華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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いざ、佛跳墻作り

遂に始まるスープ作り、果たして究極の薬膳中華スープは出来るのか?

 

~台所~

 

 

美鈴

「では…早速始めましょう!」

 

麟「よろしく頼む、美鈴」

 

美鈴

「…とは言うものの、材料は基本的に下処理がされてますから…あとは細かく切ったりして約1日くらい蒸せば終わりですけどね」

 

麟「あそうなの!?」

 

美鈴

「はい、市場で売られている食材等は基本的に下処理済の物が多いので♪こちらとしては下処理する時間が省けてありがたいですよ♪」

 

麟「ラッキーラッキーですよってことかぁ」

 

美鈴

「じゃあ早速、この大きな入れ物に…よいしょっと!」

 

ドスンッ!

 

麟「…デッケー入れ物だこりゃ」

 

美鈴

「結構な量を仕入れてもらったので、このくらいの大きさでないと!」

 

麟「仕入れ過ぎなんだよなぁ…いくつか永琳さんのお礼用に差っ引いとくかな」

 

美鈴

「ええ♪これだけの材料があれば、お礼用に差っ引いてもスープ作りには何の支障もないと思いますよ」

 

麟「(ゴソゴソ…)んじゃこのくらい貰っとこ。あ、冬虫夏草もいくつか貰っても?」

 

美鈴

「…もしかして、魔理沙さんへ?」

 

麟「あいつなら喜んで飛びつくだろ?でも、先に使う分だけ取ってからにしよう。それで残った分だけ貰うよ」

 

美鈴

「请吧♪*1

 

麟「謝謝♪」

 

 

~スープ作り開始~

 

 

美鈴

「佛跳墻作りは難しくありません。材料をある程度の大きさに切って、あとは入れ物の中に押し込むだけの簡単なお仕事です」

 

麟「本当に作るの()()は簡単だな」 スッ

 

シュババババババババッ!!

 

美鈴

「はい。このスープは材料集めが難航するだけで、それ以外はさほど手間ではありません」

 

麟「このスープを最初に作った人は、宮殿の医師かなんかが皇帝や王様の為に作ったのかって思うよ」

 

美鈴

「でもスープの由来は『この匂いを嗅いだ修行僧が、堪らなくなって塀をも飛び越える』みたいな諸説なんで、庶民が作ったんじゃないんですかね?」

 

麟「どうなんだか?」

 

ポポポポポイッ

 

美鈴

「あ、材料入れ終わりました?」

 

麟「ああ、入れ終わったよ」

 

美鈴

「じゃあ煮沸消毒した霧の湖の水を並々と注ぎまして…」

 

ドボボボボボッ

 

麟「蓋をして…」

 

カポッ

 

美鈴

「紙で蓋を目張りして…」

 

ペタペタペタ

 

麟「あとは熱するだけか」

 

美鈴

「はい♪でもここで火を通さず、外でやりましょう」

 

麟「さすがに台所を丸一日占拠するのはあれだもんか」

 

美鈴

「てことで館の外に焼却所があるので、そこで熱を入れましょう」

 

麟「そこにならこの入れ物を置くスペースと熱する為の燃料もあるってわけか」

 

美鈴

「はいっ!」

 

麟「なら持っていくか…よっこいしょっと」

 

ヒョイッ

 

美鈴

「意外とあっさり持ち上げましたね」

 

麟「結構重いけどな?ほら、早く案内してくれ。このままだと重くて落としそう」

 

美鈴

「了解です♪」

 

佛跳墻のある程度の工程は終えたので、遂に気の遠くなるような火入れの時がやってきた。

 

 

~焼却所~

 

 

スタスタ

 

美鈴

「ではここら辺に置いてください」

 

麟「よっ…こいしょ…と」

 

ゴトッ

 

美鈴

「あとは薪と軽く燃料をここに入れて…燃えチャッカファイア!」

 

ボッ…!!

 

麟「あとは明日の朝まで火入れか?」

 

美鈴

「ちょこちょこ確認しながらになりますけど、あとは温め続けるだけですね」

 

麟「んじゃ今日1日こいつに付きっきりか…長い戦いになりそうだ」

 

美鈴

「私も最後までお付き合いしますよ♪スープの様子は交代交代で確認しましょうか」

 

麟「賛成。だけど俺はこのまま外で寝よっかな?ちょっとした野外キャンプみたいな感じで」

 

美鈴

「いいですね!あ、それじゃあ私の部屋からハンモックを2つくらい持ってきますよ♪」

 

麟「じゃあ咲夜には俺から説明しておくよ」

 

美鈴

「了解です♪」

*1
中国語で『どうぞ』の意

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