華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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天界の主ガルム、キレる(!?)

グロッキー11人衆

『き、気持ち悪い〜…オエ…』

 

 

天子

「…よし、とりあえずこれで全員よね?」

 

衣玖

「はい、これで全員です。ガルム様、11人全員を寝かせ終え…(チラッ)…え?」

 

天子

「衣玖、どうかしたの?(チラッ)…え?」

 

現在、天界の主・ガルムの厚意により、巡航形態でグロッキーになってしまった11人を大き目の客室で寝かせていふさる最中。

 

一方、暇人になってしまった麟はというと

 

麟「ほ〜れほれほれほれ」 ワシャワシャワシャワシャ!

 

ガルム

『ヘッヘッヘッヘッヘッ!!♪』 ブンブンブンブン!!

・ヘソ天の神様状態

 

天界の主・ガルムを、まるでそこら辺の犬の如く扱っている。当の本人はすご〜くご満悦そうだが…

 

天子

「…(汗)」

 

衣玖

「ガ、ガルム様…?」

 

ガルム

『ん?どうした衣玖』

 

衣玖

「とても申し上げにくいのですが…今の貴方様は、とてもじゃありませんが他の天人様達にはお見せ出来ないお姿でいますよ…(汗)」

 

ガルム

『たまには気を緩ませてくれたまえ。我だってこうしていたい時だってある』

 

衣玖

「そ、そうなのでしょうけど…」

 

天子

「なんか…目にしちゃいけない光景を目にしてしまった気分だわ…(汗)あんなだらけきったガルム様の姿、見たくなかったわ…」

 

麟「…だいぶ言われてますけど、ガルムさん?」

 

ガルム

『我、ソンナノシランモン』

 

麟「…子供か。にしても…ガルムさんも親父も、2人揃ってまったく同じ反応するから、ほんと2人って元々は1つの存在だったんだなって改めて思うわ」

 

ガルム

『…親父?(ムクリ)君に父親が居たのか?それは初耳だが…』

 

麟「ん?ああ、親父つっても…俺が勝手にそう呼んでるだけだけど」

 

ガルム

『ほう?つまり君公認の義父というわけかね?』

 

麟「そういうわけでもないけど、そう呼ぶのがしっくり来ると思って」

 

ガルム

『君にそこまで思わせる人物が居たとは驚きだ…少し羨ましいな?是非とも会ってみたいな』

 

麟「会ってみたいって、あんたがよく知ってる奴だよ?」

 

ガルム

『…我がよく知ってる?一体何の事かね?』

 

麟「俺が親父って呼んでるのは」

 

 

「「あんたの半身獣、魔狼(まろう)の事だよ」」

 

 

ガルム

『…な、なにぃっ!?』

 

麟「あれ?知らなかったのか。てっきり親父の奴、ウッキウキでガルムさんに自慢してると思ってたんだけど」

 

ガルム

『初耳だが!?』

 

麟「あ、そうなんだ」

 

ガルム

『そもそも君は何故あんな奴を親父呼びしてるのだ!?』

 

麟「さっき言ったろ?その呼び方の方がしっくり来るって」

 

ガルム

『わ、我にはしっくり来ないのか!?』

 

麟「来ない」 ズバッ

 

ガルム

(ガーンッ!?)

 

麟「親父ったら、俺に負けて以来すっかり大人しくなったよ。ガルムさんの前で親父の名前を言っても、あんたが表情を変えない辺り、すっかり仲直りは出来たんだね?」

 

ガルム

『アア…アイツトナカナオリハデキタヨ』 ズーン…

 

麟「ん?どしたのガルムさん」

 

ガルム

『ちょ、ちょっと外の空気を吸ってくる…』 トボトボ…

 

麟「???」

 

 

バタンッ

 

 

ガルム

(スーッ…)

 

 

『『おのれ魔狼っ!我は絶対に貴様の事を許さんぞ!貴様はいつかこの手で、その息の根を止めてくれるわぁっ!!』』

 

 

ガオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!

 

 

麟「…何をあんなに怒ってんだ?親父が何をしたってんだ」

 

天子

(いや…どう考えてもあんたがガルム様を怒らせたんでしょうが…!?)

 

衣玖

(麟さん…多分、貴方は今…ガルム様にカミングアウトしてはいけない事をカミングアウトしちゃいましたよ…!)

 

 

 

 

~新地獄~

 

 

魔狼(麟の義父(多分)

【挿絵表示】

『ぶぇっくしょいおらぁっ!!』

 

 

残無

「いきなりやかましいのぉ…お主」

 

日狭美

「随分とド派手なクシャミですわね」

 

魔狼

『誰かが俺の噂をしてるのか?はたまた…風邪でもひいたか…』

 

残無・日狭美

「「バカは風邪をひかない」」

 

魔狼

『んだとごらぁっ!!?』

 

 

まさかクシャミの原因が自分の片割れでもあるガルムのせいであり、現在進行形で圧倒的理不尽な怒りを自分自身へ向けられているだなんて、この狼はそんな事を知る由もない。

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