破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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 今回は独自解釈要素マシマシです。


EX4 未来へとナビを取れ! 前編

 

 

 改めて考えても、SEEDシリーズの技術は他のガンダムシリーズと比べても異常なレベルで急速に発展している。

 

 

 

 前世のネットでは、コズミック・イラの世界におけるモビルスーツの性能について、色々と好き勝手に言われていたものだ。宇宙世紀の作品群で一般的な核融合炉に比べ、こちらはニュートロンジャマーの影響もあって核分裂炉がベースになっている。

 

 

 

 だから技術的には宇宙世紀のザク以下だとか、エネルギー源がバッテリーという単語の響きのせいで、どこかショボい技術のように馬鹿にされる傾向すらあった。

 

 

 

 

 だが、実際にこの世界に憑依転生し、最先端の軍事技術に直接触れるようになった今なら、声を大にして断言できる。現実のC.E.における技術の進化スピードと、その到達点は、文字通り頭がおかしいレベルで凄まじいと。

 

 

 

 そもそも、最初の大きな戦争から次の大戦に至るまでの期間は、実質的に二年程度しか経っていないのだ。あの無骨で良くも悪くも量産機らしかったジンから始まり、わずか二年という短い年月で、ウィンダムのような単独飛行可能な量産機体が生み出され、単機で戦場を完全に支配して無双を演じるストフリやデスティニーのような化け物が誕生している。

 

 

 

 

 

 新型機が出るたびに次元の違う性能へ跳ね上がっていき、以前ファウンデーションから鹵獲したブラックナイトスコードに至っては基礎技術に至るまでデスティニーを凌駕してると調査結果が出た時は驚いたもんだ。改めてそんな連中を撃破したシンやカナードはやっぱ規格外の化け物パイロットなんだろう。

 

 

 

 

 

 この驚異的な進化の速度は、前世のどのガンダムシリーズと比較しても明らかに異常だった。例えばAGEシリーズのヴェイガンは当初から強力なMSであるガフランを使用しているが、多少の変更や改良はあれど進化はそこで限界寸前らしく。設定などがアニメ本編と異なる場面が少なからずあるとは言え、小説版ガンダムAGEにおいてはヴェイガンの亡命兵士の孫がオンボロになったガフランで最新鋭のヴェイガンのダナジン達に奮戦できるシーンまで描かれていたりするからな。

 

 

 圧倒な技術力を持ってしても、そこからハードルを乗り越えることは難しい。だがこのC.E.という世界はそのハードルを次々と乗り越えていく上にそのスピードも明らかに異常だ。

 

 

 

 なんせ、当初は無敵と称されたドッズライフルでさえ、ザフトは、ビームリーマー装備のゲルググやギャン、アイアンコングを少しずつ量産することで「最強の矛」を「めちゃくちゃ頑張れば対処可能な矛」程度に対処する事に成功しているのだから。

 

 

 

 

 そして、前世で多くの人間が侮っていたバッテリー機についても、この世界の現実を知れば知るほど、その恐ろしさに戦慄せざるを得ない。前世のネット民はバッテリーという言葉の手軽な響きに引っ張られすぎていた。だが、よくよく考えてみてほしい。

 

 

 

 裏を返せば、危険な核技術をまったく使わずに、あれほど高出力のビーム兵器を複数同時に運用し、しかも重力下でも宇宙空間でもMSを自在に稼働させられるエネルギー量を、あの限られた機体容積に収まるバッテリーだけで供給しているということだ。

 

 

 

 核融合炉を開発できる技術があるというのに、当初はビームライフル一丁すらまともに扱えなかった宇宙世紀の初期技術と比べれば、この世界のバッテリー技術がいかに常軌を逸した領域に達しているかがよく分かる。核に頼らずにそこまでの出力を叩き出すなど、普通に考えれば基礎科学の段階で何段階もステップを飛び越えている。

 

 

 

 だからこそ、モビルスーツの開発は一瞬たりとも停滞させてはいけないんだ。

 

 

 

 もしも一度でも歩みを止め、技術の更新を怠ればどうなるか。その恐ろしさを、俺は前世の歴史から嫌というほど知っている。

 

 

 

 例えば、旧世紀の日本がそうだった。

 

 

 

 大戦の敗戦後、日本はGHQによって、航空産業に関するありとあらゆる技術の研究、開発、そして製造を数年間にわたって全面的に禁止された。

 

 

 

 

 それまで世界でも優れた航空技術を誇り、数々の名機を生み出してきた技術者たちは、飛行機に触れることすら許されなくなったのだ。彼らは設計図を引くペンを奪われ、生きるために畑違いの仕事で日銭を稼ぐしかなくなった。

 

 

 

 その結果、何が起きたか。

 

 

 

 数年が経ち、ようやく禁止が解除されたときには、世界の航空技術はすでにジェット機の時代へと完全に移行してしまったんだ。

 

 

 

 たった数年間の空白期間。それだけの断絶によって、かつて積み上げた先進的な技術やノウハウは完全に過去の遺物と化し、世界の進化のスピードから致命的なまでに取り残されちまったんだ。

 

 

 その後、どれほど現場が血のにじむような努力を重ねようとも、一度失われた最前線の開発感覚や技術の連続性を取り戻すことはできず、日本の航空産業は長きにわたって世界のトップランナーの背中を拝み続けることになった。

 

 

 

 技術というものは、ただ維持しているだけでは維持にすらならない。常に前へ進め、加速させ続けなければ、その場に留まることすらできずに一気に置いていかれるのだ。

 

 

 

 ましてや、ここはあの狂気じみた進化速度を誇るC.E.の世界だ。

 

 

 

 

 

 他の作品であれば、数年前の古い機体であってもパイロットの腕次第で最新鋭機と十分に渡り合えるかもしれない。だが、この世界ではたった数ヶ月の技術の停滞が、そのまま国家や組織の破滅や滅亡へと直結する。

 

 

 

 ザフトがゲルググやギャン、さらにはアイアンコングを地道に量産し、当初は無敵とされたドッズライフルをビームリーマーで対処してみせたように、どの国家も馬鹿ではなく、技術を分析し、それを上回るための牙を絶え間なく研ぎ続けているのだ。

 

 

 

 もはやドッズショックとまで呼ばれたドッズライフルは最強伝説は終わった。絶対無敵の最強の矛は、扱いも難しく、死ぬ程燃費が悪いなどの制約があると言え、ビームリーマーによって防御自体は可能となっているし、そもそも「当たらなければどうと言うことはない」と言わんばかりに回避に特化した流星を生み出した東アジア共和国なんて事例もある。

 

 

 もしも俺たちが、平和が訪れたからなどと安易に胡座をかき、新型機の開発や基礎研究の手を止めてしまえば、次に出会う新たな脅威や過激派の新兵器の前に、一瞬で圧殺される未来が待っている。

 

 

 

 

 だからこそ、日々の基礎研究と新型開発は何よりも大切になってくる。それはコンパスだけでなく、オーブにとっても全く同じことだった。現在、オーブもまた軍事研究予算に天文学的なレベルの莫大な資金を湯水のように溶かし続けている。

 

 

 

 他国からの侵略を許さず、理念だけではない本物の「中立」を貫き通すためには、綺麗事ではなくそれ相応の覚悟が必要だ。すなわち、単独で大国と渡り合えるだけの圧倒的な防衛力と、それを絶えず更新し続けるための莫大な富を貢ぎ続けるという覚悟である。

 

 

 

 カガリは毎期ごとに上がってくる防衛省やモルゲンレーテからの恐ろしい額の予算案を見て、かつては頭を抱えて苦悩していたものだったが、最近ではそれすら通り越して完全に感情の消え失せた無表情と化している。アイツが数字の羅列を前にして魂の抜けたような顔で淡々と決済の手続きを進めている姿は、見ていて同情を禁じ得ないがまぁ泣くよりはマシだ。アスランも横にいるからな!

 

 

 

 だが、どれほど金がかかろうとも、この開発競争の足を止めるわけにはいかないのが、この世界の冷酷な現実だ。そこで浮かび上がる最大の懸案事項となるのが、これからの具体的な開発方針についてだった。

 

 

 

 コンパス副総裁と権力とオーブの資金、そして史実とは比べ物にならない程の技術提携を得てかき集めた技術力を注ぎ込み、次は一体どの技術ツリーを最優先で伸ばしていくべきなのか、という点だ。

 

 

 

「――という訳で、どうかな? エリカさん」

 

 

 

 俺は、会議室にて手元のタブレットをじっと見つめている彼女、エリカ主任に問いかけた。未来の知識を無尽蔵に持ち込む俺のことを、彼女は定期的に「汚ねぇドラえもん」扱いしては、技術的な具体策を詰め寄ってくる。

 

 

 

 だが、今回に関しては事前に各所への根回しを完璧に済ませた上での提案だ。自分なりに、かなり悪くない青写真を作れたという自負があった。こちらとしても試してみたい技術だから結構頑張ったんだぞ?

 

 

「ちなみに、事前にハインラインにも軽く見せておいたんだが……要約すると『面白い』と評価してくれたよ」

 

 

「要約しなければ?」

 

 

 

 エリカさんが視線をタブレットに落としたまま、淡々と尋ねてくる。

 

 

「……二十分くらいノンストップの早口で専門知識を捲し立てられて、こっちの脳がパンクするかと思ったぞ! 本当に大変だったんだからな!?」

 

 

 

 いや本当マジでなんなんだよアイツ!褒めてくれてるのかそうでないのか分かりにくいと言うか、後半に至っては専門用語の羅列で何言ってんか、わかんねぇんだよ!?

 

 

 一応、それでも上機嫌ではあったし、太鼓判も押してくれた…はず。俺の半ば魂の叫びのような愚痴を聞き流しながら、エリカさんはしばらく画面をスクロールさせていたが、やがてふっと口元を緩めた。

 

 

 

「……面白いわね」

 

 

 

 

 彼女の口から零れ出たその一言に、俺は心の中で小さくガッツポーズを決めるのだった。

 

 

 

 エリカさんは眼鏡の奥の瞳を好奇心に揺らし、実に興味深そうに手元の画面を凝視している。その指先が追っているのは、俺が心血を注いで書き上げた開発提案書――『対話型人工知能AIによるMS運用のサポート及び民生品への流用案』だ。

 

 

 

「正直に言うわね。もし私が大学の教授なら、このレポートを出してきたユウナ様をギリギリ落第点にしているかもしれないけれど」

 

 

「うぐっ……!」

 

 

 

 手厳しい一言が突き刺さる。一応これでも、コンパス副総裁の立場として恥ずかしくないように、必死になって書式を整えるよう頑張ったんだけどなぁ……! 専門的な技術論文としての体裁は、モルゲンレーテの天才たちから見れば穴だらけなのだろう。

 

 

 

「でも、言いたいことの骨子は十分に伝わったわ。……高度な自律型AIではなく、あくまでパイロットとの協調・対話を主目的としたサポートAI、ね。確かに今の複雑化しすぎたMSの管制システムを補うアプローチとしては、ユニークだけど見込みはあると思うわ」

 

 

 

 ユニーク、ね。まあぶっちゃけ、前世のロボットアニメで散々使い古されてきた概念のパクリなんだけどな、とは口が裂けても言えない。

 

 

 

「『意思を持つ機械と操縦者が魂を通わせ、力を合わせて奇跡を巻き起こす!』なんて、そんなオカルト染みた夢物語を語るつもりはないさ。だけど、戦闘中にシステムが色々と音声で話しかけてサポートしてくれるだけで、パイロットの精神的・肉体的負担は劇的に減るはずだろ?」

 

 

 

 コックピット内の無数のモニターやインジケーターを、戦闘の最中にすべて目視で確認し、判断するのは常人には不可能に近い。コーディネイターならまだしも、ナチュラルならなおさらだ。

 

 

 

「それに、これまでは母艦のオペレーターが外部通信でいちいち戦況の変化を伝えていただろ? ミサイル接近だの、敵機の増援だのってな。だが、機体そのものに優秀な対話型AIが搭載されていれば、ローカルな脅威は足元のAIがその場で弾き出して教えてくれる。結果として、母艦側のオペレーターの負担も大幅に減るはずだ」

 

 

 

 説明しながら、俺の脳内では具体的な完成形が思い描かれていた。理想を言うなら、目指すべきは『フルメタル・パニック!』のアームスレイブに搭載されているような対話型AI、あるいは『翠星のガルガンティア』のチェインバーのような「パイロット支援啓発インターフェイスシステム」だ。

 

 

 前者は、機体のシステム管理やエラーチェックだけでなく、パイロットの好みに合わせて音声やパーソナリティを柔軟に設定でき、まるで人間と会話しているかのようにやり取りができるシステムだ。戦場の過酷なストレス下において、密室であるコックピットの中に「言葉を交わせる相手」がいるという意味でも、その精神的なサポート効果は計り知れない。

 

 

 後者はさらに一歩進んだ思想の代物で、パイロットの心拍数や脳波から身体・精神状態をリアルタイムで完全にモニターし、生存のための最適な行動指針を論理的に提示するものだ。ただ機械的に警告を発するのではなく、対話を通じてパイロット自身の状況判断を助け、その成長を促す(啓発する)という、文字通りの統合支援システムである。

 

 

 

 これら二つの要素をC.E.の技術に落とし込み、複雑化しすぎたMSのOS制御を裏で一手に引き受けさせつつ、表向きは親しみやすいマンマシーンインターフェイスとして機能させる。

 

 

 

「――で、あわよくばこれをそのまま民生品に流用することで、サポートAIが一般市民の日常生活まで幅広く支える世の中にしたいんだ。インフラ管理から個人のライフサポートまでな」

 

 

 

 俺がそこまで熱弁を振るうと、エリカさんはふむ、と顎に手を当てて思考を巡らせた。

 

 

 

「言うのは簡単だけど、具体的にはどういったビジョンを想定しているの?」

 

 

 

「一応はね。目指す最終形としては旧世紀のゲームに出てくる『ロックマンエグゼ』のPETみたいなもんだよ」

 

 

 

 俺の口から飛び出した単語に、エリカさんは一瞬だけ面食らったような顔をした後、フッと深い溜息をついた。

 

 

「……よくもまあ、そんな旧世紀のゲームの概念なんて知っているわね。あなたの知識の引き出しには、本当に呆れるわ」

 

 

 

 言葉とは裏腹に、彼女はどこか面白そうに頷きながら、手元のタブレットへペンを走らせているなか、内心で、俺はへへんと胸を張った。

 

 

 PET、およびネットナビ。それは一人一台の携帯端末の中に疑似人格を持つAIプログラムが常駐し、スケジュール管理やデバイスの制御、果てはネットワークトラブルの解決まで、持ち主の唯一無二の相棒としてあらゆる生活をサポートしてくれるシステムだ。

 

 

 前世でもスマホなんてクソ高い端末が普及しつつあったが俺は持っていた記憶はないし、どうもこの世界にはタブレット端末はあれど、スマホはないらしい。メタ的な知識を込みにすればスマホが開発される前のガラケー全盛期の作品として描かれてるからなぁ。

 

 

 

 

 それさておき、開発において明確なゴールがビジョンとして最初から見えているというのは、モノ作りの現場においてはとてつもないアドバンテージなはずである。

 

 

 もっといえばロックマンエグゼはこの世界でも、存在してるのもあって、技術者達と具体的なイメージを共有できるなんてメリットもある。パクリと言われようが何だろうが、使えるものは全部使うのが俺のスタンスだ。

 

 

 

 だが、ぶっちゃけると……この辺りの技術はすでに存在してたりする。対話型AIかつパイロットのサポートも行うどころか技術者として開発まで行ってる規格外のAI。ディスプレイ画面で人との対話も行える明らかに類似した技術というか、この世界には存在しないはずの明らかなオーバーテクノロジーが、現実に稼働しているのだ。

 

 

 

「ただこれ、全部ジャンク屋連合の8(ハチ)に当てはまるんだよなぁ」

 

 

 

 俺がぼやくと、エリカさんの動かしていたペンがピタッと止まった。

 

 

 

「……確かにそうね。まさにあなたの言っている理想形そのものじゃない」

 

 

「だろ? だから前に俺がわざわざジャンク屋連合まで足を運んだのも、本人というか本機である8に、この手のサポートAI開発への協力を直接頼み込むためだったんだよ」

 

 

 

 エリカさんは「なるほどね」と納得したように息を吐いたが、俺の脳裏にはあのふざけた性能の四角い端末の姿が浮かんでいた。

 

 

 8――ジャンク屋のロウがどこからか拾ってきた、自律型の高性能コンピューターの名前であり、見た目はただのディスプレイ付きの小さな機械なのに、中身は完全に化け物だ。

 

 

 モビルスーツの操縦を完璧にサポートして機体のポテンシャルを限界突破させるなんてのは序の口で、あろうことか自分で新しいモビルスーツのパーツを設計したり、高度なプログラムのバグを瞬時に書き換えたりと、技術者顔負けの真似を平気でやってのける。

 

 

 しかも、平時に関しても人間相手に生意気な皮肉を言ったり、めちゃくちゃスムーズに対話をしてくるのだ。量子コンピューターが主流のこの世界の最先端技術をもってしても、あんな人間臭くて万能なAIなんて絶対に作れない。出自不明、構造ぶっ飛び済みの、完全なオーパーツである。

 

 

 

 なんなんだろうなアレ……一時期はアムロのコアファイターに内蔵されたものがC.E.世界に流れ着いてなんて説もあるんだっけか?

 

 

 

 

「一応、うちやオーブ軍にだって人工知能を組み込んだ量子コンピューターはあるわよ。戦況の予測や、ある程度のパターンに沿った対話くらいなら現状のシステムでも可能だわ。けれど、あの8は異常を通り越して異質よ」

 

 

 

 エリカさんはふう、と小さく息を吐いてタブレットの画面を見つめた。

 

 

 

「一般的な人工知能は、蓄積された膨大なデータから確率の高い最適解を弾き出しているに過ぎない。言わば計算の延長線上にあるものよ。でも、あの8は違う。状況に応じて自分で全く新しい発想を生み出し、時にはこちらをからかうような冗談まで言う。あれはもうプログラムというより、一つの生命体に近いわね。あれを基準に開発を進めろと言われたら、普通の技術者なら匙を投げるわ」

 

「だからこそ、チャレンジする価値があるんだ。そりゃあ、手っ取り早く済ませるなら、ジャンク屋から8を無理やり攫ってきて中身を丸ごとコピーしちまえば、目的は一瞬で達成できるかもしれない。だけど、そんな基礎技術の土台もノウハウもないまま上っ面だけデッドコピーしたところで、結局はブラックボックスが増えるだけで、その先で絶対に行き詰まるのは目に見えてるからな」

 

 

 

 そもそも、いくら国際的な権限を持つコンパスの副総裁だからといって、民間の中立組織を脅迫したり、武装部隊を派遣して貴重なオーパーツを強奪するなんて真似は、政治的にも人道的にも論外中の論外だ。やるわけねぇだろそんなモヒカンムーブ!ミーアに泣かれてビンタされて俺の心が死ぬわ!

 

 

 

 そんなことをすれば、せっかく築いたジャンク屋組合との信頼関係が崩壊するだけでなく、国際社会からの信用も一瞬で失墜してしまう。

 

 

 

 

 だが、それ以上に俺が警戒しているのは、技術の発展という観点から見て、ただの猿真似には何の意味もないという事実。それは宇宙世紀における地球連邦軍のモビルスーツ開発史でも証明されている。

 

 

 

 一年戦争の初期、ジオン公国軍のザクによって凄まじい被害を受けた連邦軍は、実は開戦から比較的早い段階で、戦場から多数のザクを鹵獲することに成功した。もし当時の連邦の首脳陣や技術者たちが、目先の戦力不足を補うことが目的ならば、その気になれば鹵獲したザクをひたすら分解してデッドコピーし、ジオンと同じ仕様のザクを物量で量産して戦場へ送り出す作戦だって行えたはずだった。

 

 

 だが、連邦は決してその安易な道を選ばなかった。彼らはザクという未知の巨大人型兵器を徹底的に分析し、ネジの一本、装甲の合金比率、駆動モーターの構造にいたるまで、基礎技術から一つずつ学び、自分たちの血肉に変えていったのだ。

 

 

 

 その開発の過程では、鹵獲したパーツを無理やり連邦製の規格に合わせ込もうとしたザニーと呼ばれるクソ低性能な実験機まで作り上げ、失敗を繰り返しながら地道にデータを収集し続ける。

 

 

 

 

 そうして、基礎から一段ずつ階段を登るように積み上げた確かな土台があったからこそ、彼らは後に、ジオンのザクをカタログスペックでも生産性でも遥かに凌駕する、ジムという本物の傑作量産モビルスーツを作り上げることができたのだ。

 

 

 

 仮にあの時、連邦軍が目先の勝利を急ぐあまり、ザクの猿真似に終始する道を選んでいたらどうなっていただろうか?

 

 

 

 そうなっていた場合、連邦の技術的な系譜は完全にジオンの模倣という枠内に縛られ、その先で必ず成長の限界を迎えていたはずだ。

 

 

 

 独自の技術体系を築けず、ただ他人の作ったブラックボックスをなぞるだけの歪んだ進化の果てには、後世の宇宙世紀を何十年も支え続けることになるジェガンのような、歴史的な名機たちが生まれる余地など最初から存在し得なかったに違いない。

 

 

 

 それに、実の所ジャンク屋組合という組織そのものも、このプロジェクトを進める上でのビジネスパートナーとして申し分なかったりする。

 

 

 

 これに関しては、以前リーアムと交わしたいくつかの会談の中で話題に上がったことなのだが、彼らの軍用品を民生品へ流用するノウハウが存在しているのが大きいんだよなぁ。

 

 

 

 たとえば大量殺戮兵器ジェネシス。そのプロトタイプに当たるジェネシスαと呼ばれる巨大建造物から、彼らはあろうことかフェイズシフト装甲を力技でひっぺがし、一般の自動車のフレーム素材に転用して民間に販売したという、とんでもない実績を持っているのだ。

 

 

 

 さらには、一見するとただのモビルスーツ用の多目的マルチツール、カレドヴルッフを一般流通させるなど、一般社会の需要に落とし込むセンスが彼らはずば抜けている。

 

 

 軍用技術の民生化という、俺の狙いに対して、これ以上ないほど合致した人材の集まりなのだ。まだ、その中心にいるロウや8個人との直接の対談までは漕ぎ着けていない。だが、交渉の窓口として苦労を背負い込んでいるリーアムが言うには、あの二人――いや、一人と一機は、俺の予想通りどちらも新しい技術の可能性や、それが誰かの役に立つという面白い話には、損得勘定抜きで飛びつくような性質らしい。

 

 

 うろ覚えの知識であったが予想通りの性格をしていて助かった……ハインラインといいエリカさんといい、キラも含めてこの世界の技術者、もとい技術馬鹿はある意味すごく分かりやすい。探究心と向上心を失わないのはいい事だよ。まぁBデバイス的なやべぇもんを作らなければどこまでも支援するさ。

 

 

 

「ちなみに、そのロウたちからの感触だけど、交渉窓口になってくれているリーアム組合長を通じて、こちらの意図と大まかな提案はすでに伝えてある。彼らも新しい技術の試みにはかなり前向きでさ。こちらの開発への協力についてはすでに内諾して貰ってるからヨロシク!」

 

 

 

 俺がそう補足すると、エリカさんは少しだけ意外そうに目を見張り、それから降参したとばかりに面白そうな笑みを浮かべる。

 

 

 

「そこまで完璧に根回しを済まされていらっしゃるというのなら、私からこれ以上口を挟む理由は何もありませんね。モルゲンレーテとしても、コンパス副総裁からの正式な要請として、この共同開発プロジェクトへの協力を進めさせていただきます」

 

 

 彼女のその言葉を聞いた瞬間、俺の胸の中に確かな手応えが広がった。

 

 

 対話式AIによってモビルスーツの運用を裏から支えてパイロットの負担を減らしつつ、将来的にはその技術をあのPETのように形を変えて民生品へと流用し、社会全体のインフラを豊かにしていく。戦後、俺が描いていた未来地図が、ついに一つの明確な線として繋がったのだ。

 

 

 

 しかし、こうしてプロジェクトの方向性が決まり、本格的な仕様の策定に入ろうとしたその時、俺の頭の中にふと、以前から抱いていた純粋な疑問が浮かんできた。

 

 

 

 

「ところで、エリカさん。ちょっと技術的な歴史について、個人的に気になっていることがあるんだが、聞いていいか?」

 

 

「ええ、何かしら」

 

 

「この世界って、量子コンピューターがごく普通に実用化されていて、人型兵器を当たり前のように動かしているだろ。それなのに、どうしてこれまで『人工知能の軍用利用』っていう分野は、そこまで発展してこなかったんだ?」

 

 

 

 この疑問は、俺がこの世界に憑依転生して以来、ずっと心のどこかで引っかかっていたことだった。

 

 

 前世の歴史を振り返れば、かなり早い段階から、人工知能を用いた戦術予測や無人兵器の自律化について、膨大な予算を投じて研究を重ねていた記憶がある。米軍なんかはイラク戦争の時点でそんな機体を運用してた様な……軍オタじゃないからわかんねぇや、もっと調べておけばよかった。

 

 

 

 

 それに、このコズミック・イラの世界においても、人工知能という概念そのものが存在しないわけではないのだ。何しろ、こちらの世界のテレビでは『勇者警察ジェイデッカー』や『勇者特急マイトガイン』といった、心を持つ超AIを搭載したロボットアニメが普通に放映されている。一般市民にとっても技術者にとっても、自律思考する機械という存在は、創作の世界ではお馴染みのエンタメとして広く認知されているはずだった。

 

 

 だからこそ俺は、この世界でも他のロボットアニメのように、無人機技術が相応に発展しているのだろうと勝手に思い込んでいたのだ。

 

 

 

 例えば、ガンダムWに登場するモビルドールのように、人間のパイロットを完全に排除してシステムが最適な戦術を弾き出し、一糸乱れぬ連携で敵を圧倒する無人モビルスーツ部隊。

 

 

 あるいはマクロスシリーズのゴーストのように、人間の肉体的限界を無視した超高機動で戦場を蹂躙する無人戦闘機。そういった、戦場の主役を人間に代わって担うような自律兵器が、コーディネイターたちの手によってとっくに実用化されていてもおかしくないはずだ、と。

 

 

 

 だが、現実は全くそうではなかった。

 

 

 確かに、先日のファウンデーションとの戦いにおいて、彼らは多数の無人モビルスーツを戦場に投入してきた。しかし、あれらの機体も蓋を開けてみれば、アコードたちが乗る有人機や艦艇から直接コントロールされている、言わば超高性能な随伴ラジコンのようなものに過ぎなかったのだ。

 

 

 

 他国の技術水準と比較すれば、複雑な連携を可能にしている時点で十分に優れた最先端技術ではある。だが、それもコントロールを担う有人機という頭脳が撃破されれば機能不全に陥るような代物だ。独立した個々の機体が自ら戦況を判断し、人間の意思を介さずに完全な自律戦闘を行うモビルドールのようなシステムとは、根本的な思想の時点で大きな隔たりがあった。

 

 

 

 世界を滅ぼしかねない超兵器を数年で次々と生み出す狂気的な技術力がありながら、なぜ自律型の軍用AIだけがここまで不自然に敬遠されているのか。数少ない例外のスターゲイザーだって世界から秀才たちを集めているというのに完全な無人機運用までまだAIは成長しきってないらしいのだから驚きだ。

 

 

 

 俺の問いかけに対して、エリカさんは手元のペンを置き、少しだけ神妙な面持ちでこちらを見つめ返してきたあと、エリカさんは、短く一言だけ呟いた。

 

 

 

「ターミネーター」

 

 

 

 

 その単語を聞いた瞬間、俺の脳裏にはあの赤い眼光を持つ不気味な金属の骨格が浮かび上がり、思わず納得の声が漏れた。

 

 

 

「あー……」

 

 

 

 なるほど、それか。完全に盲点だったが、言われてみればこれ以上ないほど納得のいく理由だった。いわゆる、フランケンシュタイン・コンプレックスというやつだ。

 

 

 

 人間が自らの手で造り出した科学の産物、あるいは魂を持たない人造物によって、最終的に自分たちが支配され、滅ぼされるのではないかという、人類が抱く根源的な恐怖。

 

 

 

 旧世紀に作られたあの映画シリーズがサブカルチャーとして世界に与えた影響は、何百年が経過した今になっても決して無視できるものではなかったのだ。作中における人工知能、スカイネットが自己に目覚め、人類を明確な「排除すべき敵」と判定して核の炎で世界を焼き尽くす……そんな衝撃的なフィクションが植え付けた不安は、その後の本物のAI研究や無人機の軍事運用に対して、有形無形の強烈な制約となって人々の心に残り続けたという訳か。

 

 

 

 どれほど便利な技術であっても、一線を越えた自律性を与えれば、いつか自分たちに牙を剥くかもしれない。そんな漠然とした恐怖心が、軍の偉い上層部から現場の技術者に至るまで、一種のブレーキとして働き続けていたというわけだ。

 

 

 

 

「……そんな事ある?」

 

 

 

 

 思わず、そんな言葉が口をついて出ていた。フィクションが植え付けた漠然とした恐怖が、現実の科学や軍事の発展をそこまで縛るものなのか、と。娯楽は娯楽、現実は現実と普通は区別する事なんて当たり前のはずだというのに。

 

 

 

 だが、エリカさんはそんなこちらの疑念を見透かしたように、小さく肩をすくめてみせた。

 

 

 

「ええ、本当よ。裏を返せば、それだけ人間という生き物は、自分たちの手で生み出すAIという存在を信じきれていなかったのね」

 

 

 

 エリカさんの声音には、技術者としての冷静さと、どこか人間という種の業に対する諦念のようなものが混じっているように聞こえた。

 

 

 

「いつかAIが牙を向くかもしれない。そんな映画の警告が娯楽作品として有名になりすぎてしまったことが、すべての始まり。それが大衆の恐怖と結びついてしまったせいで、研究開発のためのスポンサー受けにまで決定的な悪影響を及ぼしてしまったのよ。暴走して人類を滅ぼすかもしれないマシーンの開発に、進んで大金を投じるようなパトロンは現れなかった――これが、人工知能技術が停滞した一連の理由ね」

 

 

 

 なるほど、と胸中で納得する。いくら優れた技術であっても、資金が出なければ研究は進まない。不気味なもの、恐ろしいものに金を出す物好きはいないということか。

 

 

 

「さらに言えば、歴史的なタイミングも最悪だったわ」

 

 

 

 エリカさんは手元のカップに視線を落とし、かつての歴史の闇を紐解くように言葉を続ける。

 

 

 

 

「あの『宇宙クジラ』が発見される前の時代は、まだ強い影響力を持っていた宗教界が『人工の魂など神への冒涜だ』とAI開発に猛烈なNOを突きつけていた。そして、その宗教界が失墜するより前の段階で、今度は世界中で核兵器を投げ合う再構築戦争が勃発したでしょう? 地球全土が文字通りズタボロになって、どこもかしこも純粋な科学研究どころではなくなった」

 

 

 

 戦争による、文明の足踏み。それは歴史の授業で習った、暗黒の時代だ。それはC.E.でも例外ではなく第三次世界大戦における再構築戦争の被害は凄まじいものだった。

 

 

 今の地上の国家は11の国家に分かれているが、それは進んでそうなった訳ではない。再構築戦争により領土を侵略された国もあれば、もはや国家として成り立たない程にダメージを受け、国家同士を統合しなければ生き残れない程にそれ程傷が深かっただけだ。

 

 

 なんならオーブの成り立ちだって日本からの避難民を中心になって形成されたものだからな。日本は相当酷い事になっていただろうが、まだ少なくない国民が避難して生き延びただけマシなのかも知れない。

 

 

 

「ええ。そして戦争がようやく終結し、宇宙クジラの化石――『Evidence01』の発見によって宗教界の絶対的な権威が地に落ちた時、ようやくAI開発を縛る精神的な足枷が外れるはずだった。けれど、神の不在に揺れる世界へ間髪入れずに突きつけられたのが、あのジョージ・グレンの爆弾発言よ」

 

 

 

 ジョージ・グレン。世界で最初のコーディネイターであり、ある意味この世界を渾沌に導いた功罪が余りにも重すぎる男。

 

 

 

 その名を聞いた瞬間、頭の中のピースがカチリと噛み合った。噛み合ってしまった。

 

 

 

「彼の登場によって、世界の関心とあらゆる投資の対象は、遺伝子研究と宇宙開発の二大巨頭へと一気にシフトした。人間を人工的に書き換える技術と、新たなフロンティアの開拓。そのあまりに強烈な潮流の中で、かつて恐怖の象徴でしかなかった人工知能技術は……」

 

 

 そこで言葉を区切ったエリカさんは、自嘲気味な笑みをその唇に刻んだ。

 

 

「……完全に研究の優先順位の底へと沈み、歴史の表舞台から置き去りにされてしまったのよ」

 

 

 

 なる程なぁ……とエリカさんの言葉に頷く。まさか、恐怖された上で危険性も示唆され、後に失墜したとはいえ宗教界からすら嫌われていたとはな。前世ではどうだったんだろ? 開発の段階でここまで猛反対されるような動きが現実の地球であっただろうか?

 

 

 いや、そんなもん今となっては知るわけもない。そもそも、俺がいた前世の記憶と、このC.E.に繋がる旧世紀の歴史とでは、細かいところで結構な差があるのだ。

 

 

 何しろ、こっちの世界では「セガバンダイ」なんていう謎の合併企業がごく当たり前に成立しているし、そのくせ前世のオタクカルチャーを牽引していたようなリアルロボットアニメがまったく存在しない。文化的な土壌の時点で、あちこちの枝分かれが激しい世界なのだ。

 

 

 

 とはいえ、エリカさんの説明でようやく現状の背景が理解できた。この世界において、人工知能に関する研究は決して行われていなかったわけじゃない。

 

 

 ただ、フィクションが植え付けた恐怖や、その後に続いた暗黒時代の荒波によって、かなり早い段階から強力なストップが入ってしまったのがこの世界なんだろうと改めて納得するのであった。

 





・無人機技術
 この辺りは独自解釈マシマシ。何故C.E.世界でモビルドールのような存在が生まれなかったのか?というアンサーに、今作ではジョージ・グレンの告白の前のの宗教界での史実以上の反発がそのままフランケンシュタインコンプレックスを引きずってしまったのではないか?と予想。さらに言えばこの世界ではAIをさらに生活の身近なものとするスマートフォンが未開発、もしくはそこまで普及せずに失敗した世界線(メタ的にはデスティニー時代はガラケー全盛期)で似たようなタブレット端末などが開発されたとしてもAI関連は史実より遅れているのでは?という予想だったり。勿論プラントでも人工知能開発は公式で行なっていたりしますが、その辺りは後半にて。ネタバレをするとアスランやべぇよ…。

 なお、さらっと描きましたが情報開示として、前世のユウナが知識を持って憑依転生した時期は、鉄血のオルフェンズ放送前+マジェスティックプリンスが放送後。つまり2013〜2014年前後をイメージしており(この辺りは実は作品を作る上でずっと気を付けてきました)鉄血は勿論、劇場版マジェプリも見ていませんし。グラハムやルルーシュが実は蘇ったなんて事も知らなかったりします。

・PET
 ロックマンエグゼシリーズの万能端末。流星のロックマンも含めると数ヶ月や酷い時には1〜2ヶ月程度で機種変更している事が話題になったり。中には「ネットナビ」と呼ばれる人工知能が搭載されており、日々の生活のサポートを行なっており。ユウナが目指す最終目標はまさにこれ(流石にウィザードは現時点では無理があると発展目標)

 軍用品でデータを集めて民生品として普及するのは歴史的にも珍しくなく、将来的には8(ハチ)のような人工知能搭載 MSがデフォルトになるかも。この辺りは実はユウナは他にも意図がありますが、仮にオーブ軍仕様と開発される場合は『ゆっくりボイス』『VOICEROIDボイス』『アスハ代表ボイス』のどれかをパイロットは選択できますよ!それを知ったカガリが久々にユウナにブチギレたのは内緒です。


・ドッズショック
 絶対無敵の矛扱いされてたのが今では、めちゃくちゃ非効率でエネルギー半分以上持っていかれるリスクはあれど1〜2発ならビームリーマーやビームディフェンスロッドで防御可能となっており、開発中のグルドリンに至っては正面限定でさらに防ぐ事が可能。それ以外にも流星のような「当たらなければどうと言うことはない」という対処法など、現場では少しずつ対処法が生まれつつあり。改めてC.E.世界の凄さを感じます。とはいえそれでも『絶対無敵の矛』でなくなったものの、『比較的安価に量産可能で最強クラスの矛』としての地位は揺るがず、今後もスタンダードな兵器として普及していく事でしょう。リバティアストレイでもバイタルブロックならば、致命傷になりかねないはず……今後もロウは嬉々として改良を続けるでしょうね。
 

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