華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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猿神からの贈り物

スタスタ

 

麟「さーて、元気になった阿求は見た。永琳さんに借りてた物は返した。魔理沙と永琳さんにお土産は渡した!となると…あとはのんびり花見でもしてますかねぇ?(キョロキョロ)どこか桜を見るに相応しいベストポジションは…」

 

 

「「うきーっ!!」」 シュバッ!!

 

 

麟「んあ?」

 

シュタッ!

 

美天

「よう旦那!♪」

 

麟「よう美天、花見は楽しんでるか?」

 

美天

「もちろん!私、初めて本物の桜ってのを見たよ!いつもは地底でたまに降る石桜*1で石花見*2しかした事なかったからね〜♪」

 

麟「それって…地底の事情で言ったらかなりマズい状況なんじゃ…」

 

美天

「え、そうなの?」

 

麟「本来、適切な処置を施さなきゃならない死体を放置した結果…その石桜吹雪が地底に発生するって話だったからなぁ…(汗)この事が映姫さんとかにバレたら、さとりの奴がどやされるのか…?」

 

美天

「???」

 

麟「ま…俺にゃ関係のない事か。で?美天は俺になんか用でも?」

 

美天

「へへ〜ん♪旦那にちょっとしたお土産があってね〜(ゴソゴソ)アレ?ドコダッタッケ…ア、アッタアッタ」

 

スポンッ☆

 

麟「何それ、壺?」

 

美天

「この壺の中身はなんでしょーか!」

 

麟「その中身が俺へのお土産ってわけか」

 

美天

「当てたら旦那にこれをあげるよ!」

 

麟「つまりその中身の答えを間違えたら、それは貰えなくなるわけだな?」

 

美天

「え…あ…ソ、ソウナッチャウノカナ?」

 

麟「なんであげるって言い出したお前が分かってねぇんだよ(汗)」

 

美天

「あげたいけど…中身が何だか当てて欲しいし…」

 

麟「断言する。絶対に当てられない自信しかない」

 

美天

「そんなぁ!?」 ガーンッ!!

 

麟「畜生の獣が人間の俺に何をくれるかなんて当てられるか」

 

美天

「旦那はただの人間じゃないよ!恩人の人間だよ!」

 

麟「大して変わんねぇよ」

 

美天

「ウキ?」

 

麟「やれやれ…」

 

美天

「むーっ…分かったよ。じゃあ素直にこの壺の中身を言いますよーだ」

 

麟「なんでお前が不貞腐れるんだか。で?壺の中身はなんじゃらほい」

 

美天

「へへ〜♪この壺の中には、私特製の()()が入ってるんだ〜!」

 

麟「練酒(ねりざけ)?なんだそりゃ」

 

美天

「お米ともち米を発酵させて作った、食べるお酒でーす!♪」

 

麟「なにその新感覚なお酒、面白いな。でもどうやって作ったんだ?畜生界には畑とか田んぼなんてものは無いだろ?」

 

美天

山姥(やまんば)*3さんに作るのを協力してもらいましたー!」

 

麟「なにぃっ!?ま、またあの人は色んな事に絡んでくるな…(汗)」

 

美天

「旦那の為に作るって言ったらめっちゃ協力してくれた」

 

麟「でしょーね!(汗)」

 

美天

「早速食べてみてよ!」 ススス♪

 

麟「んじゃ遠慮なく貰うよ」 グッ…

 

パカッ

 

フワァァァ…

 

麟「(スンスン…)あー…匂いはアルコールの混じったヨーグルトみたいな匂いがする」

 

美天

「ハヤクハヤク♪」

 

麟「わーったわーった。んじゃ、いただきまーす」 パクッ

 

モニュモニュ

 

美天

「どうかな?」

 

麟「…味はヨーグルトみたいな感じなのに、ところどころちゃんと酒っぽい味もする。結構イケるな?美味いよこの練酒」

 

美天

「…!やったぁ!♪」

 

麟「ただアルコール度数が弱そうな感じがするから、パクパクいけるのが問題だな。調子乗って食べてたら悪酔いしそう」

 

美天

「デザートみたいな感じで食べてもいいんじゃない?」

 

麟「だな。でも足が速そうだから…早めに食べちゃうよ。ありがとうな美天」

 

美天

「へへっ♪気に入ってくれてなにより♪また山姥さんにお願いして、一緒に作ってもらお〜っと♪」

 

麟「気持ちは嬉しいけど、あんまり作り過ぎるなよ?」

 

美天

「はーい♪それじゃあ私はここら辺でドロンさせてもらいます!じゃあね旦那!」 ドゥッ!

 

麟「ネムノさんに会う事があったら、練酒ありがとうって伝えといてくれ〜」

 

 

美天

「あいよ〜っ!うきーっ!♪」 シュタッ! シュタッ!

*1
土の下に眠る死体の肉体が土に還った後、残った魂が純化されて結晶化してしまった物

この結晶は〖純粋な魂〗によって構成されている為、怨霊達の大好物でもある

*2
死体に適切な処置をせずに放置すると死体が最終的に石桜となり、この結晶が地底世界にて美しい桜吹雪をもたしてしまう

*3
坂田ネムノ

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