ブアッ…!!
布都
「はーっはっはっはっ!ちょうど妖怪共が一箇所に纏まっているではないか!これは好都合、あの妖怪共諸共この寺を燃やして…!」
麟「…」 ジトー…
布都
「り、麟殿!?何故彼奴がここに…!?」 ヒュゥゥゥゥゥゥ…
ぬえ
「あ、なんか降りてきたよ」
村紗
「どしたどした、急に放火する気が失せたか?」
一輪
「そんな都合良くあいつの気分が変わるわけないでしょ」
小傘
「じゃあ本当になんで降りてくるんだろ?」
響子
「うーん…?」
聖「…」 ジーッ
スタッ
布都
「麟殿!風邪はもう大丈夫なのか?」
麟「ああ、ご覧の通り元気ハツラツだ」
布都
「それは何よりじゃ♪で、何故お主がこんな妖怪寺におるんじゃ?」
麟「訛った身体を解す為に来たってとこ」
布都
「わ、わざわざこの妖怪寺でか…!?」
麟「悪いかよ?」
布都
「い、いや…」
村紗
「なんか、ふっつーに麟と会話を始めたんだけど?」
ぬえ
「このまま平和に帰ってくれないかな」
一輪
「それな」
麟「…で?お前は相変わらずこの命蓮寺を燃やそうとしてんのか?布都」
布都
「当たり前じゃ!」
麟「懲りないなお前も…何回返り討ちにあえば気が済むんだ」
布都
「この寺が燃えて無くなるその時までじゃ!」
麟「命蓮寺の何が気に食わないんだよ?」
布都
「1つ!この幻想郷には太子様がおる!あの御方こそが全ての人々を分け隔てなく導く存在、このような仏教徒の寺など不必要!」
麟「うんうん」
布都
「2つ!仏教徒は、本来であれば人間に手を差し伸べるべき宗教…それなのにここの寺は人間だけでなく妖怪にまで手を差し伸べておる。この寺の加護を受けた妖怪共は増長し、当たり前のように人里に跋扈しておる!だから我がこの寺を燃やし、人々の目を覚まさせてやらねばならんのだ!」
麟「…その為なら、寺の者達を焼き殺して良いとでも言うのか?」
布都
「人々が目を覚ますには、必要な犠牲じゃ!」
麟「はぁ…あのなぁ、お前が命蓮寺のやり方に疑問を抱くのは百歩譲って理解出来る。だが…そのやり方が理解出来ないからといって、寺そのものを焼き尽くそうとするお前の行動は理解出来ないね」
布都
「な、何故じゃ!?」
麟「聖さんの思想…それは〖人も妖怪も神も仏も全て同じ〗という絶対平等、俺はこの思想が間違ってるとは思わないな。どんな生き物も平等に生きる権利がある…とはいえ、中にはその権利を持つに値しない奴もいるけどさ。まあ結局何が言いたいかと言うと、俺は命蓮寺の思想が間違ってるとは思ってない」
布都
「お、お主程の存在が…何故この妖怪寺に肩入れする!?」
麟「別に俺は肩入れしてるつもりは無い。お前ら道教の思想も、命蓮寺の思想も、多種多様な考え方があっていいな程度にしか考えてないぜ?」
布都
「何故じゃ…!何故お主程の存在が、我の考えを理解してはくれんのじゃ!?」
麟「他人の考えを拒絶するだけ拒絶して、多少の理解するしようともしないお前の考えなんぞ…理解してたまるか」
布都
「なっ…!?」
麟「お前がどうしても引き下がらず、命蓮寺に火をつけると言うなら…俺も実力を行使させてもらう」 バッ!
「「鬼切丸」」
SWORD VENT
バヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!
麟(チャキッ!!)
布都
「っ…!?」 ザッ…
麟「どうする…?大人しくこの寺を燃やすのをやめて、自分の住処に戻るか…。それとも今ここで…俺に倒されるか!!」
布都
「我は絶対にやめん!我の手で…この寺を火の海にしてくれるわぁっ!!」
麟「そうか…」 グッ…!!
ギャンッ!!!
布都
「は、速…っ!?」
麟(ビッ…!!)
ザザァッ…!!
麟「ふん…」
布都
「んなっ!?い、いつの間に我の背後を!?」
麟「悪いが…もう斬らせてもらった」
布都
「斬らせてもらった?(バッバッ)はんっ!どこも斬れてないではないか!嘘を付くにしても、もう少しマシな嘘をだな…」
麟「鼻唄三丁…」 スゥゥゥ…
キィンッ…!!
ドッ…!!
布都
「…ん?」
バギャァッ!!!
布都
「ごあっ…!!?」
麟「言ったはずだ…もう斬ったとな…」
布都
「がは…っ」 フラッ…
ドシャッ…!!
麟「安心しろ、ただの峰打ちにしといてやった。…それにしても、もしお前が太子のような存在に憧れを抱いているんだったら」
「「今のお前じゃ…絶対に太子のような存在にはなれやしねぇよ」」