外伝.魔法少女まどか☆マギカの世界に転生   作:錯也

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続きでーす!
うーん。ちょっとうろ覚え…アニメ見直さねば。


第15話 《ワルプルギスの夜》がこの街にやってくる

「そんな…それじゃあ、魔女ってのは元々魔法少女で……ソウルジェムの穢れを取らないでいるとあたしたちも魔女になっちまうってのかよ…」

「まあ、そうなるね」

 杏子の言葉に、討也は呑気に板チョコを割りながら頷いた。なぎさも裂けるチーズをモグモグしている。もう緊張感とか欠片もないのだが、実際それほど問題でもないのだ。だってもし今この場に居る3人の魔法少女の誰かが魔女になったとしても、討也が戻せばいいだけの話なのだから。

 その事には、魔法少女になっていなかったためか、精神的に少し余裕のあったまどかがいち早く気付いた。

「でも、さっきなぎさちゃんに元魔女のって言ってたけど…?」

 まどかがそう言ってから、他の三人も、あ、と顔を上げ、視線で討也に説明を求めてきた。

「ん?ああ、俺が元に戻したよ、魔女から人間に」

「そ、そんな事…一体どうやって!?」

「普通に…。うーむ、分かりやすく言うとだなぁ…」

 どう説明したものか、と少しだけ首を傾げてから討也は続けた。

「ほら、そこの青いのの魔法は回復能力に優れてる、反面赤いのは回復力には欠けるがパワーはある。暁美ほむらなんかは分かりやすい。時間停止だ。とまぁ、君たち魔法少女がそれぞれの《魔法》を持っているように、俺も《特典》ってものを持っているのさ。簡単に言うと特殊能力だね」

 ちなみに、討也がこの世界に来るときに受け取った特典は、「指定した範囲を巻き戻す能力」だったのだが、どうやらこの特典を使えば以前討也がなぎさを魔女から戻したように肉体を作らなくても元通りにできるようである。

 まあ、本来いくつかの能力を使っていくつかの手順を踏んで行うことをダイレクトに一つの能力でできるところはさすが《特典》と言ったところだろうか。

「まあ、自分たちの事は心配するな。お前たちが魔女になった時はもとに戻してやるよ………ああ、それから佐倉杏子」

「ん?あたし?」

 とんでもなくすごいことを、さも当然と言わんばかりにサラッと説明する討也に唖然としていた杏子だったが、すぐに討也に話を振られ戸惑いながらも反応する。

 そんな杏子の反応に、そ、お前。と頷いてから、討也は続けた。

「お前がこっちに来た理由。お前が魔女を狩ってた地域で魔女が出現しなくなったからだろう?あれ、やったのは俺だ」

「………え!?それって…魔女を残らず倒したのかよ!?」

「おう、一夜で終わったぜ。結構楽しかった」

「「「 」」」

 いや、大まかに範囲が分かっているとはいえ、どこに、どのくらいの数居るかも分からない魔女を一夜で残らず倒しきるとか無理でしょ?と、魔法少女の三人は唖然とする。しかも、それを楽しかったと来たもんだ。とことん化け物である。

「…なぜ、そんなことを?」

 やったことは確かにすごいが、それをする意味が分からないと、マミが理由を尋ねる。

「…ま、そうだなぁ……本来起こる事を一部再現した、とでも言ったところかなぁ?……ほら、俺と最初に遭遇した時の事覚えてる?」

「覚えてるわよ、勿論」

「その時って、まだ魔女だったなぎさを俺が捕獲しなきゃ君が死んでたのは分かるよね?」

 う、と顔を歪めつつ、マミは頷く。討也は何が言いたいのだ?自分に命を助けてやったんだから感謝しろとでも言いたいのか?そう考えたマミの予想は、次の討也の言葉であっさり否定される。

「で、実をいうと。あの場では本来の、つまり俺が居ない場合の世界では、君は死んでるんだよ。そのあと、君が死んだわけだから、暁美ほむらを拘束してた魔法が解けて、暁美ほむらがあの魔女を倒すんだけどね」

「……」

 確かに、討也が来ていなくても、あの場で自分は暁美ほむらを拘束しただろう。そう考えると討也が語るIfもあながち作り話ではなさそうである。

「で、そのあと出てくるのが佐倉杏子、君なんだよ。本来だったら巴マミが死に、魔法少女が暁美ほむらだけになったこの街に君がやってくることになるんだ」

 つまり原作通りである。

「ああ、確かに……そうしたかもしれないな」

 この街は魔女が出やすいから、と思いながらうなずく。

「俺がやったのは、君がこの街に来る理由を少し変えさせてもらっただけさ」

「……いや、魔女を撲滅したのを少しって……その魔女はどうしたんだ?そこのなぎさみたいに全員もとに戻したのか?」

「いや、グリーフシードの段階で保管してる。この一件が片付いたら……全員人間に戻すさ」

 その時は、この世界に居る魔法少女も全員人間に戻すけど。心の中で付け加えておく。

「この一件?って何のことですか?」

 意味が分からない、と首をかしげるさやかに、討也は楽しげに笑みを浮かべて答えた。

「近いうちに、《ワルプルギスの夜》がこの街にやってくる」

 その言葉に、マミと杏子、二人のベテラン魔法少女は血相を変えた。

 

 

「動きはないか……面白くない」

 四人が去ったあと、討也は一人玄関の扉を閉めながら呟いた。

 確か、原作ではこのくらいの時期に暁美ほむらが、佐倉杏子に《ワルプルギスの夜》が来ることを知らせたはずである。

 そういう意味では、伝える者が討也に代わっただけだったのだが……。

「魔法少女と魔女の関係を話せば’奴’も出てくると思ったんだけどねぇ。それとも……」

 《ワルプルギスの夜》というのは、鹿目まどかが魔法少女にならないと勝てないのだろうか。もしそうなのならば、暁美ほむら以外、佐倉杏子、巴マミ、美樹さやかの三人が《ワルプルギスの夜》との戦いまで生き残ったとしても何も不都合など無いのだろう。今もこの世界の様子をどこからか見ているハズの、この世界の神とやらは。

 ここに四人を招く前、「そろそろ蜂の巣を突いてみようと思っていた」なんて事を討也は言ったが、それはつまり、原作ではまだ知らないはずの情報を渡して、流れを狂わせて神の反応を見てみよう、という事だったのである。

 まあ見事に無反応だったが。

「うん。さすがに俺が《ワルプルギスの夜》討伐に参加すれば出てくるだろう」

 となれば、あとは《ワルプルギスの夜》が訪れるのを待つだけだ。と、討也は楽しげな笑みを浮かべつつ決戦の時を待つのだった。

 

 

「討也ー!裂けるチーズもう一個欲しいのです!」

「………………もうこの子おうちに帰ってもらおうかなぁ」

「裂けるチーズー!ハリーなのですー!」

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