透き通る世界の闇医者は人の呪い(現在 改訂の可能性あり) 作:宙は空である
スケバンモブたちのアケミへの呼び名が「姐さん」ではなく、「姐様」だと気づきましたので、修正しました。
解像度の低いエミュですみません。
今回からアンケートを設置しましたので答えていただけると嬉しいです。
散乱した瓦礫、ひび割れる地面、そんな荒廃した場所に人溜まりが一つあった。
「すみません。多分このつぎはぎの人が私を助けてくれたんだと思います。そう、ですよね?」
「まぁ、一応そうだね」
「あら、そうでしたの?」
右頬を腫らしたアケミが驚愕し、顔が青ざめていく。
それもそうだろう、自分が知人の誘拐犯だと思い込んでいた相手が、当人の恩人だと分かったのだから
アケミは自分が爆破したかつてマヒトの診療所だった場所を見やる。
「すみません、私の知人の恩人だったにも関わらず、このような仕打ちを」
マヒトはそれに対し少し気まずそうに返す。
「いや、いいよ。俺もミスって最後殴ちゃったし、これでおあいこ、なかったことにしよう」
「しかし、修繕費用などは…」
「あぁ、確かに修理費用は欲しいかも」
前回のマヒトのやらかしからは考えられないほど話はとんとん拍子に進む。これも、アケミの懐の広さによるものだろう。だが、波乱を呼ぶ声が一つ。
「そういえばこんなところに闇医者なんてあったッスかね?」
「あぁ、最近ここに来たからね闇医者も最近始めたんだよ」
「あら、そうなると新居ですわね。申し訳ありません。買ったばかりなのにこのような有様にしてしまいましたわ…」
「いや、大丈夫だよ」
周囲はマヒトのその気にしていない様子から「本当に気のいいひとでよかった」と思う。
だが、次のマヒトの発言で空気が変わる。
「だって、買ってないし」
__空気が凍る。
『こいつは今何を言ってるんだ?』
おそらくここにいるマヒト以外の全ての人間が思ったことだろう。
「え?あの、じゃあ不法占拠ということでしょうか?」
「うん、ここじゃ多分普通でしょ?」
___ブラックマーケット
確かに、管理者はマネーロンダリングするような碌でもない輩だが、だからといってブラックマーケットが規律のない無法地帯というわけではない、その碌でもない輩が定めたルールがあるのだから
「厄介ごとに首を突っ込んでしまいましたわね…」
さらに、ブラックマーケットにはマーケットガードと呼ばれる治安維持組織が存在する。
流石に一治安組織を真っ向から相手にできるほどの今のアケミたちは持っていない。
「なんかヤバい事でもあった?」
周囲のスケバンたちも頭を抱える現状でマヒトがそんな問いを投げかける。
「……姐様の代わりに説明してやるよ」
そこからマヒトはブラックマーケットのルールについて教わった。
主にブラックマーケットのルールについて、
「〜〜ってことだ。」
「なるほど、つまり君たちはどこの誰が管理者かわからない家を破壊した。そして、管理者次第ではそのマーケットガードが出張ってくるってことね。君たち、不味くない?」
「お前が!不法占拠してなかったらこんなことになってないんだよ!」
「はぁ!?俺のせい?!」
「落ち着いてください」
今にも殴り合いに発展しそうなスケバンとマヒトにアケミが声をかける。
「まず、私たちが勘違いしなければ、こんなことになりませんでしたわ。ですので、爆破に関してはこちらに非がありますわ」
「うっ……姐様」
「ほらね」
裁判長(アケミ)の判決にマヒトはしたり顔になる。だが、その直後、余裕の笑みは崩れる。
「しかし、アナタもこのままでは不法占拠していたことがバレますわよ?」
「あっ……」
__一応、俺も管理者側と敵対する可能性があるのか…
「……管理者側に生徒が雇われている可能性は?」
「十分にありますわ。というかほぼ雇われているでしょう」
マヒトの顔から滝のように汗が流れ出る。
___まずい。まだ魂の操作が完全に出来る状態じゃないのに生徒が含まれる治安維持組織に狙われるのは本当にまずい。
すると、マヒトが助けた少女が声をかける。
「そういえば、どうやって私を治したんですか?不法占拠となると医療行為はできなさそうですけど……」
「あぁ、それは」
___少し手のひら消し飛ぶけどいっか
マヒトはアケミの肩に触れる。
「こうやったの」
___無為転変
アケミの腫れていた右頬が元の状態に戻っていく*1。
その光景に周囲は驚愕する。
「え?腫れが引きましたわ…」
「お、おいお前!姉さんに何した!?」
取り巻きのスケバンがマヒトに銃を向ける。
「……ねぇ、俺、信用なさすぎない?」
「犯罪を犯罪と思ってないナチュラルボーン犯罪者に信用があると思うなよ!」
(そこまで言われる筋合いはないと思うけどなぁ)
「ね、姐さん?!体は大丈夫っスか?」
「え、えぇ……腫れが収まって、体の調子もよくなりましたわ」
アケミの言葉を聞き、周囲はもう一度驚愕する。
人に触れるだけで人を治すことができる存在、そんなファンタジーの世界から飛び出てきたような存在が目の前にいることに
「そう、見てもらった通り俺は人の魂をいじって人を治せるの」
「んで、魂を操作する練習をしたかったから、闇医者になろうとした」
マヒトの説明に一人のスケバンが割り込む。
「そして、診療所が必要と思って不法占拠したって事っスか?」
「そういうこと」
目の前にいるファンタジーツギハギ男の無鉄砲ぶりに周囲はさらに頭を抱える。
__こいつ、誰かが引き取らないといつかヤバいことになる。
おそらくこの場にいるほとんどのものがそう思っただろう。
するとマヒトのことを普通に心配したアケミが口を開く。
「もしよければあなたも仲間になるのはどうでしょう?」
「え?仲間に?」
「姐様、何言ってるんですか?!そもそもコイツスケバンじゃありませんよ!」
「今からスケバンになればいいでしょう?」
突如、「お前も鬼にならないか」ムーブをし始めたアケミに周囲はさらに困惑する。
「ねえ、もし仲間になったら、君たちの回復役として使ってくれる?」
「えぇ、もちろんそうしますわ」
「じゃあ、入ろうかな」
マヒトにとっては人の魂をいじる機会さえ手に入れればいいため、それを了承する。
「だから!お前はスケバン以前に女ですらないから、仲間になれねぇよ!」
「心がスケバンならスケバンでしょうが」
「えぇ、スケバンの心があれば男も女も関係ありませんわ」
「姐様?!」
ツギハギ男に共鳴しておかしくなっていくアケミに周囲はさらに混沌をきわめたとき
「あら?」
アケミのスマホからアラーム音が鳴り響く。
「もうこんな時間ですの?すみません、私は我が家に帰って寝ますわ。これ以上の夜ふかしはお肌に悪いですから」
肝心の問題はあまり解決したとは言えない状況だが、アケミも花の女子高生、お肌の管理以上に重要な問題は存在しない。そして、周囲もそれを理解している。
「じゃあ、今日はお開きだね。明日はどこで集合するの?」
まだ正式に仲間になってないマヒトが自分がこのグループのまとめ役と言わんばかりにその場を仕切る。
「明日は教授から手伝いを頼まれていますわ。ですので朝早くに…」
アケミがスマホでマップアプリを起動し、場所を指定する
「ここで集合にしましょう」
「了解ッス」「おっけー」
アケミは自分の指定した集合することに全員が同意したのを確認してから立ち上がる。
「では、みんなまた明日」
それにいち早くマヒトが反応する。
「うん!また明日ね!」
「だから、なんでお前そんなに姐様と距離近いんだよ…」
「もう仲間でしょ?じゃあ、仲良くしないと」
話しかけたスケバンはコイツと会話することにしんどさを覚え、それ以上の追求はしなかった。
「じゃあ、姐様も帰ったし、私たちも帰るか」
その声が聞こえると周囲はこのあとなにするかの会話で持ちきりになる。
「ねぇ、いい蕎麦屋知ってるんだけど行かない?」
「いいね!いっこ!」「私も」
蕎麦屋やらカラオケやら様々な店が候補に挙がる。それをマヒトは眺める。
___俺、呪霊だから、飲食店いけないんだよなぁ
それ以前にテメェ無一文だろうがという話だが、マヒトはちょっとした疎外感を感じていた。
すると、一人のスケバンがマヒトに声をかける。
「うん?えーと、朝になるまでその辺ふらふらしとこうかなぁ。寝れないし」
「ふーん、不眠症か。ふらふらするのもいいが明日の集合時間には遅れるなよ」
「わかってるよ」
そして、本格的なお開きとなります。各々が思い思いの場所へと向かう。
「それにしても」
『明日は教授から手伝いを頼まれていますわ。』
「教授って誰のことだろう?」
どこの誰かもわからない奴に期待するのはどうかと思う。
マヒトのブラックマーケットを歩く音は妙に軽快だ。
俺はこのとき退屈が裏返る予感がした。
ほむ、誰のことでしょう?
追記、マヒトが姐様の魂を前回操作できなかったのに今回操作できたのは神秘ガードを剥がしきったこととマヒトが黒閃を経験したからです。描写し忘れてました。
すみません。
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作者「読者……とか言ったか」
「どんな小説がタイプだ?」
「返答次第では今すぐbadを押して(※冗談です)俺好み……最低でも妥協点まで貴様のタイプを捻じ曲げる(※そんなことはしません)」
「因みに俺のタイプは」
「フロムとブルアカの二次創作がタイプです」
誤字、エミュ不足があれば、教えてください。
あとがき欄のネタ文いりますか?
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いる
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そんなもん書くなら本編かけ
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評価乞食しないなら書いて欲しい
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どちらもありうる…そんだけだ