魔法少女リリカルなのは~Extreme Heart~ 作:nakazero
今回は短めです。
三年後
無人世界 アラクネア
「それでレネさん。いつになったらこっちに来るんですか?」
「まだ・・・・もう少し掛かりそうだな。片づけなきゃならん事がまだ結構残ってるから、多分あと半年ぐらいかな。」
「そんなに待てませんよ。」
そう言いながら、高町なのははため息をついた。
今、相手と普通に話しているが、なのはがいるのは標高がエベレストに匹敵する山の頂上である。
その場所でなのはは、正座のまま目を閉じ、右手を前に出したまま動かずにいた。
その右手には、米粒くらいの魔力弾を精製したまま、それを維持している。
気温はマイナス40℃を下回り、辺りは大雪で吹きあられており、視界はあまり良くない状況。
そんな中で、なのはは平然とした様子で会話を続ける。
「そんなにそっちは厳しいんですか?」
「いや、それほどでもないんだが。簡単にいえば内紛が結構多くてな、その処理に追われてる所為だよ。」
「それなら仕方ありませんね。」
そう言うと、なのはは目を開け、目の前に視線を移す。
そこには
「ぐるうううるるるるるるう」
体長は4メートルはあろう大熊がなのはを睨み付けていた。
「じゃあ、またあとで掛け直しますね、レネさん。」
「わかった。」
そう言うと、会話が切れる。
「さてと・・・」
そう呟き、なのはは立ち上がる。
マイナス40℃の世界であるのにも関わらず、なのはには何ともないかのように準備運動を始める。
「ぐわああああああああああああああああああああああ!」
だが、それをチャンスと思ったのか、大熊は彼女に襲いかかる。
それに対しなのはは、
「はっ!」
足の力を込め、一気に地面に向けて解き放つ
ドンッ!!
轟音が響き、彼女は一気に5メートル近く飛び、大熊の攻撃をよけ、大熊の後ろに着地する。
そのまま、回転しながら大熊にむけて後ろ蹴りを放った。
普通なら少女ごとき蹴り等、大熊には大したダメージは見込めない。
そう普通ならばの話だが・・・・・
ドゴオオオオン!
だが、なのはは普通の少女ではなかった。
なのはの放った後ろ蹴りは、大熊の足を直撃し、そのまま4メートルの巨体を一回転させた。
「ギャウッ!」
大熊は頭から地面に落下し、奇妙な声を出して、動かなくなった。
それを確認するとなのはは警戒を解き、大熊に近づき、様子を確認する。
どうやら頭を打って、気絶しているようだった。
「ごめんね・・・・でもね、私も死ぬわけにはいかないんだ。」
そう言いつつ、なのはは大熊に治癒術をかける。
決してそれほどの効果はないが、少しでも安らげる事が出来るならと、彼女は治癒術をかける。
ある程度それを終えると、なのはは立ち上がり、その場をあとにした。
山を降り、近くにあった川でなのはは久しぶりの水浴びをする。
一通り、浴びるとなのはは水面に浮かんだ自分の顔を見る。
水面に浮かんだ自分は家を出た時より凛々しくなっていた。
家を出てから三年が経ち、なのはの身体は成長した。
ただ、その成長度が普通の子より少し発達していた。
身長はあれからかなり伸び、160程になった。
それ以外のところも成長しているが、そこは割愛さしていただく。
リュックから服を取り出し、着替える。
「あれから三年か・・・」
服を着替え、近くから木を集め焚き火を作りながら、なのははそう呟いた。
家を旅立って、家族はどうしているだろう・・・・
きっと心配しているのだろうとなのはは思う。
でも、心配しないでほしいとも思う。
何故って・・・・・
それは・・・・・・・
『なにを考えにふけっているのですかマスター』
「なに?聞いてたのエクス」
急に私の首に下げていた虹色の宝石が煌き、話しかけてきた。
私は微笑みながら、それに答え、空を見上げる。
夜になった空は、山にいたときとは嘘の様に晴れ渡り、きれいな星空が見えた。
「綺麗だね、エクス」
『そうですねマスター。まるであなたの命の輝きの様ですよ。』
「にゃはは。褒めてもなにもでないよ。」
なのはは笑いながら、下げていた宝石、エクスを手に乗せる。
「・・・・・いったん里帰りしてみてもいいかな?」
『それは、あなたが決める事ですよマスター』
「相変わらず厳しいね。エクス、レネさんに伝言お願いできる?一端故郷に戻るって」
『わかりました・・・・・・送信完了』
なのははエクスにありがとうを言うと、火を消して旅支度を始める。
そして旅支度を整え、彼女は立ち上がり、エクスにそっと触れる。
「じゃあ行こうか・・・・エクス」
『はい!マイマスター』
そう言うと、なのはの身体が輝き、次の瞬間にはなのはの姿は消えていた。
次回は17日11:00に出す予定です。
質問・リクエストも受け付けます。
ではまた