ONE PIECE 死神伝   作:ぐちロイド

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第10話 海軍の伝説:モンキー・D・ガープ参上

ウィスキーピークの惨状は、朝日を浴びてさらに凄惨さを増していた。アレンが放った漆黒の斬撃『月牙天衝』の爪痕は、街を斜めに切り裂き、岩肌に深い亀裂を残している。

 

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ユリナ「……アレン、あんたほんま加減いうもんを知らんのか。スパイス屋が粉々やんけ」

 

ユリナが武装色の拳で巨大な岩をどかしながら、呆れたように溜息をつく。アレンはその横で、半ベソをかきながら地面を掘り返していた。

 

アレン「……いや、マキナ様に『殺れ』って言われたから全力出しただけっすよ。あー、だっる。腰痛ぇ……」

 

その時、アレンの手が何かに触れた。壊れた時計台の地下、隠し金庫のような場所から転がり出たのは、古びた、しかし異様な質感を放つ筒状の巻物だった。

 

ユリナ「……ん? なんだこれ」

 

アレンがそれを広げると、そこには現代の海図とは明らかに異なる、不思議な紋章と航路が記されていた。

 

アレン「ユリナさん、これ……ただの地図じゃないっす。ログポースが指さない島……いや、海域が書いてある」

 

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その夜。黒舟(ヘカテ)号の会議室で「古代の地図」についての共有が終わった後、アレンは一人、マキナの部屋の前に立っていた。

 

アレン(……「今夜、部屋に来い」って、マジで何させられるんだよ……)

 

意を決してドアを叩く。「入れ」という静かな声。

部屋の中は、マキナの凛とした香りが漂っていた。彼女は死覇装を脱ぎ、薄手の寝衣を纏ってソファに深く腰掛けていた。

 

マキナ「……座れ、アレン」

 

アレン「……あ、はい。失礼します」

 

アレンが緊張でガチガチになりながら座ると、マキナは無言で彼を見つめた。

 

マキナ「……お前の『月牙』。あれは覇気と雷、そして斬月の性質を混ぜたものだな。……いいセンスだ」

 

マキナがスッと身を乗り出す。薄い衣から覗く鎖骨と、夜の光を浴びた瞳がアレンを射抜く。

 

マキナ「だが、まだ荒い。あんな広範囲を無駄に壊してどうする。……次は、その威力を一点に凝縮させろ。……できなければ、私が直接その体に刻み込んでやる」

 

マキナの指先が、アレンの胸元をなぞる。

 

マキナ「……わかったな。お前は私の『剣』だ。……折れることも、鈍ることも許さん」

 

アレン「……っ。……了解っすよ、マキナ様。期待以上になってやるっす」

 

アレンの心臓は、ゴロゴロの実の放電以上に激しく脈打っていた。密談という名の、極上の「威圧」と「激励」。アレンは一睡もできぬまま朝を迎えた。

 

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翌朝。ウィスキーピークの港を揺るがすような轟音が響いた。

 

 

ガープ「おーーーい! 街を半分ぶっ壊した海賊がおるっちゅうのは、ここかぁ!」

 

港に現れたのは、巨大な軍艦。そしてその船首には、まだ黒髪が混じる屈強な巨漢――中将**モンキー・D・ガープ**が立っていた。

 

アレン「……げっ。ガープじゃねーか。しかもこの時代、まだバリバリの現役じゃねぇか」

アレンが甲板から身を乗り出し、顔を引き攣らせる。

 

マキナが槍を手に甲板に出る。

 

マキナ「……ほう、海軍の英雄か。退屈しなさそうな相手だな」

 

 

アレン「待て待て、マキナ様! 今ここでガープとやり合ったら船が保たねぇっす!」

アレンは慌ててマキナを制し、自ら港へと飛び降りた。

 

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アレンは、昨日の戦闘で気絶、あるいは動けなくなった賞金稼ぎたち数百人を、リースの作った巨大なネットにまとめて引きずってきた。

 

アレン「よう、海軍のおっさん! 噂のガープ中将だろ? ちょうどよかった!」

 

ガープは鼻をほじりながらアレンを見下ろす。

 

 

ガープ「あァ? なんじゃ小僧。わしとやり合いたいのか?」

 

アレン「いやいや、めんどくせぇっす。それより見てくださいよ、このゴミの山」

アレンはドサリと、賞金稼ぎたちが詰まったネットをガープの前に投げ出した。

 

 

アレン「こいつら、この島に潜んでた賞金稼ぎのクズどもっす。海軍が指名手配してる奴も結構混じってるはずだ。……こいつら、あんたらに引き渡してやるよ」

 

ガープ「ほう……。わざわざわしらに捕まえさせてくれるんか?」

 

アレン「ただじゃねぇっすよ。……こいつらの『賞金』、今すぐここで現金でくれ。俺たち、買い出しの店を(俺が)壊しちゃって金が必要なんすわ」

 

ガープは一瞬ポカンとした後、大爆笑した。

 

ガープ「ぶはははは! 面白い小僧じゃ! 海軍を換金所代わりに使いおるとはな! おい、こいつらの面を拝んで賞金額を計算せんか!」

 

海兵たちが慌てて計算を始める。その横でアレンは不敵に笑い、マキナに向かって親指を立てた。

 

アレン「マキナ様、これで資金調達は完了っす! 伝説の英雄に雑用を押し付けて金をもらう……最高にロックじゃないっすか?」

 

マキナ「……フン、度胸だけはあるようだな」

 

マキナは槍を収めたが、ガープの放つ覇気に、わずかに闘争心を滾らせていた。

 

ガープ「よし、金は払ってやる! だが小僧、次会う時はその首、わしが直々に捕まえてやるからな!」

 

アレン「あー、だっる。その時は、もっと高く買い取ってもらいますよ、おっさん!」

 

大量のベリーを積んだ黒舟(ヘカテ)号は、ガープの軍艦を背に、古代の地図が指し示す未知の海域へと舵を切った。

 

マキナ「……さて、アレン。昨夜の続きを始めようか」

 

アレン「……えっ!? まだやるんすかマキナ様ぁ!!」

 

死神海賊団の航海は、伝説の英雄すら巻き込み、さらに混沌を極めていく。

 

 

転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?

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