破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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 本作品で述べたフォビドゥンヴォーテクスの設定などに関しては、二次創作とかではなくガチの公式設定です。


第十七話 やはりフォビドゥンヴォーテクスこそが最強か…

 

 

 

「……いや、マジで言ってるの? ばっかじゃねぇの!?」

 

 

 

 翌朝。まだ夜も明けきらぬ時刻に、執務室のベッドから「連行」される形でモルゲンレーテのテスト射場へ連れてこられた俺は、目の前の光景に絶句していた。

 

 

 

 視線の先には、昨夜俺が口走ったばかりの『ケイオス爆雷』の試作一号機が、当然のように鎮座していたからだ。

 

 

 

 ……いや流石におかしいだろ?まだ24時間たってねぇんだぞ!?いくらやってる事は現存技術の延長のローテクとはいえ、オーブ脅威の技術力ってレベルじゃねぇよ!そりゃ2年でジンからデスティニーやらストフリがお出しされる世界になるわ!!!

 

 

 

 

「……ユウナ様、失礼ね。技術者をバカにするのは感心しないわ。あなたの理屈が正しかったから、証明してあげただけよ。徹夜でね」

 

 

 

 振り返ったエリカ・シモンズの目は、昨日にも増して「キマって」いた。充血した瞳の奥に、新型兵器を形にした達成感と、さらなる知識を渇望する狂気が同居している。正直、デストロイより今の彼女の方が怖い。

 

 

 

「解説して差し上げましょうか? 構造は極めて単純。弾体内部に敷き詰められた数千本のタングステン・ニードル。これを最適化された指向性爆薬で全方位……いえ、ご希望通り下方へ円柱状に射出する。炸裂時のGを計算して、針が変形しないよう電磁誘導による加速補助も付け加えておいたわ」

 

 

 

「一晩でそこまでやる!? 普通、設計図引くだけで数週間はかかるだろ!」

 

 

 

 俺は頭を抱えた。

 

 

 

 この『ケイオス爆雷』、元々は『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場する兵器だ。

 

 

 

 あっちの世界ではKMF(ナイトメアフレーム)を一撃で蜂の巣にする恐ろしい代物だったが、まさかコズミック・イラの技術体系でこうもあっさり再現されるとは。

 

 

 

「いい、ユウナ様? オーブにはムラサメという優秀な可変MSがある。この『針の雨』を空域から散布すれば、連合のダガー隊がどれだけ高度な防空システムを展開しようが、物理的な質量の暴力で防陣をズタズタにできる。レーザーもPS装甲も、この高密度な超高速ニードルをすべて防ぎ切ることは不可能よ」

 

 

 エリカがレバーを引くと、遠方の標的に向かって試作弾が投下された。

 

 

 空中で炸裂した瞬間、爆発音は最小限に、代わりに「シュッ!!」という空気を切り裂く無数の鋭い音が響き渡り、次の瞬間には標的の戦車群が、文字通り「消しゴムで消された」かのようにハニカム構造の穴だらけになって崩れ落ちた。

 

 

 

「……不発弾の心配もなし、針に特殊なコーティングをすれば対ビームコーティング装甲すら紙同然。素晴らしいわ、ユウナ様。あなたの『アイディア』は、この停滞した戦場に真の合理性をもたらすわね」

 

 

 

 恍惚とした表情でデータの推移を見つめるエリカを見て、俺は背筋に冷たい汗が流れるのを感じた。アンタ前に兵器作るのは飽きたとかいってたじゃないですかー!ヤダー!!

 

 

 

 

 

(……この人、本物だ。俺がうろ覚えで喋った『他作品のチート兵器』を、この世界の物理法則で無理やり正解(カタチ)にしてやがる……)

 

 

 

「さて、次は『アンビリカル・ケーブル』の出力テストね。予備のアグニを三門持たせたアストレイの準備ができているわ。さあ、行きましょうか、ユウナ様」

 

 

 

「えっ、まだやるの!? 俺、代表代行としての決裁書類が山積みなんで――」

 

 

 

「そんなの事務官にやらせなさい。今のあなたには、人類の……いえ、オーブの軍事革命の立会人としての義務があるわ」

 

 

 

 エリカの万力のような手が、俺の腕をがっしりと掴む。

 

 

 

 

 

 目が、本当に、本当に怖い。

 

 

 

 

 俺はズルズルと引きずられながら、心の中で叫んだ。

 

 

 

 

 

(悟空ー!!早くきてくれー!! この世界、政治より技術者の暴走の方がよっぽどサバイバルだぞ!!)

 

 

 

 

 

 フリットさん…CEは今日も地獄です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……代表代行、次はこちらよ。あなたの言った『アンビリカル・ケーブル』の概念実証機、名付けて『エタニティ・アストレイ』よ」

 

 

 

 エリカ・シモンズにズルズルと引きずられ、俺が連れてこられたのは、海岸線に近い特設の防衛陣地だった。

 

 

 そこには、背中から太い電力供給ケーブル――まさに『エヴァンゲリオン』のアンビリカルケーブルそのもの――を地面に接続したアストレイが、三機並んでいた。

 

 

 その両腕、さらには肩のハードポイントにまで強引にマウントされているのは、かつてランチャーストライクが装備していた超高インパルス砲『アグニ』の改良型だ。

 

 

 

「これよ。ユウナ様、あなたの懸念は正しかったわ。前回のオーブ解放作戦の時、連合は海岸線に数え切れないほどのストライクダガーを並べて物量で押し寄せてきた……。でも、これなら」

 

 

 

「……ああ。あれは地獄だったからな」

 

 

 

 

 俺の脳裏に、アニメの映像が浮かぶ。圧倒的な数で海岸を埋め尽くす連合のMS隊。迎え撃つオーブのM1アストレイは、バッテリー切れと弾薬不足に苦しみ、一機、また一機と沈んでいった。

 

 

 

 

「でも、これがあれば。電力消費の激しいアグニを、バッテリーの残量を気にせず『ゲロビ』……いえ、照射し続けられる。電力源は地下の地熱発電所直結。ヒートシンクが焼き切れない限り、ここは不沈の火線になるわ」

 

 

 

 エリカが合図を送る。三機のアストレイが一斉にトリガーを引いた。

 

 

 

 

 ズドドドドドォォォン!!!

 

 

 

 

 通常、単発で撃つはずのアグニが、まるで蛇口を捻りっぱなしにしたかのように、巨大なビームの奔流を海面へと吐き出し続けた。

 

 

 

 数秒、十数秒……。本来ならフェイズシフト装甲ですら数発でダウンするほどの電力が、ケーブルを通じて無尽蔵に供給され、ビームが空間を焼き続ける。

 

 

 

 

「すごい……。これなら、連合がどれだけダガーを並べて上陸を試みても、海岸に足を踏み入れる前に蒸発させられる……!」

 

 

 

 

 海面が煮え立ち、蒸気のカーテンが上がる。それはまさに、どんな侵入者も拒絶する「絶対防衛線」の姿だった。

 

 

 

 

「ユウナ様。あなたの『アイディア』は、既存の兵器を新しく作るんじゃない……。戦い方の『常識』を壊すのね。後は陽電子リフレクターによる防御機構が完成すれば、敵の攻撃を防御しながら目の前の上陸部隊を薙ぎ払う事だって朝飯前よ」

 

 

 

 

 エリカの目が、満足げに細まる。

 

 

 

 

 前世の知識。コードギアスの爆雷に、エヴァの電力供給。それらがコズミック・イラの技術と混ざり合い、オーブを化け物じみた防衛国家に変貌させていく。

 

 

 

 

 

「……はは、最高だよ。これで連合が『獅子の国は丸腰だ』なんて思って攻めてきたら、最高のサプライズ・パーティーが開けるな」

 

 

 

 

 

 俺は冷や汗を拭いながら、不敵に笑ってみせた。

 

 

 

 核ミサイルの話はしなかった。そんな絶望を口にする必要はない。

 

 

 

 

「……まずは、目の前の『数』を圧倒する。オーブの兵士たちが二度と物量に押し潰されないための『牙』を、俺達は手に入れたんだ」

 

 

 

 蒸気が立ち込める海岸線を見つめながら、俺は自分に言い聞かせるように呟いた。だが、隣に立つエリカさんの表情は、晴れるどころか、より一層険しいものへと変わっていた。

 

 

 

「……いいえ、ユウナ様。まだ足りないわ。これだけでは不十分よ。理由は一つ……連合が開発に成功した『ジェットストライカーパック』。これよ」

 

 

 

 彼女がホログラムで投影したのは、背中に巨大な翼を背負い、大気圏内を自在に舞うウィンダムやダガーLの姿だった。

 

 

 

「これまでの連合は地上を這いずるしかなかった。だから待ち伏せも、アグニによる面制圧も有効だったわ。けれど、彼らは空を手に入れた。このエタニティ・アストレイは強力だけど、一点照射に近い性質上、三次元的な高速機動で上空から襲いかかる部隊をすべて叩き落とすのは物理的に不可能なのよ」

 

 

 

 エリカさんの声が、苦々しく響く。

 

 

 

 そう、コズミック・イラの技術進化スピードは、他作品と比べても明らかに異常だ。たった二年。ヒートホークどころか、鉄の棒切れを振り回していたような「ジン」で産声を上げたMSの系譜が、今やビームサーベル片手に縦横無尽に空を飛び回り、ドッグファイトを繰り広げる次元にまで到達している。

 

 AGEなんてアデルを一般部隊に量産するのに20年以上かかってまだ完全には配備しきれてなかったんだぞ。もっと言えば前世のF4戦闘機なんて50年近く現役だったというのに。

 

 

 

 

 

「……たった二年。それだけの時間で、人類は『空』すらも効率的な虐殺の舞台に変えてしまったのか」

 

 

「ええ。そしてユウナ様、忘れないで。この技術の根底にあるのは、純粋な探究心じゃない。『相手を一人残らず殺す』という、果てしない憎悪の力よ」

 

 

 エリカさんの言葉が、胸に突き刺さる。

 

 

 

 この世界の兵器開発を加速させているのは、単なる軍拡競争ではない。

 

 

 

 コーディネイターを「不浄な存在」として排斥したいナチュラルと、自分たちを「新人類」として選民思想に染まるコーディネイター。

 

 

 

 互いが互いを「同じ人間」と認めず、民族紛争としての憎悪を燃料にして、技術という名の怪物を育て上げている。ジェットストライカーも、ドッズライフルも、アンビリカル・ケーブルも……その本質は、より確実に、より効率的に、憎い敵を消し去るための「知恵」に過ぎない。

 

 

 

「……憎悪か。俺が今、エリカさんに授けている知識も、結局はその燃料にしかならないのかもな」

 

 

 

 俺は震える手で、空を見上げた。

 

 

 

 かつてキラ・ヤマトが戦場を舞い、誰も殺さずに済ませようとした空。しかし、今そこを埋め尽くそうとしているのは、殺意を翼に変えた連合の物量だ。

 

 

 

 その光景を想像し、俺は吐き気を覚えた。誰も殺さないための力が、今はより多くを殺すための翼に塗り替えられている。

 

 

 

「……空に関しては、ユウナ様から頂いたデータを元に対策を練っているわ。例の『ケイオス爆雷』の散布範囲を調整して、対空炸裂弾としての運用もテスト中よ。上空を飛ぶ鳥たちを、根こそぎ叩き落とす鉄の雨としてね」

 

 

 

 エリカさんは淡々と、だが冷徹に告げる。彼女の言葉の端々には、平和への祈りなど微塵も感じられない。あるのは、迫りくる暴力に対処するための純粋な殺意の演算だけだ。

 

 

 

「けれど、ユウナ様。空以上に絶望的な場所があるわ。……海よ」

 

 

 

 エリカさんはディスプレイを切り替え、暗い海中を音もなく進む「怪物」の映像を映し出した。

 

 

 

「連合の水中用MS、『フォビドゥンヴォーテクス』。あなたがデータを引っこ抜いてくれたおかげで、その異常性が浮き彫りになったわ……この機体のデータ、読み解けば読み解くほど笑えてくるわね。いえ、技術者としては吐き気がするわ」

 

 

 

 エリカさんは、震える手でフォビドゥンヴォーテクスの航行シミュレーションを表示した。

 

 

「前世代の『フォビドゥンブルー』の時点で、既に彼らは物理法則を嘲笑っていたのよ。ゲシュマイディッヒ・パンツァーの力場によって周囲の水分子に干渉し、水圧と水の抵抗を強引に減免する……。理論上、力場が続く限り潜航深度は無制限。しかも、航行速度は100ノット(約185km/h)を上回るわ」

 

 

 

「……100ノット、だと?」

 

 

 

 俺は思わず絶句した。俺の知っている前世の世界の潜水艦は、最高でも20ノットから40ノット程度だ。その5倍近い速度で、しかも水圧を無視して深海から襲いかかってくる。

 

 

「ええ。前大戦の終わり際、C.E.71年7月24日。第二次カサブランカ沖海戦を知ってるかしら? 連合は化け物を投入し、当時水中戦で無敵を誇っていたザフトの水中用機体を……ジン・ワスプやグーンを、文字通り『撲滅』したのよ。一方的な、ただの屠殺場に変えてね」

 

 

 画面には、当時の戦闘データから再現された凄惨な光景が映し出された。ザフトの誇る水中機体が、捉えることすらできない速度で背後を取られ、フォノンメーザー砲で次々と貫かれていく。

 

 

「抵抗をゼロにした死神が、100ノットで水中を駆け抜ける。今のオーブに、これに対抗できる手段なんてどこにもないわ。海に入られた時点で、私たちの負けなのよ」

 

 

 

 エリカさんの声には、隠しきれない絶望が混じっていた。

 

 

 空をジェットストライカーが埋め尽くし、海をこのヴォーテクスが支配する。連合が本気でオーブを潰しに来るなら、この二段構えこそが真の「王手」だ。

 

 

 

「……100ノットで走る弾丸を、どうやって止めるか。しかもそいつは実体弾も魚雷も磁場で逸らすんだろ? まさに水中の無敵艦(ドレッドノート)だな」

 

 

 

 

 俺は額を拭った。空の対策で手一杯だというのに、海の中にはさらに手が付けられない化け物が潜んでいるのだから。

 

 





Q結局フォビドゥンヴォーテクスって何が凄いの?

Aスパロボで全員の海適性Cの中、バグで飛行適正Sの機体が水中でも適応されて海の中を泳ぐのではなく「適正Sのまま飛んでいる」ってやつです
 
 一度『コンパス』がヴォーテクスによる無差別通商破壊テロを起こされた場合どうすればいいのか?と掲示板で議論されましたが対処法が。

・マイティストライクフリーダムによるディスラプターや傲慢サンダーによって海そのものを範囲攻撃する強引な解決。

・もしくはメイリン・ホークとアスラン・ザラのコンビで襲撃地点を予測して補給ポイントや母艦を予測、それらを集中的に攻撃して干上がらせる。


 くらいの対処法がないと効果的に運用すれば恐ろしい存在。海をいくらでも潜航可能なせいで攻撃がそもそも届きませんし、機体も持たない。それこそ一撃離脱で艦艇を襲ってから即潜航を繰り返す無差別テロを起こされるだけで何も対処法はありません。

 なかにはアビスガンダムのあの過剰なまでの武装は、そもそもフォビドゥンに勝てないのであれば相手の母艦だけを狙って即座に帰還する一撃離脱を狙っているのでは?とファンから議論される程度にはザフトにとってもトラウマものの海の支配者です。


 果たしてモルゲンレーテはその解決案を示す事が出来るのでしょうか?答えはこんな23時をお待ちください。

どっちのアスランが見てみたいでしょうか?

  • 通常の優柔不断アスラン
  • 報連相の化身と化したアスラン
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