華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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最強の貧乏神・依神紫苑

ザッ…

 

 

隠岐奈

「いいか依神紫苑、私の能力で君に生命エネルギーを注ぎ込む。そうすれば君は超貧乏神状態へ覚醒出来るはずだ。しかし…暴走の危険も伴う、その覚悟はあるな!?」

 

紫苑

「はいっ!」

 

隠岐奈は、早速紫苑を超貧乏神状態へ覚醒させる為の準備に取り掛かっていた。

 

女苑

「ねえ霊夢…うちの姉さん、自分の能力を制御出来ると思う?」

 

霊夢

「…自分の能力を制御出来なかったさとりとこいしですら、麟に出会ってから能力の制御に成功出来てるから…私は制御出来るに賭けてみるわ」

 

女苑

「ふーん…」

 

魔理沙

「さあて…吉と出るか凶と出るか!」

 

 

隠岐奈

「では行くぞ…依神紫苑!」

 

紫苑

「お願いします!」

 

隠岐奈

「はぁぁぁ…はっ!」 バッ!

 

ガチャ

 

オォォォォォォォォォォッ…!!

 

紫苑

「…!」 ギリッ…!!

 

隠岐奈は紫苑の背後に扉を出現させ、紫苑に生命エネルギーを注ぎ始める

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

紫苑

「ぐ、うぅ…!!」 ギリッ…!!

 

そのあまりにも強大なエネルギーに、紫苑の顔が苦悶の表情に染まり始めていた。

 

女苑

「ね、姉さん!」

 

魔理沙

「あの表情…マズいんじゃないのか!?」

 

霊夢

「紫苑!無茶は禁物よ!」

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

紫苑

「ぬぅぅぅぅぅぅ…!!」 ゴゴゴゴゴ…!!

 

隠岐奈

「依神紫苑!無茶するな!無理ならばこの程度でエネルギーの供給を…」

 

紫苑

「大丈夫です…!!」

 

隠岐奈

「なに…っ!?しかし…お前も限界が…!」

 

紫苑

「麟さんが…貧乏神であるこの私を…!周りの皆までも巻き込んで不幸にしてしまうこの私の力を…!こんな私を…あの人は頼ってくれたんだ…!その思いに…絶対答えてみせるわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」 グアッ…!!

 

 

カッ…!!

 

 

隠岐奈

「こ、これは…!」

 

魔理沙

「うおっ…!?」

 

霊夢

「紫苑…!」

 

女苑

「ね、姉さん…!」

 

 

 

紫苑

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」

 

 

 

 

 

グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダッダッダッダッ!!

 

 

 

ザザーッ!

 

 

マミゾウ

「よし!なんとか到着じゃ!」

 

 

ザザーッ!

 

 

正邪

「ふぅ…だいぶ遅れた…って!?マ、マミゾウ!?なんでお前がここに!」

 

 

マミゾウ

「正邪!?ああ…?さてはお主も、あの鴉天狗がばら蒔いてた号外を読んで、麟の事が心配になった口じゃな?」

 

正邪

「へんっ!私はただ、風邪をひいて弱りきったあいつの滑稽な姿を見たくなっただけだっての!」

 

マミゾウ

「正直じゃないのぉ?」

 

 

ズザザァッ…!!

 

 

潤美

「坊や…!」

 

 

マミゾウ

「んあぁ!?お主も来よったのか、潤美!」

 

潤美

「ん?おやマミゾウさん、あんたもこの号外を読んだ口かい?」

 

マミゾウ

「うむ、そんなとこじゃよ」

 

正邪

「…」

(なんだこのおっぱいモンスター…。てか胸デッカ!?り、麟の奴はやっぱり巨乳好きなのかな…?)

 

潤美

「そっちの特徴的な格好した子は…天邪鬼の鬼人正邪だね?」

 

正邪

「けっ、お前みたいな奴に名前を知られてるなんて不愉快極まりないな」

 

潤美

(天邪鬼だから…逆の事を言っていると捉えていいんだろうか?)

「お前さんも坊やが心配なのかい?」

 

正邪

「私はあいつにそこまで心配するような感情は持ち合わせちゃいねーよ」

 

潤美

「ならどうしてここまで来たんだい」

 

正邪

「風邪で弱ったあいつの滑稽な姿を見たくなっただけだ」

 

潤美

「まあ…そういう事にしとくとしようかい」

 

 

ドタドタドタ!!

 

ズザザァッ…!!

 

 

勇儀

「博麗神社前の階段まで到着だ!」

 

萃香

「あとはこの階段を登るだけ!」

 

 

正邪

「げぇっ!?鬼共まで来やがったか…」

 

マミゾウ

「彼奴の号外…意外と幅広く配られとったんかの?」

 

潤美

「あれは確か…地底の元締めを務めてる鬼さんかい?坊やったらモテモテねぇ♪」

 

勇儀

「ん!マミゾウに正邪に、見慣れない牛鬼までいるぞ!」

 

萃香

「もう少し駆け付けてくるかなと思ったけど、意外に少ないもんだね〜?」

 

マミゾウ

「勇儀に萃香、まさかお主らまで来るとは思わんかったぞ」

 

勇儀

「マミゾウか、お前もこの号外を見た口かい?」

 

マミゾウ

「ああそうじゃい♪」

 

萃香

「私達の弟分がマズい状況だってんだ、駆け付けないわけないだろ?」

 

マミゾウ

「それもそうじゃな?」

 

勇儀

「しっかし…そこの見慣れない牛鬼さんや、お前の名前はなんだい?」

 

潤美

「私は牛崎潤美。三途の川で漁業を営んでる牛鬼さ」

 

勇儀

「よろしく潤美。あたしは星熊勇儀だ」

 

萃香

「私は伊吹萃香。なあ潤美、一体どういう馴れ初めで麟と知り合ったんだ?」

 

潤美

「簡単に説明するなら、あの子が私の釣った魚を食べて『美味しい』って褒めてくれた以来、あの子はうちの常連さんみたいな存在になったってとこだよ」

 

勇儀

「ふっ…たった一言で麟に惚れちまったってわけかい。あいつらしいねぇ」

 

萃香

「しっかし、まさか正邪まで来てるのは予想外だったよ」

 

正邪

「私がここに居ちゃ悪いのか?」

 

萃香

「そんな事はないさ?麟を心配する奴に、良いも悪いも無いからねぇ」

 

正邪

「けっ…」

 

マミゾウ

「よーし!こんなとこでグズグズしておられん!早くこの階段を上るぞ!」

 

萃・勇・潤

『おーっ!』

 

正邪

「…おう」

 

 

バヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

マミ・正・潤

『!?!?』

 

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

 

勇儀

「(ゾクゥッ!?)な、なんだ…!?この寒気のするようなオーラは…!?」

 

萃香

「い、一体どこからこんなオーラが…!?」

 

 

ザッ…ザッ…ザッ…

 

 

正邪

「ん…?(チラ…)お、おい!?あれはなんだ!?」

 

マミゾウ

「んん…?」 ジーッ…

 

5人が博麗神社の階段を登ろうとした瞬間、突然凄まじい負のオーラが5人の元にまで流れ着いていた。

 

正邪がとある人物を目にして声を荒らげ、マミゾウが目を凝らして正体を確認すると…

 

 

 

バヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

 

CATASTROPHE!

(大災害)

 

 

 

紫苑(超貧乏神状態)

【挿絵表示】

「…」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…!!

 

 

 

A negative aura that crushes everything.

(この負のオーラは全てを圧し潰す)

 

 

 

摩多羅隠岐奈から与えられた生命エネルギーと、麟から送られた激励の言葉によって超貧乏神状態へと覚醒した依神紫苑が、凄まじいオーラを放って階段の頂上に立ち尽くしていた。

 

マミゾウ

「し、紫苑…!?なんで彼奴が博麗神社におる…!?」

 

正邪

「紫苑だと…!?紫苑て…あの貧乏神の事か!?」

 

萃香

「…な〜んであいつが博麗神社に居るんだ?それに…あの姿はなんなんだ…?」

 

潤美

「な、なんておぞましいオーラなんだい…!?」

 

勇儀

「あ、あいつ…あんな力を隠し持ってたのか…!?」

 

紫苑

「…お前達5人に博麗の巫女からの言伝を伝える」

 

マミゾウ

「博麗の巫女からの言伝じゃと…?」

 

紫苑

「『誰1人として、この鳥居下をくぐらせてはならない』という言伝だ」

 

萃香

「それはつまり…誰1人として鳥居をくぐるなってわけか?」

 

正邪

「んな!?あいつになんの権限があってそんな事を…!」

 

紫苑

「華月麟は絶対に安静にしてなければならない状態だ…お前達のような浅はかな考えしか持ち合わせていない者達のせいで、彼の病状が悪化したらどうするつもりだ…」 ギロリ…

 

潤美

「わ、私達はただ坊やが心配で…!」

 

マミゾウ

「わしらはただ、彼奴の事が心配なだけじゃぞ!?」

 

 

紫苑

「まだ言うかぁっ!!!」 グアッ…!!

 

 

バヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

マミ・正・潤

『っ…!?』 ゾッ…!!

 

萃香

「な、なんておぞまし過ぎる負のオーラだ…!?」

 

勇儀

「す、少しでも身体の力を抜いたら…気絶してしまいそうだ…!」

 

紫苑

「どうする…!博麗の巫女の言伝に従い…大人しく今日は引き下がるか、それとも今ここで…」

 

 

 

「「最凶最悪の貧しさに飲み込まれて死ぬか!!」」

 

 

 

グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

 

勇儀

「ほう…?鬼の元・四天王でもあるこの星熊勇儀に喧嘩を売ろうってかい!いい度胸をした貧乏神だ!」 ギャンッ!!!

 

 

萃香

「あ、勇儀!?」

 

マミゾウ

「あのバカもんが!?今の紫苑に触れたらどうなるか分からんぞ!?」

 

正邪

「馬鹿野郎!?無闇に喧嘩を買うんじゃねぇ!?」

 

潤美

「さ、触らぬ神に祟りなしって言葉を知らんのかい!?」

 

貧乏神の警告に腹を立てた勇儀が、後先考えずに紫苑への攻撃を仕掛ける。

 

 

ガオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

紫苑

「…」

 

勇儀

「先に喧嘩を吹っ掛けたのはそっちだ!悪く思うな…」

 

紫苑

(バッ!!)

 

 

ピコンッ…

 

ギュゥゥゥゥゥゥンッ…!!

 

 

勇儀

「よっ!?」

 

紫苑

「大人しく帰れと警告はした…お前は私にやられる覚悟があると認める!」

 

 

 

CATASTROPHE DESTRUCTION!

(大災害の破壊衝動)

 

 

 

「「大災害〖ギガンティックカタストロフ〗!!」」

 

 

 

ウォッ…!!

 

 

ズァォッ!!!

 

 

勇儀

「こ、こいつ…すぐそこに人里があるってのに、何の躊躇いもなく攻撃を…っ!?」

 

 

ズアッ…!!

 

 

ドグァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!

 

 

勇儀

「ぐぉあぁぁぁっ!!?」 ブアッ…

 

 

ヒュゥゥゥゥッ…

 

 

ドシャァッ!!

 

 

勇儀

「がはぁっ…!!?」

 

萃香

「ゆ、勇儀っ!」

 

正邪

「あ、あいつ…躊躇いもなく攻撃しやがった…!」

 

マミゾウ

「紫苑め…本気で勇儀の奴を攻撃しおったな…!?」

 

潤美

「い、いくらなんでも…そんな事したら博麗の巫女に退治されちまうぞ!?」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

紫苑

【挿絵表示】

「誰1人として…ここは通さない!」




〖依神紫苑(超貧乏神状態)〗
【挿絵表示】
[別名]
・最凶最悪の大災害神

[超貧乏神状態の解説]
摩多羅隠岐奈から与えられた膨大な生命エネルギーと、麟から送られた激励の言葉によって覚醒した依神紫苑の本気モード 基 依神紫苑の真の姿。

この状態へ覚醒してしまうと、依神紫苑自身ですら制御不能の負のエネルギーが辺り一面に放出され、周りにいる者達すらも巻き込んでありとあらゆる不幸をもたらしてしまう程危険な形態だが

〖誰かの為に能力を行使する〗

〖華月麟の想いに応える〗

という強い意志がこの形態の制御を可能にした。

この強い意志を持ち続けている限り、依神紫苑の能力が暴走して幻想郷中に不幸をまき散らす事は決して無い。

A negative aura that crushes everything.
(この負のオーラは全てを圧し潰す)

紫苑…めっちゃかっこよくね?

  • イイじゃん?
  • 誰だこいつ!?
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