元自衛隊員、学園都市で教師になる  〜今を生きる者のアリア編   作:風間しんや

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プロローグ&第一話

プロローグ

人工キヴォトス人

 ヴァルグラント連邦国との戦争の引き金になってしまった彼女らは大人たちのエゴによって生み出されてしまった悲しい存在である

 今日に至るまで彼女達はヴァルキューレ警察学校と連邦生徒会の厳重な監視下の中で保護されていた

 扱いの中では捕虜に近しいが、先生の「彼女達を許す」という発言により保護という扱いをしてきた

 しかしそれでも納得していない者もいる、それは彼女達のうちの一人が先生を撃ったという事実があるからだ

 自分を撃った存在を許す先生のその心理に彼女達は気付けるのでしょうか?

 

第一話

終戦から1週間後

 ヴァルキューレ警察学校DU地区支部

 久しぶりに日の目を見た彼女らはその眩しさに一瞬、目を閉じる

 目が慣れてくるとそこにはきれいな街並みが広がっていた

「きれい……」

 アマリアはふとそう呟いてしまう

 そう呟いてしまうほど綺麗だったのだ

 それは他の二人もだった

 いつも「自分はすぐ死ぬ」など言い、大抵のことには無関心だったセラフィナ

 リラはアマリアやセラフィナと違い、精神的に幼く2人のような性格ではないが、しかし別の意味でその街並みに驚いていた

「さて、まぁまずはキヴォトスを見て回ろうか」

 と少しラフな格好で車に寄りかかっている先生は3人を車へと乗せる

 まず最初に訪れたのはアビドス自治区

「ここはアビドスって言ってね、今じゃこうなってしまったけど、昔は他の学園よりも大きかったんだよ」

 と説明をする先生

 彼女達が聞いてくれていなくとも先生は真剣に話す

 その後はゲヘナ、トリニティ、ミレニアムなど様々な自治区を見て回り先生はその一つ一つを真剣に説明した

 最後にDU地区に戻って来た時先生は言う

「君達はこれから自分の思うように過ごしてほしい、自分が作られた存在だからってそれに囚われなくていい、人は自由に生きてこそなんだから」

 先生はそう言う、しかし

「……では、それは私たちには当てはまりませんね」

 アマリアはそう冷たく言う

「……なんで、そう言えるの?」

 先生は落ち着いた声で尋ねる

「私達は兵器です、それも使い切りの……そんな私達を人として扱うなど……あなたはどこまで馬鹿なんですか?兵器とおしゃべりしたり、人として見たりするなんて……バカらしいです!恥ずかしくないんですか!今日見て回っている時の私達を見る目はどうでしたか!?」

各地を見ている時、町中で向けられた目線には彼女達を嫌う者もあった

 彼女はその視線にも気付いていたのだ

 アマリアはそんな視線に耐えられなかった訳では無いが彼のその〝無能〟さに呆れていた

 先生はしばらく黙って彼女を見ていた。その瞳には怒りも悲しみもなく、ただ“受け止める”ような静けさがあった。

それが逆に、アマリアにはたまらなく腹立たしく思えた――。

 

 翌日

「それじゃあ、体験入学から行こうか!」

 出会って数秒で先生はそう言う

「「は?」」

 当然わけのわからないアマリアとセラフィナは理解できずにそんな声を出す

「いや、今後のことを決めるにもさ、まずは色々なことを知っておかないとね?」

 と説明するもやはり理解はできず、すると先生は

「さぁさぁ!ほらほら、乗った乗った!」

 と3人を押して車へと乗り込む、その時にリラは

「わ〜い!遊ぼ!」

 とはしゃいでいた

 

 

 まず最初に向かったのはアビドス高校だった

「ようこそおいでくださいました、皆さん!」

 そう言って出迎えたのはアビドス対策委員会の一人、アヤネだった

「アヤネ、ありがとうね、時間を作ってくれて」

 と先生は言う

「いえ、大丈夫ですよ先生の頼みなら」

 とアヤネは微笑む

「そうか……、さて、それで今日は何を予定してたの?」

 と尋ねる先生

「はい、実はクロコさんも呼んでウトナピシュティムの本船のあったところの調査に行こうと思いまして」

 と説明するアヤネ、アマリア達は知らない単語に首を傾げていた

「ウトナピシュティムの?あそこに金目のものはなかったと思うけど……」

 と顎をさする先生、すると

「ち、違います!連邦生徒会から頼まれてまして、どうやら最近、オートマトンなどが確認されているようで、自治区である私達に連絡があったんです」

 とアヤネは言う

「なるほどねぇ」

 と先生は納得し、振り向くと

「というわけらしい、みんなにも手伝ってもらうよ」

 と先生は微笑んで言う

 

 

 アビドス砂漠上空

「雨雲号って3機もあったんだ」

 ヘリ――雨雲号を操縦しながら先生は尋ねる

「はい、武装はシロコ先輩が見つけてきたものですけどオートパイロットと連携機能は元からあったので重宝してるんです」

 とアヤネは言う

「3機も」とは言っているが人が乗っているのはたったの1機であり残りの追随している2機は無人である

 護衛のように使ってはいるが眼下に敵がいないためあまり意味はないが

そうこうしているうちに、彼女達はウトナピシュティムの本船があった地へと辿り着く

「それじゃ、始めようか」

 と先生は言うとアビドス対策委員会の面々は武器を構える

「僕とホシノのそれぞれがタンクとして前に出る、二手に分かれられるようにそれぞれの背後についてほしい」

 先生はそう指示すると彼女達はそれぞれこう付いた

 先生班

 先生、シロコ*テラー(クロコ)、ノノミ、アマリア、リラ

 ホシノ班

 ホシノ、シロコ、アヤネ、セリカ、セラフィナ

 といった編成だ

「行くよ!」

 先生はそう言い、中へと足を踏み入れる

 

 中へ入るなりオートマトンなどの敵が攻撃を始め、すぐに乱戦になる

「セラフィナ!リラ!突出しすぎだ!」

 先生は爆炎の中でそう叫ぶ

「大丈夫です」

「だーいじょーぶ!」

 と真剣な回答とはしゃいだ回答が聞こえるも、やはり心配な先生、というのも彼女達の戦い方が狙撃を行うアマリアと違い捨て身の切り込みの様だからだ

「シロコ!クロコ!2人の援護を!」

 先生はそう叫ぶとシロコとシロコテラーは彼の横を走り過ぎていき

「「ん、分かった」」

 とその言葉を残していった

 

 

 調査の結果、オートマトンなどが稼働していた理由はウトナピシュティムの本船の防衛戦力であったことが判明し、最深部にあった機械を停止したことでそれを止めることができた

 

 その帰り、先生はセラフィナとリラへ言う

「……セラフィナ、リラ、悪いがもう少し自分を大切にした動きをしてくれ、今の君たちの戦い方は怖すぎる、いい?戦いも生きるのも誰かの支えがなきゃダメなんだ、分からなかったり自分じゃ無理そうだったら聞いて、僕が教えてあげるから」

 と彼が言うと

「うんうん!そうですよ〜、困ったら先生に尋ねればいいんです、もちろん私たちでもいいんです、「困ったらお互い様」なんですから!」

 とノノミも言う

 それにリラは「は〜い!」

 と元気よく答え、ノノミは微笑む

 しかし、セラフィナは何かを考えているようだった

 

 

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