瑞霊
「はぁ…はぁ…はぁ…!うぐ…っ!」 ドサッ…
残無と魔狼と日狭美の猛攻によって瀕死寸前の重傷を負った瑞霊。傷だらけの身体に残された僅かな体力を振り絞り、少しでも残無達から距離を取ろうとしていたが…もうその身体には限界が訪れていた。
瑞霊
「こ、こんな所で…くたばってたまるか…っ!私は必ず博麗の巫女へ対する復讐を…!」
ザッザッザッ…
瑞霊
「っ!?」
(マ、マズい…奴等に私の居場所が…っ!)
茂みの奥から瀕死の瑞霊の元に近づく足音が聞こえ、瑞霊はその足音が残無達のものだと思い込んだ。…が
ザッ…!
???
「やっぱり…お前だったのか、瑞霊」
瑞霊
「お、お前は…っ!?」
~魅魔の住処~
パァァァァッ…
魅魔
「懐かしい気配を感じたからまさかと思ったけど…お前も封印から解き放たれていたんだな。瑞霊」
瑞霊
「それはこっちのセリフだ…魅魔」
茂みの奥から現れたのは、怨霊の魅魔だった。
魅魔と瑞霊は人間時代からの知り合いであり、お互いに先代の巫女に封印された事がある怨霊同士だった。
現在、魅魔の回復魔法によって治療中。
魅魔
「しかし…まさか久しぶりの再会が、こんなボロボロな状態でとは思いもしなかったよ。何がどうなったらこんな事になる?」
瑞霊
「ふん…お前には関係のない事だ」
魅魔
「ま…概ねお前の自業自得だろうけどな。
瑞霊
「黙れ…!お前だって私と同じ穴の
魅魔
「まだ治療は終わってないから大声出すなし」
瑞霊
「ちっ…」
魅魔
「同じ穴の狢…ね。ま、昔の私はそうだったかもなってところで治療完了!あとはしばらく安静にしてりゃ全回復するよ」
瑞霊
「ふん…私はお前に感謝なんかしないぞ」
魅魔
「別に感謝なんかはしなくて構わないけど、その代わりに…お前の事を少しくらいは話してくれてもいいんじゃないか?礼の代わりにな」
瑞霊
「私の事だと…?」
魅魔
「なんとなくだが、お前は自分の身体が完全回復した暁には…何か事を起こそうとしてるだろ?お前の事情は分からずとも、それくらいはなんとなくでも察せる」
瑞霊
「ふん…まあいい、治療の礼代わりに少しだけ教えてやる。私はこの身体が完全回復したら、博麗の巫女の復讐を始める」
魅魔
「博麗の巫女への復讐…ね。やっぱりお前は…あの時の事を未だに恨み続けてるわけか…」
瑞霊
「たとえ今の博麗の巫女がその事を知らなくとも、私には関係ない!必ずこの復讐を成し遂げてやる…!お前も私と一緒に来ないか?魅魔」
魅魔
「は?私が?お前と?」
瑞霊
「お前も博麗の巫女に封印された側…奴に強い恨みを持っているのは同じだろう?利害は一致するはず」
魅魔
「あー…悪いけど、私は博麗の巫女への復讐になんか興味はない。お前1人でやってろ」
瑞霊
「な…っ?!」
魅魔
「だって私、自分がどんなに重い罪を犯してしまったかを十分に理解してるから。封印されて当然の事を、私はしでかしたって自覚は持ってる」
瑞霊
「…」
魅魔
「そんなに博麗の巫女へ復讐したいのなら、お前1人で勝手にやってろ」
瑞霊
「…ああ、そうかよ!」 ガタッ!!
魅魔
「…」
瑞霊
「ちっ…!」 ガッ!
魅魔
「…おい瑞霊」
瑞霊
「今度はなんだ!」
魅魔
「どうせ言ったところでお前は復讐の手を下げないってのは分かってるけど、これだけは一応言っておく」
「「いつか自分の行動に後悔して、泣く日が来るのもそう遠くはないと思うぞ」」
瑞霊
「…ほざけっ!」
ガチャッ
バタンッ!!!
魅魔
「…」
ガギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…!!
瑞霊
「何が博麗の巫女への復讐に後悔して泣く日が来るだ!そんな瞬間、私に来るわけないだろう!」
ギュアァーンッ…!!
魅魔
「…行っちまった。きっと霊華は博麗の巫女という立場上お前を封印しなくちゃならなかった事を、お前を自らの手で封印してしまった事を、死ぬ直前まで後悔し続けていたかもしれないってのに…どうしてお前はそれが分からない?瑞霊」