百合ヶ丘女学院、それは人類の敵でヒュージに対抗する力を持つ少女達リリィの育成機関「ガーデン」の一つ
ここ百合ヶ丘女学院に所属するリリィ達により結成された部隊、レギオンの一つ「一柳隊(ラーズグリーズ)」のメンバー達は目の前の光景に言葉を失っていた
神琳「これは...一体...」
雨嘉「どうすればいいの?」
ニ水「はわわわわわわ!」
梨璃「すやすや」
結梨「すー、すー、」
梅「くかー」
彼女の目の前にあるもの赤ん坊になってしまっている部隊長一柳梨璃そして部隊員である一柳結梨と吉村・Thi・梅の姿であった
事の始まりは数時間前
閑「んぅ、んん」
この日いつものように目を覚ましたリリィの一人、伊藤閑は時計を見てある違和感を覚えた
彼女のルームメイトである一柳梨璃はいつもこの時間に部屋を出て朝練の為に射撃場へ向かうのだ、その際彼女が着替えたり身支度をする時の微かな物音がするのだが今朝はその音がしなかったのだ
閑「梨璃さん、今日は朝練に行ってないのかしら」
目を擦りながら二段ベットの梯子を降りながら呟くと下のベットを覗き込み首を傾げた
閑「居ない?けどCHARMは置きっぱなしね」
モゾッ
閑「っ!」
視界の端で何かが動いたのを感じた彼女は咄嗟にベットから距離をとる
彼女達リリィは学生であると同時にヒュージと戦う戦士でもある為常日頃から高度な訓練を積んでいる
閑もその例に漏れず迅速かつ素早い動きで戦闘体制を整えて自身のCHARMグンクニルの銃口を動いた何かに向けた
閑「・・・・」
数分の間沈黙が続き閑は相手が動くのを待ち続けたが一向に動く気配がない
閑「ヒュージではない?まぁ、そうよね...」
ここ百合ヶ丘女学院ではヒュージに対抗する拠点でもある為ヒュージの接近を知らせる警報も設置されておりそれが反応していないという事はさっき動いたものはヒュージではないだとすれば
閑「梨璃さんったら野良猫でも連れてきたのかしら?」
彼女のルームメイト、一柳梨璃はリリィの中でもかなりのお人好しもとい心優しい性格をしており大方怪我をした野良猫でも連れてきたのだろう
閑「連れてきたのならひとこと言ってくれても良いのに」
そう言うと閑は梨璃の連れてきた客人を一目拝もうと梨璃のベットに近づき布団を剥がす
閑「えっ!」
だがそこにいたのは猫では無かった...
閑「嘘っ、これって...」
そこに居たのは彼女のルームメイトである一柳梨璃だったがその姿は普段の姿と大きく異なっており一言で言えば幼くなっていたのだ、手足は短くなり全体的にモチモチとしたフォルムになっている
まさに赤ちゃんとしか言えない姿だった
閑「一体何が!どうして梨璃さんが!」
梨璃「ひぐっ、ふぇーーん!」
閑が大声を出した事で眠っていた梨璃が目を覚ましてしまいそのまま大きな声で泣き出してしまった
閑「こ、これはどうしたら!」
咄嗟に梨璃を抱き上げあやすが梨璃は泣き止まずさらに激しく泣いてしまう
梨璃「ふえぇぇぇぇん!ふえぇぇぇぇん!」
ドンドン
『すみません、隣の部屋のものです...赤ちゃんの泣き声がするんですが」
閑「あぁ、人が...よしよし梨璃さん、いい子だから泣き止んで」
??「一体何の騒ぎですの?」
閑「!?こ、この声は...」
楓「こんな朝早い時間に梨璃さんの部屋の前で何をやってますの?貴女達」
壱「楓?知らないわよ私達も何が何だか」
楠美「先に来た人たちの話だと赤ちゃんの泣き声がするって」
神琳「赤ちゃんのですか?」
ふえぇぇん!ふえぇぇぇん!
雨嘉「確かに聞こえる、でもなんで?」
ドンドン!ドンドン!
楓『梨璃さん!閑さん!聞こえてますの?』
閑「まずい、楓さんに今の梨璃さんの姿を見せる訳には...そうだ、夢結様なら!」
楓「返事がありませんわね...皆さんお退きになって!」
ニ水「楓さん!どこに行くんですか?」
楓「ドアをこじ開ける道具を持ってきますわ!」
閑「よし、ひとまずこれで」
梨璃「ふえぇぇぇぇん!ふえぇぇぇぇん!」
楓が去った隙に閑は部屋を出る準備を進めベットのシーツを使い梨璃の体を包み抱き上げCHARMを片手に窓へと近づいた
一方部屋の外では
ニ水「楓さん、流石にまずいですよ!」
楓「梨璃さんに何かあってからでは遅いですわ!こんな薄っぺらいドアの一枚や二枚、わたくしのお小遣いで弁償してやりますわ」
そう言って楓は自分用に作られたユニークCHARMジョワユーズを振るい梨璃達の部屋のドアをぶった斬った
ズバァン!
楓「梨璃さん!閑さん!入りますわよ!」
楓がニ水と雨嘉、神琳達と共に部屋に入るが中は間抜けの殻だった
神琳「誰も居ませんね」
雨嘉「二人ともどこにいっちゃったんだろ?」
ニ水「あっ、窓が空いています!」
楓「赤ちゃんの泣き声は外から聞こえますわね」
楓はそう言って窓のから飛び出しCHARMを使って屋根の上に上がる
そうして楓は目的の人物を見つけた
楓「見つけましたわ!」
楓の視線の先には寝巻きのままローファーを履きCHARMを片手に何かを抱えた閑の姿があった
楓「閑さんお待ちなさい!梨璃さんは何処ですの!」
閑「楓さんから引き離さないとでも何処に...そうだ!」
昨日の夜...
梨璃「ふんふふーん♪」
閑「どうしたの梨璃さん?随分ご機嫌ね、CHARMもいつも以上に磨いているし」
梨璃「はい、実は明日の朝の特訓にお姉様が付き合ってくれるんです」
閑「そう、良かったわね」
梨璃「はい!今からもう楽しみで楽しみで♪」
閑「夢結様ならきっと力になってくれる、今ならまだ練習場にいるはず」
楓の言葉を無視して閑は走り続け真っ直ぐ練習場を目指している
だがそこに
楓「逃がしませんわよ!」
閑「っ!」
振り向けば楓が直ぐそこまで迫っていてジョワユーズを自分に向ける振りかぶっているのが見えた
楓「はぁぁぁぁぁぁ!」
ズバァ!
閑「しまった!梨璃さん!」
楓の追撃を避けたはいいがそれにより閑は梨璃を手放してしまう
閑の手を離れた梨璃は宙を舞い次面に向かってゆっくりと落ちていった...だがそれを受け止める人影があった
シュパッ
夢結「貴女達、何をしてるの?」
閑「ゆ、夢結様!」
宙に舞った梨璃を受け止めたのは閑の探していたリリィ
今の梨璃を託すのに最も相応しい人物
梨璃のシュッツエンゲルである白井夢結がそこに居た