マブラヴ オルタネイティブー最良の未来を掴み取るためにー 作:桜大尉
シュミレータールーム
「ふ〜こんなもんかな」
武がシュミレーターの中で一息ついてると夕呼から通信が入った
「白銀お疲れ様、次の斯衛軍衛士との演習できそう?無理そうなら休憩を入れるけど」
「全然大丈夫ですよ!このまま演習に入っても問題はないですよ!お気遣いありがとうございます夕呼先生」
満面の笑みで映像越しに微笑みかける武、それに対して夕呼は
「あんたになんかあったらこっちが困るのよ!!」
顔を真っ赤にして照れていた
「そう言うことにしておきますよ、それでは演習お願いします」
「わかったわ、と言うことで巌谷中佐、対戦相手に連絡お願いします」
「了解しました、篁中尉、あの方に連絡を頼む」
「了解しました!」
そう言うと唯依は退出し、どこかに通信しに行った
「白銀中佐少しいいか?」
「何でしょう?巌谷中佐」
「貴官は防衛戦の時言っていたな、「BETAを倒すことも大事だが生き残ることのほうがもっと大事」だと、その理由について聞いてもいいか?」
「はい、自分が生き残ることは、味方を生き残らせることにも繋がると自分は思っています。そして生き残る続けることで1匹でも多くのBETAを倒すことにもつながります。そして1番の理由は仲間の生き様を語り継ぐためです!彼らが生きた証を残すことが生き残った者の使命だと自分は思っています。だから私は生き残ることを第1としているのです」
「そうか、貴官の考え方がよくわかった気がする、質問に答えてくれて感謝する」
「全然大丈夫ですよ」
(唯依ちゃんよりも明らかに年下なのにこんな考えにたどり着くとは彼はどれだけ過酷な戦場を経験してきたのだ)
巌谷中佐は今目の前にいる少年がまるで歴戦の衛士のように見えていた
武と巌谷中佐の会話がちょうど終わった時通信が入った
「巌谷中佐、こちらの準備が整った、いつでも行けるということです。」
「了解した、篁中尉こちらに戻ってきてくれ」
「了解」
「ということです。香月博士こちらの準備も整ったようです」
「わかりました」
「白銀、これから斯衛軍との演習を始めるわ、準備はいいかしら?」
「こちら白銀、いつでもOKです。」
「それじゃあ演習を始めるわ」
「「了解」」
「さ〜て、やりますか!」
武が意気込んでいるとレーダーが反応した
「対戦相手のお出ましか、機数は一機、武御雷か、相手も相当な実力者か
」
武の不知火のメインカメラが機体を目視で確認し、赤の武御雷だと判明した
「赤なら、真那さんか真耶さん辺りかな、少しでも油断すればやられるのはこっちだな、改めて気を引き締めて必要があるな」
そう言うと武は跳躍ユニットに火を入れて武御雷に向かっていた
「さぁて、どう出てくるかな?」
武が相手の出方を伺っていると、武御雷は特別何をするわけでもなく真っ直ぐに武機に突っ込んできている
(おかしい、月詠さん達があんな行動するわけがない)
「もしかして、真那さんや真耶さんじゃないのか、だったら一体誰が?」
「わしじゃ」
「紅蓮大将!?」
「白銀中佐手合わせ願うぞ!」
流石の武もまさか紅蓮大将が相手とは思っておらず明らかに動揺していた
武がこんなになるのにも訳がある、武は前の世界で紅蓮大将とは何度か関わりがあり演習もしたことがあった、武曰く「あの人はマジでヤバい!」
らしい、なぜなら紅蓮大将は突撃砲は使わず、長刀で使ってくる。そこまではいいのだが、紅蓮大将は長刀の他に拳や蹴りを使ってくる、それは武も使うから何も驚くことがないのだが、問題はその威力だ、拳を使うとビルが粉砕し、蹴りを使うと地面が抉れたりと威力が桁違いなのだ、そのせいで武の使っていた戦術機が何機もスクラップになっていた。それほど紅蓮大将はぶっ飛んでいるのだ
(まずいな、紅蓮大将は予想してなかった、でもXM3の性能を証明するには文句のない相手だぜ!)
武は跳躍ユニットを起動させ、紅蓮機に突っ込んでいった
「わしに近接戦を仕掛けるか!気に入った!新OSの力存分に楽しませてもらうぞ白銀中佐!」
武は相手が紅蓮大将だとわかると突撃砲を投棄して片手に長刀、もう片方にも長刀を装備していた、遠距離戦では勝てないと武はこれまでの経験から痛いほど理解していた、だから武は近接戦に切り替えていた
先手をとったのは武だった、紅蓮機と接敵する前に得意の機動を使い紅蓮機を撹乱し、攻撃する隙をうかがっていた。しかし、紅蓮も歴戦の猛者そう簡単に隙を見せる訳がない
「さすが紅蓮大将だな、並の衛士ならこれで倒せるんだけどな、仕方ないか、損害覚悟で懐に飛び込んで攻撃をするか」
武は撹乱をやめ、紅蓮機に突撃を仕掛けた
「かかってこい!白銀中佐!」
そういうと紅蓮大将は上段の構えをとり、武を迎え打とうとしていた、武は長刀を逆手に持ち紅蓮大将の一刀を受け流してからの反撃を狙っていた。両者この一撃で勝敗を決めようとしていた
そして決着はついた
オペレーター役をしていた夕呼から通信が入る
「紅蓮機管制ユニット大破、パイロット死亡、白銀機左腕喪失中破判定この演習白銀の勝利」
紅蓮大将との演習は武の辛勝という結果で終わったのであった
帝都城謁見の間
「白銀中佐、紅蓮、此度の演習ご苦労様でした。」
「「ありがとうございます」」
「殿下、皆様方、これで新OS XM3の性能はご理解いただけましたか?」
「もちろんです、戦術機に詳しくない私でもわかるほど明らかに性能が上がっていました。実際に戦ってみて紅蓮はどう感じましたか?」
「はっ、私にとってもこのOSはとても素晴らしいです。白銀中佐の実力の高さもあると思いますがそれを無しにしてもこのOSは凄まじいものです。」
「巌谷中佐あなたはこのOSについてどう感じましたか?」
「私も紅蓮大将と同じ意見です。もし付け足すのだとすれば白銀中佐の不知火には硬直時間がないように見えました」
「巌谷中佐その通りですわ、XM3は既存のOSに比べ性能が30%が向上し、そして次が既存のOSとの違いです。それはキャンセルとコンボです。
キャンセルとは、機体の動きを途中で止めることができ、コンボとは、事前に入力することでいろいろな行動ができるようになり、これを組み合わせることでさっきの白銀のような機動を実現することが可能になるのです」
「30%も向上!?そのようなOSがあれば犠牲になる命も少なかったかもしれないな」
「発案者も巌谷中佐と同じことをおっしゃっておりました」
「このOSは香月博士が開発したのではないのか?」
「紅蓮大将、半分正解で半分不正解ですわ。確かにこのOSを開発したのは私ですが発案したのはここにいる白銀なのです」
「「「!?」」」
「本当なのですか白銀?」
「はい、香月博士の言うとおりこのOSを発案したのは自分です」
(本当にこの少年は底がしれないな、エースパイロットでもあり、このようなOSを発案できるなど並の人間にはできることではないな。本当に何者なのだろうか?)
巌谷中佐は武に対しての疑問が深まっていくばかりであった
「巌谷中佐の言うとおり私は犠牲を減らすためにこのOSを発案したのです、人類には人的にも資源的にも猶予は残っていません、なら今あるものだけで戦うしかありません。そのためには今あるものを根底から変えなければなりません。それで私はこのOSを発案したのです。自分はこのOSを最終的には全世界に配備したいと思っています、しかし、まだ配備するには問題がたくさんあります。だからまずは問題のひとつである日本国内のBETAを駆逐しなければなりません。そのために斯衛軍、帝国軍と配備していきたいと考えています」
「なぜ、帝国軍ではなく斯衛軍に先に配備を進めようとしているのですか?」
唯依中尉が純粋な疑問から武に質問した
「理由としては、斯衛軍の方が人数が少ないことが挙げられます。人数が少ないことで教導に時間があまりかからず、すぐに実戦配備が可能になると判断したからです」
「なるほど、ありがとうございます」
「それではこのOS XM3を斯衛軍に配備することでよろしいですね?」
「「「御意!」」」
(よし、これで斯衛軍にXM3を配備することができた!あとは帝国軍なんだけどこっちはまだだな、反オルタネイティブⅣ勢力を叩き潰すまではXM3を渡すわけにはいかない)
そんな風に武が考えていると、悠陽が口を開いた
「ところで、武様この後お時間はありますか?」
「あるけど、どうしたんだ悠陽?」
「この後ご一緒に夕食はいかがですか?」
「夕呼先生いいですかね?」
「まぁいいけど、あんた今の状況理解してる?」
「え?」
武が周りを見渡してみると、皆目を点にして固まっていた
「皆さんどうしたんですか?」
「白銀中佐、今なんと?」
「だから、皆さんどうしたんですかって?」
「その前ですよ、殿下のことを今悠陽と呼ばれていませんでしたか?」
「・・あ」
(やべ〜〜!!!やらかした!考え事してたせいで素がでちまった!)
「どう言うことか説明してもらえますか白銀中佐?」
そこには絶対キレている真耶大尉がいた
「真耶さん、良いのです私が特別に許したのです」
「殿下がそうおっしゃるのなら」
不満そうながらも渋々引き下がる真耶大尉であった
「やっぱりあんた最高よ!!白銀〜!!」
「わははは!!殿下のことを名前で呼ぼうとは、やはり白銀中佐お主は面白い男だな、より一層気に入ったわ」
「ははは!!殿下を1人の女性として扱えるのは多分白銀中佐だけだな」
1人以外は武に対しての好感度は爆上がりしていた