華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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異次元の瓦割り

布都

「どうじゃ屠自古!我の方がお主より上のようじゃな!」

 

屠自古

「…何がどう私より上なんだよ?瓦割りの技術が私よりお前の方が上ってか?それについてはよかったなとか、なんか言葉でも送れってか?」 シラーッ…

 

布都

「…なんじゃい、もう少し羨ましそうな反応をすると思ったんじゃが」

 

屠自古

「今のどこに嫉妬したらいいんだか、私にゃ分かんねぇっつーの。ていうか、私はお前に対して微塵も対抗意識なんか持ってねぇからな?」

 

布都

「かかと落としなんかで割るより、我の寸勁の方が技術としては上じゃからな!だから少しは羨ましがると思ったんじゃ!」

 

屠自古

「くっだらね…相変わらずお前の思考回路は子供そのものだな」

 

布都

「なんじゃとーっ!?」

 

神子

「やめなさい布都!屠自古…貴女も言い方というものをだな…」

 

屠自古

「ちょっとの事でいちいち対抗心剥き出しにされんのがめんどくさいって私は言ってんだよ。言葉にして言わなきゃ伝わんねぇんだから仕方ないだろ?」

 

神子

「せめて言葉を選べと言っているのですよ屠自古」

 

屠自古

「布都がこの寺への放火を二度としなくなるのなら、考えてやらなくもないな」

 

神子

「お前もああ言えばこう言う…そういうところ、布都にそっくりですよ?」

 

屠自古

「別に構いやしねぇよ。いちいちこの寺を放火しようとする奴よりかは、100倍マシだろ」

 

青娥

「それはそうですわね?」

 

こころ

「お前は火種を生み出す側だろ」

 

青娥

「あらら?」

 

 

<ヤイノヤイノ

 

 

早鬼

「やれやれ…蘇我の姉貴、随分とご立腹だな?物部の奴も、どうしていちいち姉貴に突っかかるのか…」

 

慧ノ子

「屠自古さんに強い対抗意識があるからじゃないですか?」

 

早鬼

「なるほどなぁ…」

 

村紗

「あいつら…なんで瓦割りから喧嘩まで発展してんだ?」

 

ぬえ

「あいつらは常日頃から喧嘩ばっかでしょ」

 

一輪

「それはそう」

 

村紗

「てか、あと瓦割りをやってないのは誰?」

 

星「えっと…あとは麟さんだけでは?」

 

麟「ん、俺?」

 

響子

「まだ麟さんの瓦割りは見てませんね~」

 

麟「あ~…皆の見てるだけで、まだ割ってなかったな俺」 スタスタ

 

聖「麟さんは、どんな手法で割るおつもりで?」

 

麟「まだ考え中。どんな方法で割ろうか迷ってるんだよね~」

 

 

コト…コト…コト…

 

 

麟「とりあえず20枚にすっかな?あいや…」

 

 

コト…コト…コト…

 

 

麟「25枚でいこう」

 

布都・屠自古

「「25!?」」

 

聖「わ、私ですら25枚は割れた事がありませんよ…!?」

 

神子

「聖白蓮がそう言うのなら…君では尚更…」

 

麟「尚更ワクワクしてくるぜ」 ウキウキ

 

ぬえ

「…あのさ麟、これ一応修行なんよ。修行にワクワクするってのはもうそこがおかしいわけであって…」

 

麟「んなもん知るか。俺は俺なりに楽しんでんだから放っとけよ?」

 

村紗

「そもそも修行を楽しむな…聖、聖からも何か言ってやりなよ」

 

聖「私の修行、そんなに楽しいですか?」

 

麟「俺は楽しいと思ってるよ?」

 

聖「そう言ってもらえると私としては嬉しいです♪」 ニパッ♪

 

一輪

「聖が説教を放棄した…!?」

 

星「聖、少し彼に甘過ぎでは?」

 

聖「どうしてでしょうか…?あの子を前にすると…なんでも許してしまいそうな気持ちになってしまうのです…。あ、戒律違反や犯罪行為は別ですよ?」

 

村紗・一輪

「「麟に対して母性本能を発動するな!?」」

 

聖「…うふ?///」

 

星「はぁ…(汗)」

 

ぬえ

「うふじゃないんよ、うふじゃ…」

 

 

<ヤイノヤイノ

 

 

麟(あいつら、何をそんなに言い合ってんだ?)

「まあいいや、早速この25枚を真っ二つにしてやろ」

 

早鬼

「麟!一体、その枚数を如何なる方法で割る気だ!?」 ワクワク!

 

麟「(スッ…)指1本」

 

早鬼

「…へ?」

 

麟「指1本で割り切ってやる」

 

布都

「ブーッ!?wはっはっはっはっ!指1本でその25枚を割るじゃと?なかなか面白い冗談を言う!」

 

神子

「瓦は粘土を硬化させて作られている物…それを指1本でどうやって割る気だい?」

 

麟「まず、人差し指に全ての力を集中させます」 グッ…!

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ…!!

 

慧ノ子

「す、既に瓦割りとは言えない方法…!」

 

屠自古

「さあ…こっから何を見せてくれんだ…!」

 

麟「そして力が溜まったら、あとは一番上の瓦を優しく叩くだけの簡単な作業です」 スッ…

 

 

チョンッ…

 

 

麟

「「破っ!!」」

 

 

…ピシッ

 

 

バゴォンッ!!!

 

 

聖「な…っ!?」

 

青娥

「…ほえ?」

 

芳香

「あ〜?」

 

こころ

「???」 ( ゚д゚)ポカーン…

 

 

パラパラ…

 

 

麟「鬼技〖鬼砕(きさい)〗…!」

 

村紗

「は…?はぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

一輪

「た、ただ力を込めた人差し指で瓦を優しくちょんと突いただけなのに、25枚の瓦が全部ど真ん中から綺麗に真っ二つ!?」

 

ぬえ

「ゆ、有言実行したわ…」

 

早鬼

「か…か゛ん゛と゛う゛し゛た゛ぁ…っ!!」

 

屠自古

「さっすがだ麟!♡」

 

神子

「も、もはや瓦割りとかの次元ではないぞ…?一種の対人技に等しい…」

 

布都

「さ、流石は麟殿だ…我なんかのレベルでは足元にも及ばないのぉ…」

 

麟「ちなみに、今の技を人間や妖怪相手に使うと、食らった相手は身体の内側からダメージを受けて最終的にはその場でうずくまる事しか出来なくなるだろうな」

 

聖「そ、そんな技…どうやって思いついたんですか?」

 

麟「いやぁ…相手に自身の戦闘力を知られる前に、そいつが油断している隙を突いて無力化出来る方法がないかなって考えてたら思いついた」

 

神子

「少なからず…そんな恐ろしい技を食らう日が来ない事を祈るばかりだ…」

 

屠自古

「んな日が来たら、それは麟と敵対するって意味じゃねぇか」

 

布都

「り、麟殿と敵対はしたくないのぉ…」

 

屠自古

「でもよ、お前って前回も命蓮寺を燃やそうとして麟にボコされてたろ?しかも初対面の時。てことはお前…麟の奴に2回もやられてんじゃねぇのか?」

 

布都

「…あ」

 

麟「仏の顔も三度撫でれば腹立てる、次は無いからな布都」

 

布都

「な、なら麟殿がいないタイミングを狙って…」 ボソ…

 

麟「…今ここで、お前を黙らせてやろうか?物部布都」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

 

布都

「ヒィッ…!?」

 

神子

「やれやれ…(汗)このままじゃ、布都がもう一度麟君に叩き潰される日が来るのも、そう遠くは無いかもしれないな…」

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