~翌日~
麟「う、うぅん…」 ポヤポヤ…
「あ!おはようございます麟さん!♪」
麟「…橙?」 ムクリ…
コトコトコト…
紫(割烹着姿)
「あら麟、目が覚めたのね?」
麟「…義母さん?なんで義母さんもここに…あれ?ここって博麗神社だよな…?」 キョロキョロ
藍「安心しろ、ここは博麗神社だよ」
麟「あれ…藍さんまで居る…?つーか…霊夢達は…?」
紫「私と藍と橙でしばらく貴方の看病をするから、霊夢達は羽根伸ばしにしばらく博麗神社を開けてなさいって私からお願いしたのよ」
麟「わざわざ義母さんかが…2週間くらい俺の面倒を見てくれるのか…?」
紫「私は貴方の母なのよ?息子の看病をするのが、母の務めでもあるもの」
麟「そっか…そりゃありがたいね…」
藍「気分はどうだ?と言っても…まだ1日しか経過してないが」
麟「…永琳さんの薬を飲んだ後は楽なんだけど、薬の効果が切れた後が辛いかな…?でも…昨日よりは遥かに身体は楽だよ…」
橙「でも急に体調が変わるかもしれないから、要注意ですよ麟さん!」
麟「だね〜…」 ワシャワシャ
橙「ウニャア♪」
麟「あそうだ…紫苑は…」
女苑
「姉さんならここよ」
紫苑(通常状態)
「(ヒョコッ)女苑と縁側でのんびりさせてもらってま〜す♪」
麟「…昨日はありがとうな」
紫苑
「いえいえ、私も麟さんのおかげで自分の能力が多少は制御出来るようになったのでWinWinってやつですよ」
麟「そうなのか…?女苑…」
女苑
「ほんっと多少よ多少。まだ暴走の可能性は残ってるし、次あの状態になったとしてその時も制御出来るかは別の話よ」
麟「そっか…」
紫「まさか貧乏神が博麗神社の門番を務めるだなんて…前代未聞過ぎる話よね?今まで誰もそんな珍妙な事をした事なんて1度もないもの」
紫苑
「えへへへへへ♪」
藍「褒めて、はいるのか…?」
女苑
「…さぁ?」
橙「???」
麟「ふふ…紫苑、俺の体調が良くなったら…今回のお礼をしたいんだけど…紫苑は何が欲しい…?」
紫苑
「ふぇっ!?お、お礼なんて別に…」
麟「貸しを作ったままにはしないのが俺の主義だ…。紫苑…お前は何が欲しい…?」
紫苑
「ふえ〜…?ど、どうしよう女苑…?」
女苑
「そんなもん姉さんが決めなよ」
紫苑
「ふえ〜…」
麟(ニッ…♪)
紫苑
「じゃ、じゃあ…麟さんの手料理がまた食べたいです…♪///」 テレテレ♪
麟「…おっと意外な返答が」
女苑
「普通…そこは謝礼金を求めるもんじゃないの?」
紫苑
「私は女苑みたいにがめつい奴じゃないも〜ん」 プイッ
女苑
「うっわなんか腹立つ」
麟「ふふふ…分かった…俺の体調が治ったら、お前になんか作ってやらないとな…♪リクエストはあるか…?和食、中華、洋食、どれでもいいぞ…」
女苑
「あんた…なんでも作れるの?」
麟「一応…嗜む程度には網羅してるぞ…?」
女苑
「やっぱり私、あんたに取り憑こうかしら?あんたに取り憑いたら何の不自由なく生活出来そうだわ」
紫「その前に私がお前を始末するわよ?」 ゴゴゴゴゴ…
女苑
「冗談よ冗談、単なる一表現に過ぎないわよ」
藍「疫病神のお前の口から出てくる言葉は、あまり信用ならんぞ…」
女苑
「うっせ」
麟「…で、紫苑は何が食べたい…?」
紫苑
「和食一択で!」
麟「分かった…約束だ」
紫苑
「楽しみにしてます♪女苑、そろそろ行こっか」
女苑
「行くってどこによ?」
紫苑
「どこって旧都の温泉巡りだよ。いきなりここへ呼び出されたから、中断してたじゃん?」
女苑
「はいはい…んじゃ、私らはもう行くから。麟、お大事に」 スタスタ
紫苑
「麟さん、お大事に!楽しみにしてますね♪」 ルンルン♪
麟「ありがとな〜…」 フリフリ
依神姉妹は中断していた旧都の温泉巡りを再開しに、博麗神社を後にした。
それから少し時間は過ぎ…
紫「麟、貴方食欲は?」
麟「あんまり食べたくない…かな?」
現在は12時過ぎ、ちょうど昼ご飯時ではあったが…風邪の影響で麟の食欲はそこまで湧いていなかった。
紫「ちょうど雑炊が出来たから少しでも食べなさい。何かしら胃に入れておかないと、後で薬が飲めないわよ」
麟「ありがとう…一応茶碗一杯食べてみて様子見してもいい…?」
紫「もちろんよ」
チャプ…
サラ…
コトッ…
紫「はいどうぞ」
麟「…」
(義母さんの雑炊なんて…いつぶりだろうか…?)
八雲紫特製〖卵雑炊〗。麟がまだ小さかった頃、彼が体調を崩した時は必ず紫がこの雑炊を作ってくれていた。
藍「ほら麟、冷めない内に食べなさい」
麟「うん…」 ガシ…
ホワホワホワ…
麟「…いただきます」
ズルズル…
紫「久しぶりに作るから…美味しく出来ていれば良いけど…どうかしら?」
麟「(モグモグ…)ふふっ…美味しいよ…」
紫「よ、良かったわぁ…(ヘタァ…)何年ぶりかしら?私が麟の為に雑炊を作るのは…」
藍「約十数年振りくらいではないですかね?」
橙「紫様の雑炊…私も食べてみたいです!」
紫「麟が食べ終わるまでは我慢なさい。麟が食べ終わったら、橙にも食べさせてあげるわ♪」
橙「わーい♪」
麟「…あ、おこげだ(パクッ モグモグ…)ふふ…♪」
藍「おや?麟、お前はそんなにご飯のおこげが好きだったか?」
麟「ん?」 モグモグ
藍「お前がおこげをそんな嬉しそうに食べるところを見るのが…初めてでな」
紫「あらそうなの?私が雑炊を麟に作ってあげてた時は、よく嬉しそうにおこげを食べてたけど?」
藍「え…そうなのですか?」
橙「…あれぇ?藍様がいつも炊いている時は…おこげなんて出来ないですよ?」
麟「ふ…藍さんの炊飯技術はおこげが一切出来ないくらいに完璧だからね…。でも義母さんが雑炊を作ってくれた時は…毎回おこげが少し出来るんだよね…」
藍「…ん?つまり紫様が使った後の釜に…毎回若干の焦げ跡が付いていた理由は…」
麟「そう…義母さんは毎回、米を焦がしてたって事…w」
橙「そうなんですか!?」
紫「ギクゥ!?」
藍「…紫様?」 ギロリ…
紫「た、確かに不慣れだから焦がしてたかもしれないけど、そこまで酷くはなかったでしょう!?」
藍「酷くはありませんでしたよ?ですが…ちゃんとそのこびり付いた焦げを洗い落としてもらわなくては困るのです!」
紫「スミマシェン…」
麟「ま…俺にとっては、このおこげが母親の味そのものだけどね…」
紫(ドヤァ♪)
藍(うっわ腹立つこのドヤ顔)
麟「…だからといって、雑炊を作ってくれる度に米を焦がすのもどうかと思うよ?いい加減米を焦がさない努力をしろよ…」
紫「(グサァッ!!)ま、全くもってその通りだから何も言い返せません(泣)」
藍「クスクス…♪」
麟「ふぅ…意外とペロリだったな…?しかもまだもう1杯くらいは入りそうだ…義母さん、さっきよりは少な目でおかわりしてもいい…?」
紫「…!ええ…貴方が満足するまで、母の雑炊を堪能してちょうだい…♪」
麟「わーい…♪」
藍「いつも私の料理を食べる時も笑顔だったが…義母である紫様の雑炊を食べている時の笑顔には到底敵わんな…」
紫「うふふ♪ある意味〖母は強し〗かしら?♪」
藍「…ですね?♪」