破滅フラグしかないボンボンに転生してしまった件 〜グフに踏み潰される運命なんて、全力で回避してやる!〜《完結》 作:kiakia
「放送局に繋げ! 準備ができ次第、即座に全世界へ配信だ! 代行命令だ、異論は認めん!」
俺は受話器を叩きつけるように置き、デスクの端末へと指を走らせる。報連相?知るか!今回に関しては一分一秒でも惜しい!一刻も早く俺が社会的に死ぬ事で世論を納得させなければ最悪オーブで血が流れるぞ!!
もう、内心は冷や汗でぐちゃぐちゃだ。だが、原作のあの情けないユウナのように「隠す」「有耶無耶にする」という答えは最悪の選択肢と言える。なら、俺はその逆――「全てを差し出す」ことで、議長の狙いを逸らして時間を稼ぎ、オーブ国内の安定を優先するしかなかった。
『……先ほど公開された写真について、私からご説明いたします。……当時、私はジブリール氏がロゴスという闇の組織の首魁であるとは露ほども知らず、外交儀礼に則り、一国の貴賓として彼をもてなしました。しかし、結果として彼のような男と親交を結んでしまったことは、私の不徳の致すところです』
『現在、ロゴスが世界的な批判の対象となり、それと繋がりがあった私に対して皆様が疑念を抱くのは、至極当然のことと理解しております。……よって、私はその責任を取り、本日付で政府のあらゆる要職から辞任いたします。さらに、私個人およびセイラン家が保有する全私財をオーブ国庫へ返却し、今後の身の振りについては、中立な第三者機関の調査に従う所存です』
声明を出し終え、スタジオの照明が落ちた瞬間、俺は執務室へ戻りながら、主要なメンバーへ最後になるかもしれないメールを一人ずつ送る。
まずは、カガリとアスランへ。
『後のことは頼む。俺という「汚れ」が消えれば、オーブを叩く大義名分は半分に減る。これからは「獅子の娘」として、正々堂々と世界と渡り合ってくれ。アスランはカガリを支えてやってほしい。お前ならカガリを守れるはずだ。そして、数ヶ月前、メンタルを追い詰めて申し訳なかった』
……柄にもないことを書いたが、本音だ。未だにメンタルが不調であるアスランはこのメールを見てさらに沈みそうだが……悪いが乗り越えてほしい。
次にトダカ一佐へ。
『今までありがとう。これまでの無礼を詫びる。俺が辞めた後、軍をまとめられるのはお前しかいない。セイランの私財はすべて国庫へ戻す。それを国防予算に充て、今後の脅威からこの国を守り抜いてほしい。あと俺が知り得る限りのプラントと連合のデータも送りつける。有効活用してくれ』
レクイエム、メサイア、ミネルバ隊の新型機体などありとあらゆるオーブの国防となり得る知識も一緒に添付した。きっとトダカなら、有効活用してくれるに違いない。
エリカさん、キラ、ラクス、ラミアス艦長など出来る限りの面々に次々とタイピングしてメールを制作する。一人一人への謝罪と今後についてを書き記したメールは少なからず最悪の未来を防ぐ事に繋がるはずだと信じてる、この世界に生を受けてから最も集中してタイピングを続けて行く。
そして、最も重い一通。現在、オーブの秘密基地で待機させている――カナード・パルスへ。
『カナード、悪い。雇い主としての最後の命令だ。
現在、セイラン家の全口座から、お前の今後の活動資金と、部下たちの退職金、そしてドレッドノートイータの維持費として可能な限りの額を送金した。今すぐ、用意してあるムラサメ数機と共にシャトルに積み込み、宇宙へ上がってオルテュギアで脱出しろ。俺はここで「社会的」に死ぬ。だが、お前たちまで巻き込むわけにはいかない。……ろくな戦場も用意できずに、汚れ仕事ばかりを命じ、こんな形で契約を打ち切る不甲斐ない雇い主を許してくれ。お前は自由だ。好きに生きろ』
送信ボタンを押す指が、かすかに震えた。
カナードには、俺の個人的な「もしも」の時の切り札として、多くの無茶を強いてきた。だが俺の為に手を汚し続けた男を……友人と俺が勝手に思ってる彼を、この泥沼の政治劇の生贄にするわけにはいかない。
「……ふぅ。これで、俺の持ち物は空っぽか」
全財産をオーブに放り出し、地位も名誉も捨てた。辞任した俺は、もはや「セイラン家の若様」でも「代表代行」でもない、ただの不審な憑依者だ。
だが、これでようやく、議長の用意した盤面から「ユウナ・ロマ・セイラン」という彼にとっての不確定因子である駒を消してやった。喜べよギルバート。お前は俺に勝ったんだ。だが俺の負けはオーブの負けじゃない。後はカガリがどう動くか……。
「……はは、笑えねぇな」
俺はふと自分の物ではなくなった『代表代行専用』の執務室のデスクに突っ伏した。一番手っ取り早くて、世界が一番納得する「正解」は分かってる。即座に俺自身がプラントに出頭して、議長の目の前で首を差し出すことだ。そうすれば、少なくとも今の「ロゴスの残党・オーブ」という最悪なイメージは払拭できるだろう。
「……でも、死にたくねぇよ……」
口から漏れたのは、情けないほど弱々しい本音だった。憑依転生してからというもの、俺なりに必死で足掻いてきた。原作のあのクソみたいな運命を変えるために、嫌な奴を演じ、泥を被り、ジブリールを捕らえ、オーブを救おうとしてきた。
それなのに、結局これか。
原作のユウナはグフに踏み潰されて死んだ。だが、今の俺の状況は、精神的にはそれよりも酷いかもしれない。全世界の恨みを浴びて公開処刑される道が目の前に広がっているのだから。
何より、自分には英雄のような覚悟なんてこれっぽっちもなかった。こんな土壇場になっても、情けないくらいに、涙が出るほど死にたくない。
物語の主人公みたいに、誰かのために笑って死地に向かうなんて、そんな高尚な真似、逆立ちしたって出来っこないんだ。
「……いやだぁ!! 死にたくない!! 死にたくないんだよぉ!!」
静まり返った執務室に、俺の見苦しい絶叫が響き渡った。もはやプライドもクソもない。喉が焼けるほど、狂ったように叫び続ける。
「なんで……っ、なんで俺がこんなクソみたいな目に遭わなきゃならないんだ!! 憑依して、転生して、必死に未来を知ってる知識を絞り出して!! 嫌われ役に徹してまで、最悪のシナリオを回避しようと足掻きまくってきたのに!!」
デスクの上の書類をめちゃくちゃにぶち撒け、椅子を蹴り飛ばした。それでも怒りと恐怖は収まらない。
「結局これかよ! 結局最後は、世界中に晒し者にされて、スケープゴートにされて、処刑台に送られるのを待つだけかよ!! ここまで……ここまで必死に足掻きまくって、最後の最後がこれかよぉぉぉ!!」
地べたを這いずるような絶望感が、俺を真っ黒に塗りつぶしていく。原作のユウナは、自分が何をしたかも理解せずに無様に死んだ。
だが、俺は「最善」を尽くそうとした結果、この結末に辿り着いてしまった。その事実が、何よりも残酷に俺の心を切り裂く。
「……ふざけんな……ふざけんなよ……神様だか運命だか知らねぇけどよ……っ!」
涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにしながら、俺は冷たい床に拳を叩きつけた。どれだけ足掻いても、世界は俺を「悪役」として殺したがっている。
このコズミック・イラという狂った世界は、俺が必死に築き上げようとした微かな希望すら、笑いながら踏みにじっていく。執務室の片隅で、俺は子供のように声を上げて泣きじゃくった。
(……今なら、まだ逃げられる)
不意に、悪魔の囁きのような思考が脳裏をよぎる。セイラン家のコネと隠し持っていた裏ルートを使えば、スカンジナビアへの偽造旅券なんてすぐに用意できる。そこまで行けば、顔を整形して、名前も捨てて、どこかの田舎でひっそりと「ユウナ・ロマ・セイラン」ではない誰かとして生きていけるはずだ。
「そうだ……逃げればいい。俺には、この国と心中する義理なんてねぇんだ……」
だが、逃げようと震える膝に力を入れた瞬間、最悪のシミュレーションが頭を埋め尽くした。
俺がいなくなれば、オーブは名実ともに「ジブリールと通じ、元代表代行すら逃亡した無責任な国」として断罪される。そうなれば議長は容赦なくレクイエムの引き金を引き、オーブは地図から消えるだろう。
防衛体制は整えた。リビルド・シリーズを改修し、リヴァイアサンやドッズライフルも配備し、技術的なアドバンテージは確かに作った。だが、エースはどうだ?
カナードにはさっき離脱命令を出した。俺の指示に従えば、彼はもう宇宙港だ。
アスラン? あいつは今、原作以上にメンタルがボロボロだ。報連相の化身と化したトラウマは徐々に癒えつつあるが、それでもあんな状態のアスランを前線に出したくない。ムウは回収されてたらしいが彼がオーブのために原作の様に戦ってくれるのだろうか?最早キラだけでどこまで戦えるんだろうか?
「……無理だ。今のまま俺が消えたら、キラ一人が頑張ったところでどうにかなる戦力差じゃねぇ」
そして何より、今のシン・アスカだ。
ジブリールを殺し、議長の「正義」を完璧に内面化したあいつは、今この瞬間、どれほど怪物じみた強さになっている? デスティニーを駆るあいつの怒りが、俺のいない、混乱の極みにあるオーブに叩きつけられたら……。オーブを撃たせないと弱体化させた筈なのに俺への怒りで原作より暴れ回ったら?
「……結局、逃げても地獄かよ」
整形して生き延びたところで、毎晩、焼き払われたオーブの炎を夢に見ながら怯えて暮らすのか? それは俺が望んだ「生き残る」ってことなのか?
「クソ……クソがっ! なんでだよ! なんで俺は、こんなところで『責任感』なんて邪魔なもん思い出してんだよ……!」
死にたくない。逃げたい。でも、俺が逃げた瞬間に、これまで俺を信じて(あるいは利用しようとして)ついてきた連中が全員死ぬ。
俺は床に突っ伏して、ガキみたいに喚き散らした。
なりふり構っていられるか。プライドなんて、あのモニターに映し出された写真と一緒に蒸発した。俺はただ、平和に、安全に、美味しいもん食って長生きしたかっただけなんだ。なのに、なんでジブリールはここに来るし、なんで議長は俺をピンポイントで狙い撃ちしてくるんだ。
俺の足掻きは全部無駄だったのか。結局歴史の修正力には勝てないのか?原作のユウナがグフに踏み潰されるより、世界中に「悪」と定義されて嬲り殺しにされる今の方が、よっぽど惨めじゃないか。
「うわぁぁぁぁ!! ふざけんなぁぁぁ!!」
泣きじゃくって、床を叩いて、みっともなく叫び続けていた、その時だった。
「――ユウナ!!」
執務室のドアが勢いよく開き、カガリが飛び込んできた。慌てて目から涙を拭き取り、誤魔化そうとするが。むしろ俺よりもカガリのその目には……大粒の涙が溜まっていた。
「ユウナ! お前……お前は、父親とジブリールを見て、間違っていると思って、今まで裏で動いてきたんだな! この瞬間のために!!」
「え……?」
俺が顔を上げると、カガリは俺の横に膝をつき、俺の両手を熱いほどの体温でぎゅっと握りしめてくる。というか痛…痛いわ!!この野郎俺の手の骨を折る気か!?
「わかった!! 私と同じく国を想うお前の気持ちは、今、確かに受け取った! ……お前は、自分のルーツがロゴスにあると知りながら、それを一人で抱え、オーブを救うために泥を被る覚悟を決めていたんだな。絶対にお前を、犯罪者として引き渡すものか!!」
「いや、あの……カガリ、さん……?」
激痛を堪えつつ、ポカンとする俺の視線の先に、カガリの後ろに立つトダカの姿があった。彼は深く、本当に申し訳なさそうに、そして誇らしげに俺を見つめていた。
「……ユウナ様。私は、貴殿の想いをカガリ様にすべてお伝えいたしました」
「え、何を……?」
「かつて、貴方が私に土下座までして仰ったことですよ。『父がロゴスとズブズブで、世界に酷いことをしている。私は、オーブをそんな汚れから救いたいんだ。助けてくれ』と……あの時、涙ながらに後悔されていた貴殿の真実をカガリ様に話してしまい…申し訳ございません」
…………なにそれ?
――あー、あー! 確かに、確かにそんな設定でトダカを口説き落としたわ!!!
思い出した。憑依してすぐの頃、味方が誰もいない状況を打破したくて、トダカという「良心」を味方につけるために全力で演じた「悲劇のプリンス」ムーブだ。ぶっちゃけ、トダカを懐柔してからは「作戦成功!」とばかりに、今の今まで完全に頭の中から消え去っていた。
それが、巡り巡って、この最悪のタイミングでカガリに「ユウナの隠された真実」として伝わっていたらしい。恐らく俺が勝手に辞任を発表した時にトダカに全ての真実を明かされたような感じで。
……はっ?えっ待ってくれ。
(……え、あ……えっ!? 今さら!? 本人も忘れてた設定だぞそれ!!)
俺は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔のまま、内心で絶叫する。憑依して間もない頃、右も左もわからず「とりあえずこの義理堅そうなオッサンを味方にしなきゃ詰む」という一心で、ありったけの演技力を注ぎ込んだあの「土下座泣き落とし」。
ぶっちゃけ、あの時の俺は自分の保身しか考えてなかった。トダカというカードを手に入れるためなら、親父だろうがロゴスだろうが、いくらでも悪者に仕立て上げてやるという卑怯な計算ずくの行動だったんだ。
なのに。
よりによって、この世界中から「ロゴスの仲間」として石を投げられている最悪のタイミングで、その「捏造エピソード」によって救いの手が差し出されるなんて、皮肉にも程があるだろうが。
(……トダカさん……あんたって人は!!)
視線を向けると、トダカは相変わらず「この若き愛国者を追い詰めてしまった」と言わんばかりの、痛ましいものを見るような目で見つめてくる。
思い返せば、これまでの数ヶ月。俺が暴走して正気を失ってる時は結構容赦なく腹パンしてきたりしたこともあった。
……もしかして、あの腹パンも。
(かつて土下座してまで助けを求めてきた、あの純粋なユウナ様に戻ってほしい」という、このオッサンなりの熱すぎる愛のムチだったのか!?)
「ユウナ……すまなかった。そんなに苦しんでいたのに、私はお前をただの傲慢な男だと思い込んで……」
カガリがさらに強く俺の手を握りしめる。その目からこぼれ落ちる涙は、もはや「裏切り者への同情」ではなく「孤独に戦ってきた同志への献身」の色だ。
(あ、あああ……もうダメだ。逃げられない。逃げられるわけがない!)
今ここで「あれは全部、トダカを味方にするための嘘でした!」なんて言ってみろ。トダカの信頼は粉砕され、カガリの決意は踏みにじられ、オーブは文字通り終わる。何より、そんなことを言った瞬間に、俺の首は物理的に飛ぶだろう。
俺の「嘘」が、俺の「過去」が、ガチガチの鎖になって俺をオーブに尽くした影の功労者としての座に縛り付けていく。かつてついた小さな嘘が、この土壇場で俺の唯一の「大義名分」に化けやがったんだ。
「……あー、あー……。そう、そうだったな。思い出したよ。あの日、トダカ一佐に誓ったんだった……俺の代で、この国の闇を終わらせるって」
俺は引きつった笑いを浮かべ、無理やり涙を拭った。
もう、やるしかない。
嘘でも、捏造でも、偽物でもいい。この二人が俺を「オーブを救おうとした悲劇のヒーロー」だと言うのなら、最後までその役を演じきってやる。というかそれ以外もう道がねぇよ!!どうしてこうなったんだよ!!
……いや、待てよ。
改めて今の状況を整理すると、俺、カガリからの好感度、爆上がりしてないか?
確かに親父やセイラン派の連中を実質的に粛正したのは俺だ。でもそれは、ロゴスという毒をオーブから抜くため(というか俺が生き残るため)だった。カガリが世話になったミネルバ隊には物資支援も含めて誠実に、それこそ原作のユウナがやったような嫌がらせ抜きで接してきた。
アスランに「報連相」を叩き込んだのも、あいつに円滑に人間関係を進めて欲しかったからだし、カガリとの仲も全力で応援をしてきた。最近なんてカナードを紹介して新たな家族が増える羽目になったんだ。
(……客観的に見れば、俺、カガリから見ると汚い政治家どころか、めちゃくちゃ『オーブのために尽くす高潔な政治家』ムーブを完璧にこなしてたってことか!?)
そりゃ、泣くわ!!ここまで自分の為にしてくれる男とか俺が同じ立場なら惚れてもおかしくないわ!カガリにはアスランがいるけど!!
それが全部、この土壇場で「ロゴスと繋がっていた苦悩の過去」というスパイスで補強されてしまった。だが、そんな「代表代行」の皮を被り続けるには、俺の精神力はもう限界だった。
「……ハ、ハハハ……」
笑いが漏れた。もうヤケクソだ。
カッコつけて死ぬのも泣きながら逃げ出すのもやっぱり俺には似合わねぇよなぁ!!!もうここまで来ると俺は全てのプライドを捨てて情けなく『ユウナ・ロマ・セイラン』であり続けるしかねぇよ!!
「……分かってる! オーブという国を思えば、ここで俺がザフトに大人しく引き渡されるのが政治的な正解なんだろうさ! でもな……!」
俺はカガリの肩を掴み、情けないほど必死な、地声の叫びを上げた。
「流石に我が身が惜しい! 死にたくないんだよ! 怖いんだよ!! カガリ、ヘルプミーィいいいいい!! 助けてくれぇぇぇ!!」
「ユウナ……!」
俺のあまりにも赤裸々すぎる、悲鳴のような懇願。普通の代表なら「幻滅した」と言われるところだろう。だが、今のカガリにとっては、それすらも「重責に耐え続けてきた青年の、初めて見せた弱音」にしか聞こえていないはずだ。
カガリは力強く頷き、そして、俺の背中を強く叩いた。
「任せろ! お前を死なせはしない! 私が、オーブが、お前の盾になってやる!!」
後ろで見ていたトダカもまた深く、満足げに頷いている。まさか土壇場でトダカに救われる事になるとは……もう一生この男に俺は足を向けて寝られない。
「……それでこそユウナ様です。本心をさらけ出せるようになった貴殿を、誰が笑えましょうか。我らオーブ国防軍が、その命、必ずやお守り通してみせましょう」
(……そっちの解釈かよ!! ありがたいけど、この人たちの『善意のフィルター』が分厚すぎて、もう何言っても美談にしかならねぇ!!)
だが、おかげで腹は決まった。逃げ道はない。なら、この最強の「味方」たちを盾にして、俺自身が生き残るための泥仕合を完遂してやる。
「……よぉし、トダカ一佐! 全軍戦闘配置! リヴァイアサンの準備を進めろ!ケイオス爆雷、エタニティ、ドッズライフルもありったけだ!あと宇宙のカナードにもう一度送れ! 『戻ってこないと送金予定の給料を全部オーブの復興資金に回すぞ!』ってな!!」
俺は泣き笑いのような顔で、絶望的な防衛戦のタクトを振るい始めるのであった。
・伏線回収
実は前話で既に本来カガリが知るはずのない、ユウナが自分の父親を追放した後悔や償いなどに関して話しており。この時点でカガリは第三者から色々と既に聞かされている事を示していました。本人も一瞬で忘れた嘘の設定をトダカは本気にして(トダカさん視点のお話がそれしかないのもある意味伏線)常にユウナの贖罪のサポートをしており、最後の覚悟として辞任の発表と共に法廷に出頭するのでは?と焦った彼は同じく狼狽しているカガリに接触し全てを暴露。
報告、連絡、相談の全てをトダカから受けた彼女はアスランに背中を押され即座にトダカと合流し泣きながら、贖罪としてオーブの為に全てを捧げようとする元婚約者の出頭を止める為に駆けつけたと言うのが真相。さらにユウナが明らかに泣きじゃくってた後があったのも説得力を増してしまい、この男を絶対に守る!!!と誓うカガリなのでした。
なおユウナはトダカを泣き落とした後三日以内に忘れてる模様。
・アカツキ
史実であれば対ロゴス連合軍との戦いにおいてカガリが出撃した機体。とはいえこちらの世界ではユウナがすでに情報を把握済みであり、国際社会にカガリの覚悟しめしてオーブの理念を世界に知らしめるための機体となる事に。とはいえ流石に原作と違いカガリが乗ることは難しいでしょうが…そしてさらっと生存するムウさんでした(史実でもこの人キラが撃墜してるせいで余程のことがない限り生き残ると言う)
・ユウナの緊急会談
もちろんユウナの独断で報連相もクソもない行動ですが、どうせ自分は全ての権力も私財も無くして無職になるのだからとある意味ヤケになった結果です。結果的に見ればあまりにも早い迅速な辞任宣言はユーラシアや東アジアの国民たちから少なからず「納得」はされており、もしも迅速に行動しなければ被災地も含めて反ユウナの声が少しずつ響いてもおかしくはありませんでした。
・大西洋連邦
この国は資料によって反ロゴスと親ロゴスに別れた、基本親ロゴスだの色々な設定がありますが今作では大西洋連邦の中でも自身を正義と信じて脱退済みな部隊が多数という設定を採用してしており、正確には大西洋連邦(反ロゴスを支持する民衆と部隊)となっています。コープランドのように親ロゴス派もいますし、それでも元の数が膨大な為こうして侵攻部隊として通用するレベルに。後は史実と比べ明らかにユーラシアや東アジアのやる気がないあたり議長が大西洋連邦を中心に工作を行なっていたという裏設定もあったりします。
次回は22時。改めて執筆する為に小説版運命を見ていますがロゴス崩壊の余波が凄まじい上にどうしようもないのが酷いです。
どっちのアスランが見てみたいでしょうか?
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通常の優柔不断アスラン
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報連相の化身と化したアスラン