華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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人里に解き放たれし怨念

~人里~

 

 

文「号外号外!号外ですよ~っ!」

 

 

バサバサァッ!!

 

 

『お、なんだなんだ?』

 

『文々。新聞の新しい号外だわ』

 

『今回の号外はどんな内容だ?』

 

『なになに…〖華月麟 かれこれ2週間以上、神社の鳥居で瞑想中〗だとよ』

 

『さすがは麟さんだ。あの命蓮寺の僧侶様ですら、彼の忍耐力には感嘆するものがあるとか言っていたしな』

 

『2週間も鳥居の上で瞑想してるのか。飲み食いはしてるんかね?』

 

『ん?よく見たらまだ何か書いてあるぞ〖肝心の博麗の巫女、博麗神社に不在。華月麟1人で神社を任せ、遊び惚けているのか?〗だとよ』

 

『ま~たあの巫女様は麟さんに仕事を押し付けて遊び惚けてるのか?』

 

『最近はそんな事は無いと思ったのに…』

 

妹紅(瑞霊憑依)

『文々。新聞…確か鴉天狗の奴が書いているとかいう新聞だったか…。こんなくだらない内容の号外を、よくもまぁばら撒けるものだ…。こんなくだらない記事しか書けないというのなら、もっとこの私がこの地上を恐怖のどん底へ落とさなければならない…か』

 

 

ザワザワ…

 

 

妹紅(瑞霊憑依)

『ん?』

(あの人だかりはなんだ?)

 

 

にとり

「いらっしゃいいらっしゃい♪今朝釣れた、新鮮な鰻の蒲焼きは如何かな?」

 

 

妹紅(瑞霊憑依)

(あれは…人間のフリをして、人間相手に商売している妖怪か。ん?あっちは…)

 

 

美宵(奥野田(おくのだ) 美宵(みよい))

「よいしょっと…(ドスンッ)とりあえず営業までの仕込みと準備はこのくらいでいいかな?」

 

 

妹紅(瑞霊憑依)

(あれは座敷童(ざしきわらし)…。他にも妖怪共の気も感じ取れる)

『まさか…今の人里がここまで酷いとはな…。人里には妖怪は立ち入れないはずなのに、どいつもこいつも正体は隠しつつも人里で当たり前のように活動してやがる。まあ…博麗の巫女があの体たらくでは、人間が妖怪に敗れるのも無理はないというわけか…全くくだらん』

 

 

妹紅に憑依をした瑞霊はまず人里へ降り立った。そして彼女は妖怪と人間が共存(?)している現状を目の当たりにし、霊夢に対して激しい失意の念を露わにした。果たして今の幻想郷の何がそんなに気に食わないというのか…。

 

 

サァァァァァァァァァァッ…

 

 

文「(カキカキカキ)ふう、今のところはこんな状況かしらね」

 

一方、どこかで反獄王の話を聞きつけた文は、独自の手段を用いて事件の情報(ネタ)をかき集めていた。

 

文「麟さんに取材しても何も答えてくれないし、肝心の霊夢さんは不在…まったくネタが集まりやしない。しかも集めた情報も途切れ途切れだからイマイチまとまらないし…。もう少し新聞の一面を大々と飾れるような事が起きないかしら?」

 

そして文は、今回の事件に関した情報が大して集まらない為、なんとも不謹慎な事を呟くのだった。

 

…じゃあ、ずっと鳥居上で瞑想をしているという、麟はどうしているかというと?

 

 

 

麟「くそ…昨日辺りから、妹紅の気が消えて代わりに別の気が膨れやがった…。恐らくは反獄王に妹紅の身体を乗っ取られたか…?とにかく…まだ奴本体を捉えられそうにないか…」

 

 

どうやら瞑想しつつ、幻想郷で何が起き始めているのかを把握していた。しかし、彼はまだ動く気配は見受けられない。一体、何を待っているのだろうか…?

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