯食べたか?』とか『無理はしてないか?』ってマメにメールを送ってくれるのは世界中で私だけで。毎回お部屋に帰ってきたユウナさんが、誰よりも激しく私を求めてギュッて抱きしめてくれる……その時間が、どんな高級な宝石やドレスをもらうよりも、ずーーーっと幸せで、何よりの贅沢なんです!」

 

 

 

 顔を真っ赤にしながらも、一点の曇りもない笑顔でそう断言するミーア。

 

 

 

「それに、ハッスルしてばかりって言いますけど……私だって、ユウナさんにいっぱい愛されて、すっごく気持ちよくて幸せなんですから、お互い様です! だから、そんな風に一人で格好悪い悩み方をしないでください。私は、今のユウナさんの奥さんになれて、世界で一番幸せ者なんですから!」

 

 

 

 至近距離で放たれた、「イツワリノウタヒメ」ではなく、新たな足で歩み始めた最愛の奥さんによる破壊力抜群の「本音の告白」。ユウナは職業柄他者の嘘には敏感となっており、だからこそミーアの感情はどこまでも純粋であると理解してしまう。

 

 

 

 

 自分の空回りが完全な杞憂であったこと、そして妻の愛情が天元突破していることを骨の髄まで理解させられた汚ねぇドラえもんは、今度こそ完全にノックアウトされ、ただただ真っ赤な顔で愛妻を抱きしめ返すことしかできなくなるのだった。

 

 





 ユウナ→ミーアと結婚して1年経ってるのに旦那としてロクな事できてねぇ……仕方ないから本人に聞くか!

 ミーア→プレゼントのセンスは終わり散らかしてるけど、それ以外だと出来る限り自分のために時間を作ってくれるし。毎日メールで欠かさず励ましたり近況報告してくれる旦那様に不満なんてありません!!


 一応二人とも今は避妊していますがナチュラルとコーディネイターだけなあって子供に関しては問題ないそうな。ただし忙し過ぎるからと今は避妊中。さらに言えばアスランも似た様なものでこちらも童貞だったりするのでそんな二人を見てキラやシンは少し申し訳なく思ってたりするそうな。

 また、実はミーアとカガリは政略結婚という訳ではありませんが、社会的地位が高過ぎる自分達の子供は苦労するだろうし、それならばと子作りの時期を互いに合わせようと密約しており、大体トーヤくんが後継者として育ち切った時期にアスランとユウナには子供が恵まれるでしょう。頑張れトーヤくん。

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