華月麟の幻想記・Ⅱ   作:華月麟

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月が綺麗な夜に

添い寝権利争奪戦ジャンケン一人勝ちを成し遂げた綿月依姫。果たしてどんな展開になるか?

 

 

~麟の客室~

 

 

コンコンッ

 

 

麟「ん?」

 

 

依姫

「私です」

 

 

麟「どぞどぞ〜」

 

ガチャッ

 

依姫

「し、失礼します」 ペコリ

 

麟「んな堅苦しいのはいいから早く入りな」

 

依姫

「は、はい」

 

バタンッ…

 

麟「なんだかんだで、お前と2人きりになるのは…玉兎達の武器を調達する時以来だな?」

 

依姫

「そうですね…確かにあれ以来ですね」

 

麟「どうする?このままもう寝ちまうか?それとも少し駄弁るか?」

 

依姫

「…その、せっかくの機会ですし、少し駄弁りたいです…♪」

 

麟「んじゃ窓際(こっち)来い(チョイチョイッ)良いもん見れっから」

 

依姫

「良いもの…?」 スタスタ

 

麟「上見てみ」

 

依姫

「上?」 チラッ

 

 

オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ…

・美しい満月

 

 

依姫

「…!」

 

麟「どうだ?地上から見る月は?また違った景色だろ」

 

依姫

「そ、その…こうして改めて見ると…地上から月までこれ程遠いのですね?月から地上を見下ろすと、以外に近いように見えるんですよね…?」

 

麟「だろ?地球から月までの距離は約38万4,400㎞、この距離は地球を大体9周半くらい出来る距離だ」

 

依姫

「ち、地球を9周半!?」

 

麟「おう、大体だけど9周半」

 

依姫

「…ちょっと待ってください?師匠…貴方はあの時、この距離を一体何日かけて月へ来たのですか…?」

 

麟「確か霊夢達はロケットを使って12日くらいだったが…俺は大体4日だったぜ」

 

依姫

「さ、三分の一の日数…!?流石…ですね?師匠」

 

麟「がむしゃらで月に向かってたら、4日で行けたって話だがな」

 

依姫

「がむしゃらで4日で月へ到着…なかなか無茶な理論ですよ」

 

麟「ピース♪」

 

依姫

「ふふ…♪(チラッ)それにしても…地上から見る月というのは、これほどまでに綺麗なのですね」

 

麟「おっ♪依姫も遂にそういう口説き文句が言えるようになったのか。感心感心♪」

 

依姫

「口説き文句?」

 

麟「今お前『地上から見る月というのは、これほどまでに綺麗』って言ったろ?地上ではそういう言葉は『貴方が好きです』って隠語みたいなもんなのよ♪」

 

依姫

「ふえぇっ!?///(カァッ…///)わ、私はそんな意味で言ったわけでは…!///」

 

麟「わーってるわーってる♪お前はそういうのに疎いってのは、俺と豊姫さんが一番よく分かってら」

 

依姫

「う、嬉しくないですね、その言葉///」

 

麟「なっはっはっ♪」

 

依姫

「…ですが、師匠の事が好きなのは…事実でもありますけど…///」

 

麟「ふーん?なら、さっきの言葉はやっぱりそういう意味で…」

 

依姫

「それとこれは違います!///」 クワッ!!

 

麟「ハイ」

 

依姫

「…ですが///」

 

麟「…ん?」

 

依姫

「この際…そういう意味で言った事にしても良いのかもしれませんね…///」

 

麟「お前も自分の本心に嘘を付かなくなってきたな?」

 

依姫

「や、やはり…私らしくありませんでしょうか…///」

 

麟「弟子の意外な一面を見れるのも師匠の特権よ。お前はそのままでいいんだよ」 ナデナデ

 

依姫

「[ナデナデ]…!は、はい…///」

 

麟「でも良いのか?月の使者が地上の人間に惚れて」

 

依姫

「…お姉様も師匠に惚れていますので、今更どうも出来ないかと?」

 

麟「…俺のせいで争いの火種が生まれたりは…?」

 

依姫

「我々に何かあれば八意様も師匠も黙ってはいないと思うので、そんな愚かな選択を民達がするとは思えませんが…」

 

麟「何かあれば俺を頼れ、いつでもな」

 

依姫

「はい…!」

 

麟「よし、俺も眠くなってきたからそろそろ寝るか?」

 

依姫

「はい、もう夜も更けてきましたし…寝ましょうか。ですがその前に…師匠」

 

麟「ん?」

 

依姫

「こ…」

 

 

「「今宵はとても月が綺麗ですね?///」」

 

 

麟「…月はいつだって綺麗だが?」

 

依姫

(ズコッ!?)

 

麟「くっくっく♪」

 

依姫

「し、師匠…!///」 ワナワナ…

 

麟「悪かった悪かった、意を決して言ってくれたんだろ?耳を真っ赤にさせるくらいに」

 

依姫

「まったく…師匠はいつも意地悪です…///」 プシュー///

 

麟「お前はからかい甲斐があるから、ついね?」

 

依姫

「もう…///」 ギュッ…

 

麟「おほほ、どしたどした?急に?」

 

依姫

「あとこれも…///」 手ギュ

 

麟「あ、抱きつかれたし手も握られたしで動けなくなった」

 

依姫

「私は…このまま離すつもりはないですよ…///」

 

麟「このまま離さなくていいよ。てか、俺も今は離すつもりは無い」

 

依姫

「…!師匠…///」

 

麟「今はお前のわがままに最後まで付き合うよ♪」

 

依姫

「ふふっ…♪///やはり師匠はとても優しい方ですね…?///」

 

麟「別に俺は優しくなんかねぇよ?」

 

依姫

「師匠はそう思っていても、私はそう思いませんよ…///」 ギュッ///

 

麟「そいつはどうも」 ギュッ

 

依姫

「ふふ…♪///」

(今日だけは、絶対に離しはしませんよ…師匠)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今宵は月が綺麗だね?」 と

 

 

耳を赤くしている君

 

 

今ならきっと 手が届くよ

 

 

 

触れた指先は もう 離さないで

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