華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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佛跳墻への火入れ

コトコトコトコト…

 

 

麟「これ…風味とか飛ばねぇのかな?」

 

スタスタ

 

美鈴

「ハンモックを持ってきましたよ〜って、そんなジーッと見なくても大丈夫ですよ?」

 

麟「美鈴がそう言うならそうなんだろうけど…いかんせん火が強いんじゃねぇかと思って…」

 

美鈴

「ふふふっ♪そう思うのも無理はありませんよ。あ、咲夜さんには伝えといてくれましたか?」

 

麟「おう。晩飯もこっちは自分で済ませるって言っといた」

 

美鈴

「えっ?」

 

麟「せっかくだから俺達だけの飯を食おうと思って」

 

美鈴

「私達だけのご飯?」

 

麟「野外飯だよ、野外飯♪」

 

美鈴

「野外飯…?つまり野営飯のようなものですね?」

 

麟「対♪*1

 

美鈴

「なるほど…だから私達だけのご飯…。心が踊りますね?」

 

麟「野外でしか食えない飯ってのは沢山ある。それを俺と美鈴、2人きりで作って食べる!最高じゃね?」

 

美鈴

「あとで皆さんにバレたら面倒ですよ〜?♪」

 

麟「そん時はそん時」

 

美鈴

「怖いもの知らずですね〜♪」

 

麟「さーて、飯作る前にスープの様子見しとくか?」

 

美鈴

「そうですね、少しだけ見ておきますか」

 

 

コトコトコトコトコト

 

 

麟「…少し火が強いか?」

 

美鈴

「薪を減らして火を少し弱くしますか」

 

麟「あいよ」

 

サッサッ…

 

麟「あっちぃ…とりあえずこのくらい弱くしとけば大丈夫かな?」

 

美鈴

「ええ、しばらくはこのぐらいで温め続けましょう」

 

麟「んじゃこっちも晩飯の準備だな」

 

美鈴

「はいはい♪」

 

 

 

それから時間は過ぎていき…

 

 

 

コトコトコトコトコト

 

 

 

幻想郷はすっかり夜に更け、佛跳墻を温める炎だけが明るく光っていた。

 

麟「あれから約6時間くらい経過したか…もう周りもすっかり真っ暗だな」

 

美鈴

「もうすぐ火も消えそうですね。あとはこのまま余熱で熱を通す感じで良いと思いますよ」

 

麟「完成したら…すぐ阿求のとこにまで持っていかないとな」

 

美鈴

「焦りは禁物ですよ、焦ってしまったら元も子もありませんからね」

 

麟「分かってるよそんな事。でも…もうすぐ完成するって思うと、ちょっとソワソワしちまうな」

 

美鈴

「分かります、早く完成しないかな〜って落ち着けなくなりますよね」

 

麟「この量、1週間分くらいになりそうかな?結構な量が出来そうだし」

 

美鈴

「1日1杯、1週間欠かさずに飲めば阿求さんもきっと元気になりますよ」

 

麟「ああ、そうなる事を祈るよ」

 

美鈴

「では私達もそろそろ寝ましょう。あとは明日のお楽しみです!」

 

麟「明日が待ち遠しくて寝れないかもな、俺」

 

美鈴

「寝れない場合は目を瞑るだけでも大丈夫ですよ」

 

麟「さっすが〜?普段から居眠りしてる人はそういう豆知識も教えてくれるのか」

 

美鈴

「その言い方やめてください(汗)」

 

麟「悪い悪い♪んじゃそろそろ寝ますかね、おやすみ美鈴」

 

美鈴

「はい♪おやすみなさい」

*1
中国語で『正解』の意

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