破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》   作:kiakia

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 本日はここまで!!明日以降は一日1〜2話のペースになると思います!次回は昼12時より!

 


第十八話 海竜神の激昂

 

 

 

 

 

「……エリカさん、オーブに水中専用機はないのか? ほら、何か秘策というか、開発中のやつとかさ」

 

 

 

 俺は縋るような思いで尋ねた。空を殺し、地上を固めても、この「水中の死神」に懐に入られたら、文字通り足元から崩される。

 

 

 

「……あるにはあるわ。ユウナ様、これを見て」

 

 

 

 エリカさんが操作すると、モニターに一台の試作機の映像が映し出された。それは、全身に鱗のような装甲パーツを纏った青いアストレイ――『スケイル・システム』装備機だ。

 

 

 

 

「これは……サーペントテールのブルーフレームが使っていたやつか?」

 

 

 

「ええ。装甲表面の微細な鱗状パーツを振動させることで、水の抵抗を軽減し、水中での柔軟な機動を可能にするシステムよ。確かにこれなら、ザフトのゾノやグーン相手でも互角以上に渡り合えるわ。……でも、相手が『ヴォーテクス』となると話は別よ」

 

 

 

 

 エリカさんはため息をつき、ブルーフレームとヴォーテクスの比較シミュレーションを走らせた。

 

 

 

「スケイル・システムは、あくまで『従来型の延長線上』にある技術なの。周囲の水を物理的に押し退けて進む以上、限界がある。特に運用深度が浅いのが致命的。100ノットで深海を自在に駆け抜けるヴォーテクスに、水圧に耐えながら追い縋るなんて……赤子が競走するようなものだわ」

 

 

 

 画面上では、高速で接近するヴォーテクスに対し、スケイル・システム装備機が鈍重な動きのまま一方的に撃ち抜かれる光景が繰り返された。

 

 

 

「……勝負にすらならないってことか」

 

 

 

「今の段階ではね。ヴォーテクスを止める方法は二つに一つよ。一つは、接近される前に海域を埋め尽くすほどの広域飽和攻撃を仕掛け、無理やり浮上させるか爆沈させるか。……でも、それは海を死に追いやる行為でいくら弾薬があってもたりなくなる」

 

 

 

 エリカさんの声が、一段と低くなる。確かアニメではその方法で飽和攻撃によって撃破をしていたはずだが、一体どのくらいの犠牲が出たのやら。

 

 

 

「そしてもう一つは、毒を以て毒を制す……。頂いたデータを元に、オーブでもヴォーテクスのデッドコピーを作るしかない。あちらが物理法則を無視するなら、こちらも無視する機体を用意する。それくらい、彼らとの技術格差は絶望的に隔絶しているのよ」

 

 

 

 

 俺は、冷たくなったコーヒーを一口飲み、苦虫を噛み潰したような顔をした。

 

 

 

 

「……コピーか。だが、そのまま真似するだけじゃ勝てない。あっちには数があるんだ。こっちは『一機で海を支配する』くらいのバケモノをぶつけなきゃならないってことか」

 

 

 

 

 俺は腕を組み、必死になって脳内の「前世アーカイブ」を検索した。ガンダムシリーズ、フルメタル・パニック、蒼き鋼のアルペジオ、エヴァンゲリオン……。何か、この「物理法則を無視した100ノットの死神」を完膚なきまでに叩き潰すアイデアはないのか。

 

 

 

(待てよ。ヴォーテクスの強みは『ゲシュマイディッヒ・パンツァー』による水分子への干渉だ。なら、その干渉そのものを無効化するか、あるいは逆利用して自滅させる……。いや、もっと根本的な絶望を叩きつける方法……)

 

 

 

 

 

 ふと脳裏に、かつて見たとある「美少女生徒会長」の姿が浮かんだ。彼女は水中戦は行ってない。しかし、彼女の機体の概念をこのスケイルシステムと組み合わせれば…!

 

 

 

 

「……エリカさん。フォビドゥンヴォーテクスが『水の抵抗をゼロにする』なら、こっちは『海そのものを味方につける』ってのはどうだ?」

 

 

 

 

「海を味方に? 具体的にどういうことよ、ユウナ様」

 

 

 

 

 エリカが身を乗り出す。俺は、かつて見た『ガンダムAGE』のヴェイガン側水中機の動きや『Gガンダム』の魚型ガンダム概念。

 

 

 そして、何よりIS〈インフィニット・ストラトス〉の更識楯無が搭乗した機体。霧纒の淑女(ミステリアス・レイディ)のアクア・ナノマシンの概念を無理やり繋ぎ合わせた。

 

 

 

「スケイル・システムの進化版だ。機体の表面に、極小の……ナノレベルの磁気流体デバイスを無数に配置する。それで周囲の水を強引に制御して、機体の一部として扱うんだ」

 

 

 

 

 そんな馬鹿なことが出来るわけない。そもそもナノマシンなんて影も形もないだって?

 

 

 

 あるんだなぁそれが!!

 

 

 

 この時期に、宇宙で今も試験を継続してるスターゲイザー。無人機として運用する予定のスターゲイザーにはナノマシンによる自己修復機能が搭載されていて長期間のメンテナンスフリーを実現化している。

 

 

 

 そう、コズミック・イラには。ナノマシンによる自己修復という、デビルガンダムや∀ガンダムと同じく高度なナノマシン制御技術がすでに存在しているんだよ…!!

 

 

 

 

「水を、機体の一部に……?」

 

 

「そう。敵の攻撃が来たら、周囲の水を瞬時に超高圧で固めて『水の盾』にする。逆に攻撃する時は、機体周辺の水を槍のように収束させて、超音速で撃ち出す。ヴォーテクスが『水を避けて進む』なら、こっちは『水を掴んで殴る』んだ。水中にいる限り、弾薬もエネルギーも無限供給に等しい……名付けて、『アクティブ・スケイル・システム(A.S.S.)』だ!」

 

 

 

 

 エリカの目が、今日一番の輝きを見せた。

 

 

 

 

「……周囲の海水を、外部装甲兼、質量兵器として運用する……。それなら、ヴォーテクスがどれだけ加速しようが関係ないわね。彼らが進む『道』そのものを、巨大な鉄槌に変えて叩き潰せる……! 理論上は、フェイズシフト装甲ですら水圧の粉砕力で内部から破壊できるわ!」

 

 

 

(よし、食いついた! さすがエリカさん、パクリに近い思いつきを即座に兵器理論に昇華してくれた!)

 

 

 

「ユウナ様、あなた本当に……! これ、もし実現したら『海』という戦場そのものが、オーブの意思に従う支配領域になるわよ。100ノットの死神? 笑わせないで。逃げ場のない水槽の中で、溺れ死ぬのを待つだけの哀れな魚に変えてやるわ!」

 

 

 

 

 

 エリカは再び、狂気すら感じる速度でキーボードを叩き始めた。

 

 

 

 

 俺はそんな彼女の背中を見ながら、心の中で「救世主」や「ガンダムの神様」たちに再び謝罪した。

 

 

 

 

(その、なんか……色々と。ごめんなさい……たぶんこの世界の『水中戦』の概念を、完全に破壊しちゃった気がする……でも、これでいいな。連合やザフトが海からオーブを食い破るのなら、海そのものに食い殺させてやる)

 

 

 

 俺は冷たくなったコーヒーを飲み干した。胃の痛みは消えないが、不思議と心地よい高揚感が胸に広がっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 MBF-PXX アストレイ・リヴァイアサン

 

 

 オーブ連合首長国が、地球連合軍の水中用MAおよびMS(特にフォビドゥンヴォーテクス)への対抗策として、モルゲンレーテ社にて極秘開発した水中特化型防御・制圧用試作機。

 

 

 「アストレイ」の名を冠してはいるが、その実態は既存のフレーム構造を大幅に再設計した別機体に近い。ユウナ・ロマ・セイランが提示した「水を機体の一部とする」という不可解かつ画期的なコンセプトを、天才技術者エリカ・シモンズが強引に形にした「深海の怪物」である。

 

 

 

【主な技術的特徴】

・アクティブ・スケイル・システム(A.S.S.)

全身の装甲表面を覆う無数の微細な磁気流体制御鱗。サーペンテールが運用した「スケイル・システム」の発展型であり、機体表面に超高周波の振動と磁場を発生させる。これにより、周囲の海水を分子レベルで制御し、水の粘性を自在に変化させることが可能となった。

 

 

 

・水流防壁

 本機の最大の特徴。機体周囲の海水を磁場で超高圧に圧縮し、物理的な「水の盾」を形成する。連合のフォノンメーザー砲を屈折・減衰させ、魚雷などの実体弾を水圧の衝撃波で粉砕する。これにより、水中においてPS装甲を凌駕する絶対的な防御力を誇る。

 

 

・大出力アンビリカル・コネクト(水中用)

本来は拠点防衛用システムの転用。オーブ近海の海底に敷設された電力供給グリッドと接続することで、水中機としては異例の無限に近いエネルギー運用を可能にする。この莫大な電力こそが、本来不可能であるはずの「海水の直接制御」を実現させている。

 

 

【兵装・攻撃手段】

• 水流破砕

機体腕部から海水を螺旋状に収束し、指向性を持たせた高圧水流として射出する。ヴォーテクスの「抵抗を消す」思想とは真逆の、「水の質量で物理的に圧殺する」攻撃。水圧によって敵機の装甲を歪ませ、内部から圧壊させる。

• キャビテーション・ニードル

指先から高周波振動を放ち、局所的な「真空の穴」を形成。そこへ流れ込む海水の凄まじい衝撃(キャビテーション現象)を至近距離で叩きつける。これは『ゲシュマイディッヒ・パンツァー』による力場干渉すら物理的に食い破る性質を持つ。

 

 

 

 本機は「海を泳ぐ」のではなく、「海を支配領域として定義する」機体である。

 

 

 

 100ノットで接近するフォビドゥンヴォーテクスに対し、本機はその進路上の海水を瞬時に「鋼鉄に等しい密度」へと変容させる。高速移動する物体にとって、急激な密度の変化は巨大な壁に衝突するのと同義であり、ヴォーテクスは自らの加速エネルギーによって自壊することとなる。

 

 

 かつての「水中の不公平」を技術的な暴力で塗り替えたこの機体は、まさに「リヴァイアサン(海獣)」の名に相応しい絶望を敵軍に与えることとなった。

 

 

 

 






 ヴォーテクスの解決方法はまさかのISにありましたとさ。

 水中を縦横無尽に駆け巡るチート機体だって?逆に考えるんだ、水中で相手にするのではなく水中というフィールドそのものを支配すると。

 スケイルシステムの技術やナノレベルの素材を扱うなどを含めてCE世界にも類似技術(運命時点で開発されてる、より高度なスターゲイザーのナノマシンを利用した自己修復型マイクロマシナリーテクノロジー)などはいくつかあり、理論上はISのアクア・ナノマシンの如く周囲の水そのものの支配も可能なのでしょう。




 とは言え比較的現存の技術の流用であるケイオス爆雷やアンビリカルケーブルと比べてリヴァイアサンの開発はスケイルシステムの上位互換であり、技術的にも類似の技術などが存在するため不可能ではないが、それなりに時間と予算はかかるのですが…やはり対象破壊耐性、効果耐性持ちのモンスターには激流葬が一番です。

どっちのアスランが見てみたいでしょうか?

  • 通常の優柔不断アスラン
  • 報連相の化身と化したアスラン
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