ONE PIECE 死神伝   作:ぐちロイド

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第13話 混浴の洗礼:パニック・エリス

冬の海域特有の突き刺すような冷気が、黒舟(ヘカテ)号の船体をじりじりと冷やし始めていた。次なる目的地は極寒の冬島、ドラム王国。

 

リース「……ん。マキナ様からオーダー入った。全員分の最強防寒具。アレン、手伝って」

 

 

船の下層にある工作室で、リースが狐の尻尾を気だるげに揺らしながら、クラクラの実の能力を起動させる。

 

アレン「俺、また電池っすか……。まぁ、冬島でみんなが凍えるのは勘弁だし、やるっすけど」

 

 

アレンはリースが作り上げた特殊繊維の織機に手を触れ、ゴロゴロの実の電力を流し込む。

 

 

アレン「……2000万ボルト。……『熱線織り(サーモ・ウェーブ)』」

 

リース「……よし。これでアレンの電気に反応して発熱する『自立型加熱死覇装』ができた。……仕上げは私の能力。ガシャコン、っと」

 

 

リースの能力で、素材が一瞬にしてスタイリッシュな防寒コートや厚手の死覇装へと姿を変えていく。数時間に及ぶ集中作業の末、全員分の装備が完成した。

 

リース「……終わった。アレン、汗だく。……大浴場、行こう。今日は私も、エリスを連れて行く予定」

 

 

アレン「……あー、マジで助かるっす。一刻も早く、この熱気を洗い流したい……」

 

---

 

 

 

アレンは一足先に大浴場の暖簾をくぐった。

広大な湯船には、リースのこだわりで「電気風呂」の装置まで完備されている。アレンは周囲に誰もいないことを確認し、真っ裸で豪快に湯船に浸かった。

 

アレン「……はぁぁぁ……生き返る……。混浴だなんだって毎日騒がしいけど、たまには一人でゆっくり……」

 

 

アレンは目を閉じ、湯気に包まれながら思考を休めていた。昨日までの戦いや、マキナとの密談、そして新メンバー・エリスの加入。

 

アレン(エリスさん、見聞色で心読めるから、俺の煩脳も筒抜けなんだよな。気をつけねぇと……)

 

そんなことを考えていた、その時。

カラカラ、と小気味よい音を立てて、浴室の扉が開いた。

 

 

 

エリス「Wait! ちょっと、リース、ライカ! なんでこんな広いお風呂なのに、わざわざ今なのよ!」

 

エリスの声が響く。彼女はリースとライカに両脇を固められ、バスタオル一枚の姿で連行されてきていた。

 

リース「いいじゃん! 裸の付き合いこそ、チームワークの基本だよ!」

 

ライカ「……ん。エリス、そんなに隠さなくていい。……ほら、先客もいるし」

 

エリス「え……?」

 

湯気の向こう側、悠々と手足を伸ばして浸かっている赤髪の男と、エリスの視線が真っ正面からぶつかった。

 

アレン「……あ、お疲れっす、皆さん」

 

アレンは驚かなかった。というか、この数日間の「ラッキースケベの呪い」と「強制混浴」の連鎖によって、もはやこの程度のシチュエーションでは心臓が動じなくなっていた。

 

エリス「…………えっ?」  

 

 

エリスの時間が止まる。彼女のシアン色の瞳が大きく見開かれ、顔面がみるみるうちに『フロスト・レクイエム』の冷気すら溶かしそうなほど真っ赤に沸騰していく。

 

エリス「What the...!? Why!? な、な、な、何故貴様がここにいるのよぉぉぉーーー!!」

 

 

エリスの悲鳴が浴室内に木霊する。彼女は咄嗟に持っていた洗面器で自分の豊かなJカップを隠すが、隠しきれるはずもない。

 

エリス「Don't look! あっち向いてよ、このデリカシー・ゼロ男! 最低! Unbelievable!」

 

 

パニックになるエリスの隣で、リースが感情の起伏がない声で淡々と告げた。

 

リース「……エリス、落ち着いて。……言い忘れてたけど、この船のお風呂は基本、混浴だよ? ……アレンを追い出すのは、マキナ様の決定に背くことになる」

 

エリス「……えっ? 混浴……? 決定……?」

エリスが絶望的な表情でライカを見る。ライカは既に羽織を脱ぎ捨て、完璧な全裸スタイルで湯船に向かって走り出していた。

 

ライカ「そうだよー! 船長命令、逆らったらお仕置きだよ? ほらアレン、詰めて詰めて! ウチも入るから!」

 

アレン「おわっ、ライカさん、ダイブ禁止っすよ!」

 

バシャーン! と豪快な飛沫が上がり、アレンの隣にライカが並ぶ。リースもまた、無造作にタオルを脱ぎ捨て、アレンの反対側に密着するように座り込んだ。

 

リース「……ほら、エリスも。……アレン、今日は頑張ったから。……背中、貸してあげて」

 

アレン「……はいはい。……エリスさん、嫌なら向こうの端っこでもいいっすよ。俺、見ないように努力するんで」

 

アレンはそう言いながらも、見聞色でエリスの「心の音」を感じ取っていた。彼女の心は今、パニックと、恥じらいと……そして、自分を避けないアレンに対する「少しの安心感」が複雑に混ざり合っている。

 

 

 

エリス「……I can't believe this. この船、本当におかしいわよ……」

 

エリスは涙目になりながらも、逃げ場がないことを悟り、おそるおそる湯船に足を入れた。アレンから一番離れた端っこ……に座ろうとしたが、リースにグイと引き寄せられ、結局アレンの正面に近い位置に座らされる。

 

リース「……ん。これで全員、いい湯。……アレン、電気。……少しだけ流して。肩こりに効くやつ」

 

アレン「……了解っす。……微弱電流、1000ボルト。マッサージモード」

 

バチバチ……と心地よい電気がお湯を伝わる。

 

エリス「……あっ。……これ、すごい……」

 

エリスの体の強張りが、アレンの放つ絶妙なリズムの電気によって解きほぐされていく。

 

エリス「……あ、あんた、意外と器用なのね。……My heart tells me... あんたの今の心、全然エッチなこと考えてない……。ただ、私たちの疲れを取りたいって……そんな音しかしないわ」

 

アレン「……当たり前っすよ。作業でヘトヘトなんす。……おっぱいより、安眠っす」

 

エリス「……やっぱり最低! それはそれで失礼でしょ!」

 

エリスが頬を膨らませてお湯をパシャリとアレンにかける。しかし、その瞳にはもう敵意はなかった。

 

湯気に包まれた死神海賊団の夜。

混浴というカオスな空間は、新メンバー・エリスを確実に「毒」していく。

 

エリス「……ねぇ、アレン。……今度、私の背中も……その電気で、ほぐしなさいよね。……感謝しなさいよ?」

 

アレン「……あー。喜んで」

 

北風の吹く海上、黒舟(ヘカテ)号の心臓部は、誰よりも熱く、そして騒がしく燃え上がっていた。

 

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転スラの二次創作主人公でやって欲しい種族は?

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